上高地スノーシューツアー
- GPS
- --:--
- 距離
- 36.2km
- 登り
- 600m
- 下り
- 602m
コースタイム
釜トンネル-大正池-上高地バスターミナル-河童橋-明神-徳澤園
11日
徳澤園-新村橋-横尾-新村橋-徳澤園
12日
徳澤園-明神池-河童橋-上高地バスターミナル-釜トンネル
天候 | 10日晴れ 11日曇りのち雪 12日雪時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
松本ICより沢渡(さわんど温泉で前泊) さわんど温泉よりペンション送迎車により釜トンネル入り口まで |
コース状況/ 危険箇所等 |
釜トンネルより入山届提出必要 上高地 河童橋までは、そこそこ人が入っているので踏み跡あり 河童橋以降は、ルートファインディングが必要箇所あり |
写真
感想
冬の上高地は2回目です。
ただ、前回は、河童橋近くまでで、小梨平でテント泊(ツアーですが)、天気はあいにくで穂高連峰が見えることはほとんどなく、水墨画のような景色だった気がします。
今回は、冬の上高地で憧れの徳澤園に泊り、条件が良ければ横尾まで行けるというツアーにテンションが上がりつつ、参加しました。
前日、沢渡まで入るときには、降雪もあり、スノーシューの楽しみの一つでもあるふかふかの新雪を味わえるのではという期待も膨らみ、翌日以降の天気予報とにらめっこしながら翌日の晴天を祈りつつ眠りにつきました。
翌朝、昨日の降雪が嘘のようになんと青空がのぞいています。
ただ、山の天気なので予想はつきにくいですが、天気予報によれば晴れるのは昼過ぎまでの予想。明日以降はどうも雪の予報。
とにかく「河童橋へ到着するまでは晴れていて〜」という願いとともに出発です。
ペンションの送迎車で釜トンネルの入り口に到着です。
スノーシューをザックにしばり、ヘッドライトを準備しいよいよスタートです。
釜トンネルは、かなり斜度のある道を1,300mほどたんたんと歩きます。
ほぼ真っ暗なトンネル内では、ライトも役立ち、一人でなくてよかったとつくづく思いながら歩きました。
釜トンネルを抜けると、一気に雪景色。
スノーシューを装着し、焼岳を望みながら、バス道を進みます。
いくらか歩きカーブを曲がると、待ちに待った穂高連峰が「青い空に白い山」状態で現れ、一気にテンションは上がり、参加者みんなから歓声が上がります。
この景色をおさめなければと、カメラをとり出し、撮影開始です。
いくら撮っても、何枚でも撮りたくなる本当に素晴らしい景色で、最高の被写体です。
これに写真の腕があれば本当にいいのにと思いながら(^_^;)
そこからしばらく進むと大正池に到着です。
大正池でもお決まりの大正池のバックに焼岳という写真を撮影。
あまりの好天、絶景にいくら撮ってもきりがないという感じです。
大正池からは、夏の遊歩道を歩き田代湿原に。
そこから梓川沿いに出てバスターミナルを目指します。
田代湿原から望む穂高連峰も梓川越しに望む穂高連峰も見る角度や周りの景色が違えば全く雰囲気も違い、いろんな顔に出会えます。
また、違う方向を見れば、霞沢岳、六百山などがくっきりと見え、穂高の山々とはまた違った山らしい景色を見ることができます。
そして、最初に穂高連峰が見えた感動から、一歩一歩進むことで目の前にかなり存在感のある大きな山々がそびえて見えるようになっています。
平日ということもあり、そんなに入山しているパーティーもいないようで、バスターミナル前の駐車場も全く踏み跡のない雪原になっています。
そこへ、私たちツアーのみんなで思いっきり踏み跡をつけ、贅沢な気分を味わいながらバスターミナルに到着です。
ここには、冬季トイレが設置されており、トイレ休憩です。
天候がよくなければここで昼食となるのですが、最高の天気に恵まれたおかげで河童橋でランチタイムです。
