鳳凰三山から白峰三山を観賞する爽快三昧な山旅。青木鉱泉から周回
- GPS
- 11:43
- 距離
- 17.2km
- 登り
- 2,272m
- 下り
- 2,272m
コースタイム
- 山行
- 10:47
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 11:22
天候 | くもり。晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
6時頃で9割程度 |
コース状況/ 危険箇所等 |
良好 |
写真
感想
梅雨らしい天気が続いている中、てんくら、マウンテンフォーキャス、GPVのあらゆる天気予報を調査。
結果、てんくらで「C」(強風)だったけどその他は何とか大丈夫そうな南アを選択。
日帰り可能で歩き甲斐たっぷりの鳳凰三山から南ア山岳地帯を眺望する計画としました。
果たしてこの梅雨空の中、どれほどの眺望が望めるでしょうか。この時期の天気だけは行って見なきゃ分からん状態、不安たっぷりで、青木鉱泉からドンドコ沢に入って行きます。
【ドンドコ登る】
滝めぐりしながらの急登です。すべて滝を見学する決心で挑みますが、急登に継ぐ急登、沢を渡る度に下降登り返し、加えて滝を見る度に行って来い。の連続で体力的にも精神的にも消耗していきます。
そして何より、時折ガスが上がってきており、「やっぱりねー」と山頂からの眺望期待が打ち消されて行きます。
心折れそうになるも、最後の五色滝を見学し、やがて登山道は比較的緩やかな沢沿いの道へと変化。いままでの薄暗い樹林帯から一気に視界が広がり明るくなったと同時に、遥か上方に地蔵岳を象徴する「オベリスク」の岩峰が飛び込んできます。
残された僅かな眺望期待がここで一気に広がります。
【地蔵岳砂地獄蟻地獄】
鳳凰小屋にて小休止し、潤沢な南ア天然水のかけ流しで冷やされる缶ビールを横目で羨ましそうに見ながら、冷た〜い天然水だけ頂いて、本日の第1峰、地蔵岳を目指します。
目前に迫るオベリスクを捉えながら、聞きしに勝る白砂の急登を蟻地獄に嵌ったアリさんのごとくもがき苦しみ、やがてお地蔵さんの待つオベリスク直下に辿り着いたときには、気力体力を使い果たし、稜線での強風も手伝って、もはやオベリスクに登ることさえこの身が許しませんでした。
ここまで疲労困憊になったのも久しぶりですが山頂付近から周囲を見渡すと、甲斐駒、仙丈が目前に迫っているではありませんか!。半分諦めていた眺望が得られて大満足を頂きます。
そしてなんと日本一の富士山がこれから向かう観音岳を挟んで雲海の上に可憐に浮かんでおり、2番の北岳はどっしりとその山容を、俺様が南ア代表といわんばかり稜線の中央に位置しております。
今まで雑誌にか登場しなかった南ア高稜の峰々が実物を前に凄い迫力でした。
【鳳凰三山から白峰三山を眺める稜線歩き】
さてここからが今回の旅のクライマックス。今までの急登から解放され、右手に白峰三山を見ながら観音岳〜薬師岳と続くなんとも気持ちのよい贅沢な稜線歩きです。観音岳前の登りは多少キツさはあるものの、さながら雲上の白砂浜歩きといったところでしょうか。
時折強風が吹き付けるも、火照った体には大変心地よく、そしてなんといっても天候に恵まれ、360度の超展望と、富士山、八つ、秩父を代表する遠方の高山を雲海の上に見ながら歩く自分の後姿は、どこぞの雑誌から飛び出したかのような錯覚さえ覚えて、何気に顔がニヤついていたのが自分でもわかりました。
【薬師岳からエンドレス下山道で降下】
観音岳から薬師岳に歩を進め、よりいっそう迫力を増す白峰三山を観賞しながらの
気持ちのよい稜線あるきも終盤となります。
時間も押し迫り、名残惜しいですが中道下山道で青木鉱泉に向けて降下開始です。
下山時はその度にいつも思うのですが、今回もエンドレス状態でひたすら長い長い登山道を、降りても降りてもさらに下山は続き、林道に出てやっと平坦な道になったと思いきや、さらに数キロの林道を重い足取りで歩を進め、やっとの思いで青木鉱泉Pまで辿り着きます。
振り返れば、当初天候には恵まれないだろうとの懸念裏腹に、登ってみれば終始青空が適度に広がる高曇りの中、それほど暑くも無く富士山をはじめとした360度の大展望と一緒に、すばらしい稜線歩きが楽しめました。
いけません・・稜線から見た甲斐駒、仙丈、北岳・・・「次に登りたくなってしまった病」の特効薬なく、途中立ち寄った道の駅「白州」の南ア天然水がいっそう病状を悪化させるも、うす暗くなった20号線を家路に向かい北上したのであります。
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