ぼろぼろの雪山デビュー 四阿山・根子岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.2km
- 登り
- 942m
- 下り
- 941m
コースタイム
- 山行
- 10:00
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 11:00
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
牧場周辺道路は朝夕は凍結 トイレは事務所圓痢屬海譴茲蠕莠嵶梢米禁止」になっている道路の左上にある(日の出前は暗くて気づかなかった) 登山届けポストはトイレ手前の事務所の前、根子岳へ向かう道(牧場へ登る登山道)と四阿山へ向かう道(進入禁止の車道)との分岐に設置されている。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
菅平牧場管理事務所駐車場・・・日の出前、暗くてよく見えず雪で覆われているので「このへんかな」と思って入り込んだら車(ランクル・スタットレス)がスタックしてしまい、誰もいないので一人で脱出を試みて時間と労力を使ってしまった。脱出後仕方なくトイレ前の道路脇に駐車した。 今年は雪が少ないとはいうものの、初めて出かけるので例年と比べてどうなのか分からない。トレースはしっかりとついていて、ピンクリボンや標識もあるので迷うことはないが、雪が降った後はトレースも分からなくなりそうなので道迷いに要注意。 ストックは必数(当然だが雪山仕様のバスケットに付け替えておく) 途中までアイゼン無しで登ったが、中四阿から下って四阿山を登る手前の鞍部から装着(12本爪)無くても何とかなるかもしれないがその方が登り易かった。四阿山を下りて根子岳へ登るときにはアイゼンの前歯でステップを切りながら登った。軽アイゼンでは苦しかったかもしれない。(自分の技術が未熟だからかもしれない) ピッケルとワカンも持って行ったので使ってみたが、無くても大丈夫。 所々積雪のある切り立った崖の上の細い道を歩くので、私のような未熟者では注意が必要だった。 雪に倒され登山道を覆っている木や枝がある(雪上に倒れているのではなく、胸や腰のあたりの高さを覆っている)ので、それを越える時に荷物を引っかけてバランスを崩すことがあった。(ニット帽も引っかかり脱げそうになることも) 四阿山から根子岳へ向かう下りはかなり急坂。積雪も深いところで膝ぐらがあるのでバランスを崩しやすい。根子岳方面から登ってきた人とすれ違ったがかなり大変そうだった。 |
その他周辺情報 | 温泉などに入れる場所もあるが、今回はパスしたのでわからない。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
毛帽子
靴
ザック
輪カンジキ
アイゼン
ピッケル
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
交換レンズ
三脚
予備カメラ
ロープ
常備薬
着替一式
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感想
5:15に管理事務所駐車場に到着したが、暗いし、雪で覆われているしでどこに駐車すればよいか分からずスペースを探している内に若干下り坂に入り込み車がスタック。助けを呼ぶわけにもいかず、ひたすら脱出を試み、30分ほどかかってなんとか脱出し、その後道沿いに駐車して準備、出発した。5:30出発の予定よりも40分遅れ。
牧場圓療仍各札押璽箸鬚ぐって進む。結構雪は積もっているが、数日間雪が降っていないのでトレースはしかりと付いていた。樹林帯を登っていると夜が明け、尾根へ出ると視界は良好。湯の丸山、烏帽子岳、浅間山などが目に飛び込んでくる。
ひたすら尾根を歩き中四阿へ。中四阿の道標がないのでどこだか分からないでいたが、地形図を見て確認。そこから少し下って鞍部の標識前で朝食をとった。