河童橋に到着したら、絵に描いたような絶景が待っていました。
お決まりの位置で記念撮影。
写真を撮りまくりです。
さんざん写真を撮った後、いよいよランチタイム。
冬の行動中のご飯ということで、パンが中心になりますが、初日の昼なら凍結の心配もないだろうということで持参したバナナをほおばり、ポットに入れたお湯でコーヒーを入れ、身体の中からも温まります。
時間があれば、ガスであったかいラーメンというのが至極のひと時になるのですが、行程が3日間ということで、荷物の関係、天候の関係、ツアー参加ということで今回ガスは持ってこなかったので残念ですが…。
と、言うものの、最高の景色を見ながらランチをいただき、贅沢な時間を過ごしました。
本日の行程、徳澤園までは、河童橋からまだ8Kmほどあり、夏道なら2時間を切るコースタイムですが、雪の中ではそうはいきません。
明神までは、ほぼ夏道を進み1時間半ほどで到着。
かっこいい明神岳を横目で見ながら進みます。
進むにつれいろんな角度の明神岳を見ることができす。
明神橋を渡り対岸の進みます。
しばらく進んだところで、梓川の河原におります。
しばらくは川の流れに沿って歩いていくのですが、ある場所で流れが消えます。
冬の間は、そこから梓川の流れが発生しており、貴重な場所を見ることができました。
徳澤までは、大河原を自由に歩きます。
ところどころには、動物の足跡もあり、みんなで何の足跡か言い合いながら歩きました。
夏では考えることができない、梓川の川の中を歩くことで、夏では見ることができない景色が見ることができたり、夏とは違う距離感で見える山々が本当に素晴らしかったです。
遠くには白い常念岳、大天井岳も見ることができました。
ここは、ほとんど人の入っていない大自然の中で、絶景を望み、踏跡をつけて歩くスノーシューは、本当に贅沢な楽しみだと改めて感じられる場所でした。
そうこうしていると、川から対岸に上がり森の中を進むと本日の宿、徳澤園冬季小屋が見えてきました。
徳澤園についてびっくり!!
冬季小屋とは思えない快適な小屋でした。
2日目。
やはり予報通りの雪です。
ただ、特に風が強いわけではなく、ガスっているわけではないので、遠望は難しいですがあたりはある程度見える天気なのでそう悪くはありません。
この日の天気次第で、横尾へ行けるかどうかはガイドの判断ですので、あまり悪くならないことを祈りつつ出発です。
朝方からの降雪で、昨日つけてきたトレースもほとんど消えてしまっています。
徳澤から、また樹林帯を抜け梓川の河原に出ます。
そこからやはり今日も夏では考えられない梓川の中をみんなで大行進です。
ふかふかの新雪を踏みながら進んでいきます。
昨日見ていた山々の絶景はさすがに雪ということもあり見ることはできませんが、水墨画の世界のような景色を見ることができ、また趣きのある景色を味わえます。
この辺まで来るとやはり、降雪があったこともありますが、昨日の河童橋あたりとは違い雪のふかふか感がとても感じられます。
河原の大行進なので、ある程度「どこを歩いても大丈夫。」というガイドの声で、みんな思い思い新雪を踏みしめ歩きます。
誰も歩いていないところを歩くのは、ほんとわくわくしてハイテンションですが、ラッセルをしないといけなくなり、疲れます。
そうして疲れたら、ガイドの後を歩く、とみんな上手に楽しんでします。
そうはいうものの、私はほぼあえて誰も踏んでいない新しい雪を踏みながら歩いていましたけど。
川の中を歩くことで、夏では渡ることしかできない新村橋の下をくぐります。
橋の裏を撮影したり、ここでもテンションあがりっぱなしで進みました。
動物の足跡などを発見しながら、周りの景色を見ながら、新雪を踏みしめながら歩いていると、気持ち的にはあっという間に、前方に橋が見えてきました。
横尾大橋です。
「ついに来た!!」横尾に到着です。
テンションもピークです!
