伯耆大山北壁・七合尾根バリエーションルート
- GPS
- 32:00
- 距離
- 8.7km
- 登り
- 979m
- 下り
- 974m
コースタイム
- 山行
- 7:20
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:20
七合目ルート
雪があれば楽しいハズ
良い子は一般ルートである夏山登山道かユートピアで登りましょう
天候 | よろしいんじゃなかったでしょうか |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
勝った気がした |
コース状況/ 危険箇所等 |
雪がしっかり付いていたら忠実に尾根をなぞれるんでしょうが・・ もうブッシュ達が顔を出しております。 雪がひたすら重かった |
写真
感想
ったく。コッ恥ずかしいタイトルを付けたものだ😄
北壁?バリエーション?七合尾根ごときで
今回の相棒はヨッシー。ワタクシより10歳ほど若いがワタクシより10歳以上、年上の落ち着きを持った漢。去年一緒に無雪期の北鎌尾根に遊びに行った仲で山ギアヲタク。部員から道具の質問等があればメーカーとかじゃなくてシリーズの名前で受け答えする。ギアを買いすぎて母親の手前カッコ悪いから運送止めにして商品を受け取るんだそう。届いた商品を運送屋さんで梱包を解き、ニマニマするのが趣味。
「仕事とかでイライラが続くとねー。ズバッ!!と山道具を買い物するんですよ。ギアたちを!この子たちを!!見てると癒されます」が口癖。
で、登山隊自体のボスはタク。ワタクシとヨッシーは北壁へ、他のメンバーは夏山ピストンの両面作戦。
日程、ルート、メンバー選考、配車に食担、続行・中止の判断とボスはイロイロ大変だ。言い換えれば全権を握っている。そんな全権にワタクシはいらぬ進言をした。
「ヘイ全権!週末は天候よろしくないようだしワザワザ鳥取まで行かぬとも、ココはいっそ四国の山で手を打たないか?俺らはトレーニング兼ねた山行だと半分位置付けてるから景色なんかはどっちでもいい。けどキミらは違う。景色ない大山なんかつまんねーぞ?」
が、返ってきた返事は NOだった。天気悪かろうが景色なかろうが大山に登る!
そんな強烈な意思表示をした、全権様は。
当日
予想に反し天候良し。ワタクシとヨッシーは本隊より先に出る。
元谷小屋から7合尾根取り付きに向かう。
重い積雪くるぶしより上くらい。下に硬い氷床で悪い。
嬉しがってライトニングアクシス装備。
このMSRライトニングアクシスとは?
王様の称号、ライトニングを冠するクセに使い勝手が異常に悪い。装着スピードがウリのツッカケタイプなのだがそんな素早く装着出来ないし、このツッカケが外れずに歩く人に出会いたい。苦情が多発したのか一撃で廃番となったMSRのレジェンドスノーシュー。それでもまぁお遊びで使っている。ペタペタ歩き、納得したのでアイゼンに付け替えた。
交代でトップ歩く。汗が噴き出す。
誰も歩いていない処女雪田を2人でトレースする。実にいい気分。休憩はセルフ取り、ザックもポチのように繋いだ。ユートピア小屋が美しい。夏山方面の霧氷も圧巻。
別山バットレスを攻めているクライマー達の指示の声が響いていた。
我々は我々で進む。ブッシュを与し易い方向、左・右に巻き、どっちもどっちなところはヤブを正面突破したりもした。
標高1300m辺りからさらに傾斜増す。
ダブルアクスで行く局面。が、2人ともバイル一本しか持っていない。
利き腕の左でバイル突き立て、右手は正拳突き。毛皮の油手袋は一切の浸水をも許さなかった、イイ感じだ。
シン「ねぇねぇ、ちとキツくない?キミは楽勝とか言ってたけど」
ヨッシー「今日は少し悪いですね・・」
シン「shaoriでも行けるカモとかキミは言ってたが。彼女が来てたらコレ、撤退だよね?」
ヨッシー「ですね・・」
サイボーグかヨッシーさん。
今朝方、ヨッシーはshaoriに言っていた。「どうせなら7合尾根で登ってみますか、shaoriさん?」
shaori「わぁい、行く行くー!!な・な・ご・う^ ^」
なんてやり取りをしていたが、それを隣で聞いていたエリに3秒で却下されていた。
一本歩くと・・は大げさだがそれでもニ歩ほどでアイゼンにビッシリ雪ダンゴが付く。
バイル突き立て、正拳突きとアイゼンの雪落としに喘ぎつつ夏山登山道が見える稜線に上がった。
沢山の登山者が歓声を送ってくれる。突如隣の尾根に現れた闖入者に皆さん興味津々、写真もガッツリ撮られているようだった。
と、思えばみるみるガスってきて視界が無くなる。標高1370m付近。
喘ぎつつ登攀。もう本隊にはとうに抜かされたことだろう。
最後の最後に核心部と思えるブッシュ登場。
七合沢に降りて夏山登山道に復帰するか正面突破かマキか悩むところ。
