(編集中)東海自然歩道#08 【’03秋 尾張路】
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- GPS
- --:--
- 距離
- 69.4km
- 登り
- 2,925m
- 下り
- 2,948m
コースタイム
- 山行
- 7:55
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 8:50
- 山行
- 8:30
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 9:00
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
過去天気図(気象庁) | 2003年09月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車
帰り:名鉄犬山遊園駅 |
その他周辺情報 | 翌日にリトル・ワールドへ行きました。 |
写真
感想
●9月20日(土曜日)
昨夜のうちに三河広瀬に着いていました。そのまままっすぐに広瀬神社(広瀬城址)へ来て、境内の小屋にテントを広げて一泊しました。目が覚めると犬を連れた散歩のおばあさんがいました。怪しい人に見られちゃったかな?
テントをたたんで、石段を降りていきます。6:15、踏切を渡り、さぁ旅の始まりです。矢作川を渡ると橋の左にキレイなトイレがありました。そこで洗顔を済ませました。今回の旅では、いつもの「日地マップ」の他にネットで知った「てくてくおじさんのページ」の絵地図を参考資料として使っています。これなら道に迷いそうなところでもある程度カバーできそうです。川の流れに沿って少し歩き、広瀬橋を越えるとコースは右の道に入ります。でも、まっすぐ行った所にコンビニを見つけたので、そちらへ寄って朝のお弁当を調達しました。6:30、再び出発です。
田んぼの横の道を、山裾を沿うように歩いていきます。山道に入ると、程なく少し広いところに出ました。地図を描いた看板、手作りの地図が入っているポストがあります。地元の「西広瀬小児童会」の皆さんが整備したものです。ポストから地図を一枚いただきました。三年生の「鈴木智捺」さんが色を塗ってくれた地図でした。
いっぷく峠 虫の草むら、ササユリ階段、鳥の道、自然トンネルと抜けていくと、どこかからブルトーザーのような音が聞こえてきました。近くに産廃処分場でもあるようです。広くて平らなところに出ました。いっぷく峠という看板があります。ちょうど7:00となっており、朝ごはんのお弁当を広げました。天気は上々、少し汗ばむくらいです。書き込みノートを見つけ開いてみると、西広瀬小児童会からのメッセージがありました。ほんの数日前にも歩道の整備(清掃)で来ていたようです。ノートに住所を書いておけば後からお手紙がもらえるということでしたが、ここのアドレスを書いておきました。もしかして見に来てくれるかな。
かっぱの池、キャラメルの草むら、キャラメルの丘を越えると「西広瀬小」の地図の外になります。車道に下りると田茂平という所なのでしょう。7:30になっていました。林道に入っていくと、犬を散歩させているおじいさんがいました。このあたりにも民家があるのでしょうか。池のほとりに休憩所を見つけたので小休止を入れました。どうやら、昭和の森に入ったようです。地図を見ると、ここから山越えをすると近道のようですが、ここは素直にちゃんと道を歩いていくことにします。
昭和の森 山裾の砂利道をずっと歩きます。さっきの犬を連れたおじいさんが前を歩いています。散歩にしては、ずいぶんと歩くなぁと感心していたら、Uターンして帰って行ってしまいました。
突然山の方から人が出てきました。<<私>>も驚きましたが、相手の方もずいぶんびっくりしてしまったようです。このあたりは、散策路があちこちを走っているようです。
舗装道路と交差する十字路に出ました。8:25。公園の中心部はまだ先のようです。左に進路を取り、坂道を下って行きます。キャンプサイトのようなところや、芝生の広場が出てきました。いい加減休憩が欲しいなぁと思った頃に、昭和の森交流館に着きました。トイレを済ませ、8:35〜8:55の間、交流館の中を覗きがてら休憩をしました。