夏には何度か訪れたことはありますが、あの賑わいとは想像もつかない、静寂の大自然の中にやってきたという感じです。
記念撮影を終え、一人踏み跡のない横尾大橋を渡ってみました。
橋の上にかまぼこのように積もっている雪の上を歩くのは最新の注意を払わないと、踏み外したら吊り橋の隙間から落ちてしまいそうです。
対岸まで渡ると本当に不思議な感覚になりました。
しばらくそんな感覚を味わいながら、昼食タイムも兼ねているので急いで横尾山荘の前に戻り、持ってきたパンなどを取出し、食事にしました。
と、そこでは同じツアー参加者の一人がガスで、もち入りラーメンを作りほおばっていました。
雪降る寒い大自然の中。
本当にうらめしいかぎりでした。
雪が降っていても風が強いわけではないので、本当に居心地がよく、人の足でしか入ってこれない大自然の中で、自分たちだけという状況に、しばらくここでゆっくりしていたいと思ってしまいましたが、そういうわけにはいかず後ろ髪をひかれる思いで横尾を後にしました。
徳澤から横尾というのは、標高差がそうあるわけではなくほぼ平らという感覚ですが、いざ横尾から徳澤に向けて歩くと往路に比べ明らかに楽に歩けました。
行動時間にしても明らかに短かったと思います。
川の中を歩いていると、やはり徐々に風も出てきました。
しかし、行きより、なおあっという間に新村橋に到着です。
そこからは、夏道を歩きます。
樹林帯の中に入ると、風はほとんど感じることもなく、木々に積もった雪が、静寂の森林という感じでとてもきれいでした。
14時過ぎ、無事徳澤園に到着しました。
この日の行動はこれで終わりでしたが、なんとなく物足りなく、天気が良いわけではないですが、良い感じなので、部屋にこもるのももったいなく思い、何人かで徳澤園庭でコーヒータイムをすることにしました。
あったかいコーヒーを飲みながら、雪の結晶観察会です。
ここでの雪は、本当に絵に描いたような雪の結晶が降ってきます。
大きな雪は明らかに雪の結晶が固まっているとわかる雪です。
でもやはり見るからに”雪印”っていうのを発見して、それを撮影したくてしばらく粘りましたが、黒い布の上に思ったように落ちてこずなかなかベストショットをカメラにおさめることができませんでした。
今回は、ツアー参加ということもあり、夜は夜で参加者みんなでいろんなことを語ったり、お酒を飲んだりと、楽しい時間を過ごせました。
3日目
この日も、予報通り雪です。
2日目より本格的な雪で、夜も降り続いていたせいか、かなりの積雪もあるようで外に出た感じふかふかの雪が積もっているようです。
徳澤園を出発し歩き始めましたが、樹林帯を歩いているにも関わらず、足は、スノーシューをはいているのに30僂らいは埋ります。
ただ、ラッセルをしていても軽い雪なので全く重さは感じません。
河原に出ると風も少々強く、雪も降っているのでフードをかぶり、防寒対策をします。
でも、歩いているとそう寒くは感じず、どちらかというと下り気味ということと天候を考え厚着気味だったためか、顔以外は汗ばんでくるほどです。
当然2日前につけた大行進の足跡は、降雪により全く残っていません。
河原にもふかふかの雪が積もっています。
どれくらいふかふかかというと、ストックで生クリームなどを混ぜるようにクルクルかき混ぜてみても、重さは全く感じず、もとどおりになるくらいの驚きの軽い雪です。
なかなかこんな体験はできないと感動です。
雪が降り、空も曇っているものの雲が薄いためか、太陽の薄明かりが見え、大木のバックに幻想的に見えます。
帰りは、本当に気分的に早く感じます。
雪が降っているので黙々と歩いていることもあり、あっという間に明神です。
明神では、明神池、穂高本宮に立ち寄りました。
神社にお参りをし、荷物をデポし、明神池へ向かいます。
朝の時間ということもあり、踏み跡もなく幻想的な池の景色を独り占めです。
そして、踏み跡のないきれいな雪、自分たち以外の人目もないことで、雪の上の人型をつけたい衝動がふつふつと湧いてきました。
というより、ずっと思っていましたが、ここでしなければもうチャンスがないと思い立ったという感じかも。
カメラをあずけ、まずうつぶせに大の字に埋もれてみます。
体全体で雪のふかふか感を体感です。
当然、カメラにおさめてもらい、起き上がった後で、人型も撮影。
これを見た参加者。
みんな子ども心でやってみたくなってしまったようです。
順番に、なんと80代の方まで、あおむけで埋もれます。
そして撮影会。
それを、見ていた私もやはりあおむけでも埋もれてみたくなり、埋もれてみます。
ふかふかの雪なので体はほぼ雪面まで埋ってしまい、空を眺めると本当に気持ちがいい。
しばらく埋っていたい感じの気持ちよさです。
こんなことは当然日常生活ではできないし、テンションの上がった楽しい体験でした。
雪遊びもずっとしていたいところですがそういうわけにもいかないので、先に進みます。
帰りは、行きとは逆の対岸の車道を進んでいきます。
大きな木々が生える樹林帯にもかかわらず結構雪が降ってきます。
かなり降雪量はあるようです。
また、大きな木に積もった雪も風で舞ってきます。
風もかなりあるようです。
こんな時、河原の真ん中を歩いていなくてよかったとみんなホッとします。
すると、林道わきの木々から何か鳴き声が聞こえます。
雪が降っているのでいまいち視界が良くなくしばらくは気づきませんでしたが、どう聞いてもサルの鳴き声です。
よくよく目を凝らしていると、木が揺れ発見!!