沢を虎バスは何だか逃げたようで美しくないと思えたので右巻きで行く事とした。
確保取ってもらおうとも思ったがやめた。幸い、ガスって夏山の人からはワタクシらが見えにくい。けどうっすら見えるかも知れない。
見る人が見たら、「プッ。アイツらあんなトコでロープ出してるやがる。ド素人が。」と嘲笑されるのも何だかイヤだった。
沢に落ちても復活が面倒なだけで、死ぬことはないかと判断したのでここはフリーで行く事とする。堕ちたらサンタマリアな蒲田富士のナイフリッジやF沢コルへの降下に比べればはるかにマシだし本日は荷物も軽い。
と言うか。さっきからヨッシーはずっと一昨日注文したパタゴニアのナントカと言うシリーズのアルパインジャケットがまだ到着しないと嘆いていた。
ヨッシー「安くなってってね。高機能なんです」
ヨッシー「カッコいいんですよ。惚れてます」
ヨッシー「到着しても試着してみてタンス行きですかね、この暖冬じゃ」
そんなボヤキを聞きつつ、最後の突破方法をヨッシーに確認するつもりで伝えた。
ヨッシー「はぁ。じゃ、それで。それより一昨日クロネコで大阪から出荷されてるのに、いまだにボクの家に着かないとは少々オカシクないですか?通常は翌日着くもんです。」
ワタクシ「なるほど。今日にはきっと届いているはずだよヨッシー。それよりもヨッシー!今は俺、最後の核心部を抜ける話をキミとしたい」
ワタクシはセルフビレイを解除しながら振り向き、根気よく伝えた。
ヨッシー「えええぇ、なんでもイイですハイ。と言うか今回は失敗ですかね。佐川急便ならネットで送り状ナンバーをサーチ出来るのですが。佐川を指定するべきでしたよホント。ブツブツ・・」
そんなやり取りを重ね、ちょっとイヤだがヤブを避けつつ切れ落ちた斜面を蹴り込みまくってワタクシは足場作りながら進んだ。と、後ろからヨッシーの声が聞こえる。
ヨッシー「コレ、ロープ出しても良かった局面カモです」
ワタクシ「い、いい質問だと思うヨッシー。けどそのまま行くことにしたよ。先ほど話しあったじゃないか?うわっ!ジャ、ジャケットはヨッシーの元に今日届くと思うから。それよか気をつけて付いてきてよ」
ヨッシー「やっぱり!?シンさんもそう思います!?今日着ですよねきっと。いやぁ〜、今日届かないと絶対オカシイですよねー。何だか元気出てきましたよ、シンさんのおかげで!」
永遠に噛み合わないと思った。
核心部と思われる箇所を時間かけて巻き、登山道に出た。最後の急登はあまり上手じゃないスノーボーダーの木の葉落としのシュプールが程よく凍っていてバイルと前爪が良い感じで効いたので割合楽に登れた。
感無量。本隊に電話。もう山頂にとっくに着いており、これから下山にかかるんだそう。ワタクシもヨッシーも100名山ピークハントにはコレぽっちも興味ない。みんなの下山を七合目で待って元谷ルートで下山した。
後は大山コテージと言う、名ばかりがコテージな民宿ブゼンとしたところで宿泊。
お風呂→大山蕎麦食しコテージで飲み倒し、23:00までカラオケ。
「純恋歌」を歌えと言うので「♪好きです好きです心から〜」と心を込めて歌い出したら大ブーイング発生。湘南のナントカ?そんなものは知らない。
翌日は「ベタ踏み坂」なるガッカリ名所を見て出雲神社に参拝、帰路に着く。
道中、ヨッシーから狂喜乱舞なラインが写真付きで送られてきた。例のモノが届いたらしい。
青いパタゴニアのアルパインジャケットが誇らしく写っており、ヨッシーは嬉々としてこと細かく機能についての説明を添付していた。
最大級の賛辞をヨッシーに送り、アクセルを踏み込んだ。
行って来たのね(≧∇≦)あ〜オラも行きたかったよ〜〜♪───O(≧∇≦)O────♪
来年も誘ってね。次は必ず行くけん*\(^o^)/*
ただ歩いてたらいつの間にか着いてた感じでしたわトシさん。
来年是非ともご一緒しましょう😄
なにがすごいって、伯耆大山北壁のバリエーションルートに登っているとは思えぬ緊張感のない感想に感激しました
丁度1年前、大山に登りましたが山頂手前でガスが切れたりまた曇ったり。。
山頂の小屋で休憩していたらようやく青空が見えたので
お天気がよければ登りながらこんな景色が見えたんだなぁと羨ましく思いました。
とある筋から「絶景百名山」の冬期弥山尾根登攀の録画を譲っていただけることになったのですが、それより一歩お先にこんな美しいサイダー飴ブルーを見させていただき感謝です。
わたくし冬のハードシェルはブルーのパタゴニアなんですがヨッシーさんとお揃いでないかと気になります。
あぁ荷物届いてよかった。今度は佐川にしといてね。(爆)
メッセージありがとうございます、kamehibaさん😄
相方は全く上の空で。
お、お揃いだったら良いですね。
高価そうでしたが
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