みどりの森をゆく 北横岳〜蓼科山


- GPS
- 32:00
- 距離
- 13.4km
- 登り
- 994m
- 下り
- 1,398m
コースタイム
- 山行
- 4:00
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 4:10
天候 | 1日目 くもり 2日目 くもりのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
◆ロープウェイ行きが10:20にあり、そのあと10:25に麦草峠行きがあるので、 列は道路側と建物側に2列並びました。表示がなくて困りました。 ◆切符売り場でラ・クーポン(回数券)を購入。普通に切符を買うより、随分安くなりました。 茅野〜麦草峠 1,450円×2人 蓼科山登山口〜茅野 1,350円×2人 計5,600円→ラクーポンで4,300円分に現金10円プラスで行けました。 |
その他周辺情報 | 蓼科山登山口から北へ50mの駐車場にトイレあり。 下山してから使いました。 |
写真
感想
海の日は、今年も山へ♪
つい先月に白駒池で苔を堪能したばかりですが、また麦草峠へ降り立ちました。
車を使って移動することが多かったですが、今回は公共機関でトライ。
あずさの指定席をとるのを忘れてしまったので、7時のあずさの自由席に座るべく早めに向かったけど、すでにogaさんが6時20分くらいから並んでくれていました。
それにしても新宿駅の混み方は尋常じゃなかった、、当初8時のあずさを予定していたけど、8時のほうがきっとすごい混雑だったことでしょう。3連休ってすごい。
あずさの自由席は通路までいっぱい。茅野で下車するにも、ちょっとすみませーん降りまーすっていう感じでした。
さて茅野駅前のバス停から麦草峠を目指します。
案内所でラ・クーポンの400円と30円をそれぞれ1冊ずつ購入して2人でわけて使いました。これは便利でお得ですね。バス高いな〜と思っていたので事前に調べてよかったです。
しかし乗り場に麦草峠行きの時刻表示もなく、案内所で2番のりばですと教えてもらったものの、ロープウェイ行きのひとたちとの列もあり、ちょっと不安でした。途中でちゃんと麦草峠行きと列を分けていただきました。
バスは初夏の市街を通り抜け、緑の斜面をゆるやかに登っていきます。ダケカンバの緑色がとてもキレイ。
麦草峠で下車して、さあ、歩き出します。
茶水池からスタート。森のなかに敷かれた木道の上を歩きます。
新宿での混雑がすでに遠い昔のことのように思えるほど、私たちふたり以外に誰もいません。3連休とは思えない静かな森。私たちが選ぶのがいつもマイナールートなのか、こういうふたりぼっちな山中ということが、よくあります。最初の頃はちょっと怖いかなって思う山もあったけど、最近は静かな山あるきができるとほっとします。
川かな?という感じの岩のうえを歩くあたりでは、左右両側の森のなかに踏み跡があり岩の上を歩くのを回避できました。一旦森のなかに入りこんでしまうようで、ちょっとドキドキ。
五辻の手前にある立派なあずま屋でお昼ご飯にします。ちょっと暗いけど、入ってしまえば問題なし。きっと雨のときなどは助かる屋根でしょう。
食べている間も、通りかかったのは2人だけでした。ささっと済ませて先へ。何しろスタートがお昼だったので、結構時間がギリギリです。
ガスで視界が白く、森がよりいっそう幻想的。遠くから機械のおとが聞こえてくるな?と思っていたら坪庭に到着しました。ロープウェイの駅舎がみえないくらい真っ白。反時計回りに、縞枯山荘を目指します。
時間ないけど、コーヒーとぜんざいを頂きたい一心で、木道をいそぎ足。でも湿っているので気をつけつつ。霧の中にあの青い三角屋根が見えたときは感動しました。おおおお!写真で見る山荘に着きました。思ってたよりも大きい!
