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Yamareco

記録ID: 98765
全員に公開
雪山ハイキング
八ヶ岳・蓼科

飯盛山・平沢山

2010年03月14日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
05:00
距離
13.0km
登り
616m
下り
536m

コースタイム

清里駅    09:10
平沢集落   09:40
飯盛山    10:55-11:10
平沢山    11:25-11:40
宮司の滝分岐 12:00
林道降下点  12:50
野辺山駅   14:10
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2010年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
(行き)
長坂駅 08:32-(北杜市民バス)-09:12 清里駅
(帰り)
JR小海線 野辺山駅

※清里駅へは、古淵駅から普通にJR中央線経由で向かうと、到着が最速でも10:21になります(大回りして長野新幹線を使っても10:01)。
しかし小海線を使わずに、長坂駅から北杜市民バスに乗り継げば、なんと9時過ぎに到着できるのでした。
コース状況/
危険箇所等
清里駅-平沢集落-飯盛山-平沢山-平沢峠 というルートは、この時期でもトレースが明瞭で、問題なく歩けます。雪道に慣れている人ならばアイゼンなしでも大丈夫かもしれません。

ただし途中で分岐する宮司の滝へのルートは、降雪後はほとんど歩かれていないようで、車道よりも上の区間で微かに踏み跡が残っているのみでした。
下記「感想」の後半は、強引に宮司の滝へのルートに入り込んで難儀した内容に終始しますので、一般ルートで歩かれる方に参考にして頂けるのは、「感想」の前半くらいまでだと思います。
飯盛山
2011年02月08日 19:58撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
2/8 19:58
飯盛山
飯盛山からの南八ヶ岳
2010年03月14日 10:57撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
3/14 10:57
飯盛山からの南八ヶ岳
飯盛山からの富士山
2010年03月14日 10:57撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
3/14 10:57
飯盛山からの富士山
飯盛山からの南アルプス
2010年03月14日 10:57撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
3/14 10:57
飯盛山からの南アルプス
平沢山
2010年03月14日 11:31撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
3/14 11:31
平沢山
平沢山からの南八ヶ岳
2010年03月14日 11:31撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
3/14 11:31
平沢山からの南八ヶ岳
平沢山からの富士山。左端の白いピークは飯盛山。
2010年03月14日 11:29撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
3/14 11:29
平沢山からの富士山。左端の白いピークは飯盛山。
平沢山からの南アルプス
2010年03月14日 11:30撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
3/14 11:30
平沢山からの南アルプス
撮影機器:

感想

本格的な積雪のある山は今回が始めてになります。そこで、まずは標高1600mそこそこ、高低差わずか450m、ほんの3時間行程、急坂も難所もなし、しかも夏道を1度歩いている山という、ゆとりの超安心プランで出掛けてきました。
天気も予報通りに快晴となって、360度の大展望の山に登るのには打ってつけの1日となりました。

休日朝の、がらんとした長坂駅前のバス停には、私のほかに誰も来ません。
清里駅行きのバスは、日野春方面から来る便なので乗客を1人乗せてきましたが、長坂駅で降りたその乗客と入れ替わる形で私が乗ると、以降終点の清里駅までずっと私が唯一の乗客でした。

歩き始めていた時点では、次のような周回ルートを計画していました。
   ●清里駅 → 宮司の滝 → 平沢山 → 飯盛山 → 平沢集落 → 清里駅
この計画通りに、平沢集落へと向かう車道が大門川を渡る手前から、宮司の滝への遊歩道へと入っていきます。
ところがこの道、積雪期にはほとんど歩かれていなかったのです。車道はしっかり除雪されていたのに、遊歩道に入った途端に雪が積もり放題。
しかもただの雪道ならともかく、所々で小さな枝沢を渡る箇所では、飛び石伝いに渡るその石の上に積雪があったりして、思うように歩けません。

