冬期 五龍岳
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- GPS
- --:--
- 距離
- 19.1km
- 登り
- 2,242m
- 下り
- 2,244m
コースタイム
3:56 1655m ゲレンデトップ
5:20 2037m 中遠見
7:30 2268m 西遠見
8:28 2490m 五竜山荘
9:55 2814m 五龍岳山頂
11:01 2490m 五竜山荘
12:43 2037m 中遠見
13:26 1655m ゲレンデトップ
14:20 835m ゲレンデボトム
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
先週の唐松岳はゴンドラとリフトを使えば行程の半分減らせるし、アップダウンも危険箇所も無く楽に登れるので(トレースがあって天気がいい時のみ)最近は登山者が増えているようだ。ヤマレコにも記録がいっぱいやし実際下山時に僕のトレースを辿る大量の人とすれ違うのに随分難儀した。
しかしそのお隣さんの五龍に向かう遠見尾根は距離も標高差も格段に上がり、小遠見山、中遠見山、大遠見山、西遠見山、そして白岳といくつものピークを越えていくアップダウン祭りの尾根だからか冬の登山者は少なそう。
金曜日残業なんかしてられるかと定時で上がり、急いで準備をして白馬へと車を走らせる。予定では2時間近く仮眠を取れるはずだったが色々とあり寝てる場合ではなくなってしまった。
スキー場の駐車場に車を停め、準備をしつつ景気付けにレッドブルを一気飲みする。果たして翼は生えるか?準備完了後、早々にゲレンデ脇を登り始める。今日は新月やから星は見えるが真っ暗だ。2時間程でリフト終点に到着。そこからすぐの所に地蔵の頭という小ピークがあるがここになんと山で亡くなった方の慰霊碑が立っていた。今日は真っ暗だし、まだ明るくなるまで大分あるんだけど、、怖いな〜怖いな〜。自然と足が早くなり1900付近まで来ると少し薄いが肉眼で天の川を見ることができた。あと流れ星も2つ、、山の夜の特権だな。
中遠見まで来ると明るくなってきたがまだ日の出までは30分以上ある。しかしこれより先に進むといい場所が無さそうなので待機。この辺りから南に鹿島槍がドンと見えるようになってくる。直下に有するかつて平家の落武者が隠れ住んだとされるカクネ里はもう氷河さながら威風堂々。動いていないととても寒い、指先は凍傷にでもなりそうだ。腕をブンブン回して遠心力で先端に血を沢山送ってあげる。6時頃になると日が昇り、低い位置は雲海、山はモルゲンロートと素晴らしい景色。これを独り占めしている以上の贅沢があるだろうか、時を忘れて暫し余韻に浸った。
さて感動の後はまたアップダウン地獄が待っている。眠気はあるが景色は良くモチベーションは高い。日が上がるとどんどん気温が上がってきた。五竜直下の雪面にはクラックがたくさん口を開けている。こ、これはMajiで雪崩れる5秒前だな。いやいや、そんなにすぐではないだろうが近くには行かないことが冬山の鉄則です。西遠見を越えて白岳への登りの斜面はデブリもなくすっごいスベスベのキレイな斜面だ。こ、これならトラバースできるかな?雪崩の可能性も無い訳ではないがまあ大丈夫だろうと白岳はパスして山荘直行トラバースラインを引いた。これで多少体力を温存出来ただろう。
五竜山荘からのラストはアルペンムード全開の楽しい楽しいアイゼン歩行です。しかしここで問題発生!アイゼンに付け替えていたらなんと踵の固定部分の樹脂にヒビが入っている。しかも両足、、4年も使えばそんなものか?この状態でガンガン歩くとソールもろとも外れてしまいそうだ。氷化斜面でアイゼン無くなったらなんて考えたくもないがだからといってここまで来て敗退は有り得ない。慎重に優しく登っていこう。そんな状況だが五竜は甘くは無かった。雪が多くて岩と雪壁のミックスロード。一瞬たりとも油断は出来ない。実際は70度くらいの傾斜なのだろうが、その場にいると垂直に近い壁を相手にしている気分、縦方向はまだいいが横移動しなければならない時は生きた心地がしない。両手にピックを二刀流での忍者登りで辛うじて登っていった。ついに来ました五竜岳山頂です。先週に引き続き素晴らしいお天気!やはり天気で山を選んでの夜発速攻日帰りはとても効率がよかとです。
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