昭和の森交流館 ここで得た情報によると、この先「西中山経由」の道は通行止めとなっていて「深見経由」の迂回路を通るそうです。まぁあのシェルパ斉藤氏が迷ってしまったという西中山を通らなくて済むというのは、ある意味ラッキーなのかもしれないと思いながら、深見経由の道を地図で確認しました。
道標に沿って、散策路のような所を通って行きます。子どもの喜びそうなアスレチックコースと並行して歩くと、程なく山道に入りました。いくつかの分かれ道があり、道標もなく踏み後もあまりないため判断に迷いました。“てくてくおじさん”の絵地図でも「草ぼうぼう」と書かれているので、まぁ大丈夫だろうと高をくくっていましたが、くもの巣はあるわ、藪こぎになるわ、杉の幼木が手に当たって痛いわで散々でした。
ようやく採石場(コンクリート工場)に出て一安心。道は間違っていなかったことが確認されました。国道に出て、深見を目指します。9:25、コンビニに立ち寄り、少し行くと深見常楽の交差点に着きました。
ここを左に折れて、先を目指します。広い道で交通量もかなりあります。30分ほど歩いていると、豊田市に入りました。右側に棒の手会館というのがありました。休憩できそうな所には思えなかったので、そのまま素通りしました。
猿投神社 その先すぐに、右側に道標がありました。少し細い道に入ります。程なく猿投神社に着きました。参拝客が何組か見えます。10:00〜10:10、休憩を取りました。ここから先は山道になるので、コンビニで補給をと思いましたが、見当たりませんでした。
駐車場の横を通ると大悲殿東昌寺がありました。門前に石仏が物悲しそうに立っていました。林道をそのまま歩いていきます。時折車が横を通って行きます。登山客でしょうか。山道に入る目印の御門杉になかなかたどり着きません。えっちらおっちら歩いていると、ようやく御門杉に着き、ここから山道に入りました。
この頃からどうも雲行きが怪しくなってきました。道はかなり急できつい登りです。事前に苦しくて辛い登りだとは聞いて覚悟はしていたものの、やはりきついものはきついです。降りてくる人たちと挨拶を交わしながら、まだ着かないのかと思っていました。11:00にようやく休憩所に着きました。すぐ後ろから来た地元のおじさんと話をしました。きついのはここまでで、この先はずいぶん楽になるとのこと。あと、これから天気が崩れるとのこと。でも、疲れちゃったので20分間休みをとることにしました。その間に小雨が降り出しました。雨具を着込んで再出発しました。
舗装林道に出たところで、(本当なら左に行かなくてはいけないのですが)「展望台→」という標識を見つけ右の方へ進路をとりました。しばらく下ってから、急な石段を登って行きました。展望台に着いたとき(11:45)はかなり雲が厚く空を覆っていました。この先に山頂があるのだろうと周囲を見回したのですが、道がありません。結構な人が行き来しているはずなのだから、踏み跡が見つからないということはないはずです。ここでようやく、道を間違えたのだということに気づきました。雨は本降りになってきて、情けない上に疲れもどっと出て、泣きたくなりました。
猿投山頂 しかし、ここで歩を止める訳には行きません。間違ったら、間違えたところまで戻るのが鉄則です。泣く泣く道を引き返しました。山道と舗装林道の合流点まで戻りました。ここで間違えたのだろうと、そのまま先へ行くと、すぐに鳥居が見えました。脇に何台か車も止まっています。下から車で登ってきたのでしょう。ここから山道に入ります。雨の中をとぼとぼ歩いて行くと、12:25に東の宮に着きました。何組かの登山客が雨の中お弁当を広げています。休憩所で会ったおじさんもお弁当を広げていました。雨の中で食事の支度をするのは厄介なので、先を急ぐことにしました。
