ホワイトアウト沢尻岳〜羽後朝日計画は人生の歩みそのもの〜
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- GPS
- 07:48
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 912m
- 下り
- 900m
コースタイム
天候 | 曇り(稜線上強風+ガスで視界不良) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
🐻特筆するような危険個所は無し。この日はCo900以上からガスがかかって視界不良だった。分水嶺上、沢尻岳山頂直下に差し掛かると風が強くなった。周囲の景色が見えない状態で先に進む場合はGPS頼みとなる。 |
写真
感想
tooleさん企画の軍沢岳計画からスピンオフ的に発生した羽後朝日岳山行計画、ここも残雪期の限定ルート、ただし累積標高差も距離もたっぷりのタフなコースです。
簡単には訪れられない山なので、せっかくのチャンスと思い参加させてもらいました。
気になる天気は前日までは何とかなりそうな雰囲気だったんですが、当日登山口に向かう道は小雨交じり、集合地点でそのうち晴れるだろうと楽観視してスタートしたのですが、結局好転する事は無く、沢尻岳までで戻る事になりました。
羽後朝日岳に登る事は叶わず、綺麗な展望も得られませんでしたが、色々な事を話しながら歩いて、ツエルトを張って、帰る車の中でなんだかんだ言って結構楽しかったな〜と思えるような山行でした。
tooleさん、部名垂沢のレコ見ました、やっぱりこれは難しそうです(-_-;)
目指したのは羽後朝日岳
昨年途中で諦めた和賀山塊の北端部に位置する美峰
今年もトライしましたが悪天候のためまたしても無念の撤退(T_T)
過去3回ほど沢尻岳へは進めたものの
羽後朝日岳までは行程が長いのでそれなりの覚悟と勇気と体力が必要です
今年は融雪早く、天候を見ながら晴れ間のあるこの日だと思って向かいましたが
結果は無念
でも今回はtooleさん、MSFANさんという
山ベテランの強力な同行者がいらっしゃるので道中楽させていただきました
鈍足なので当然しんがり(^◇^;) GPSルートファイディングすべてお任せ状態で
景色のない靄の中の小さな被写体などをのんびりと撮ったりしていました
稜線に出ると汗かいた滴が凍るほど一気に寒くなり
ホワイトアウトの中、一人ではない安心感と共について行くだけです
”きっと奇跡の光が差し込んでこの靄を晴らしてくれる”
ツエルトでビバークという初めての経験で
アタックするチャンスを様子見しておりましたが奇跡の光は舞い降りませんでした
最初ツエルトを張るとき要領を得ないので傍観者になっていましたが
tooleさんやMSFANさんのてきぱきとした手取りで寒い中でも暖を取ることができ感謝です
(今度からは足手まといにならないようにツエルト張りに貢献したいと思います)
ぶなじゅり〜んの美しい静かな命に満ちあふれた幻想的な雰囲気
実や葉っぱや細い枝を覆い尽くす霧氷
霧氷のかけらがガラス細工やフェザーダウンのように雪面に散りばめられる
こんな天候の中、突然現れたテント泊の登山者(この方も悪天候により撤退)
稜線上とはかけ離れた穏やかな麓の様子
モノトーンから色彩の世界へ戻ってきたときの安堵感
無事下山できたこととまた新たな試練と来年の豊富を抱かせてくれた山の神様に感謝です
また来年!