そっと引き戸をあけ、土間のストーブをかこむ席で、コーヒーとぜんざいをいただきます。座って待つ間も、小屋のなかをきょろきょろ。。なんて雰囲気のある小屋なんでしょう!今度はこちらにも泊まってみたい。やさしそうな奥様が到着する宿泊客の相手をしながら、喫茶の用意をしてくれます。
いざ目の前にあらわれたぜんざい♪おいしい〜幸せ〜。お茶とお漬物をつけて頂いてあり、今日一番の至福タイム到来。急がずにゆっくり頂いてしまい、時計をみてあわてる(笑)。
借りたお手洗いは土足禁止で、あまりのきれいさにびっくりします。山のトイレではない感じ。高原の別荘のトイレみたいなおしゃれさ。
しっかり満たされて、坪庭の溶岩の間を観光客にまざって通りぬけ、いよいよ宿泊地の北横岳ヒュッテを目指します。
16時までに到着してくださいね!と予約時に念を押されていたけど、すでに到着する頃には16時をちょっと過ぎてしまいそうな時間。ちょっと急ぎめに歩きます。ここの登山道は整備されていて歩きやすく、ひょいひょいと進んで行けました。そして10分前くらいに北横岳ヒュッテ到着。あ、あぶなかった。。着いてすぐに奥様が、途中で4人のパーティを見かけませんでしたか?ととても心配そうに聞いてきたので、途中で抜かしてきましたと伝えると、少女のようなほっとした表情でよしっ!とガッツポーズしていました。到着のおそい登山者のことをこうして毎日心配しながら待っていて下さるんですね。
(しかし16時を過ぎて到着した方、かーなーりーな感じで叱られていました。愛情と思って受け取ってもらえたら良いのですが。。)
暗くならないうちに、七ツ池を見にいきました。ヒュッテ前の階段を下るとすぐに池に到着します。こちらもガスで真っ白で対岸も見えません。幻想的な風景。湖畔のシラビソと大シラビソに看板がついていたので、見比べました。いつもこの2つの差がわからない。。そしてここにコメツガとか入ってくるともっとわからない。。
しばらく雰囲気を堪能して小屋に戻ります。小屋の前にはトーテムポールと、壊れかけているブランコ。ふたりで交互に乗って写真を撮りました。いつ壊れてもおかしくなさそうなブランコ、なんだか棒たおしか、ジェンガみたいな緊張感を味わえました。
同室はなんと北九州から来られた女性グループ。しかも私たちが新宿を出るよりもあとの時間から九州を出発なさって、この時間に同じ部屋にいる。日本の公共機関というものは、すごいんですね。とても気さくでほがらかな皆さんと一緒で本当に楽しい時間を過ごせました。
夕飯の馬肉のすき焼きも、作っていただいてしまい(笑)、食べる専門となった私たち。すき焼きのほか、山いものちょっと漬け、きゅうり、野沢菜、どれも大変美味しかったです。
部屋にもどって、ogaさんの誕生日を祝うべく、ケーキ作りを開始。すると同室の皆さんからどんどんフルーツのおすそ分けを頂き、とても立派なフルーツケーキが完成しました♪今年も山に来れたこと本当にありがたく幸せなことだと思います。
お布団に入ってゴロゴロしている間に寝てしまい、気がついたらもう朝。早発ちする同室の皆さんを見送ってから荷造りをし、朝ごはんを待ちます。小屋についてから朝お弁当にしてもらえるか聞いたのですが、朝のお弁当は予約制だったのでした。これはちゃんと調べていなくて失敗でした。
焼きシャケとお味噌汁、おいしい朝食で身体があたたまり、お弁当でなくて良かったかもと思いました。朝はしっかり食べたい派。
土間でしたくしてザックを背負い、お世話になりましたあ〜と声をかけると、ご主人と奥様がお見送りしてくださいました。厳しさのなかに愛情をもっている奥様、尊敬しています。また来ます!とヒュッテを出発。今日もまた、あいにくのガス。
樹林帯のなかを登るとすぐに北岳南峰到着。しかし山頂に着くと風がものすごい!帽子が飛ばされそうになりながらも、カメラを設置してなんとか撮影。樹林帯のありがたみを感じる。
ほどなくして到着した北峰も風がつよく、視界もまったくないのですぐに亀甲池にむかって下山しました。
亀甲池までは思ったよりも傾斜のきついくだり。ストックをしまうほどではないけど。途中、日差しが入る瞬間もあり、天候の回復を期待しながら下りました。向こう側の将軍平付近までみえる瞬間もありました。水が少なそうな亀甲池に到着し、ザックをおろして休憩。すこしだけ見えた青空、嬉しかった。