12:40、猿投山山頂に着きました。山頂は狭く、林の中にありました。ベンチはあるのですが、雨が本降りで荷を降ろす気になれません。テーブルにザックをひっかけて、少し楽な姿勢で休憩を取ることにしました。先のほうから声が聞こえてきました。3人組の高校生ぐらいのグループがやってきました。会話に耳を傾けていると、地元瀬戸市の高校生の山岳部の歩荷訓練のようです。まだ、後ろに何人かいるようです。しばらくすると、女の子が追いついてきました。見るからにかよわげな子なのですが、しっかりザックを背負っています。その後も一人、二人と到着してくる高校生がいました。結局昼食は摂らずに、行動食だけは口に入れて、13:05に山頂を後にしました。
雨は一向に止む気配がありません。10分おきにベンチがありました。14:00に非舗装の林道と合流しました。どうやらここが赤猿峠のようです。10分ほど下りていくと、また山道になります。道の脇にトイレがありました。雨宿りをしながら小休止をとりました。ここからはあと1時間ほどで下りられるはずです。お腹は減っているのですが気合を入れ直して歩き始めました。
雲興寺山門 山道を抜けると車道が見えました。しかし、道標は車道と平行を指しています。川に沿って少し下りて行き、小さな橋を渡ってから車道を渡りました。目の前にお寺が見えました。きっと雲興寺でしょう。15:05、ようやく今日の目的地雲興寺に到着しました。
門前に鉄筋の大きな休憩所のような所(トイレ付き)がありました。テントを広げて、雨に濡れた衣服を着替えました。一段落してから、車道に戻って、自販機を探してジュースを買ってきました。それから遅くなった昼食です。食べ終わる頃に、山頂で会った高校生のパーティが下山してきました。みんな歩荷として入れていた水を捨てています。落ち着くと、携帯電話でタクシーを呼んでいました。なるほど、今は山を下りてから携帯で車を呼べるんだ、私の頃には…と感心してしまいました。
高校生たちが立ち去ってしまうと、あたりは急に寂しくなりました。雨は一向に止む気配はありません。民家が何軒かあるのですが、誰も出てきません。早寝を決め込んでしまおうと、辺りが暗くなるとすぐにシュラフにもぐりました。
●9月21日(日曜日)
昨晩は早くに眠りに就いたため、早く目覚めました。雨はまだ降っています。ラジオを聞くと、今日一杯は降り続けるようです。しばらくはシュラフの中でまどろんでました。犬の吠える声でテントから出ると、散歩をしているおばあちゃんがいました。では、起きるとしましょう。
雲興寺本堂 朝食を済ませ、荷造りをしてザックを背負い、7:20に雲興寺の山門をくぐります。自然歩道は、この境内を通っています。本堂に着くと、左手奥へと自然歩道が続いていました。
ぐぐっと登り、ぐぐっと下りると10分ほどで沢沿いのキャンプ場に着きました。“杉の子キャンプ場”と“どんぐりキャンプ場”という二つのテントサイトがあります。キャンプ場の中を通り、沢を渡りました。少し行くと、「この先通行止め」の看板があり、左の道へ行くように指示が出ています。細い道に入っていくのは気が進みませんが、仕方ありません。
かなり道が荒れています。あまり人は通らないんだろうなという道でした。この道で本当にいいのかなぁと不安になりながら、先へ進みます。急な登りの階段が出現しました。一段ずつ踏みしめて登ります。こういう人工物があるということは少なくとも獣道ではないということですから、一安心です。8:00に登りつめると、道標を見つけました。下っていくと反対側から来る人向けの大きな標識がありました。そこには「この先通行止め」と書かれています。いま歩いてきた道が通行止めだというのです。通行止めだから迂回しろという標識に従って歩いてきたのに…???ものです。
岩屋堂 また、登りの階段が出てきました。登り切って、尾根に出ると道幅が広くなってきました。ここからはずっと下りです。道はいつの間にか車が通れるほどの林道になっていました。ひょっこりという感じで広いところに出ました。岩屋堂バンガロー村です。ここからも岩巣山に登れるようですが、コースに従って岩屋堂公園へ向かいます。川沿いに何軒か民宿が続いています。8:35に公園に着き、10分間休憩をとりました。
川を渡って、道標に従って裏道のようなところに入っていくと岩屋堂に着きました。昔、行基がこの洞で薬師如来像を彫り、それを祀っているそうです。そんなことはないとは思いながらも、巨石が落ちてきたらとびびってしまい、中には入りませんでした。
