瑞牆山大ヤスリ岩ハイピークルート
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- GPS
- 09:17
- 距離
- 7.6km
- 登り
- 1,051m
- 下り
- 1,058m
コースタイム
天候 | 曇り 上部は強風10Mオーバー(予報では2000Mで15M。そのくらいあったかも) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
瑞牆クライミングガイド(上)によれば 「ハイピークルート 5.9 A1 105m ナイフピーク南面の顕著なチムニーから、3p目で大ヤスリ岩本体を頂上までボルトラダーで登るものとして古くから登られている古典的アルパインルートである。 瑞牆山で最初に開拓された(発表された?)ルートとしてもよく知られている。 中間で大ヤスリ岩との間のテラス(回廊)に抜け、「大ヤスリの台座」を経て、3p目のボルトラダーでピークに至ることができる。 ちなみに初登攀は1970年3月20日である。」 歴史的なルートということは、ボルトラダーの状態はあまりよくないかと思いきや、意外と悪くなかったと思います。 とはいえ、リングボルトが破断しボルトに細引、ワイヤーがかかってたりします。 身長177cmの私でアブミの最上段をつかったのは1回だけでした。 |
写真
カンマンボロンとか、瑞牆のクライミングメインエリアに通じるパノラマコースは山と高原地図では破線ルートですらありません。
左の凹角を登り(ハーケン2本)右のワイドっぽいクラックにトラバースしてワイド登り。回廊状になったところでハンガーボルト2本。ピッチを切りました。
強風で寒すぎてホールド持ってる感覚がない・・・
A0連発でなんとか切り抜けました。
この写真の右上が大ヤスリの台座
手足突っ張ってチムニー登りして・・・なんて情報がありましたが、迷わずアブミ出して突破
アブミで登ってる最中に右手中指から謎の大出血!
kameをセカンドビレイしつつ指をくわえても血が止まらない・・・
kameが2p最終局面にきたときにようやく血が止まって一安心。
感想
代表写真はKazuhagiさんの撮られた最終ピッチを登るkamehibaです。
Kazuhagiさんのレコはこちら↓
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-977316.html#comment1478477
いつかは登りたいけどまだちょっと厳しいかなぁと思っていた大ヤスリ岩ハイピークルート。
屏風岩東稜で情けない登りをしたせいで、お蔭で、今だからこそ挑戦したいと思った。
相変わらずの週末の悪天候でしたが前日の日曜早いうちに天気が回復してきたようだし、月曜の予報は晴れ。
ルートは南面なので乾いているのではないかと予想して決行。
瑞牆山荘の駐車場をまだ暗い5時過ぎスタート。
空を見上げると星は見えずガスが深い。
汗をかかないペースでまずは富士見平小屋へ向かいます。
段々空が明るくなってきて夜が明けると木々の間から青空と岩峰が見えました。
「ガスが切れたね〜。おぉ青空だよ。うっしし〜」なんて能天気に話しながら富士見平に到着。
お天気はあまりよくないけれど3連休だけあってテントがかなり張られていました。
おトイレ休憩をして、瑞牆山山頂への登山道を行きます。
桃太郎岩を過ぎて、鎖場を過ぎると頭上に顕著な岩峰が見えますよ、大ヤスリ岩ですよ!
ルートの取付きへは登山道左側のトラロープをくぐるってすぐとのこと。
見落とさないように登って行くとトポの写真と同じ風景がありました。
ロープをくぐって岩の左手に回り込むとこれまた見覚えのある1P目がありました。
1P目の離陸地点は荷物を広げて準備するのにちょうどいい広さです。
ただ登山道を歩いていた時はほとんど感じなかったのですが結構な強風です。
そして出発した時に見えた青空はすっかり雲に覆われて陽の光はなく寒〜い。
フリース着てウインドストッパー着てフードかぶって、ビレイグローブしても寒い。。
暖かいテルモスのコーヒー(持って行ってよかったぁ)を飲んでホッとするもすぐに体が冷える。
ブルブル震えながらのビレイで冬の登攀を思い出した。
今回もhibaがオールリード。
1P目。
グレードは5.9とのことだけど、ハンドクラックからオフウィズスにチムニーと想像以上に奮闘系。
最初の左のクラックから右のチムニーに移るほんの2Mのトラバースが手足があまくて怖い。
チムニーはザックを担いでいるので邪魔だし、hibaには狭く、kameには微妙に広くてこれまた怖い。
そしてホッとしたらまたもやオフウィズス。
その左手にハーケン連打されていてフェイスを登ることもできるみたいだけどツルっとしたスラブで厳しそう。
ようやく岩の階段状の廊下でビレイするhibaのところまで到着。
手がかじかんでホールドつかんでる感覚が全然しないし、足先は冷たくって痛いしで、二人声をあわせて「悪かったねぇ〜」
2P目
岩の廊下のビレイ地点がまさに風の通り道でこれまた寒い。。
廊下を登って行くと中庭みたいなほっこりした場所にでる。
そのあとも階段登りで大テラスに乗っ越す手前がチムニー。
広めのチムニーはプロテクションとれないのでほんの3手ですがアブミ。
ここは傾斜が緩いのと中庭に立ち木がちょっとあったりしてロープが重くなりがち。
最終ピッチ
大テラスは本当に大テラスだった。
吹きさらしでここも極寒。
頂上についても寒すぎてまったりのんびりできそうもないのでザックはここに置いていく。風が強いのでもちろんザックのセルフビレイも忘れずに。