沢からアタックする話もありましたが私にはとてもレベルが高くてできません
(沢登り経験なし、沢は滑る、滝に落ちる等ネガティブ妄想のスパイラル(@@;))
そして2年間眠っていた新品の山岳テント・・・そろそろ使う時期かもしれません
テント泊考えてみようと思いました(^_^;
tooleさん、MSFANさん、ありがとうございました
また、妄想とこだわりの山旅続けましょうね〜(^o^)
"あと少しなんだよね。大荒沢越えたらすぐですよ"
あたまに描いた巨躯の大荒沢岳を越えれば、端正な羽後朝日岳が姿を現すはずだった。
沢尻岳山頂直下に差し掛かると、世界が一変した。
僕らは白い空間にいる、何も見えない、強い風。
山頂と空との境界を目指して歩いているのだけど、そのラインが全く見えない。どこまで続いているのか。歩けど歩けど、さらに先の天空にまで続く白い世界。とても巨大な山を登っている錯覚に襲われる。
何にも見えない稜線をGPSだよりに歩いてもなんなので、引き返すことにしました、と言っていた先行者の言葉どおりだった。それでも僕らは沢尻岳の先を少し下りてみた。大きな雪庇の下に出た。上に誰かいるよって声が聞こえて見上げると、重装備の登山者が一人。高畑から入り、高下岳経由で一泊して、和賀岳、羽後朝日と歩く予定だったそうだ。悪天候で迷いながらも沢尻直下までたどり着いたところだったよと言う。僕ら三人を見てたいそう驚いた様子だった。そういう僕も話しかけるまで幽霊か?と考えていたのだけれど。
これまで二人の登山者が引き返してきている。MSFANさんに相談し、僕らは天候の好転を待つことにした。まさかこれを使うとは思わなかったな。ツェルトを広げてビバークするのだ。一夜を明かしたりはしないけどね。
3人寄り添って駄弁っていたら、ツェルトの中は意外と快適で時間はあっという間に過ぎた。山のこと、仕事のこと、家族のこと。中年期は大変だったけれど、中々良いものよと人生の先輩二人は言ってくれた。
羽後朝日岳は簡単には登らせてくれない。だからマイナー12名山なのだ。不思議なことに一度登ってしまえば自分の中ではマイナーでもなんでもなくなってしまうんだけどね。ほしいものがあって、手に入れた状態よりも、それを手に入れるために試行錯誤している状態がいちばん美しく輝いているのかもしれない。
それは山であれ、人生であれ。
天候にめぐまれず、待望の大展望も真っ白けでしたね
それでも幻想的な風景と、ツェルトのアフタヌーンもおつなものでしたでしょうか
また次に期待しましょうね
yonejiyさん、おはようございます。
天気が好転する事を期待していたのですが、結局は白い世界のままでした、でもとても楽しい山行でしたよ。
出来れば来年もチャレンジしてみたいものですが、今以上に体力をつけておかないと
軍沢岳のようにドラマティックな晴れ間は見られませんでした
お昼前後に晴れ間の予報だったんですけどね〜
あんなに真っ白けなのにあそこまで行けたのは
頼もしいお二方がいらっしゃって私は十分満足、感謝感謝です。
好きな山域なのでまた花の頃にこの周辺訪れたいと思います。
羽後朝日岳はまた来年、それまで健康でいられますように
ちょっと強がりかもしれませんが、
風景の無い登山もいいものですよ
あるものが無いことで別の楽しさを見つけられました。
お天気読みに磨きをかけてまた来季開催します
私もその日秋田県南部の山に登りましたが,やはり,風が強く,ガスもかかってきたので,引き返しました。
頂上まで行ったとは,さすがですね。
conanさん、おはようございます。
昨日の天気はちょっと残念でしたね、conanさんも引き返されたんですね。
悪天時は無理をしてもそうそう良い事は無さそうですから、安全の範囲の中で楽しめれば良しと思ってます
この日は内陸部は悪天候だったようです
蝸牛山〜吹突岳を目指されたんですね。
こだわりの山歩きでしょうか?
また天候を見計らってリベンジして下さい
秋田は比較的お天気よかったみたいですが、カタツムリ山も強風とガスで同じような天候だったんですね
いつもそうなのかわかりませんが、カタツムリからフッツキにかけての山域は風が強かったことを記憶しています。
晴れた日に登るとマイナー峰とは思われないほど素晴らしい展望の山ですよね。
隣の軽井沢山もひそかに気になっている山です
「ほしいものがあって、手に入れた状態よりも、それを手に入れるために試行錯誤している状態がいちばん美しく輝いているのかもしれない。」
ほんとそうですね。
単独登山の場合は、特に自分の体力・技術等を過信しないよう冷静に見極める必要があって、体力が落ちたなと感じたら、それなりの山を選ぶということになるのでしょうが、試行錯誤は続けたいですね。
なかなか簡単には登れなかった山こそ、登った後も気に入って、長く通い続けるような気がします。
kamadamさん、おはようございます。
羽後朝日岳、あの山頂からの風景を眺めてみたいと思いましたが、やっぱり簡単には登れない山でした。
残雪期限定と言う事は次は1年後、怠けているとだんだん体力も落ちてくる年頃なので、来年もチャレンジできるように意識しながら山に通おうかと思います
お久しぶりですね〜
tooleさんの言葉通り、
人間じたばたともがいている時期が一番充実しているんだと思いますね
kamadamさんのように
テント背負って和賀山塊を駆け抜けられたらいいんでしょうけど
ツエルトでビバークした事で忘れられていた山岳テントを使ってみなければ!と思いました。
どこかの山でテント泊レコ出せたらいいなぁと焦らず考えております
おっしゃる通りですね。
結局のところ、山登りは自分を見つめる作業である気がします。
下界では見えない自分の姿が、山に来ると裸の状態で鏡に映されているようです。
時間軸の流れに沿って老いている自分、同時にその瞬間たまたま居合わせた山の状態とが交差する。そのとき(自分が)考えている事柄がとても新鮮なんですよね。もう二度と訪れない瞬間なのかも、と感じることがあります
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