光岳を目指すも逆河内を渡れず
- GPS
- 61:19
- 距離
- 58.8km
- 登り
- 4,709m
- 下り
- 4,579m
コースタイム
- 山行
- 4:59
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 5:34
- 山行
- 8:40
- 休憩
- 1:34
- 合計
- 10:14
- 山行
- 8:09
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 9:22
- 山行
- 9:42
- 休憩
- 0:33
- 合計
- 10:15
天候 | 晴天 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
|
写真
感想
昨年からずっと狙っている合地山を越えての光岳に行ってきた。昨年秋に降りることが出来なかった逆河内までは下りることが出来たが、今年GWでの寸又川で流されたこともあり、逆河内を渡渉をすることが出来ず昨年に続いて不動岳に引き返してしまった。
逆河内の渡渉は今の自分にはちょっと無理そうなので、次回は中の尾根から入山して合地山へ向かい光岳を目指すことにしようか?
1日目
前日、豊橋のビジネスホテルで前泊して飯田線の始発で水窪に向かう。一瞬、赤線を繋げるため水窪駅から歩こうかとも思ったが、水窪ダムまではタクシーで向かうことにする。水窪ダムからスタートするのはおそらく初めてで、いつもは最終日にヘロヘロになりながら水窪ダムに向かっていたので今回は、戸中橋を渡って麻布山への登山口を偵察したりしつつのんびりと歩いていく、途中不動岳に登るというマイカー登山者の方に声をかけられ同乗を進めていただいたが、お礼を言ってお断りをした。
途中、いつも気になっていたが今まで見に行ったことがなかった、宝篋印塔史跡に行ってた、説明文のある所のネットが開けているところから入り踏み跡に沿って進むとすぐにそれらしき物と判るものが有った。まあ今回みる事が出来たので次からは見に行かないかな?
中小屋のゲートから4kmほどだが2時間もかかってようやくいつもの作業小屋に到着する事が出来た。時間はまだ早かったが、予定通り今日はここで泊まる事にして、シブロク歩道の入口まで水を取りに行ってから小屋でゆっくりする。この日は、2人組の方と、MTBの単独の方が下りてきただけだった。
2日目
朝起きてラジオをつけると、ラジオ深夜便が3時30分で終わり、オリンピックの柔道が放送され始めていた。今日は予定ではヒコーキ平までの予定だがうまく笹地獄を回避してたどり着くことが出来るだろうか?黒法師岳の登山口を越えて不動岳の登山口手前で、林道上にザックがおいてい有りどうしたことかと思ったら、沢に登山者が下りていて水を汲んでいるようだった。自分はさらに少し進みホースから出ているいつもの水場で3日分の水(8リットル)を汲み、ずっしり重くなったザックで登山口に向かい、ザレ気味の登山道をこけて重たいザックに持っていかれない様に慎重に登っていると先ほどの登山者が追い付いてきた。この方は昨日、林道で声をかけてくれた登山者だった。
法面工事の作業小屋は完全に解体されていて、モノカートも撤去されていた。初めて不動岳に登った時にはなかった作業小屋が出来上がりなくなるまでを見届けようとは思わなかった。ここから少し登ったところでこのまま登っていくと水の重さで完全にバテテしまうと思い、今日のヒコーキ平は諦めて鹿ノ平で水を汲むことにして、鹿ノ平までの水を残してもったいないが捨ててしまった。昨年秋は同じ重さの水を担ぎ上げることが出来たのに悲しかったが、おかげでこの先は楽に登っていくことが出来たが、今日は鹿ノ平までとなったので無理せず休み休み登っていく。
鎌崩の頭からみる鹿ノ平は相変わらず別天地の趣が有りすばらしいが、鹿ノ平に行くまでは、意外と笹がうるさい箇所が有り苦労する。鹿ノ平では誰もテントを張っていなく先行された方は山頂に行き今日中に下山されるのだろうか?いつものベストポジションにテントを張ってから、激藪を越えての水汲みに行ってくる。水の出ている箇所は例年と変わらない場所だったが、テントに戻ってくるまで2時間近くかかってしまった。
