3か月遅れの鳳凰三山 美しい稜線歩きだけれどヘロヘロの体
- GPS
- 32:00
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 2,194m
- 下り
- 2,211m
コースタイム
- 山行
- 8:50
- 休憩
- 3:00
- 合計
- 11:50
天候 | 30日(土)曇り時々晴れのち雨 31日(日)快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
国道から鉱泉への道は細く、ガードレールもなく両側が川へ落ち込んでいる所もあるので夜間は要注意(別の道もあるかもしれないが、ナビを頼ったらまるで欄干の無い橋のような所を通ることに) 鳳凰小屋 テン場は満杯。混雑が予想されるときは設営場所を係に指定される。この日はテントがくっつき合うように設営しなければならなかった。14:30には数張り分は開いていたが、夕方にはテン場からはみ出して設営する状態。テントが張れずテン泊できなかった人たちもいたのではないだろうか。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山届けポストは青木鉱泉宿前にある。今回のコース状でトイレは青木鉱泉宿前、鳳凰小屋のみ。 青木鉱泉〜鳳凰小屋(ドンドコ沢) 急登で木の根や大石があり、登山道が削られ不規則な段差が大きくなっている。倒木も多く、乗り越えたり、またぎ越したり、迂回したりしなければならない。何度か徒渉をする。崩落しているところがあり、大きく迂回をしなければならない場所も。でも滝が途中のポイントとなり気が紛れる。 鳳凰小屋〜地蔵ヶ岳 小屋からすぐに急登 樹林帯をぬけ徒渉するとオベリスクが見え始めて白砂を踏みながら登るが、一歩進んで半歩滑る蟻地獄を登っているようで疲れる。 鳳凰小屋〜観音岳 小屋下の沢を徒渉し、すぐに急登。暫く樹林帯の登り。ここも登山道が削られ、木の根などによる段差が大きい。地蔵ヶ岳への分岐の稜線に登ると西に白峰三山や仙丈ヶ岳、南アルプスの山々が目に飛び込んでくる。東には八ヶ岳や奥秩父の山々が美しい。観音岳へ登ると北側に甲斐駒ヶ岳、南側に富士山の大きな姿が飛び込んでくる。 観音岳〜薬師岳 富士山を正面に、南アルプスの山々を右に、奥秩父の山々を左に見ながら気持ちのよい稜線歩き。アップダウンもそれほどきつくない。薬師岳山頂は広い。 薬師岳〜青木鉱泉(中道) 樹林帯をひたすら下る。木や笹の根が到る所に出ていたり大石がや倒木があったりして滑りやすい。登山道が削れていて段差が大きい。とにかく長い道のり。最後はつづら折りの道をひたすら下る。壊れた小屋まで降りてくると「青木鉱泉まで40分」の表示。車道を歩くが40分では???。もっともっと長い感じ。 |
その他周辺情報 | 青木鉱泉は温泉をやっていないようだ。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
靴
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ヘッドランプ
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
テントマット
シェラフ
|
---|---|
共同装備 |
調理用食材
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ファーストエイドキット
カメラ
テント
|
感想
長かった・・・つらかった・・・きつかった・・・中道ルートの下山。
GWに予定したが天候が悪く急遽金峰山へ向かいそこから眺めた鳳凰三山。今回は仲間と10名で唐松岳の予定が、頂上山荘の宿泊客があまりに多いとのこと(10日前の確認時でも1畳に3人とか)で、これも急遽延期、そして妻と娘と3人でテントを担いで出かけた。
零時に家を出て午前2時半に青木鉱泉に到着。この時点でかなり駐車されていた。車中で仮眠を取り5時過ぎに起床。すでに駐車場はいっぱいで路駐も・・・。
