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Yamareco

記録ID: 7467377
全員に公開
沢登り
中国山地西部

尻高山 宇賀峡 高山川支流 末広滝〜上の谷

2024年11月09日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
06:44
距離
8.3km
登り
622m
下り
627m
歩くペース
ゆっくり
1.41.5
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
6:02
休憩
0:42
合計
6:44
距離 8.3km 登り 622m 下り 627m
9:30
30
宇賀ダム湖畔
10:00
10:13
56
末広滝出合い
11:09
121
末広滝上
13:10
13:13
17
13:30
33
上の谷下降点の鞍部
14:03
14:19
65
大滝(5段連瀑)
15:24
15:34
40
上の谷出合い
16:14
宇賀ダム湖畔
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2024年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
国道191号を野冠橋で左折し、県道177号を宇賀ダム入口で左折し、宇賀ダム湖横の空き地に駐車(3台ほど)。高山方面に車道を歩いて、末広滝の案内板のある場所で、対岸より流入する谷である。(離合場所は少ないが車でも奥まで入れるが落石に注意。)
コース状況/
危険箇所等
尻高山稜線の登山道は明瞭。
その他周辺情報 宇賀大橋(太田川にかかる最も長い吊り橋)、宇賀ダム、宇賀峡、高山集落
宇賀峡の中流部、高山川右岸より落ちる末広滝3段30m。1段目の3mは容易。
2024年11月09日 10:00撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 10:00
宇賀峡の中流部、高山川右岸より落ちる末広滝3段30m。1段目の3mは容易。
2段目の2条8mは直登が可能だ。この滝が、末広の由来だろうか。以前よりも倒木が増えたようだ。
2024年11月09日 10:17撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 10:17
2段目の2条8mは直登が可能だ。この滝が、末広の由来だろうか。以前よりも倒木が増えたようだ。
中間部のトイ状5m斜滝。
2024年11月09日 10:20撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 10:20
中間部のトイ状5m斜滝。
上段の10m滝は直登できたが、
2024年11月09日 10:22撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 10:22
上段の10m滝は直登できたが、
下から見えていなかった、末広滝上の直瀑は上部がハングし、まわりを180度の絶壁が囲んでいて登るのは絶望的だ。左岸は登るのは難しく、右岸のバンドまで上がってみた。
2024年11月09日 10:31撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 10:31
下から見えていなかった、末広滝上の直瀑は上部がハングし、まわりを180度の絶壁が囲んでいて登るのは絶望的だ。左岸は登るのは難しく、右岸のバンドまで上がってみた。
バンドは滝上に続いておらず、上を絶壁にはばまれ、小さく巻くことは不可能だ。
2024年11月09日 10:31撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 10:31
バンドは滝上に続いておらず、上を絶壁にはばまれ、小さく巻くことは不可能だ。
バンドから続く急な斜面を、痩せた岩尾根までトラバースして、直上し、岩峰の上まで大きく高巻いてから、滝の上にクライムダウンで下降した。
2024年11月09日 10:51撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 10:51
バンドから続く急な斜面を、痩せた岩尾根までトラバースして、直上し、岩峰の上まで大きく高巻いてから、滝の上にクライムダウンで下降した。
ルート探しと高巻きに50分ほど要した。巻き降りた先はゴルジュとなって7mの滝が落ちていたが、登れず、右岸を小さく巻いた。
2024年11月09日 11:09撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 11:09
ルート探しと高巻きに50分ほど要した。巻き降りた先はゴルジュとなって7mの滝が落ちていたが、登れず、右岸を小さく巻いた。
その上の2mは左岸を巻いた。これで悪場は終わったようだ。
2024年11月09日 11:12撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 11:12
その上の2mは左岸を巻いた。これで悪場は終わったようだ。
登ってきたゴルジュを見下ろす。厳しい地形だった。
2024年11月09日 11:13撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 11:13
登ってきたゴルジュを見下ろす。厳しい地形だった。
傾斜が落ちた谷を歩いていくと、3mの斜滝が現れた。
2024年11月09日 11:24撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 11:24
傾斜が落ちた谷を歩いていくと、3mの斜滝が現れた。
滝がまばらに現れる。この3mも直登した。
2024年11月09日 11:32撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 11:32
滝がまばらに現れる。この3mも直登した。
7mトイ状。倒木が増えてきた。
2024年11月09日 11:51撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 11:51
7mトイ状。倒木が増えてきた。
4mは右岸巻き。
2024年11月09日 12:00撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 12:00
4mは右岸巻き。
上部初めの3m滝。上部に行くにつれ、植林帯の倒木が煩くなったので、谷を捨てて左岸の急な枝尾根を登った。植林帯で、藪はないが、間伐材が多く歩きにくい。
2024年11月09日 12:11撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 12:11
上部初めの3m滝。上部に行くにつれ、植林帯の倒木が煩くなったので、谷を捨てて左岸の急な枝尾根を登った。植林帯で、藪はないが、間伐材が多く歩きにくい。
尻高山556mの頂上は、植林に囲まれ、展望はない。歩きやすい尾根道を南に縦走し、ピークを越えた鞍部から、高山川右岸のひとつ上の谷に下降した。
