初冬の三ッ峠を表口から登山
- GPS
- 06:55
- 距離
- 6.7km
- 登り
- 1,034m
- 下り
- 1,034m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年12月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
自家用車で国道139号線を、山梨県富士吉田市方面から大月方面に向かいました。下暮地内にある西桂町役場の横を三ッ峠への道標板に従い西方向に入りました。舗装された狭い道路を約5km程上った所の、いこいの森に駐車場があり、すでに6台ほどが駐車してありました。横には小さく貧弱なトイレがあり周囲は公園として整備されていました。見渡してみると他にも数ヶ所の駐車場がありました。 今日は天気も良く駐車場からは、これから登頂する開運山の三つのこぶが鮮明に見えました。ストレッチと装備の点検を各自が済ませ、舗装された道を三ッ峠に向かって登っていきました。やがてクサリを張ったゲートがあり、その手前を左手に曲がり小さな沢に架かる木橋を渡り、杉林の中の登山道に入りました。すぐに約2m程の高さのダルマに似た「達磨石」がありました。ここを過ぎると登山道は急な斜面にジグザグに付けられていました。見上げれば赤松の林に変わり、さらに登って行くと左側にカーブする大曲になりました。 5分程登ると、富士山の絶景が望める「股のぞき」に着きました。二股になった松の木越しに富士山を眺めてみました。なるほど「股のぞき」とはこのことかと納得しました。 やがて登山道は平坦になって「馬返し」になり、ここからは岩が地表に表れ段差もきつくなりました。昔は馬で登って来ても、この「馬返し」からは馬を降りて歩いたことが想像されました。 更に20分程登って行くと松の木の根元に、愛染明王の古びた石塔がありました。登山道に覆い被さるように大きな「不二石」があり、廻りこんで登山道の上部から見ると、富士山の山容に似ていました。「不二石」の名前はこの形から名付けられたのか・・・・ しばらく歩くと八十八大師の石仏群があり、見ると一部の石仏は顔などが破損していました。石仏を数えてみると72体あり、端には2体程破損した石仏をまとめてありました。自然石で作られた「親不知の碑」には、南無阿弥陀仏の文字が刻んでありました。 ロッククライミングのゲレンデとして人気の屏風岩が見えてきて、崩壊したガレ場を通り過ぎると小屋跡の残骸がありました。「一字一石供養塔」の反対側の林の奥には小さい石の祠の神鈴権現 (みすずごんげん)がありました。屏風岩の裾を通り、急な階段を登って山小屋の「四季楽園」の前に出るとテラスで6人程の登山者が食事をしていました。 風も無く穏やかな陽気だったので、私達も「四季楽園」のテラスで昼食を採ると目の前の屏風岩には壁を登るクライマーの姿が見えました。開運山山頂には展望を楽しんでいる登山者の姿が見え、私達も昼食後に開運山山頂へと向かいました。標高1786.1mの開運山(三ッ峠山)からは、すぐ間近には富士山、南アルプス、遠くに北アルプスが見えて大パノラマを十分に楽しみました。山頂には山名標示盤、テレビ局の大きな反射板、NHKのライブカメラなどの施設があり、15人程の登山者が思い思いに展望を楽しんでいました。 下山は往路を戻り、いこいの森の駐車場へ6人が無事到着しました。 |
写真
感想
三ッ峠山は8年程前の登山教室に入会した当初の2回目に登った記憶が鮮明な山で河口湖の天下茶屋側から初夏の高山植物の花を見ながら登りました。登山経験が浅いので、気持ちに余裕が無く、ただただパーティに遅れないように必死に脇目も触れずに歩きました。梅雨の時季の生憎の曇り空で山頂付近はガスがかかり山頂からの展望を楽しむ事はできませんでした。唯一、登山道の脇に咲いていた高山植物の小さいカモメ蘭の花を見た時の感動が今でも深く頭の中に刻まれ忘れられません。 展望を楽しむことができなかったため、人気の山とは言えその後は三ッ峠山への登頂意欲は湧きませんでした。今回の山行計画は所属している登山愛好会のもので、初めて歩くルートのうえ歩行距離が比較的長いので心踊らせ参加することにしました。
登山ルートは西桂町の「いこいの森」を出発して三ッ峠山を目指して登り、山頂からは尾根伝いに霜山、新倉山と下がり河口湖へ下山する予定でした。ところが山行日が近づいても参加の申込み者が少なく、予定していたバスの手配もキャンセルしました。少ない参加者で話し合い、登山口までの往復は自家用車での相乗りに変更し、ルートも当初の計画では初冬の日が短い時季にも関わらず長く走破するので、変更して「いこいの森」から三ッ峠山へのピストンで行なうことにしました。
山行日2日前には、発達した低気圧が日本列島を足早に通り過ぎ大荒れの天気でした。ところが低気圧が通過した後の山行当日は雲一つ無い快晴で風も無く、まさしく小春日和になりました。大人気なく楽しい山行になるとウキウキした気分になりました。移動中の車中で愛用のデジカメを家に忘れてきたのに気づきました。冠雪した富士山の勇姿を撮ろうと張り切っていたのに大失態です。ケイタイのカメラ機能で電池切れを気にしながら写しましたが旧型の「らくらくホン」では単機能で130万画素と如何にせん非力でした。普段から使っていないのですから要領を得ず仕上がりは当然目を覆うばかりでした。自宅を出る時には装備の点検を慎重にと猛省せずにはいられません。
登山口の案内板を見て、西桂町から登るルートが表登山道、河口湖からが裏登山道と称すること、登山道脇には石碑や石仏があり、三ッ峠山は修験者が登った信仰の山だと初めて知りました。
三ッ峠山からの360°山並みの大展望は、空気が澄んだこの時季ならではの醍醐味でした。登山を始めて最初に本格的な山に登頂したのは南アルプスの聖岳で、特別に印象に残ったので南アルプス連峰を子細に見ると当時のことが想い出しいつまでも山頂にとどまり展望を堪能したい気分でした。
急がずのんびりと歩いた今回の山行も下山になり、しばらく歩くと仲間のひとりの脚がつり始めてしまい、労わりつつ休み休みとゆっくり「いこいの森」に下山しました。しばらくの間山歩きから遠ざかっていたようで、当初の長い距離の計画でなくて良かったと安堵しました。
いつものように予備知識、下調べも無いリーダー任せの山行でした。初めてのルートで新鮮味があり一抹の不安も解消でき初冬の一日を楽しんで全員無事に下山できました。
思っていた以上に距離的にも近いので、魅力を再認識した三つ峠をまた日を改めて山行したいものだと思います。
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