右手から山道が続いています。なんか、小学生の遠足にもってこいのような山道です。短時間で、かなりな高度を稼いでいます。上の方では、巨石が多く見られるようになりました。9:15に展望台に着きましたが、展望台は「危険なため」立ち入り禁止になっていました。でも、展望台からでないと景色は望めそうにありません。そーっと登って見下ろすと、町並みが見えました。
下りると、道は沢沿いに続いていきます。途中、キノコがいくつか生えていました。また、登りに入ります。木段を登りきると砂地になりました。コースは左ですが、山頂は右の方にあるようです。荷物を下ろして、小雨の中ピークを目指しました。10:00、元岩巣山の山頂に着きました。ガスっていて周囲が見渡せないということもあるのですが、足元は砂地で、生えている木がみな低く、風もあって寒いために、まるで高山に登頂したような気分です。
白岩の里 集落の上の方の大きな道に出ます。バス停のような小屋で雨宿りをしながら小休止をします。向かい側には神社へと続く石段がありました。石段よりも左の方にコースはありました。坂道をぐーっと登っていきます。里山といった感じの山を越えると上半田川の集落に着きました。
労働者研修センター
本ルートは再び林道に出ました。この後、右側の山道に入るはずなので、注意しながら進んで行きました。木材を満杯に積んだ4台のトラックとすれ違いました。進んでいくと、作業場がありました。しかし人の気配はしません。すると、上の林の方から声をかけられました。「この道は行き止まりになっていたはずだ」と言われたのですが、「林道をずっと登ってきたので気づかなかった」ととぼけてしまいました。右側に山道がありました。よく見ると自然歩道の標識が裏返されています。その上、少し行った所には通行禁止のためのロープが張られていました。「これはちょっと危ないかな」とは思いましたが、ここまで来て戻るのも一苦労です。伐採作業をしている音は聞こえてきません。ということは、少なくとも倒れてくる木の下敷きになるということはないということです。なんとかなるだろうと前進しました。しかし、危険なのは倒れてくる木だけではないということをその後思い知ることになったのです。
しばらく進むと、伐採された杉の木が何本も川のように横たわっている所に出ました。幅は10mぐらいなのですが、山の上の方から下の方までずっと一直線に伐採されていて、迂回するというのもできなさそうです。木は何本も重なっていて、枝もついたままなので足の踏み場も見えません。そんな所を3ヶ所も、どうにかこうにか渡りました。もう半べそものです。人にはとてもお勧めできません。これが、旅の初めに感じた‘嫌な予感’の元だったのでしょうか。しかし、人の歩かない所を歩いたからなのでしょうか、途中でカモシカと遭遇しました。こちらがもの珍しいのか、目を合わせたまま動こうとしませんでした。<<私>>も珍しさの余り、しばらくその姿に見入っていました。
定光寺
途中、1回小休止を取って、15:50に宇連山の山頂への分岐点(迂回ルートとの分岐点)に着きました。ベンチがたくさんあります。小休止を取りながら、この後のコースの確認をしました。宇連山頂にはあづまやがあって、鳳来寺で会ったおじさんたちが言っていた通り野宿も可能だと思います。この先には、どこまで行けばテントが張れる所に出るかは不明です。でも、少しでも先に進んでおいたほうがいいだろうと思い、先に進むことにしました。
道は険しいということはないのですが、時間との戦いです。なんとか日が暮れるまでにはテン場を確保したい。30分で小休止を入れて、17:00に海老峠に着きました。その後、5,6個のピークを越えぐんぐんと高度を下げます。遠くに集落が見えるようになりました。17:45に仏坂峠を通過しました。ここまで来れば、もう少しで車道に出ます。しかし、陽も今にも沈みそうです。急いで下りて、18:00に仏坂トンネルに着きました。広くなっていて、ベンチもあります。今夜のテン場はここにすることにしました。 定光寺駅付近
●9月22日(月曜日)