この状況に、いくらも進まないうちに撤退を決定して、普通に平沢集落から飯盛山を目指すこんな感じのルートに変更です。
   ●清里駅 → 平沢集落 → 飯盛山 → 平沢山 → 平沢峠 → ?(清里駅か野辺山駅)
こうなった以上、野辺山駅を目指すのがルートとしてはスマートなのですが、野辺山は駅前に何もない所です。
数少ない小海線の時刻にピッタリ合わせて向かわないと時間を持て余すので、できれば周回して清里駅に戻りたいという思いは強く、それが後半の大迷走を招くことになるのでした。

平沢集落まで良く除雪されていた道も、集落の奥に進んだところでアイスバーンの坂道となったので、ここでアイゼンを装着します。
しかしすぐに山道が始まると、普通の歩きやすい雪道に変わりました。先行者の足跡があってルートは明瞭、それでいて踏まれ過ぎてもいない柔らかな雪道で、気持ち良く歩いて行けます。
山道に入った後は、アイゼンは不要っぽかったのですが、一旦付けたものを外すのも面倒なので、そのままアイゼンを付けて登っていきました。

林道との分岐点から先は、無雪期であれば煩わしい木段が延々と続きますが、段差の多くが雪の下に埋もれた今は、単なる坂道を登るだけになっていて快適です。
ほどなく、下山中の3人のパーティーとすれ違い、さらに4人のパーティーを抜かしました。その際に彼らの足元をさりげなくチェックしてみると、案の定アイゼンは見られません。やはりこの程度の状況では、靴のままで十分なのでしょう。

飯盛山の頂上に到着すると、澄んだ青空の下では、間近に八ヶ岳と南アルプスが美しい純白な輝きを競い合っています。富士山や金峰山や浅間山なども顔を揃えていて、東西南北どの方向を向いても贅沢な眺めです。
そしてタップリとした日差しがありながら風が穏やかとあって、フリース姿でも当面は問題なく、いくらでもこの展望を楽しんでいられそうでした。頂上にいる人数も私を合わせて6人ほどで、とても落ち着いた雰囲気だったのも良かったです。

一旦鞍部まで下り返して、すぐお隣にある平沢山にも登っていきます。こちらはバーナー持参で食事中の単独行の女性が1人いるだけで、いたって静かな頂上でした。
平沢山から見える範囲は飯盛山とさほど変わりばえがなく、周囲に少し木があったりする分、見事な展望とは言い難い状況です。でもそれが幸いしてか寄る人も少なく、静けさが保たれているのかもしれません。

平沢山から平沢峠の方向に下っていく途中に、宮司の滝への分岐点があります。宮司の滝への道にトレースがなければ直進して平沢峠に向かい、良く踏まれているようならば、そこを入ろうと思っていました。
見ると、僅かに2人分くらいの足跡が確認できるものの、それもかなり薄くなっているという、どっちつかずの状況。でもしばらく小海線の電車が来ない時間帯なので、少し時間を浪費するくらいで丁度良いだろうと、敢えて不明瞭な踏み跡を追ってみることにしました。

すると、歩かれていないだけに、一歩一歩が足首より上まで埋まります。元々この道には道標やテープなどの目印がないようですし、少々ヤブっぽい箇所を通過したりもしますが、薄っすらと残る踏み跡のおかげで、ルートを見失うほどではありませんでした。
車道の横断点まで下ってくると、直進方向を示す道標は「宮司の滝 2.5km」となっています。しかしその方向を見ても、もはや踏み跡は皆無で、樹林の中は積もったままの姿の一面の雪で埋め尽くされていました。ここまでの踏み跡の主も、ここからは車道を歩いて清里側か野辺山側と行き来したのでしょう。

道が分からない以上は、自分も車道で清里へ向かうしかないだろうと思いつつ、軽い気持ちで道標が示す林の中にちょっと足を踏み入れてみると・・・、なんと、それとなく道形が分かるではありませんか。
ここまでツボ足で難なく下ってきた勢いも手伝って、これは行くしかない!、と決断したのですが、後にして思えばこれが大失敗だったのでした。

