甲州高尾山ー棚横手ー源次郎岳縦走
- GPS
- 08:25
- 距離
- 25.6km
- 登り
- 1,555m
- 下り
- 1,394m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
帰り:JR甲斐大和駅 |
感想
昭文社の登山地図「大菩薩嶺」を眺めて、次に登る山を探していたら、勝沼ぶどう郷の近くの甲州高尾山と棚横手が目についた。
勝沼ぶどう郷駅は使ったことがないし、冬でも登れそうな山なので、今度はここにしようと思ったが、少し距離が短い。午前中だけで終わってしまいそうだ。
もう少し歩けないものかと地図をよく見ると、棚横手の先の宮宕山の先に薄い緑色の破線が延びていて、それが林道につながっている。その林道を進めば、源次郎岳の登山口まで行ける。
2万5000分の1地形図で確認すると、確かにそうなっている。
(地形図では、何故か甲州高尾山が宮宕山、宮宕山が大滝山となっている)
登山地図で赤線、赤破線でも無いコースは、あまり通った経験がないので、不安だが、地形を見る限り東に延びる尾根を600mほど下りていくだけなので、問題なさそうだ。
勝沼ぶどう郷から、甲州高尾山の登り口のある大善寺に向かうが、登山地図にある「大日影トンネル遊歩道」を進めば近道できそうだ、と思いつき、トンネル入口まで行く。しかし、鍵がかかっている。案内板を見ると、9:00から16:00の間だけしか通れないようだ。
大人しく登山地図にあるコースに戻る。「ぶどう郷遊歩道」と書かれていて、所々に「大善寺」と書かれた道標がある。この道は、ぶどう畑の間を進む道だ。あたり一面がぶどう畑で、まさしくぶどう郷と呼ぶにふさわしい。ぶどうがなっている時期に歩けば、とてもいい香りがしそうだ。
大善寺を50mほど過ぎたところに登山口がある。
早速登っていくが、途中の斜面も、まだまだぶどう畑が続く。
なかなかの急登で、大汗をかく。2月だというのに、今日はやたらと暖かい。
吹き出る汗を拭こうと、タオルをだそうと思った瞬間、タオルを忘れたことに気がつく。いつもは、行動用と温泉用に2本持ってくるが、今日はどちらも忘れてしまった。出発前に何か忘れていると思ったが、タオルを忘れるとは。
仕方が無いので不快な状態のまま進む。
柏尾山を通り過ぎても、まだ急登が続く。林道を横切ると、すぐに甲州高尾山に到着した。
すぐに富士山を確認する。黒岳の後ろに富士山が頭を出している。ここで、黒岳の右側に、ぴょこんと飛び出した見覚えのある山を発見して嬉しくなる。昨年末に一晩お世話になった王岳だ。
しかし、さっきから何やら賑やかだ。小鳥の鳴き声があちこちからする。姿は見えないものの、笹薮の中でカサコソと気配がする。
しばらく休んでいると姿を見せてくれた。体長7cmほどのずんぐり体型が可愛い。黒っぽい色だが、日に当たると背中がオレンジ色にも見える。なんという鳥かは分からない。
別の種類の鳥もいる。ネクタイ姿からするとシジュウカラだろうか。ピッピッピッと規則正しく鳴く。
更に別の鳥も発見した。頭が黒で背中が灰色、お腹が真っ白の6cmくらいの小柄な鳥だ。鳴き声は確認できず。
もっと小鳥を観察していたいが、先に不安な箇所があるので、進むことにする。
富士見台の手前で、突然木がなくなり、南の斜面が広い草地になっている。暖かい日差しで、ここで昼寝でもしたい気分だが、少し様子がおかしい。以前は沢山の木が生えていたようで、木の根元が残っているが、すべて黒く焼けこげている。
少し進むと、それが山火事によるものと分かった。山の扱い注意の看板があり、平成以降大きな山火事が4回もあったと書かれている。
黒くこげた痛々しい状態の木の間を進むと、じきに棚横手に到着。
ここも眺めがよい。先ほどは黒岳の後ろから頭しか見えなかった富士山も、ここからだと胴体もしっかり見える。
棚横手から先が少し心配の箇所だ。まず、宮宕山までが破線コースで、そこから林道までが登山道ではない小道となっている。
進んでみると、宮宕山までは普通の登山道で問題なかったが、そこから先がよくわからない。
地形図に描かれている北側に進む道は、はっきりしているが、山頂から東に進む道が見つからない。少し北側に進んだ後、東の尾根への道があるのかと思ったが、そうではないようだ。
この辺り、最近、木が間伐されたようで、そこら中に伐採後の木が散乱していて、とても歩く気にならない。
不安になるが、ようやく東側に赤ペンキのマークの付いた木を発見する。それをたよりに、散乱する木の中を無理矢理進むと、その先の木にも赤ペンキのマークがついている。
それらをたどっていくと、ようやく尾根に乗っているのが分かるようになるが、道は悪く、薮の中を進む。しかし、ありがたいことに、その先もしっかりした赤ペンキが点々と続き、ようやく林道が見えるところまで出た。
しかし、最後、林道に下りるところが崖状になっていて大変だ。まずは、北側から下りようと思ったが、コンクリートで固められていて、4mほど飛び降りないといけない。諦めて南側を確認すると、こちらは土のままで、人が下りた跡もある。木の枝にしがみつきながら、なんとか林道に下りる。
山で日影になっているため、林道に雪が残っている。今日初めての雪だが、それもすぐに消えてしまった。
じきに嵯峨塩深沢林道に道流するが、深沢林道が舗装されていることに驚く。
こんな山奥の林道をなぜ舗装したのだろうか。しかも、この林道は、ゲートで塞がれていて一般車は入れない。
源次郎岳方面に進むが、大規模な工事(自然破壊)が行われているのが気になって仕方が無い。この立派な林道の左右の山肌は、これでもかというくらいコンクリートで固められていて、それがずっと続く。林道を使って縦走している身では文句は言えないが、悲しい気分になる。
源次郎岳への登山口は、小さな道標がある。そこを登っていくと下日川峠との分岐があり、そこを左に行くと源次郎岳だ。
しかし、源次郎岳の手前にあるピークの方が明らかに標高が高い。そこからしばらく下ると山頂に着くという不思議な山だ。
展望の効かない源次郎岳で昼食をとった後、林道まで同じ道を引き返す。林道はもう歩きたくないので、そのまま、山道を嵯峨塩まで下る。
この道は破線ルートとなっているが、実際はしっかりした登山道だった。ただ、いくつか分岐道があるようで、私は、最後の部分で牛奥の集落へ下りる道に入り込み、最後は、笹薮を無理矢理刈り開いた道になって、歩き辛かった。
ここからは車道を進み、天目山温泉に向かう。
地元の人で賑わう天目山温泉で疲れを取った後、甲斐大和まで歩いた。
今日は結局一人の登山者にも出会わず、静かな山旅だった。
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