本長篠駅の待合室で目が覚めました。本当なら、昨日のうちに三河大野駅に着いておいて、今日は早朝出発したかったのですが、ダイヤの乱れのおかげで予定の飯田線に乗れず、本長篠駅止まりとなってしまったのです。旅の始まりからして、何か嫌な予感がしました。
地元の高校生たちが通学で駅に集まって来る中、始発電車を待って一つ先の駅、三河大野駅を目指しました。駅を降りると、数人のおじさんがリュックを背負っていました。自然歩道ウォーカーでしょうか? 川を渡り、大通りを歩き、コンビニで朝食と昼食用の弁当を購入。そのままコンビニの駐車場で朝食を摂りました。大野の町外れのガソリンスタンドでコースに戻りました。7:30、いよいよ今回の‘旅’のスタートです。
しかし、スタートと同時に道がよくわかりません。吊り橋を使って川を渡るはずなのですが、「桐谷の不動・渡し跡」という道標はあるのですが吊り橋の気配がありません。坂を下りて行って、コースと違っていたらかないません。どうしたものかと思っていると、家の中からおばさんが出てきて、「渡し跡」に吊り橋がかかっていると教えてくださいました。不動明王を祭った社の横にある吊り橋を渡り、飯田線の踏切を渡ります。そこから、山に入っていきました。なだらかな道で、横には清流が流れ、とても気持ちのいい道です。時々「●丁」と刻まれた石柱がありました。頂上が「三十六丁」ということなので、数えながら行こうと思いました。
8:15に、ベンチがたくさんある所に出たので、小休止にしました。石柱は「十六丁」となっています。自然歩道の略絵図があり、このあと水場の無いこと、大まかなコースタイムが書かれていました。ここから先、急な登り道になります。息を切らしながら湯谷峠を越えて、少し歩くとパークウェイに出たので、8:40小休止にしました。
外之原峠にて パークウェイは自動車専用道となっていて、横断歩道はありません。歩道橋を使って反対側へ渡ります。少し歩くと車のエンジン音が聞こえました。再びパークウェイに出ました。歩道橋を渡った所に「行者越え」のいわれを記した案内板があり、そのそばに腕章をしたおじさんが二人いました。どうやら自然歩道の整備員の方のようです。さっきのエンジン音もおじさんたちの乗ってきた車のものだったのでしょう。挨拶をして歩いていきました。そういえば、この辺りから「●丁」の石柱を見なくなりました。頂上まであるという話はどうなってしまったのでしょう。少し歩くと、見晴らしの良いベンチがありました。荷物を下ろして岩場から写真を撮っていると、先ほどの整備員さんたちがやって来て、(見回ったという証拠のためなのか)道標の写真を撮って下りて行ってしまいました。
9:15に、ベンチで小休止。そういえば、この辺りのベンチにはナンバーが振られていることに気がつきました。ここのナンバーは11でした。(さっきの見晴らしの良いベンチは10だったと思います。)12のベンチを過ぎると、ここがピークらしく道は下りになります。下の方には、宿坊の赤い屋根が見えます。宿坊の横を通ると、ほどなく東照宮の参道に出ました。しかし、東照宮は改築中とのこと。社殿には工事用の目隠しがされていました。
弥勒山から御嶽山を望む 9:45に鳳来寺に着きました。休憩にします。大野の駅で会ったおじさんたち4人連れもいました。彼らも自然歩道ウォーカーで、今日は宇連山で泊まり、明日は田口まで行くという話でした。鳳来寺の境内には沿革の説明があり、「徳川家康の父・松平広忠が鳳来寺の本尊薬師如来に祈願して家康が生まれたことから東照宮を建立した」ことなどが書かれていました。傍には自販機があります。売店のような所もありましたが、シーズンオフなのか商品は何もありませんでした。(おじさんたちは、その売店のおばさんにお湯を沸かしてもらっていました。)左手から山道に入ります。裏手に寂れた本堂がありました。ここから、ずっと登りの階段が続きました。階段というのは、一気に高度を上げます。見る見るうちに鳳来寺が眼下になりました。階段が終わり、不動明王の社を通過する辺りでさっきの整備員のおじさんたちが前を歩いていました。車で先回りしていたのでしょう。
