東沢本棚沢(沢登り講習)
コースタイム
P855で何とロープ忘れに気付き、kamog急いで一旦戻ったため
約1時間のロス(失態だぁ)
棚沢橋8:45−
本棚沢−
14:15ツツジ新道1415m14:30−
ツツジ新道−
16:55西丹沢自然教室=
入浴(山北/さくらの湯¥400)
天候 | 晴れのち薄曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■東沢本棚沢 東沢林道の棚沢橋から距離にすれば短いが、その区間にクライミング力と 高巻き力をかなり要求される丹沢でも屈指の難渓の一流。 遡行グレード:3級下 クライミンググレード:控蕁覆泙燭5.8)※45m涸棚 ,弔弔舷憩Co670mのコル(標識のある登山道が左に屈曲する箇所)から 北東に伸びる尾根に乗り、P855ピークを乗り越えて東沢林道を歩くのが 一番早い。 本棚沢に架かる棚沢橋(赤い橋)を渡ったところから入渓する。 西丹沢自然教室から1時間半程度。 入渓するとナメ滝が続き最初は癒し系の沢。 すぐのCo920mで左からユイバシ沢が出合う。 水量比は通常1:10くらい。(今日はほぼ涸沢であった) B瑤南東向きになって少しで難しそうな顔をした10m滝。 Co960〜970m地点。 直登するなら流芯右壁だが上部が外傾しており見た目より難しいしシャワーに なる。(元蕁 高巻きは30mくらい手前で左から合わさる涸れた小沢の壁を登り(卦蕁 少しずつ斜上しながらスズタケを頼りに落ち口の10m以上上に出て、 滝の落ち口の少し上に下りるよう急な小尾根を下る。 対岸にCo970mで合わさる涸支沢が見えるところだ。 げ爾蠅人遒糎上で沢は南東から北東向きに変わる。 Co1010mの二俣はカル沢との合流点。 水量比は2:1で左のカル沢の方が明るく水量多いため、地形図を見ながら 遡行しない人たちは、よくここで間違ってカル沢に入ってしまう。 本棚沢は右の水量が少ない方で少々ゴルジュっぽくなっている。 小滝を越えながら沢が右へ曲がると、その奥に本棚25mが見えてくる。 ニ榁は水量が少ない時に一見すると、果たして25mもあるのかと思うが 以前登った時に出たロープスケールはぎりぎり25mであった。 直登は左壁から取り付き中間部近くでやや水流に近い方を登って、 再び左壁を登るが、ビチャビチャとシャワーになるし、クライミンググレードも (もし乾いていたとしても)元蕁椶呂△蝓結構難しい。 なお中間部から流芯を渡り右壁を登るルートも渡る気になれない。 高巻きは左側の脆いカンテを登り、落ち口上部に向かいちょっと悪いバンドを トラバースして、滝近くで少し上に登って木に架かっている残置FIXロープを 落ち口上にクライムダウンする。 トラバースは悪いので、今回はループ形FIXロープを張り、カウテールで 通過してもらう。 なおカンテを登らず、さらに左のガレた枝沢をある程度登ってトラバース起点に 上がることもできる。 小滝を越えていくと3段15m滝で、右側からおいしく冷たい湧き水が大量に 出ている。 3段15m滝は流芯右から取り付くが乗りたいスタンスが高くテイクオフが 難しい。 ちょうど短い流木が立てかけられているが、ヌルヌルで慎重に乗って垂壁状の バンドに立ち登り始める。 しかし流芯近くはヌメリが以前よりもあり、ホールドもほとんどオープンなので なかなか際どいクライミングとなる。 下段上に一枚残置ハーケンが見受けられたが、グラグラで使い物にならないので ここを登るのはランニングなしで登れる力が必要だ。(元蕕妊魅瓮蠅△蝓 落ち口2m先の右壁に終了点用の残置ハーケン2枚がある。 後続をダイレクトビレイで上げるなら、流動分散よりも固定分散クローブヒッチ式 の方がリスク率は低まるであろう。 Co1160m〜1180mで玉子型の岩壁を左に持つ20m壁滝。 この辺に来るともう水量はチョロチョロで、事実この壁滝上で通常は水涸れ。 ここは左の岩壁をクライミングする。 渓流シューズだと滑りやすいのでクライミングシューズ使用がよい。 中央に残置ハーケンが2枚ある。 沢と言うよりもここはフリークライミングで5.8くらい。 リード者はテンション掛けられないので、5.9くらいしか外で登れない人は怖い。 5.10台中盤をレッドポイントできる人がいないときついでしょう。 (まあ、一桁グレードしか登れないパーティがこの沢に入ることもないと 思いますが) 壁を登ったら直進しスズタケを分けて、さらに左上に見える小尾根まで登って 後続をビレイする。 