今回初めての動物に遭遇です。
それも、最初は「あっ、あそこに」「あそこにも」という驚きでしたが、よくよく見ると、4〜5匹が一塊にじっと動かず寒さに耐えています。
まさに、「さるだんご!!」です。
初めて見る、「さるだんご」に、天気の悪さに下がっていたテンションもみんな一気に上がり、ここでも撮影会です。
これだけ人が近くで見てても慣れたもので、じっと寒さに耐え動こうとはしません。
恐るべしです。
あんまり邪魔をしていても悪いので、先に進みます。
そしてついに河童橋に到着です。
2日前に見た青い空に白い山々とは全く別世界で、山々はかすんでほとんど見えず、かろうじて岳沢の下部だけが見える感じです。景色全体が水墨画のようです。
こちらも早々に通過し、バスターミナルへ。
ここで、ランチタイムとトイレ休憩。
しかし、さすが土曜日。
冬の閉ざされた上高地とは思えない人の数です。
そういえば、2日前が平日だったので、贅沢な景色を気兼ねなく満喫できたのだなと改めて感じました。
山での最後の昼食にみんな思い思いのものを口にし、改めて釜トンネルに向けて出発です。
ここからは、バス道を進みます。
トレースもしっかりしており、歩くのは苦ではありませんが、やはりスノーシュー。あえてトレースのないところを歩きたくなってしまいます。
ここでは、歩くスキーを楽しんでいる人々もいました。
雪の積もる樹林帯を歩いていると、北欧をイメージさせる世界です。
焼岳も2日前より明らかに雪が付き白くなっています。
最後まで本当にいろんな上高地の景色を満喫しながら歩き、ようやく釜トンネルに到着。
スノーシューを脱ぎ、最後の真っ暗な釜トンネルを下り、再び明るい世界に出てゴールです。
今回の3日間は、晴天あり、曇りあり、降雪ありといろんな上高地の姿を見、体験することができ、言葉では表せないくらい満喫できたツアーでした。
奥上高地の静寂な世界にお邪魔させてもらいできた貴重な体験はずっと忘れることのできない思い出になると思います。
そして、大げさかもしれませんが、こういった世界を人間が壊してしまってはいけないと改めて感じ、あくまでも自然の中にお邪魔させてもらっているという気持ちを忘れず、自然を楽しませてもらわないといけないと感じました。
感想、聞かせてよ
本当に素晴らしくて、書きたいことがいろいろありすぎて、感想書くのが少々おっくうになってました
で、おまけに16日夜から、白馬八方、岩岳、栂池へスキー&スノーシューに出かけてまして
また、落ち着いたらアップします
たっぷり読ませていただきましたよ。
お疲れのところ、無理強いして、すみませんでした。
こちらは、今週土曜に伊吹山に行ってくる予定です。
下りはもちろんスキーで
ありがとうございます
ただ、いろいろ書いていたらなかなか進まなくて、まだ途中で、一日分しか書けてません。
また、少しずつ増やしていきますので、また見てください
伊吹山、楽しんできてくださいね
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