鹿ノ平に戻ると少し離れたところに新たにテントが張って有り、先行して登っていった方が山頂から戻ってきて張られていたのかと思ったら別の方だった。少しお話をしたところ、明日は六呂場山を経由して下山するとのことだった。先行していた方もピストンだとばかり思っていたが、六呂場山経由で下山されるのだろう。
3日目
本日は、昨年秋に降りれなかった逆河内まで下りて渡渉をして諸沢山までいければ、当初の予定に追いつく事になるが、行けても日向林道までかなとか思いつつ出発する。
不動岳までの笹は心配していた朝露はそれほどではなく、あまり濡れることなく進めることが出来た。途中で昨日お話しした方に追いつかれあっというまに追い越される。不動岳までの道で人とすれ違うのは初めてだった。自分のペースが遅く残念ながら山頂でご一緒することは出来なかったが、いつものように一人の山頂を満喫できた。
昨年不動岳に戻る途中で無理やりテントを張った1900m付近までは問題なく下りていく、昨年はここから尾根沿いに直進したために笹地獄にはまり苦労したので、直進せずに左手に笹のない箇所を下っていくが、いつのまにか笹に囲まれていて昨年同様に笹地獄にはまってしまい、左手の尾根に復帰するために笹の斜面をトラバースしようとするがどうしても下へ下へと引き込まれてなかなか笹地獄を脱出できない。笹と格闘していると近くの笹藪の中で大型の動物がゴソゴソと動く音がして焦るが、こちらから逃げて行っているようでホットする。1700m付近の夢想吊り橋への尾根との分岐手前でようやく笹地獄を抜けて一安心する。1700m付近から左手に進み少し降りていくと切り開かれ、不動岳からアケ河内への尾根が見えるところにでて気分もリフレッシュする。ここまで来ればヒコーキ平までは
問題なかった記憶があったが、左手に行き過ぎてしまい右手に軌道修正して無事ヒコーキ平に降り立つ、しばらく進むと2重山稜ぽくなり左手を進むが昨年の記憶では右手の尾根を進んだ事を思い出し、右手の尾根に乗りなおして進むと、逆河内への下降ポイントへの目印のある大木にたどり着く、ここで今日中に逆河内まで下るか時間はまだ早いがここまでにするか迷うが、少しでも荷物を減らしてから下る方を選んで早々とテント張ってゆっくりとする。
4日目
昨年、途中までは下っているので途中までは気楽に下っていく、1160m付近の平坦地から昨年は尾根沿いに降りて行きすぐにどうにも降りれない岩稜に突き当たり引き返したが、今回は右手にある鹿除けネット沿いに下っていくが、これまで以上に急な下りとなり、木に掴まりながら慎重に下っていく。逆河内川の流れる音が聞こえ始めたころから、鹿除けネットがなくなり、下りる方向も怪しくなってきたが右手の小尾根に乗りなおしてさらに下っていき、川が見え始めたところで、最後は左手の谷川の砂利斜面の斜度がゆるくなっているように見えたので下りて行ったが、下りていくと意外にまだ斜度があり、大きめの砂利を落としながら下っていき河原に降り立つことが出来た。
対岸の林道ははっきり確認できないがあちらこちらでザレていてかなり荒れているようだった。逆河内川は想像していたより水量が多く、渡れそうな箇所を探すがなかなかないが一番可能性が有りそうな場所を見つけるが、深くなっている箇所は短いが、GWに渡りり損ねた寸又川と同程度程の深さが有り、また寸又川は流されても何とかなると思っていたが、こちらはただでは済まなそうで、また渡った後、林道に這い上がれるか判らず、林道も荒れてそうだったのでさんざん悩んだが、渡渉を諦めて昨年に続いて不動岳に引き返すことにする。引き返す前に水が取れるところがないか確認する。対岸のガレている箇所は水が出ている箇所が有るようだったが、こちら側は水は出ている箇所はなかったが、流された木の枝が積み重なった箇所の下から水が出ている箇所が有り、木の枝がフィルタになっていると思い飲んでみるとおいしい水だった。(そのあと特におなかの調子は悪くならなかったので問題なかった?)
