三頭山〜笹尾根後半プチ縦走(三頭山〜笛吹:足跡繋ぎの旅)


- GPS
- 07:27
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 1,358m
- 下り
- 1,400m
コースタイム
- 山行
- 6:02
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 7:28
天候 | 終日晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2016年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
三頭山からムシカリ峠への下降路、先日の降雪の解け残りで若干の凍結箇所あり。大沢山から笛吹峠までの区間、落葉でルートが若干分かりにくい箇所あり、尾根を大きく外さぬよう注意。 数馬バス停から都民の森までの登山路、バス運休の冬期のみ歩かれるルートのため、兜家旅館の上の入口が分かりにくい他、特に三頭沢を横断する前後の区間、ルート不明瞭箇所あり。 |
その他周辺情報 | 数馬の日帰り温泉「数馬の湯」、夜20時まで営業。(JAF割引¥720、露天風呂・食堂あり)数馬バス停先を右手に入った「三頭山荘」でも日帰り入浴可(入浴料¥1,100とちょっとお高めですが…) |
写真
装備
備考 | 水分消費量:ペットボトル(アクエリアス)500ml1本、ガッツギア1本、水(昼食時湯沸かし用)600ml |
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感想
師走に入り、高山へのルートが雪で閉ざされる中、低山逍遙・尾根歩きにはちょうど良い季節となりました。3週間前、陣馬山から笹尾根前半を歩き、30年ほど前の足跡と接続して、奥秩父〜甲府までの足跡が繋がったはずが、古い山行記録がどうしても見つかりません…。そこで先週、紅葉シーズン締め括りを兼ね、奥多摩の足跡繋ぎツアーを企画するも、11月の時ならぬ積雪と寒さで敢えなく延期…。
ということで、今週仕切り直しの笹尾根後半ツアーに出掛けることとしますが、直前にヤマレコの先人記事を見ると、12月は何と当てにしていた数馬から都民の森までの急行・連絡バスがいずれも冬期運休、歩行距離が4kmほど延びることに…。おまけに日の短いこの時期、バスで登山口へ向かうと、明るいうちの下山にも黄色信号が…ということで、急遽マイカーで未明から出撃、適当な登山口に車を停め、下山後に車回収へ向かう「出たとこ勝負」のツアー開始です。。
中央道・上野原ICから甲武トンネルを越え、早朝の檜原街道を走っていくと、狭い谷あいのルートだけに実際に駐車可能なスペースはほとんどなく、当てにしていた数馬の湯(営業時間前…)や九頭龍神社もアウト、そこそこ駐車スペースのある三頭山荘も「今日はバス2台の団体が入るためNG」〈理由は後ほど判明…〉で、結局お馴染みの都民の森駐車場へ。ここは冬季も駐車場はオープン(しかも無料)、売店も8時前から営業開始です。但し、駐車場ゲートが17:00閉鎖ということで、プチ縦走者としては、下山後のマイカー回収が間に合うか、ハラハラしながらの出発です。
森林館までは家族連れ向けの舗装のコース、心配した残雪もほぼ皆無で、持参した軽アイゼンはどうやら使わずに済みそうです。鞘口峠からの急登に喘ぎながらも、下山後のバス時刻が気になって、三頭山小回りのノンビリハイカー諸氏を追い越し、最小限の休憩で先を急ぎます。山頂直下で、前回ツアーではご機嫌斜めだった富士もくっきり姿を現し、思わずテンションアップする中、夏場の喧騒が嘘のように静寂が支配する三頭山東峰へ到着。証拠写真を撮りそそくさと出発、最高点の中央峰も素早く通過して、西峰は巻き道を有り難く使わせていただき、ムシカリ峠から約30年ぶりの笹尾根上部に足を踏み入れます。天下一の富士山に加え、三つ峠や大菩薩の山々も樹間越しに望め、冬場ならではの低山歩きの魅力を再認識です。