2024年11月09日 13:10撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 13:10
尻高山556mの頂上は、植林に囲まれ、展望はない。歩きやすい尾根道を南に縦走し、ピークを越えた鞍部から、高山川右岸のひとつ上の谷に下降した。
上部は倒木が多かったので、踏み跡程度の仕事道をたどって降りた。途中で見た5m段滝。
2024年11月09日 13:47撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 13:47
上部は倒木が多かったので、踏み跡程度の仕事道をたどって降りた。途中で見た5m段滝。
倒木が減って、渓相良くなったので、谷を下降することにしたが、予想もしなかった中流部の連瀑帯が始まった。最初は、2段5m。
2024年11月09日 14:03撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 14:03
倒木が減って、渓相良くなったので、谷を下降することにしたが、予想もしなかった中流部の連瀑帯が始まった。最初は、2段5m。
4m斜滝。
2024年11月09日 14:06撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 14:06
4m斜滝。
5m直瀑は右岸より巻き降りた。
2024年11月09日 14:09撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 14:09
5m直瀑は右岸より巻き降りた。
姿の良い6mも右岸より巻き降りた。
2024年11月09日 14:12撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 14:12
姿の良い6mも右岸より巻き降りた。
この最後の3mは左岸より巻き降りた。
2024年11月09日 14:15撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 14:15
この最後の3mは左岸より巻き降りた。
下の2条段滝を含め、連瀑をすべて合わせると30mほどの大滝だった。
2024年11月09日 14:19撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 14:19
下の2条段滝を含め、連瀑をすべて合わせると30mほどの大滝だった。
この3mは右岸より巻き降りた。このあと、しばらく2〜3mの小滝やナメ滝が続く谷をくだる。
2024年11月09日 14:21撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 14:21
この3mは右岸より巻き降りた。このあと、しばらく2〜3mの小滝やナメ滝が続く谷をくだる。
再び谷が狭まってきた。右岸の垂壁を懸垂下降した7m滝は、倒木で美観を損ねている。
2024年11月09日 14:43撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 14:43
再び谷が狭まってきた。右岸の垂壁を懸垂下降した7m滝は、倒木で美観を損ねている。
4mチョックストーン滝をクライムダウンする。
2024年11月09日 14:46撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 14:46
4mチョックストーン滝をクライムダウンする。
その下は、両岸が立って険悪なゴルジュになった。
2024年11月09日 14:48撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 14:48
その下は、両岸が立って険悪なゴルジュになった。
さらに谷は2mほどに狭まって荒々しいゴルジュが続いた。幸い2mほどの小滝しかなく降りることができた。
2024年11月09日 14:53撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 14:53
さらに谷は2mほどに狭まって荒々しいゴルジュが続いた。幸い2mほどの小滝しかなく降りることができた。
8m斜滝は左岸を巻いた。
2024年11月09日 14:57撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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8m斜滝は左岸を巻いた。
地形図から予想した最下部の連瀑帯が始まった。最初の5m直滝は右岸を巻き降りた。
2024年11月09日 15:07撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 15:07
地形図から予想した最下部の連瀑帯が始まった。最初の5m直滝は右岸を巻き降りた。
美しい2段7m曲がり滝も右岸巻き。
2024年11月09日 15:09撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 15:09
美しい2段7m曲がり滝も右岸巻き。
下を覗くと、両岸が高く切り立った狭いゴルジュとなって、むこうに本流と市道が見えた。あの切れた空間の先はどうなっているのか。不安が高まる。
2024年11月09日 15:10撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 15:10
下を覗くと、両岸が高く切り立った狭いゴルジュとなって、むこうに本流と市道が見えた。あの切れた空間の先はどうなっているのか。不安が高まる。
下は、5mほどの直瀑と、その下に極端に狭い50cmほどの幅のトイ状斜滝2m×5mが続いていた。
2024年11月09日 15:21撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 15:21
下は、5mほどの直瀑と、その下に極端に狭い50cmほどの幅のトイ状斜滝2m×5mが続いていた。
巻きは不可能で、ちょうどあった立木を支点に、滝身をシャワーで懸垂下降した。下のトイ状滝は歩いて下れた。
2024年11月09日 15:22撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 15:22
巻きは不可能で、ちょうどあった立木を支点に、滝身をシャワーで懸垂下降した。下のトイ状滝は歩いて下れた。
降りてきた支谷出合いの2mと本流の渕。水際を下流にトラバースして浅いところまで移動した。このあたりの本流は渓相がダイナミックで良い。本流左岸が護岸なので、護岸が切れるところまで下って、市道に上がった。
2024年11月09日 15:24撮影 by  iPhone SE (3rd generation), Apple
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11/9 15:24
降りてきた支谷出合いの2mと本流の渕。水際を下流にトラバースして浅いところまで移動した。このあたりの本流は渓相がダイナミックで良い。本流左岸が護岸なので、護岸が切れるところまで下って、市道に上がった。