500mlだけここで水を汲んでから、ヒコーキ平を目指して登り返す。下りてきた谷川の砂利斜面は使わずに、下りてきた小尾根の一本、右の小尾根に鹿除けネットがついたので、急だったがこちらの尾根を木に掴まりながら、体を引き上げつつ登っていく。一息入れるところまで行き、上がって来た箇所を振り返ると下りるはちょっと厳しそうに思えた。この先、少し斜度がましになり、1160mの平坦地まで戻ることが出来た。ここまで戻ってくればもう安心できるのでゆっくり休憩をとる。ここまでの間に、
壊れた吊り橋の残骸が有るはずだが、結局どこにあるのか判らなかった。
今日はもうヒコーキ平までもどればいいやと思いにこの先もゆっくりと登っていき、昨日とまったく同じ個所にテントを張ってゆっくりとする。
5日目
水の残りと登山口までかかる時間を考えると、今日はどこまで戻れるか微妙で、初めのうちはとりあえず水を飲むのを我慢していたが、そのうち我慢できなくなり飲みたいだけ水を飲んでしまい鹿の平で水を汲むことを覚悟する。
1700m付近の夢想吊り橋への分岐までは笹藪のなく順調に戻ってくるが、この先笹藪が出始めて苦労する。なるべく笹藪にはまらないようにするが、どうしても笹藪を通らなければいけない箇所が出てきて苦労する。途中、行きに大型動物?が逃げていった笹藪の横を通るとまたしても大型動物が動く音が聞こえて藪から出てこないか焦った。1900m付近までは笹藪の尾根を右手に避けて進むが倒木が有り苦労するが笹藪よりはましだ。
昨年無理やりテントを張った場所の先でようやく笹藪も倒木も減り普通に登っていくことが出来て、やがて別天地にたどり着き深南部の絶景を楽しむことが出来た。
鹿の平についてすぐにテントを張り、ショートカットをして水場への降り口を目指したが、右に寄りすぎて降り口から少し降りた箇所に激藪の斜面を強引に降り立ったがかえって時間がかかってしまったかもしれない。水場にたどり着きすっきりするが、帰りにまた激藪を通らなければならず
汗だくとなってしまった。まだまだ暗くなるまでは時間が有り、テントに戻りラジオでオリンピックの結果などを聞きつつゆっくりする。夜も天気が良く、半月だったが月見も出来て鹿の平を堪能した。
6日目
今日は頑張っても飯田に出るには時間が遅くなってしまうので、中小屋ゲートか水窪ダムでもう1泊かなと思いながらゆっくりと出発する。途中、大学生?の7,8人のグループが登って来て夏休みに不動岳とは渋いサークルだなと思った。また深南部で一度にあった人数では最多記録だった。登山口に降り立ち少し進んだところにあるホースが出ている水場で汗を流し、髪も洗いさっぱりとする。とりあえず行きに止まった作業小屋までと思い先に進む。
作業小屋でまだまだたくさん残っている食料を少し消費するため遅めの昼をとりゆっくりしていると、2人組の登山者が先を急いで下山していった。もう1泊するならここで泊まってもあまり変わらないのでここまでにしようかとも思ってしまったが、気を取り直して小屋をでて先に進むことにする。途中で休憩しているとさらに一人登山者が下りてきてお話しすると、先ほどの2人組の方と同じグループの方で、更に旦那さんが、後から来ているとのことだった。中小屋ゲートに車を呼んでいて、時間が遅くなっているので、先行する2人組に先に行ってもらっているとのことだった。さらに休憩しているとすぐに旦那さんも下りてきた。途中、旦那さんと一緒になりお話ししながら林道を進んだ。この方は横浜から来られていて、自分の実家と同じ区内の方でびっくりした。
先行したお二人は今日中に帰られるとの事で先に呼んである車で帰られて、もう一度車に来てもらうように頼んでいるとの事だった。中小屋ゲートに到着して休憩しながらどうしようかと思ったが、ご夫婦の呼んでいる車に同乗させてもらうことにして、お伺いすると快く了解してもらった。また、ご夫婦は計画では明日、熊伏山に行かれる予定で今日は水窪で行きに泊まった宿に泊まられるとのことで宿の名前を聞くと中村館との事だった。この宿は、7年ほど前にお客を送りにきがてら黒法師に途中まで行ってもどられて来た、宿の旦那さんと戸中林道を少しだけ一緒に歩いたことが有り、またそのお客さんに水窪駅でいままで泊まった宿で夕食が一番素晴らしかったとお聞きしていたのでいつかは泊まってみたいと思っていた宿だった。ご夫婦と一緒に宿まで行きダメもとで素泊まりで泊まれるか聞いてみる事にした。しばらく中小屋ゲートでご夫婦と一緒に車が来るのを待っていると、酒屋さんの車が迎えに来てくれ、クーラーボックスに入っていたアイスを頂き感激する。途中、お話を聞いていてご主人の年齢が傘寿であることを知りびっくりとする。この年で黒法師を日帰りピストンしてしまうとは本当にびっくりした。さらに月2,3回はご夫婦でどこかの山に登られているとの事だった。旦那さんはさすがに今回は疲れたようで明日の熊伏山は中止するとの事だった。