落ち葉に覆われ、すっかり真冬の様相の尾根道を快調に進んでいくと、行き交う登山者は少ないだろうとの予想は裏切られ、結構な数の日帰りハイカーが登ってこられます。中にはトレラン風の方もおられ、ここは山岳耐久レースのコースだったな、と「35km」「30km」の地点標示ポストを横目で見て感じ入っているうち、意外にアッサリと本日のコース随一の展望スポット、槇寄山到着。南面の展望が拓け、昼食休憩にちょうど良いところですが、複数のハイカーがお店を広げ寛いでおられたこともあり、少し下った西原峠でお湯を沸かし、弁当昼食とします。
この時点で、午後2時台のバス時刻までには若干の余裕あり。食後のコーヒーも楽しんで、檜原村、山梨側双方から登ってくるハイカー諸氏を見送って、行き交う登山者も疎らな笹尾根を先へ進みます。すると、ゼッケンを着けたトレランハイカーが次々とすれ違い、どうやら今日は麓の檜原村主催のトレラン大会本番の模様。後で数馬の湯に入浴中の選手達の話を小耳に挟んだところ、高尾山から約30km近い道程を走ってこられたようで、小生が3回のツアーに分けて踏破したコース(しかも結構なアップダウン…)を、僅か数時間で駆け抜けるとは何たる健脚か、と改めて感心しきりです。とは言え、立ち止まって写真を撮ったり、ゆっくり「山ごはん」を楽しむ余裕もないのだろう、と僅かばかりの優越感を感じつつも、こちらも下山後のバス時間が気になり、小走りで尾根道を進んでいきます。
笛吹峠を過ぎると、さすがにスライドするトレランナーも殆どいなくなり、最初は心細い感じの丸山からの下山路も、いつしか伐採地の好展望の中、滑りやすくもしっかりとした路となります。程なく、3週前に下山した小棡峠からのルートと合流、「笹尾根完歩」とはなりませんでしたが、これで何とか奥多摩ルートの足跡が繋がりました。14:18笛吹入口発のバスにも余裕で間に合い、バス停のあずまやでフルーツ缶のご褒美。数馬の湯で温泉に入り、さっさと帰途に付きたいところですが、遥か都民の森駐車場に置き去り状態の我が愛車を回収するという重要ミッションが残っています…。
ということで、数馬のバス終点で下車後、朝方駐車場借用を拒否された三頭山荘を恨めしく横目で見て、バス道路脇の古い舗装道をヨロヨロ登っていくと、再びバス通りに合流。かつての奥多摩有料道路入口跡近くには、「夢の瀧」なる後付け的名前の観光スポットもありますが、そうこうするうち、都民の森への歩行者ルート入口を行き過ぎます。さすがに時折暴走ライダーなどが行き交う奥多摩周遊道路の路肩を歩く気力はなく、標識に従って登山道へ入ります。これが意外としっかりした本格的ルート、オンシーズンは歩く人々も殆どいないと見え、所々落葉やススキに覆われ分かりにくい区間もあるものの、スリル満点の滑りやすい木橋通過やプチ・ルーファイなど楽しみつつ、何とか周遊道路への合流点に到達。
ここから暫くは、やむなく周遊道のガードレール外の狭い路肩を進みますが、いつしか路肩の幅も狭まり、ガードレール内を歩かざるを得ない状況に…。仕方なく、すぐ脇を疾走するツーリングの車やバイクを気にかけながら、ガードワイヤーを跨いだその刹那、不覚にも疲労の溜まった左足が激しく痙攣、思わずその場にへたり込みます。モータリゼーションの便利で快適な世界を真横で見つつ、歩行者の悲哀と無力さを痛感し、痛む脚を引きずりながらなお道路脇を歩いていくと、その先にようやく愛車の待つゴールの駐車場が。ゲート閉鎖までまだだいぶ余裕があり、売店で家族への土産品やジュースなど買いながら、会計の際に「バスが運休のため、数馬から頑張って歩いてきました。結構ルート荒れてますね」と伝えると、苦労を労われつつも、そこはかとなく呆れられた感じのビミョーな反応…。
ともかくも、日も暮れて薄暗くなる中を本日3度目の数馬の湯へと下り、夥しい数のトレランナーの皆さんのご苦労話など聞くとはなしに聞きながら、またまたロングウォークの後の日帰り入浴の悦楽を味わった後、五日市方面へと車を飛ばしました。
今回のツアーで、冬場の低山尾根歩きの楽しみを再認識しましたが、車回収の手間と労力、駐車スペース確保の難しさも考えると、今後の足跡繋ぎでは、路線バスなど公共交通のお世話になった方が良さそうです。日の短いこの時期、始発バスも遅く出発時刻が遅れる中、いかにロングコースを踏破できるか、夏場の高山歩きとは別のスリルと充足感を楽しむツアーを、これからも続けていこうと思います。
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