ここからはぐっと登りになりそうなので、12本爪アイゼンをつけた。せっかく持ってきたのだからということで、ポールを収納し、ピッケルを使うことにした。結論から言うとポールの方がよかったかな。
根子岳への道との分岐手前は広くて気持ちのよい尾根が広がり、眺望も最高。雪の白さと空の青さが目にしみる。
分岐を過ぎて山頂を目指す。最後の登りを登り切るとまだ新しそうな社があった。一瞬「頂上?」と思ったが、山頂表示が見当たらない。その先もトレースが付いているのでたどってみると、あった、あった・・・山頂の朽ちた社と表示。
計画では正午までにここに到着しなければ、そのままピストンで下山することにしていたが、なんとかタイムリミットの5分前だったので、根子岳まわりで下山を決定。急いで分岐まで戻り、根子岳方面へ下る。
ところが、この下りの急なこと・・・おまけに雪が吹き溜まって、結構深いところもある。四苦八苦しながら下山していると、反対方面から登ってきた女性登山者に出会った。登りに入って結構きつそう。この先がさらに急な傾斜なんだよねと思いながら、「ここは結構きついですね。」と声をかけると、「この先(根子岳)の登りも結構ですよ。」と声が帰ってきた。「牧場からですか?」と尋ねるとそうだと言う。僕と反対ルートで登ってきているのだ。「上は風が強いから気をつけてくださいね。」と言ってすれ違った。
ようやく鞍部におりて根子岳を見上げる。「ありゃ・・・これをまた登り返すのか・・・」と気持ちが萎える。南斜面は雪が溶け笹藪がかなり出ているが、尾根にはしっかりと雪が残っている。トレースは雪の上へ続いている。
遅い昼食を食べ、ピッケルをポールに持ち替えていざ出発!
13:15分。根子岳山頂までどのくらいかかるだろうか。予定では14:00に山頂だったがどうやら無理。日没の17時前までに下山しないと暗くなり危険。幸いなことに雲が多くなってきたとはいえ晴れていたので、日没後若干は明るさも残っているだろうが。
根子岳山頂は小ピークを三つ越えた先にある。トレースをたどりながら登るが、ズボッと膝上まで踏み込んだり、堅くてステップを切りづらかったりしたが何とか歩を進める。数日前まで6本爪の軽アイゼンにしようか迷ったが、12本爪を持て来て本当によかったと思った。溶けたり凍ったりしてわりと堅い雪だったので、前の2本でしっかりとステップを切りながら進むことができた。一歩一歩そうやって登るので心肺は苦しくないけれど、足を蹴り込むので太ももや膝に負担がかかる。
ようやく根子岳山頂へ着いたのが15:20分。あと1時間で登山口までは絶対にたどり着けない。日没後の残照を期待して17時頃までには到着しなければと気が焦る。大急ぎで山頂の鐘を2回鳴らし下山をはじめた。
急いでいるので、足に負担がかからないようにゆっくりなどといっていられない。アイゼンをつけた足でガツンガツンと降りるのでだんだん足に疲労が溜まる。途中でワカンをつける。このワカンはモンベルのライトアルパインスノーボンという製品で、カジタ(カジタックス)のアイゼンにだけ取り付けられ、「スノーシューとワカンのいいとこ取りで特に下りには有効(店員談)」ということだった。ワカンを求めようとしたときに店員に勧められて購入した物だ。
装着の時間がもったいないが、足も疲れてきたし「下りには有効」という言葉を信じて、せっかく持ってきたのだからと装着してみた。歩き始めると結構これは優れもの。アイゼンだけより足の負担も少ないし、滑ることもない。若干足を広げて歩かなければならないのは普通のワカンでも同じ。積雪に切れ込むような細いトレースでは少し戸惑うが、これも他のワカンでも同じ。とにかく急げ急げ!と思いながら歩いていると、携帯電話がなった。「なんだよ!こんな時に電話するなよ。」とてっきり妻が僕の無事を確認するためにだと思ったが、確かめるとそうではなく職場から。今日は僕は土曜日出勤した代休をもらって山に入っているのだ。
ひとしきり用件を聞き、話をして、「今、山から下山中なんです。」と言うと「それはすみません。せっかくの休みなのに。」とやりとりして電話を切った。
まだ日はある。急げ急げ・・・とにかくひたすら下った。