天祥寺原をすぎて、将軍平方面へむかって登り返します。地図でも登りとくだりのコースタイムがほとんど同じなので、さぞ険しいルートだろうと予想して、気を引き締めて歩きました。
案の定、半分はここは増水したらたぶん沢ですよね?という感じの谷間の岩の上を上ってゆきます。途中の石に「売店まで30分」という営業根性を書かれた岩がありました。でも時計をみて、どう考えてもあと30分では到着しなそう。。でも期待したい。。。という心境になりました。心が折れそうなときにかけてもらう甘い言葉を信じてしまうこの心理。
途中で会う人が、口々に、あと30分って書いてあったのに、全然到着しない!と半泣きしていて、妙な一体感がありおもしろかった。つらいことをわけあって登るみたいでした。
蓼科山荘前は、おみやげ物を売るテントができていて、蓼科牧場方面から登って来られた方が多いのか、たくさんの人で賑わっていました。
お手洗いを借りて、出てきたらとうとう雨が降り出してしまい、雨具を装着。予報よりも早く降り出した感じでした。
夏の雨の登山はつらいですね。汗もかくし、視界もない。ここから蓼科山山頂までは岩が大きく登るのに手を使うのでストックをしまいました。
おりてくる人も多く、小学生くらいの子も何人も見かけました。すれ違うたびに今回つれて来なかったgigioのことを思い出します。次回は連れてきてあげよう。
この将軍平から蓼科山山頂までの大きな岩を次々と登って行くような道、大好き♪gigioもこういう道が大好き♪似たもの母娘〜。
お昼は外で自炊の予定でしたが、風雨が強いので山頂ヒュッテでラーメンをすすりました。小屋に入ったらテレビカメラと撮影隊がいてびっくり。何か番組制作みたいでした。
雨とはいえ、雨具を着込んでたくさん汗をかいたので、ラーメンの美味しいこと!あたたまるし、悪天候のときの小屋の存在は本当にありがたく思います。
手ぬぐいが可愛らしいので購入。小屋のお姉さんに「黄色が好きなんですね(^^)」って言われて、いや、そうでもないですけど?と思ったけど、雨具が黄色、ゲイターも黄色、そして購入した手ぬぐいが黄色。。そうか、わたし黄色好きだったのか!と意外な発見がありました。
12時、山頂に向かいます。すぐそこなんでしょうけど、ガスで全く見えません。岩にあるペンキの矢印だけを頼りに歩きます。
山頂で三角点に触れ、たまたま一緒になった別グループの方と写真を撮りあいました。360度の景色を見たかったなぁ。360度真っ白の世界を味わって下山します。
ここでひとつ問題が。
雨だったので出発前に地図を確認してきましたが、山頂から蓼科山登山口方面に降りるには、頂上ヒュッテから山頂、その先へ通過するように下山していく方面が線上にあったように思い、真っ白のなか、頂上からさらに北へ進んでしまいました。ペンキがどこにもなく、さっき写真を撮った別グループさんは頂上ヒュッテのほうに下っていくのをみて、あれおかしいなと気が付き、つよい雨の中でもう一度地図を広げて確認。山頂ヒュッテまでもどるのが正しいと修正しました。
真っ白のガスのなか、一度も来たことのない場所で、思い込みで行動してしまったことを反省しました。
無事に正しいルートを確認して、下山を開始します。樹林帯に入るまでは強い風雨にさらされ、岩にしがみつくようにしておりました。
樹林帯に入り風雨はしのげるようになりましたが、このルートの過酷なこと。。ずっと変わらない斜面の傾斜と、ひたすら続く道。ホーロク平でほっとしたのもつかの間で、心が滅入りそうになりました。登ってこられる方も同じように、みんなあとどれくらいですか?とたずねてこられました。
途中にルートの目印になるようなポイントがなく、地図をみて、いま自分がどこにいて、あとどれくらい歩かなくてはならないのかというのがわからなかったことが、余計疲れる原因になったと思います。
こういう場面でも冷静に読図できるようになりたい。
傾斜が緩んでからは、いったいどこを歩けばいいのかわからないくらいの泥濘をひたすら歩きました。泥がゲイターを越えて、太もものあたりまで汚れるくらいのどろんこ祭りでした。
永遠のように思えた下山も、女ノ神茶屋前で無事に終了。
また景色を見に来たいけど、その時は蓼科牧場からのルートを使いたいです。
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