初マイカー登山。坊村から武奈ヶ岳周回コース。危うく遭難……
- GPS
- 08:58
- 距離
- 15.1km
- 登り
- 1,346m
- 下り
- 1,352m
コースタイム
- 山行
- 7:39
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 8:53
天候 | 晴れ〜くもり |
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過去天気図(気象庁) | 2015年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
中岳から牛コバへのルートは、中岳からの稜線歩きは、目印も多いし特に迷うことも無いが、巨大岩から急斜面を下る辺りから目印が急に減る。斜面を下りきって、川に出たところ(奥の深谷で、川沿いの登山道を正しくみつけられないと大変。 |
写真
装備
備考 | GPSの地図に頼りすぎた。事前下調べをもっとしておけば良かった。子連れ登山にもかかわらず準備不足で遭難しかけたことは、大いに反省。 |
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感想
10月に免許を取り、運転の練習と山歩きを兼ねて、初めてのマイカー登山に挑戦することにする。去年家族で登った武奈ヶ岳を、今度は逆側の坊村から登ることにする。
6時過ぎに自宅を出発し、近所の中村さん宅まで車でお迎え。そこからカーナビの指示に従い、東大路通りを北上し、367号鯖街道をひたすら進む。これまで走ったことのない、山道のアップダウンに急なカーブが続く。自分の後ろに車を何台もぶら下げるプレッシャーと闘いつつも、1時間15分ほどで何とか坊村まで到着。
天気は快晴とまではいかないものの、雨はひとまず心配なさそう。駐車場で車から降りるとかなり肌寒い感じであったが(橋の温度表示で4℃)、明王院を過ぎて登山道に入ると、いきなり急な傾斜が始まり、すぐに体が温まる。エンジンのかからない春希のペースが今ひとつで、ややゆっくり目に進む。
登山道の目立つところに、行方不明者を探していますの掲示があった。10月末に体は発見されたとの情報があったが、掲示はまだそのままであった。その掲示が、まさか他人事でなくなるとは、まだこの時は考えもしなかった……。
針葉樹林帯を過ぎて、やや傾斜もゆるくなり、紅葉もちらほら。でも、まだ緑の方が勝る感じ。急な傾斜にもかかわらず、子供たちはずっとしゃべり続けて、後でへばらないか内心心配していたが、口が動いているから元気に歩けるということもあるのだろう。ポッキーのチョコだけなめて溶かして軸の部分だけにするなども飽きずにやり続けていた。
スタートから2時間ほどで、御殿山に到着。目指す武奈ヶ岳、そこへ繋がる稜線が目に入り良い感じの画。そこからワサビ峠へいったん下り、また登り返して武奈ヶ岳山頂着。寒いことと風の強さを心配したが、どちらも大したことがなかった。湯を沸かしてカップ面を食べ、おにぎり食べて、約1時間ほど昼休憩する。
帰りは、コヤマノ岳方面へ。武奈ヶ岳から中峠までは去年も歩いたが、ふわふわした感じで気持ちの良い歩き。中峠からワサビ峠を経て往路に戻るプランもあったのだが、時間に余裕もあるし、行きと被らない道を行こうと、牛コバ方面への道をとる。
牛コバ方面への道は、道自体は明瞭だし、テープも充分にあって迷うことは無いが、誰にも会わなくなる。徐々に下っていたのが、段々急な下りが増えてきて、途中バランスを崩してし尻もちをついたりする。そして、巨大岩に到達する。
巨大岩の向こう側に道があるのかと探ったが、そちらには無いようだったので、右手の斜面をロープに沿って下る。この辺りから、急にテープが減り道も不明瞭になる。谷を下って下って、徐々に傾斜もゆるくなるが、それに伴い道幅も広くなり踏み跡も不明瞭になる。そんな時に右手の植林帯の方のピンク色のテープにつられてしまったのが、後々良くなかったかもしれない。
ようやく川に出てホッとする。ここまで来れば、後は川に沿って下るだけだから一安心と思ったのだが、気を抜くには早かった。ここでGPSの地図が対岸へ渡るようになっていたので、とにかく渡れば何とかなるのだろうと川を渡ってしまう。しかし対岸には道はみつからず、それでもGPSを信じて対岸の斜面を登るが、登っても登ってもみつからない。無理して斜面を水平移動を図るが、行く手は大きくえぐられ、先に進めない。
ここまで来て、急に状況のやばさに焦り始める。この時期、5時を過ぎれば歩けなくなるくらい暗くなる。2時過ぎには川に達していたが、川を渡ったり斜面を彷徨ったりしているうちに、3時が迫りつつある。道が分からない中、どんどん進んでいく時計の針を見るたびに徐々に落ち着いて物事を考えられなくなってくる。
どうしようもなくなって、中村さんに相談。こうなったら元来た道を引き返すよりないだろう、という意見。確かに、道迷い時は元来た道を引き返すのは基本とは言え、2時間かけて下りに下ってきた道を登り返し、さらにそれからまだ2時間近く下るとなると、少なく見積もっても5時間以上はかかる。子供たちを連れてとなると、テンションだだ下がりだろうし、どう足掻いても山中泊を余儀なくされる。子供たちは明日学校行けなくなったら最悪とか言ってるが、天気予報では明日にかけて崩れるようだったし、本気でやばいレベルであった。