最終ピッチをhibaがスタート。
リーチを活かして登って行きます。
177cmだとアブミの一番上の段に乗るところはほんの数回。
一応長いヌンチャクを用意していたけど使わず。
リングポルトのリングが欠損してワイヤーが掛けてあるところでクリップし辛くってちょっと難儀。
屏風岩で大先生のビレイをずっとしていたkameは目が肥えていたせいかhibaの登りがゆっくりに見えて。。
その上寒いので心の中で「マッハのスピードで登ってください、hiba君」と叫んでおりました。
上部で傾斜が緩み始めhibaが下から見えなくなって少ししてようやく「ビレイ解除!」
ふぅ、ようやく登れる暖まれる〜
登り始めてすぐに気が付く。
「おぉ、hiba軍曹、素晴らしいランナー取り。これだったらどんどん登っていけますよ!ビレイ中に『おっそいなぁ』と思ってごめんちゃい」
傾斜のある下部はちょこっと遠いと感じるところがありましたが中盤辺りから傾斜が緩みはじめてちょっとしたスタンスも出てくるので苦手な一番上の段にノーハンドで立ちこむも普通にできました。
あとで二人で話したのですがやはり先に屏風岩東稜を登っていたのであまり大変に感じなかったのかなぁ。
東稜は傾斜もきつく、アブミの掛け替えとはいえハングがあったり、アブミトラバースがあったり、所々あるフリーの箇所が意外と悪かったりして大変だったけど、ここは真っ直ぐ直上だったのでやることがシンプルで楽に感じたのかもしれません。
ビレイのhiba軍曹のいる頂上も相当寒かったようで頂上へあと4〜5手のところで「どうな感じ〜〜?」と声が掛かる。
お互いにまだまだと思っていたらちょっと登ったら顔が見えてびっくり。
頂上で記念の自撮。
瑞牆山山頂の皆様に手を振ってご挨拶。
寒いのですぐに懸垂の準備をして大テラスへ降りる。
ザックを回収して、登ってきたのとは逆の方向へもう一回懸垂。
降りたところから登山道はすぐそこ。
装備をすべて解除して行動食を食べてほっと一息。
登山道は不思議なほど風が無かった。
あとは富士見平小屋でのランチめがけてすたこらサッサと下山です。
途中、我々のヘルメットを見つけて「もしかしてさっきクライミングしていた人ですか?」と何度か尋ねられた。ちょっと照れくさい。てへっ。
一人の方に「これからも気を付けて頑張ってください。またどこかで会うかもしれないね」って素敵な言葉をいただいた。
富士見平小屋でカルビ丼とカレーライス!
どっちも美味!
小屋の管理人の相川さんに瑞牆の岩場の歴史を色々伺う。
大ヤスリ岩の初登で支点打ちをしたのは182cmの相川さんより背の高い人だったらしい。
通りで支点の間隔が広いわけですよ。
いろんな興味深いお話を聞かせていただいてラッキーでした。
小屋から登山口まではあっという間。
そして三連休の中央道の大渋滞に巻き込まれ8時近くにようやく帰宅。
極寒のクライミングだったけど大ヤスリ岩ハイピークルートは「単なるアブミラダーのルート」ではなく、下部はクラックやチムニー登りがあって楽しいルートでした。
オールリードのhiba君に感謝。
出会った皆さんに感謝。
素晴らしいルートを開拓された方々に感謝。
kameちゃんhibaさんお疲れ様〜
2人とも相変わらずすごいとこ歩いてるね
そしていい顔してる
ryuuさん、ありがとうございます!
ryuuさんの槍ヶ岳山頂の笑顔もよかったですよ〜!
お互いに安全登山で楽しみましょう
いつも見上げてるだけのヤスリ岩、ホントに登っちゃったんですね
すご〜〜〜い。尊敬いたします。
ホントにあの上に居る人って、山頂からお話できそうな距離ですよね。
しかし、富士見小屋のランチっていつの間にあんなに豪華になったの?
バラ紅茶くらいしか知らないよ。
食べに行きたいな〜〜〜
今度行ってみよう。
しかし、私と違って、まじめに岩に取り組む姿勢がステキすぎです
tekuさん、私たちも瑞牆山に登った5年前にはその存在も知らなかった大ヤスリ岩に登れたのは嬉しかったです
山頂がとっても近かったのですがこの日は風が強くて残念ながらお話できませんでした
富士見平小屋のランチ、ちょっとお高いですがとても美味しいです!
カレーのソーセージがこれまた美味
是非是非行ってみてください!
岩、自分たちなりに頑張ってるんですがなかなか上達しないのが残念なところです。
でも楽しいから頑張ります!
kamehibaさん コンにちは
スイマセン
知っていれば、バシバシ撮影したのに…
それにも関わらず、メイン写真にしていただきありがとうございます。
また、どこかでお会いできれば良いですね〜
今度からは上を見ながら登坂しまーす
Kazuhagiさん、コメントありがとうございます!
とんでもない、手前の木とか構図もいい感じだし、登っているhibaの手の動きも
わかる写真で使わせていただいて感謝感謝です!
これをメインにしなくてなにをメインにするって感じですよ!
はい、今度は声だけでなく同じ高さでお会いできるとうれしいです!
そうそう、Kazuhagiさんの歩かれたコース、静かで楽しそうですね。
こちらも参考にさせていただきます
行こうと決めて下調べしていたら、真っ先に出てきたのが、まだ出会う前のお2人のこの記録でした(笑)。
参考にさせて頂きますー😊
やちまゆ様、こんにちは!
参考になること書いていない気がしますが、どうぞ〜〜
このころはまだ湯川や城ケ崎にも行ったことがなく、クラックをまともに練習する前だったので1P目が大変だったのですが今行くと楽しめるかなぁ〜〜と思って感想読み返しました。
楽しんできてくださいませ〜〜
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