甲州・要害山/大蔵経寺山(秋の職場ハイキング:山梨百名山を結ぶ古道)


- GPS
- --:--
- 距離
- 9.4km
- 登り
- 595m
- 下り
- 878m
コースタイム
天候 | ほぼ終日快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
復路:石和温泉駅まで徒歩 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・要害山〜鹿穴南までの区間、標識・赤テープ少なく、一部尾根通しの道と巻き道、下山路の分岐・合流等が不明瞭な箇所あり。 ・深草観音のお堂(断崖の途中に掘られた祠)まで、直登の鉄ハシゴ・鎖&ロープの巻き道あり。梯子は古い上に結構揺れ、スリル満点。(ビビり症の方は、無難に巻き道往復をお薦めします。) |
その他周辺情報 | 石和温泉駅から約2km、国道近くに健康センター「なごみの湯」あり。(5時間以内の休憩付き、市外在住の大人720円)館内に食堂・レストラン等はなく、風呂上がりに飲んだり食べたり、のご希望あらば、駅近くの温泉旅館・ホテルの日帰り入浴がベターかも…。 |
写真
感想
秋晴れの日曜、4ヶ月ぶりの前職場「山と秘湯の会」(注:実際は温泉後の飲み会がメイン!?で、メジャーな温泉地が多いですが…)ツアーでJR甲府駅へ。関東地方は2週続きの土曜雨降り、当初予定を1日順延の甲斐あって、今日の甲州路は朝から抜けるような青空。勝沼付近の車窓からは、南アの南から北端までの大伽藍もバッチリ見え、山上からの展望に期待も高まります。(実際は、これが本日随一の山岳展望でしたが…。)
甲府駅からタクシー2台に分乗。途中、大村教授のノーベル賞受賞に大盛り上がりの山梨大キャンパスを横目に、要害温泉前の登山口からハイキング開始。古の城郭趾を辿り、樹林帯の道を一登りで、身体が温まる前に早くも要害山頂到着。これが山梨百名山のピーク!?と半信半疑ながら、武田信玄公の生誕地の標柱に歴史を感じ、尾根を巻き気味のルートを先へと急ぎます。
所々、尾根の両側を鋭くえぐり取った「堀切」地形を通過、我々が敵将に追われる戦国の山侍になった心境に。少し進むと、深山幽谷の趣の深草観音に到着。居並ぶ石仏群の奥には、断崖の岩に刻まれたお堂へと続くほぼ垂直の鉄梯子。本日のコースのハイライトと思い、一人スリル満点の揺れる梯子登りをクリアしお堂に参拝、さすがに帰りはビビって巻き道を下ります。他のサークルメンバーは口々に「高所恐怖症なので…」とお堂登拝を忌避、結局小生のみ参拝で先へと進みます。
途中、やや不明瞭な分岐を全て巻き道側に進み、ピークらしいピークもないまま、展望のない岩堂峠到着。ここで早めの昼食タイムです。ここから先も単調な尾根道を巻き気味に歩き、鹿穴南の分岐からは忠実な尾根通しの登路に。紅葉もまだこれから、時折樹間から垣間見える白銀の富士や南アの峰々を窮屈に眺めつつ、これまた展望のない深草山到着。
ここからは、尾根上の小ピークを二つほど越え、あっさりと本日の最終ターゲット・大蔵経寺山着。ここも樹木に囲まれ展望ゼロ、山頂というより尾根上の通過点としか見えない場所で、ここを山梨百名山に選定した先人の意図を一同図りかねるばかり…。
ともあれ、一応の目的を達した我々は、下山後の温泉ザブーン&プシュー、プハーの感動だけを楽しみに、南東稜に最近拓かれた急な下降路を一気に山神宮へと下ります。そのものズバリのネーミング・山神宮からは、これまた急な階段の参道。すっかり心身疲弊した一行をおもんばかり、リーダーが地元タクシー会社にケータイで下山口へ迎えの配車を依頼するも、「登山口の場所が分からない」と配車拒否(この日すれ違ったハイカーは、地元の衆と思しきソロシニアの方2組のみでしたので、タクシー会社が冷淡なのも無理ないところかと…)。
やむなく、石和温泉駅までの車道歩きの苦行を耐え、転がり込むようにタクシーで約2km先の「なごみの湯」へ。ここで漸く念願のプシュー、プハーの快感を味わい、しばし温泉地で寛ぐという先輩諸氏を残して、笛吹川の橋から南アの夕景を眺めつつ、石和温泉駅への道を一人急ぐ小生でありました…。
ということで、絶好の晴天の下、山梨百名山2座を繋ぐゴールデンコースということで期待した割には、樹林帯で展望に恵まれず、紅葉もまだこれからと少々フラストレーションの残るツアーではありました(逆に、本日の2座が選ばれる一方で、他の落選した山々は一体どこなのか?と大いに興味をそそられました)。むしろ真冬や春先の方が展望も少しはあり、低山の尾根歩きが楽しめるのでは、と思われましたが、ともあれ、たまにはこうした戦国の歴史を肌で感じながらの地味な尾根歩きも悪くないか、と思い直した次第です。「山と温泉天国」の山梨県には、まだまだこうした“埋もれた名山”も沢山ありそうですね!
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