準備をして5時40分に青木鉱泉を出発。川沿いを歩き、つづら折りの結構きつい登りに入る。ドンドコ沢は倒木や木の根、大石などがあり、道が雨や雪で削られたのか段差が大きい場所もかなりあり歩きづらい。何度か徒渉し、滝を見て気を紛らわしながら休み休み登る。普段、標準よりもかなり遅い時間で登る私たちは後から来た人たちにどんどん追い越される。それでも、計画よりも早い時間で鳳凰小屋に到着した。
南精進ヶ滝、白糸の滝、五色滝はどれも美しかった。鳳凰の滝は登山道から少し入るようなのでスルー。
朝、晴れていた空も次第に雲が多くなり、あたりもガスってきた。
小屋について受付をすると、係の人がテントの場所を指定。この日はかなりの混雑が予想されるため、テントとテントの間をできるだけ空けないようにということだ。午後2時半ごろにはテン場がかなり埋まっていた。
テントの設営後、地蔵ヶ岳へ向かう。ここも急な山道だ。樹林帯をぬけると砂地になり、一歩踏み出すと半歩下がってしまう。まるで蟻地獄を登っているようだ。ひたすら登るとうっすらとガスに覆われたオベリスクが見え始めた。岩の間にはピンクのタカネビランジがあちらこちらで花開いている。登りながら東を見ると少しずつ青空が見え始めた。
オベリスクの下までたどり着く頃にはガスもすっかり晴れ、青空を突き刺すようなその姿を見ることができた。しかし、残念なことに、西側の南アルプスの山々は厚く雲がかかり姿を見せなかった。
やがて、遠くの雷鳴が聞こえ始めたので下山。天場に着くと、そこは超満杯状態のテントの数だった。遅く到着した人はテントが張れず小屋泊まりになったのではないだろうか。小屋もきっと満杯だっただろが。
夕方食事をしていると、ぱらぱらと雨。雨は夜半まで降っていた。テントの中はシュラフが無くても寝られるぐらい温かかったが、気づくと日をまたぐ頃にはかなり寒くなっていた。午前1時半頃外に出ると満天の星空。ただ、山が迫っていてあまり広く空が見えないのが残念だった。「天の川が見たい」と言っていた娘を起こし、しばし夜空を鑑賞。
翌朝3時半に起床、テントを撤収し、準備をして5時に出発。
小屋下の沢を渡り、観音岳へ向かう。ここも、全日のドンドコ沢と似たような登山道できつい登りだ。やがて稜線へ出た。八ヶ岳や奥秩父の山々、南アルプスの山々が青空の中にそびえ、美しい。3年前は北岳からこちらを眺めていたが、今度はこちらから北岳や間ノ岳、農鳥岳を眺める。さらにGWには金峰山からこちらを眺め、今度はこちらから反対に眺めている。
観音岳の頂上に出ると、なんと、大きな富士山がむかえてくれた。頂上の大岩の上を跳びまわりながら写真撮影をした。
薬師岳へ向かう。この稜線からの眺めもとても美しい。心地よい冷たい風が吹き抜けてゆく。広い薬師岳の山頂でお湯を沸かしカップラーメンを食べる。360度のパノラマを堪能しながら風の中で熱々のラーメンをすする気分は最高だ。このときは未だ下界の気温がかなり高くなっていることなど知りもしなかった。
中道を青木鉱泉へ下山する。しばらくは調子よく歩いていたが、木の根、笹の根、石の何と多いことか。そして急勾配な上に滑ること滑ること。次第に足に疲労が溜まる。それでも降りなければならないから、足の筋肉疲労や関節の違和感があってもヘロヘロ、クタクタになって下山。「まだかよ〜」とうんざり。
なんとか壊れた小屋までおりてきて、「さあもう少し」と思ったら、「青木鉱泉40分」の表示。「げっ、さらに40分も歩くのかよ・・・」と神様を呪いたくなる。しかも、下山するにつれて気温があがり、空気が体にまとわりつくようだ。とぼとぼと車道を歩きやっとの思いで到着。
天空の稜線はこの上なく快適だったが、最後の最後の下山路にやられてしまった。それでも元気な人たちは、サッサと私たちを追い抜いて下山していった。
私たちにとっては「長かった・・・つらかった・・・きつかった・・・」中道ルートの下山だった。
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