宿に着き、部屋が空いているか確認すると、別館なら空いているとの事で、朝食だけお願いして泊まらせていただけることなった。宿の旦那さんに以前、林道でお会いしたことを話したが、さすがに覚えてはいなかったようだった。夕食は近くのスーパーでつまみとビールを仕入れて、お風呂を頂いた後に部屋で食べ始めたころ、宿の旦那さんがわざわざ部屋まで、手羽先と名物の水窪じゃがたとビール、日本酒を差し入れに持ってきてくれて、しばらくお話しをする。最近はお客をお送りして黒法師に行っていないとの事だった。
翌朝、朝食をとりにいくと旦那さんが一人で食事をされていたので奥さんはどうしたのかなと思っていた。食事をゆっくりととっていたので、電車の時間がぎりぎりとなってしまい、宿の清算をするときに、次の電車まで部屋にいさせてもらってかまわないかお伺いすると快く了解してもらえた。またこのとき朝食のときにいなかった奥さんは、早朝に宿の旦那さんのガイドで熊伏山に行かれたとの事でまたまたびっくりする。部屋に戻り、冷房の効いた部屋で、卓球の3位決定戦を観戦して電車までの時間をつぶす。見事に銅メダルを獲得した水谷さんをみてから少し早いが、宿の女将さんにお礼をいってから駅に向かう。今回は夕食をとることが出来なかったので、次回泊まるときはしっかり予約をして泊まろうと思った。
今度はまだ時間が有ったので初めて、水窪川沿いの遊歩道を散策して戻るときにちょうどご夫婦にお会いした。奥さんは熊伏山を登られてきたのにまだまだ元気いっぱいだった。ご夫婦は豊橋に出て新幹線で帰られるとの事で駅でお礼を言いお別れする。自分はいつもと同じように平岡駅でいったん降りて昼食と温泉にじゃ入り、飯田でさらに一泊してから翌日、高速バスで帰宅した。
昨年暮れごろから、左足の痛みがひどくなってから初めて5日以上の山行となった。前回の仁田岳では3日間で調子が良かったが今回は、歩けなくなるほどの痛みはないがやはり普段より痛みは増してしまったようだ、さらに右足も痛くなってしまった。
医者にはリハビリに行っているが、土踏まずの高さとX脚の足が、アキレス腱に負担をかけているそうですぐには治らないかな?足の痛みがなくなるまではしばらく一週間とかの山行は控えた方が良いのかなと思ったが、合地山から光岳は今年中には行っておきたいのでどうしよう、、、
kumahikoさん、こんばんは!
毎日毎日、つづく・・・の後が待ち遠しく楽しみにしていました。
逆河内は手強そうですね?、航空写真見ても対岸の林道崩壊も激しく渡った後も苦労しそうですね。。
それにしても5日目の「笹藪を外しても倒木帯が待っている」この倒木帯は尋常じゃない感じで大変そうです。6日目の鹿の平と不動岳の写真はナイスショットです。僕は祐嶋氏の山行レポで同じような不動岳の写真に目が点になりました。それ以降だんだん深南部好きに(笑)
下山後は水窪の宿の話とか心温まる内容で楽しく読まさせていただきました。
合地山〜光岳・・・やはり柴沢経由でしょうかね??
足の状態も気になるところですがなんとか合地山〜光岳終わらせられることを願っています。
fujiyoshi さん、こんにちわ
お待たせしてしまい申し訳ありませんでした。
逆河内の渡渉も倒木帯も現状の私には厳しく感じましたが、普通の藪山好きな人にとってはどおってことないかもしれません。
私も祐島氏の鹿の平の写真を見て、こんなところが有るんだと憧れたものですが、その時はまだ写っている合地山の存在は判っていませんでした。
合地山から柴沢は、「見たか、聞いたか、言ったか」のサイトで見て、ずっと歩いてみたいと思っていたところなので、なんとか足の調子と相談しつつ、fujiyoshi さんのレコも参考にさせてもらい、行ってみたいと思います。
それから水窪の中村館のご主人も女将さんも本当にいい方ですので、機会が有ったらぜひ泊まってみてください。
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