装備

個人装備
ズボン 靴下 雨具 日よけ帽子 着替え ザック 昼ご飯 行動食 飲料 コンパス 筆記用具 ファーストエイドキット 保険証 携帯 時計 タオル ナイフ ロープ ヘルメット カラビナ スリング エイト環 渓流シューズ 防虫スプレー 防虫ネット アイスハンマー

感想

笹ヶ丸山のふもと、宇賀峡の中ほどの猿渕の上流で、高山川の右岸支谷から流れ落ちる段瀑30mが見える。末広滝である。市道に中国電力が設置した案内板は、半分壊れて「広滝」しか読めなくなっている。通常は、水量が少なく、倒木にもさえぎられて、あまり印象的な滝ではない。地形図では、末広滝のある支谷は、この滝の付近のみが等高線が混んでおり、上部は概ねゆるやかである。この谷をつめて、まだ登ったことがない尻高山に登り、末広滝の谷のひとつ上の谷(上の谷と仮称する)を下る計画を立てた。下る谷も地図上では概ね緩やかな谷に思えた。末広滝は、市道から見えている部分は段滝で、簡単に上まで登れると考えていた。ところが、現実は厳しかった。末広滝の上にさらにハングした10m直瀑があり、その周りはぐるっと高い絶壁に囲まれ、ルートが見通せなかった。左岸はまったく、不可能だが、右岸は絶壁の下のバンドまで登れそうだ。しかし、このバンドは滝上には続いておらず、絶壁も登攀不可能。唯一、可能性が残ったのが、バンドから急斜面をトラバースして、右岸の痩せた岩尾根にとりつくことだった。岩尾根は幸いにも絶壁の上の岩峰の頂上まで登れて、大高巻きで滝の上に降りることができた。滝上もゴルジュ内に滝が続いたが、こっちは小さく巻くことができた。谷の上部は、傾斜が落ち、植林帯の倒木も多く、遡行価値は下がったが、末広滝の悪場だけで遡行グレードを上げていた。尻高山から下降した上の谷は、倒木は少なめだった。中流域で、予想しなかった連瀑30mが現れ驚いたが、巻き降りることができた。すこし下には荒々しいゴルジュも現れた。さらに、最下部は、地形図からは読み取れない、険悪な側壁の高いV字谷に細い滝をかけており、滝身を懸垂下降で降りた。この谷の出合いは、市道を通るとき見ていたはずなのに、まったく認識していなかった。正直にいえば、たかが尻高山556mの短い谷などとなめていたが、両方の谷とも、想像以上の険しい地形を秘めており、厳しくも充実した山行になった。なお、明治31年の地図によると、末広滝の右岸尾根にそって道があり、尻高山を越えて沼田の寺木、奥谷(いずれも廃村)に続いていたようである*。
*https://ktgis.net/kjmapw/kjmapw.html?lat=34.519938&lng=132.390640&zoom=15&dataset=hiroshima&age=0&screen=2&scr1tile=k_cj4&scr2tile=k_cj4&scr3tile=k_cj4&scr4tile=k_cj4&mapOpacity=10&overGSItile=no&altitudeOpacity=2

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