とにかく、川を渡り返し元の岸へ。下ってきた地点を目指すが、一度迷って引き返すと、どこも見覚えがあるような無いような景色に見えてしまう。無駄に川岸まで降りてしまったり、中村さんにも子供たちにも申し訳ない気持ちで胸が押し潰されそうになってくる。
そんな時、朝にも見かけた行方不明者探していますの掲示をみつける。自分がまさか同じような危機的な状況に置かれてしまうとは。でも一方で、この掲示があるということは、登山者が通ってもおかしくないエリアなんだよな。とは言え足踏みしていても仕方ないと元来た道を引き返す。すると!坊村を指し示す立派な道標が忽然と現れる!!ということは、これは正しい登山道ということではないか。
巨大岩からの下りの途中で正しい登山道をやや外れてしまったのと、GPSにつられててっきり対岸に登山道があると思い込んでいたため、川の手前にある登山道を見落としていたのだった。そうとなれば、今いる正しい登山道に従って行けば、最短コースで登山口まで下れるはずだ。
ということで、改めて方向転換して坊村方向へと道をとる。ようやく正しい道に出会ってこの危機的な状況から脱せそうとなり、もの凄く喜びの気持ちが湧き上がってくる。とは言え安心するには早いし、喜び過ぎて足でも滑らせると事なので、気を引き締めて進む。正しい道を示すテープや道標がこれほど心強かったことは無かった。
そして、登山道は正しい渡渉ポイントへ。ロープは張られているが、ゆるゆる。でも、川幅は狭く、中村さん、子供たちはスイスイと対岸へ渡る。そして最後に私が渡ったのだが。。。なんと、ここで思いっきりバランスを崩し、背中から川の中へ半身ドボン。やってしまったぁぁぁ。
道迷いの動揺がまだ尾を引いていたのか、安心して気が緩んだのか。リュックからは水が滴り、下半身ぐっしょり、靴の中はグッチャグチャ。とは言え、そんなことで歩みを止める訳にも行かず、直ぐに再スタート。下流に向かって左手の斜面を歩く。道幅はかなり狭く、気を抜くと斜面をずり落ちそう。これ以上のトラブルは絶対に起こしたくなかったし、一々注意しながら道を急ぐ。
最後に九十九降りをして、ようやく牛コバに着き、そこからは車も通れるような林道となる。いつもは退屈な林道だが、この日ばかりは心底ホッとした。これで、暗くなっても何とか登山口まで帰れるであろう。林道を30分ほど歩いて車の音が聞こえ始め、遠くに朝車を停めた駐車場が見えてくる。
最後の下りを終え、くたびれていたけれど何とか大過なく下山できたことを感謝して、地主神社にお参りをする。駐車場に戻ると、既に残っている車は3台だけ。自分の赤い車もポツンと。夕闇迫り薄暗くなる中の運転も心配になるところであったが、道中の大変さに比べれば大した事ないかと。
初めてのマイカー登山は、運転についてはまあ思ったよりもスムーズに行って帰ってこれたのは収穫。でも、道中の道迷いを思うと大反省。ついでに、全くの無傷とはいかず、最後に川に落ちた後、携帯内部に水が入ってしまったらしく、携帯復活できず。激しく後悔するものの、遭難して生命の危機に陥ることに比べれば安いものだという気もしなくはない、かな(でも、やっぱり痛い)
こんばんは、免許取り立てほやほやの山行どうもお疲れ様でした〜。
最近レコが全然上がってこないな、と思っていたら、そういえば休日は教習所通いだったということなのですなぁ〜。
それはさておき、秋の武奈ヶ岳はなかなか山深くて美しく、とても良いところではないですか! 16・17枚目の画像には大いに魅了されました
しかしまぁ、メジャーな山とはいえども、道をロスしやすいことも含めて下りはコワい……。まずは無事下山ということで何よりですが、常に踏み跡やリボン・テープがあるかどうか、落ち葉の季節だけに念には念を入れて確認しなければいかんですなぁ! 私もこの時期、道間違いはやらかしやすいですから……。
単独行で道を間違えると心臓バクバクになりますが、数名のリーダー役をやっていても責任重大だけにさぞかしヤバい気分だったことでしょう!
ちなみに、写真を最初にパッと見た瞬間、「hiyo-ru一家はこんな顔だっけ??○倫登山??」と目をパチクリさせてしまいました ご近所さんだったのね……
何はともあれ、バスの便が極めて少ない京都の山奥にアプローチするのに鬼に金棒な手段をゲットされたということで、今後の京都の山歩きレコを拝見するのをますます楽しみにしております 。
レポート上げたばかりなのに、早速のコメントありがとうございます!
いつものことながら、ついつい欲張ってというのが今回ばかしはモロ裏目に出てしまったような印象でした。初めてのマイカー登山なのだから、歩くコースは気持ち軽めにしておけば良いモノを・・・。とは後の祭りでした。道迷い中は、お金で済むなら何とかしてーwと言う気分でしたよ、全く。もっとも、ケータイが死んでしまうと、それはそれで下界生活上結構痛いのですが。
bobandouさんのレポートで、府中に大国魂神社など、私の実家に馴染みの地名が現れていたのについ最近気がつきました(きちんとフォローしていなくてすみませんm(__)m)
それにしても赤線延ばし、ホントにニョキニョキ延びますネー。
なお、友人一家は上の子が0歳からの付き合いなので彼此10年来の付き合い、いわゆる家族ぐるみというやつですな。
まあ、今度は、本当の(?)家族マイカー登山に行こうという話しも出てるので、その際はまた拙レポまでお寄り下さい。
ではでは。
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