さらにスズタケ頼りに右上し、薄っすら付いた踏み跡を行けば、20m壁滝落ち口 上に出られる。 なお、壁滝と玉子型岩壁の間のルンゼも登れるが結構悪い。ビレイ点は上記と 一緒。 ┘レゴーロを登っていくとCo1240mで正面に高い壁がそそり立っている。 これが本棚沢の本流で北東に向かうガレ沢は支流と言える。 高い壁は45m涸棚で、直登はやや右側の上に見える古い残置スリングへ向かい クライミングする。 それから中間部右側の凹角状小テラスに入り込み、そこから落ち口に向かい 右手に伸びるクラック状沿いに登るのだが、小テラスから上部が核心で 昨年まであった左足バンドがなくなってしまったので一層悪くなった。 スメアリング、ハイステップ等駆使しながらなので、正対ムーブしかできない (すなわちクライミングを日常的にやっていない)人にはリードは厳しい。 古いハーケンばかりなのでもちろんテンション不可。 奥多摩の越沢バットレスクラスのリード力はほしい。 ここは控蕁淵妊轡泪襪覆5.8〜9-)だが高度感とメンタリティ克服必須。 なおリムーバブルプロテクション(カム)の#0.5〜#1も核心で使える。 終了点は広いテラス状にハーケンとリングボルトが4つあるので 少なくとも3カ所から分散を取りたい。 45m涸棚落ち口のテラスからは正面に富士山が見えるよい場所だ。 この上にさらに5m涸棚(卦蕁檗砲20m涸棚(卦蕁棔砲ある。 前者は右側を、後者は中央から左側をクライミングする。 2つの涸棚を登れば、あとはゴーロ帯とガレザレばかりなので 25m涸棚のすぐ上で右手の左岸尾根に取り付きひたすら登れば ツツジ新道上1415m地点のベンチに飛び出し遡行終了する。 あとはツツジ新道を2時間〜2時間半で西丹沢自然教室に戻る。 ■沢登り講習(年中開催します。) http://mt-farm.info/ |
写真
感想
晩秋の西丹沢はまだ一部モミジの紅葉が残っていた。
今日の講習はメジャークラスではクライミング要素の非常に高い東沢本棚沢。
10m滝、25m本棚、三段15m滝、大岩の20m壁滝、そして45m涸棚。
これらすべてを直登するには相当な技術とスピードが要求される。
ましてあと半月少しで冬至を迎えるこの時期は日照時間がとても短い。
まだ暗がりのスタート時間を決めての集合。
しかし暗がりの準備はやはり落ち度があった。
P855まで登って今日の講習戦略を改めて思い巡らせたとき
やけに荷物が軽いことに気付く。
「しまった!」
ロープ2本を分担してもらおうと自分のザックから外しっ放し!
車中に残置してしまったのだった。
二人には棚沢橋でしばらく待っていただくよう伝え
急いで下山しロープ2本をくくって再び登り返す。
登りながら今日の時間管理を再計算。
さっさと熟せば日没までは何とか許容範囲内と判断する。
自身は余計な体力を使い後々これが間接痛&腰痛が多少悪化してしまったのだが。
最後手前の45m涸棚は半年前にも登ったが
何だか以前よりも核心部が難しくなった気がしていた。
(俺が下手になったのか??)
下山後、西丹沢自然教室で倉持館長に会いにいくと
松田警察山岳救助隊長の相田さんも来ていたので話し込む。
相田隊長曰く「涸棚上部のバンドが消失したけれど、登るのに問題なかった?」
とのこと。
道理で難しくなったと感じた訳だ。
スメアリングとバランシーなハイステップはあまりなかったもんな。
ケミカルアンカーやグージョンボルトなら安心して派手なアクションも起こせるが
古いハーケンばかりなので、落下係数を伴うテンションなんかしたら
おそらく支点が破断するだろう。
今日の講習は半ばガイドチックなクライミング要素が強くなってしまい
現在位置の確認やパーティーシップの取り方、主体性強化という
本来の講習柱が少々乏しくなってしまったが
「沢登りはクライミングが不可欠」という主旨を納得してくれたことを
期待しています。
本棚沢ではお世話になりました。ヤマレコ、ずっと使っていなかったので、すっかり機能を失念していました。すみません。またよろしくお願いいたします。写真もヤマレコからあげればよかったですね。お手数かけました。
お疲れ様でした。
こちらこそよろしくお願い申し上げます。
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