剱岳ワンディ(早月尾根から緊張の連続)
- GPS
- --:--
- 距離
- 20.2km
- 登り
- 2,638m
- 下り
- 2,617m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
立山川はスナクボ岩屋付近で雪渓無くて通過不可能 早月尾根は雪が繋がるのは1700mから 滑りは早月尾根東面を使えば標高1000mまで滑走可能 |
写真
感想
深夜11時に自宅を出て1時馬場島発の約束で馬場島へ車を走らせる.
1時前に馬場島に着くと既にサブもスズケンも到着していた.
深夜1時剱岳周回(大窓経由)を目指して立山川を突き進む.例年より雪は少なく難儀しながらルートを伸ばすがスナクボ岩屋付近で完璧に雪は途切れゴーゴー水が流れている.そんなバナナ、徒渉も高巻きも不可能で敗退せざるを得なかった.
ここで諦めて素直に帰るほど僕たちは柔ではない.スズケン、サブ、行くぜ剱岳、早月尾根から登り上げ、雪の状態次第では山頂から滑降して劔沢を下り小窓経由で白萩川から馬場島だ.誰も異を唱える人はいなかった.
急いで馬場島へ引き返す.2時間ほど時間を無駄にして深夜3時前に馬場島をスタート、ただ如何せん早月尾根には雪が無い.スキー靴で板を担いで黙々と登って行く.難儀だ.雪が繋がったのは標高1700mからおまけにカチカチ、僕はスキーで他はアイゼンで登って行く.
標高1800m辺りにテント一張り、前泊者が出発の準備をしていた.ガシガシ尾根を登って行く.雪はもう豊富である.
2200mで早月小屋が見えて来た.積雪は2mほどだろうか.しかしこの上もカチカチ、おまけに残雪期まだ誰も来ていないのかトレースは皆無だった.ダブルアックスの厳しい登りの連続、次々に難所が出て来て皆真っ青だった.僕もこんな厳しい早月は経験無い.一歩でもミスると池ノ谷に真っ逆さま、緊張の連続だった.
岩と雪、おまけに氷の連続、もう皆必死だ.獅子頭の巻きもかなりヤバい斜面だった.かなり時間をかけてルート工作した.カニのはさみの急斜面も所々凍っていて難儀した。ここを過ぎると別山尾根の分岐が見えた.ようやく山頂が近い.
僕を先頭にさぶ、スズケンとゴール、貸し切りだ.風は強くて斜面はカチカチの上に新雪が5cm、この新雪のせいで全くザラメになっていない.山頂からどうする.皆山頂滑降したいだろうが雪が悪い.
行けるかどうかまず僕が先頭で山頂から飛び込んだ.5cmの新雪の下はカチカチでとても危険な状況で山頂直下で僕は進退窮まった.絶対に無理だ.滑走を止めたが急斜面でアイゼンも履けないしエッジも十分効かない.スズケンにアイゼンで下りて来てもらい板を外してもらい辛うじて登り返すことができた.
今日は危険過ぎる早月を下りよう.帰りもカチカチで全く雪は緩まず一歩一歩ダブルアックスの下りが続く.板を履けたのは2500mからようやくザラメになり後は快適に早月尾根を滑って行く。早月尾根東面は雪は多くて標高1000mまではスキーで滑れて白萩川の林道に合流した。
今日の剱岳は甘くは無かった.試練の連続の16時間行動だった.
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