頸城駒ヶ岳,よれよれ登山
- GPS
- --:--
- 距離
- 6.7km
- 登り
- 1,081m
- 下り
- 1,081m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2007年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
帰路;登山口-雨飾温泉-安曇野 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道前半部分は階段の連続。バンドを越えてお駒の菱の廊下状の道は歩きにくい難所と言えるが、労山等,地元山岳会の手による定期的な補修がなされ、土嚢やロープ等もあって安全に歩けるようになっている。 |
感想
腰痛悪化,前途多難〜頚城駒ヶ岳よれよれ登山
10月28日(日)
終日降り続いた前日から一転して、白銀のアルプスは蝶ヶ岳から白馬三山までのすべてが見渡せる好天,それが朝の太陽に染まってバラ色に輝いているのを見ながら車を走らせる。安曇野を6時に出て、2時間弱で根知,そこから更に20分走って駒ヶ岳登山口の駐車場に着く。あまり広くないスペースは数台の車で埋まっており、わずかな隙間に2台の車をかろうじて停める。
この日は糸魚川労山が駒ヶ岳の登山道整備を行う日に当たっており、また少し下方にバスが1台駐車しているところから、相当数の登山者が入山しているものと思われた。
一通り,ストレッチで体をほぐし、8:40出発。前日,善光寺街道の猿ヶ番場峠を挟んで聖高原駅から姨捨駅までの11kmを歩くイベントがあった。1週間前,右の腰を捻ったらしくその痛みが消えないので鎮痛剤を飲んでそれに参加。
峠を登る山道では薬が効いていたらしく何とか登ることが出来たが、峠から先が舗装された道でしかもかなりの勾配を一気に下った時に右足の踵に靴擦れをつくってしまった。元々,癖のある靴であるのに加えて、腰を庇うために普段とは違う動きをしたためだと思われた。
両足の踵にしっかりと傷ガードを施して歩き始めたが、1歩目から右の踵が痛かった。腰の痛みは前日よりひどい。利き足の右足と右腰の痛みで思うように踏みしめることが出来ずたちまち仲間から大きく遅れ、かつて経験したことのない無様な登山となった。
歩き始めた頃から上の方で登山道整備の草刈り機の音が聞こえており、足元には刈り取られた木の枝も見られて、その整備隊の方達にもすぐに会えるだろうと思ったのもはじめだけで、やがてその機械の音も聞こえなくなる。こうなったら他の仲間達には先に行ってもらい、自分のペースで登るしかないと覚悟を決める。
登山道は最初から急角度の階段(写真)で、それはある程度の高さまでだろうとの予想に反してどこまでも続いた。踏ん張れない脚にこの階段は厳しく、また階段のない所は前日までの雨で滑りやすく、バランスが悪いので滑ってさらに腰を捻るのが怖くて思い切った動きが出来ない。まさにへっぴり腰でこわごわと1歩1歩進むと言う人に見られたくない歩きだ。9:40,あまりの遅いのを心配してか仲間達が待ってくれていた。
右の踵と腰を庇いながら歩いているうちに左足にも靴擦れが出来たらしい。体に3ヶ所も痛いところがあるとまともには歩けないものだと言うことを身をもって実感する。登山と言うより敗残兵の逃避行と言う有様だ。
水音がして『滝が・・,』の声が聞こえたような気がしたが周囲を見廻す余裕もなく、それでも背筋だけは何とかシャキッと伸ばしているつもりでそろそろと歩き、10:00丁度に水場で休んでいる一行に追いつく。『お駒の菱』と呼ばれる大岩壁のすぐ下で10分休んで岩壁下の大バンドの通過に備える。
水場には整備隊の人達のものと思われる荷物がデポしてあり、上の方で刈払機の音が聞こえている。10:10発。お駒の菱の大岩壁が現れた。
迫力の大岩壁『お駒の菱』
お駒の菱の下部に出て、のしかかるような大岩壁に圧倒されながらその下を進む。ここで数組の登山者とバスで来たという団体の小グループを交わす。その先に70〜80mの大バンドがあり、取りつきには3mの鉄梯子がある。そこで作業していた労山の整備隊の人からjr0krmさん達がバンドの中で作業していることを知る。
岩壁の基部は丁度人が立って歩けるほどの高さにえぐられて、黒部の下の廊下のような洞門状になっている。岩質が軟弱な角レキ凝灰石と言うことで剥離しやすく、岩魂が砂利状に推積して歩きにくい登りなので土嚢袋で階段状にし、ローブが固定されている。
整備隊の人達はその難所と言える場所で土嚢を積む補強作業をしていた。感謝の挨拶を交わして通過する。
やや長めの梯子を登って洞門を抜けた先の岩場で渋滞。6人のグループが待ってくれている横を通って徐々に高度を上げる。左からガリー状の小沢が1本入り、それをまたぎ越してひと登りするとやせた尾根に出る。そこに小さな踊り場があってちょっとした展望台になっている。10:40待ってくれていた仲間達と小休止。2〜3分休んですぐに発つ。
相変わらず最後尾をノロノロと進むが、傾斜が幾分ゆるくなった分だけ楽になる。やがて丈の低いブナ帯となり、11:05尾根を抜けて頭頂部の樹林帯に入る。この間に登山道整備の人達3人と会う。
途中,5分ほど休んで11:32に登頂。山頂には三角点を表す標柱が2つと祠が1つあった。頂上はせまいが南西から南東方向の樹林が切り開かれて火打・焼山から雨飾山,アルプス方面が望めるようになっており、朝方早い段階では晴れてよく見えたらしいが、今は濃いガスが立ち込めていて周辺の山は何一つ見えなかった。
昼食より先に踵のケアをする。左右ともガードがずれて右足の踵は皮がズルッと剥けて赤身が出ていた。痛いはずだ。
展望も陽射しもなくて寒いので手早く昼食をすませて12:25下山開始。直前に登ってきた富山のキノコ狩りの人が『ナメコがいっぱい出る』と言ったのを聞いて樹林帯の中を探してみたが何も見つからない。
11:55,尾根道に入る。踵が楽になった分だけ調子が戻り、ここまではいいペースで来たが、急な下りになるとやはり歩きづらい。踵の痛みが和らぐとしばらく感じていなかった腰の痛みがぶり返して来る。痛みの感覚は相対的なものらしい。
急な階段で脚をスクワットして深く曲げることが出来ないのでいつものようにトントンと下れない。転倒だけは避けたいので、これまで絶対に触ったことのないロープにも今回は頼らざるを得なかった。
以下,バンドを抜けて13:25に水場着。さらに1時間後の14:25下山。雨飾山荘まで足を伸ばし入浴して帰る。
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