牧場のあずまや(ここからの景色もなかなかいいのだが、それを楽しんでいる暇はない。)を過ぎてそろそろ日没。残照の中を牧場沿いに下る。
20分かけて17:09に管理事務所前に停めた車に到着。ワカンとアイゼンを外して車に投げ込む。とにかく疲れた。何も食べたくないし、話したくもない。とはいっても単独行だったので話し相手もいなかったのだが。
こうして僕の雪山デビューは終わった。スキー場で板を担いでゲレンデを登る等ということは何度もやっているが(これもかなりきつい)、スノートレッキングとはいかなるものか?という感じでチャレンジ。とにかく時間に追われてしまったことが問題だ。夏シーズンの標準時間を参考にそれにかなりプラスして計画をしたが、ただでさえ人様より歩行速度が遅い僕でありながら、出発もアクシデントで遅れてしまったのが災いした。立ち止まっては写真撮影などというのも積み重なると結構な時間ロスになっているのだろう。とにかく残照でまわりが見える間に下山してこれたのはよかった。一歩間違えると・・・である。
「雪山は雪山なりの時間をしっかり考えて無理をせずに」だ。そんなこと、あちこちで聞いたり読んだりしているのに、今更ながら実感を持って理解をしたような気がしている。今度計画を立てるときにはきっと役に立つだろうなあ。
初めまして☺
福島のFUKUSIMAと申します。
最初の雪山で、歩行時間が10時間とは、結構ハードだと思いますが、無事、暗くなる前に戻れて良かったですね。(^-^)
私も、カジタのアイゼンなので、スノーボンのことは気になっていました。やはり、下りでは有効なのですね。とても、参考になりました。m(._.)m
FUKUSIMAさん コメントをありがとうございます。
いろいろと下調べをして思い切って出かけはしましたが、このありさまです。
スノーボンは普通のワカンと違って、深雪で埋まってラッセルするときも足を後ろへ持ち上げる労力が少なくてよいみたいです。この日は装着しなくてもよかったのですが、試してみたいという欲求に駆られてつけてみました。結果、アイゼンだけの時より楽だったような気がします。
toroda5502さん、初めまして。
谷川本流への訪問、有り難うございます。
ところで、私の雪山はスキーで根子岳登頂が初めてと記憶しています。最初は先輩に引っ張られての登頂でしたが、二度目は単独行で快適に往復しています。
プロフィールからスキー・バッジテスト2級の技術をお持ちと拝見しましたが、四阿山へスキーで行くのは難しいコースなのでしょうか?
私の場合は根子岳だけが精一杯だったので、現地の状況は偵察したのみで細かな状況は分からずじまいです。
一度に二つを登頂されたことに敬服致します。
tama-takeshi さん コメントをありがとうございます。
この時は初めての雪山挑戦でしたので、スキーのことは全く考えていませんでした。それに、自分はゲレンデスキーしか経験が無いので。
四阿山へのスキーでの登頂、どうでしょうかね。自分が登ったコースでは、中四阿山を越えた鞍部から根子岳方面への分岐までは斜度もあり、スキーを履いてどの程度登れるか分かりません。根子岳へ登頂するよりはきついと思います。雪が少ないと木の階段状になっている所もあります。山スキーの経験が無いのでどの程度できるのか分かりませんが。
四阿山から根子岳への鞍部の大隙間への下りは針葉樹林帯で木の間を縫うように降りますので雪が吹きだまっていて、傾斜もあり、スキーで下るのは難しいと思います。
大隙間から根子岳の登りは傾斜は急ですが雪がしっかり付けば登れるでしょうか。私の時は雪が少なく、カチンコチンの氷になっていましたので、アイゼンの前爪を何回も蹴んで足場を作りながら登りましたが。
根子岳からの下りなら、滑って降りるのも気持ちよいかも知れませんね。
とにかく、この時は雪山に装備を付けての山行が初めてでしたのでかなり疲れ切って下山してきたのを思い出します。
今なら、もう少し楽に歩けるかなと思いもしますが・・・
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