仙ノ倉谷・西ゼン
- GPS
- 11:50
- 距離
- 14.2km
- 登り
- 1,425m
- 下り
- 1,422m
コースタイム
6:08 ケルンのある渡渉点(沢装備を整える)
7:28 イイ沢出合
7:40 東ゼン出合
8:15 滝浴び-1 (1300m付近)
9:45 滝浴び-2 (1540m付近)
10:30 厄介な巻き(1670m付近、20分くらいを要した)
11:55 縦走路のベンチで休憩(12:20まで)
12:33 平標山頂
14:00 矢場ノ頭
15:06 ケルンのある渡渉点
16:28 駐車場
天候 | 午前中快晴、午後は時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | ■ 立ち寄り湯 湯沢温泉 「岩の湯」 400円 http://yuzawaonsen.com/03iwa.html |
写真
感想
前回の米子沢に続き、これもまた何年も前から気になっていた西ゼンにようやく行くことができた。
前夜、毛渡沢沿いの林道ゲート前で車中泊。4時起床で4時半過ぎ頃に出発する。日の出は5時ちょうどくらいだが、ヘッデンが要らない程度に明るくなっている。
林道を歩き、平標新道入口の標識から山道を歩く。駐車場から1時間半ほどで「仙ノ倉谷」の立派なケルンに至り、沢装備を整えて、ここから入渓する。
ゴーロ歩きを1時間ほど続けると傾斜の緩いナメ滝が現れ、「いよいよ西ゼンに来たぞ」という感じで、気分が盛り上がってくる。稜線付近は陽が当たって明るく輝いているが、谷には適度に冷えた空気が漂っており快適である。
左手に、ダイコンオロシ沢、イイ沢を見送り、東ゼンの出合で休憩。
だんだんナメ床の幅が広がり、西ゼンが大きく開けてくる。遠くに見える稜線の上は快晴の真っ青な空で、ますます気分が高揚してくる。初めて来たので水量の多寡は良く分からないが、写真をご覧頂くと分かるように、乾いている部分が多かったように思う。濡れている場所はだいたい滑ると思ったほうが良い。
きれいなスラブに見えても案外浮石が多く、前後に他パーティがいるときは要注意である。
多くの方が述べられているように、乾いた場所・登りやすい場所を求めて左右両端へ寄り過ぎてしまうと本流に戻るのが困難になりやすそうだ。草付きスラブやヌメる岩でのトラバースは結構怖いので、あまり左右へそれ過ぎないようなルートをとるようにした。
歩いたルートははっきり覚えていない。ところどころで立ち止まって前方を見渡し、「このルート取りであのあたりまで行けそうだな」と考えてそこまで行くだけである。同じことを何度も繰り返し、時々現れる滝を登ったり巻いたりして、大きな滝で水浴びをしてから滝を巻いたらスラブが終わっていた、そんな感じであった。
1600mの分岐は左へ進み、平標・仙ノ倉間の最低コルを目指した。事前の情報収集でこちらのほうがヤブ漕ぎが少なそう…と考えたからであるが、決して楽ではなかった。ヤブ漕ぎに費やした時間はおよそ45分。
上記分岐を左へ進み、1670m付近で7,8mの滝が現れた。登れそうにも見えたのだが自信を持てず、左から巻くことにしたのだが、2/3くらい登ったあたりの土の斜面が悪く、かなり苦戦した。上部に見えた笹を束にしてつかんで辛うじて突破したが、このルート取りは勧められない。右側から巻くのが正解だったのかもしれないが、分からない。
この悪場で相棒を確保するためにスリングを連結したものを使ったが、ここ以外ではロープ・お助けは使わなかった。
ヤブの背丈が低くなり、稜線を眺めると休憩用の椅子が見えてきたので進路を平標山側へ向ける。午前中には稜線に出たいと思っていたが、ギリギリで目標を達成できた。
装備を解いて平標山へ向かう。もうずいぶん前に笹穴沢から平標山へ詰める計画を立てたことがあるが何度も計画が流れてしまい、山頂を踏むのは今回が初めてである。
ちょうどお昼の山頂では7,8人の登山者が休憩中であった。下で休憩したばかりの我々は写真を撮ってすぐに平標新道を下る。1900mあたりまで下りると池塘が点在している。西ゼンの1600m分岐を右へ進むとこのあたりに出られるようだが、こちらも濃いヤブで苦戦しそうに見える。
樹林帯に入るまでは眺望が素晴らしく、登ってきた谷を見下ろしながら歩くので退屈しない。ただし、登山道は急斜面が出てきたり、滑りやすかったり、足元が草に覆われて見えにくかったりで、転ぶと谷へ落ちてしまうのでとても神経を使う。1500mあたりからは樹林帯に入って景色も見えなくなるのでただ黙々と下山を続ける。
山頂から2時間半ほどかかってようやくケルンのある入渓点に到着。沢の水で頭を冷やし、さらに1時間余り歩いてようやく駐車場到着。すっかりバテてしまった。
最近は「心臓が止まるとヤバイから…」などと言って滝に打たれたりすることはなかったのだが、今回は何のためらいもなくザックを降ろして滝行!こどもの頃のように楽しめた。
2度、滝を浴びたが、明らかに下の滝の方が水温が高く、スラブを流れ落ちながら温められていることが良く分かった。
人気の沢だと思うが意外にも他パーティはおらず、西ゼンの大岩床を貸し切りで楽しめた。
盛夏の西ゼン、サイコーに良かったです。
コメント
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はじめまして。
詰めを鞍部に取られたのですね。詰めは3通りのルートが考えられ、鞍部のルートはどうなんだろうと思ってましたが、やはり藪漕ぎは避けられませんでしたか 情報、ありがとうございます。
1600mで右にルートを取り、1900m付近の池塘に出るルートを取るのが一般的とされています。こちらが最も多く使われることもあって、明瞭な踏み跡が続いています。藪を漕ぐことにはなりますが、時間は30分くらいです。もう8年前の記憶なので、状況は変わっているかも知れませんが・・
yoshi629様
コメントを頂きありがとうございました。
ガイド本等でも池塘へ抜けるルートを紹介しているものが多いですね。以前、私の知り合い2パーティも池塘側へ抜けていましたので、違うルートにしてみようという気持ちもありました。
ヤブ漕ぎに要する時間はパーティによって色々のようで、パーティの力量・ルート取り・天候・季節など、色々な条件で左右されるのかなと思いました。今年は極めて積雪の少ない年でしたので、それとヤブの生育に何か関係があったのだろうか…とも思いましたが、良く分からないです。
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