トレースが皆無なのに道形が分かりやすいなどという虫の良い状況が、そう長く続くとは思えなかったのですが、意外にもどこまでも道形はハッキリしています。
行く手には古びた黄色いテープが時々現れて、それもコースの目印になりました。しかし、さすがに全く歩かれていない道、平気で膝のあたりまで雪に埋まってしまいます。それでも道形はずっと明瞭で、結局一度も道を見失うことのないまま、次の林道まで降りて行けました。

道標によれば、林道の右方向が「宮司の滝・清里」となっています。この標識に従って進み、宮司の滝まで下って行けば、今朝一旦は引き返していた遊歩道の先に出られそうです。
林道とはいえ積雪は深くて、引き続き膝のあたりまで埋まりますし、先行者の足跡も2人分しかありませんが(同じ人が往復して付けたっぽく、実質的には1人しか歩いていない模様ではありますが)、久しぶりに足跡を見た安心感はありました。

かなり長く林道を歩いて、ようやく滝への分岐標識を発見すると、そこでは信じがたい現実が待っていました。滝へ降下していく道が閉ざされていたのです。
この林道、沢側にはずっと動物避けの柵が続いていて、分岐点では柵の一部が扉状に開閉可能な構造になっていたのですが、この積雪で扉の下部が埋まっていて、びくともしない状況です。
しかも、仮に乗り越えるなどして扉の向こう側に出たところで、その先には急斜面が待ち構えています。ここまで歩いてきた緩斜面とは異なり、闇雲に下るのには危険過ぎるほどの傾斜です。
さらに踏み跡が皆無で進行方向も不明とくれば、無理に滝へ下るのは断念するしかありません。宮司の滝への道は、冬季は実質的に通行不能なのでした。

宮司の滝へ出られないということは、清里へ向かう道が断たれたも同然で、残された選択肢は野辺山を目指すというものだけでした(実はまだ清里へ到達可能なルートも残されていたのですが、それを知るのは帰宅後です)。
この日は当初の計画が清里周回ルートだったため、持ってきていた地図も清里周辺の範囲だけで、間もなくその範囲から外れようとしています。
当面の問題は野辺山までの距離感が全く分からないことでした。まだ清里からはそう遠くない位置にいるので、野辺山まではかなりの距離がありそうで先が思いやられます。

相変わらず膝まで雪に埋まる林道をさらに30分以上も歩いて、どうにか除雪された車道にぶつかりました(ここから清里に向かうこともできたと帰宅後に知るのですが、でもすでに野辺山とほとんど距離が変わらないところまで来ていました)。
軽いラッセルのようなことを延々と続けてきて疲労が溜まっていましたが、ようやくアイゼン・スパッツを外して身軽になり、ここでひと息入れていきます。車の往来のある所まで出られたこともあって、気分的には少し落ち着けたものの、まだ野辺山までの道のりは遠そうです。

さらにトボトボと10分ほど歩いていると、前方には小海線の踏切が見えてきました。もしやと思って近付いていくと、やはり、JR最高地点の碑が立つ踏切なのでした。
多少なりとも鉄分が入っている私にとって、全く興味がない地点ではないのですが、疲労感の中で予期せずに着いたところで、悲しいことに何の感慨もありませんでした。
それどころか、知っている地点に出て野辺山駅との距離感を正しく認識できたことで、発車時刻が迫っていた次の電車に乗れないのが確定してしまい、テンションは下がりまくりなのでした。

それまで以上にトボトボと歩いて野辺山駅に着くと、次の電車までは1時間以上あります。
駅の待合室は狭くて落ち着けないので、外に出て歩いていると、道路を渡った向かいの銀河公園で、気持ちよさそうな丘の上にあるベンチを発見しました。
八ヶ岳を正面に望める絶好の位置にあって、昼食用に持ってきていたパンを食べた後も、このベンチでまったりしたまま、電車が来るまでの時間を過ごしました。

詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2010_01_03/mt2010_01_03.html#20100314

写真主体のブログ版
http://cellist.blog.ss-blog.jp/2010-03-14

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