10:20に奥の院を通過して、すぐ近くの休憩所で小休止をしました。鳳来寺山の山頂には10:40に着きました。ここでも小休止を取りました。山頂は東照宮から回ってくる別の道(自然観察路)との分岐点になっていました。山頂を過ぎると岩山の上を通るような道が出てきました。両サイドに縄が張ってあるのでそんなには怖さを感じませんが、でもそれが無かったらちょっとした綱渡りをするような恐怖を感じたことと思います。クロ岩の横を過ぎると急な下り坂になりました。犬戻しの急な下り坂を過ぎ、11:30にベンチで小休止をしました。
この辺りからクモの巣にひっかかるようになりました。きっと、あまり人が通ってはいないのでしょう。適当な長さの枝を見つけて、クモの巣を払いながら進むことにしました。玖老勢峠に12:05に着いたので、ベンチ(20)で昼食にしました。コンビニで仕入れたお弁当です。12:40に再出発。今度はきつい登りが続きます。ゆっくりと登っていきました。後ろの鳳来寺山とだんだん同じ高さに近づいています。13:10には22のベンチ跡で、13:30には23のベンチで小休止を取りました。きつい登りが続きます。13:50にようやくピークにたどり着きました。棚山への尾根道との分岐点になっています。ここは、コース通りに左方向の下り坂を進みます。途中、瀬戸岩への分岐がありますがコースからは外れます。道標をよく見ると、瀬戸岩への矢印は白色で、愛知県の統一カラーである緑色をしていません。
14:00に棚山高原の休憩所に着き、小休止にしました。裏手が広い平地になっていてテントを張れそうですが、この辺りはヘリコプターの離着陸の練習場になっているということなので、注意が必要だと思います。キャンプ場はバンガローの廃墟が残っているだけでした。キャンプ場の中の道を進んでいくと、少し広い道になりました。少し進むと非舗装の林道にでました。歩いていくと、コースは右側の山道を指しています。林道にも、コースの方にも「大島の滝」という表示があり、どちらをいっても同じ所につくような感じです。コースを行くと、ほどなく大島の滝が見えました。そのそばに「棚山−宇連山一帯での伐採作業中につき、迂回路を通ること」という看板が出ていました。概念図を見ると、迂回路はここから尾根道に出て宇連山の山頂を通るコース設定で、距離として200m程長くなっているそうです。伐採作業の期間は「2002年12月まで」と書かれていて、作業の音も聞こえてはきません。ちょっと考えて、無謀かなとも思いましたが、本コースの方を行くことにしました。
本ルートは再び林道に出ました。この後、右側の山道に入るはずなので、注意しながら進んで行きました。木材を満杯に積んだ4台のトラックとすれ違いました。進んでいくと、作業場がありました。しかし人の気配はしません。すると、上の林の方から声をかけられました。「この道は行き止まりになっていたはずだ」と言われたのですが、「林道をずっと登ってきたので気づかなかった」ととぼけてしまいました。右側に山道がありました。よく見ると自然歩道の標識が裏返されています。その上、少し行った所には通行禁止のためのロープが張られていました。「これはちょっと危ないかな」とは思いましたが、ここまで来て戻るのも一苦労です。伐採作業をしている音は聞こえてきません。ということは、少なくとも倒れてくる木の下敷きになるということはないということです。なんとかなるだろうと前進しました。しかし、危険なのは倒れてくる木だけではないということをその後思い知ることになったのです。
弥勒山から名古屋方面を望む しばらく進むと、伐採された杉の木が何本も川のように横たわっている所に出ました。幅は10mぐらいなのですが、山の上の方から下の方までずっと一直線に伐採されていて、迂回するというのもできなさそうです。木は何本も重なっていて、枝もついたままなので足の踏み場も見えません。そんな所を3ヶ所も、どうにかこうにか渡りました。もう半べそものです。人にはとてもお勧めできません。これが、旅の初めに感じた‘嫌な予感’の元だったのでしょうか。しかし、人の歩かない所を歩いたからなのでしょうか、途中でカモシカと遭遇しました。こちらがもの珍しいのか、目を合わせたまま動こうとしませんでした。<<私>>も珍しさの余り、しばらくその姿に見入っていました。
途中、1回小休止を取って、15:50に宇連山の山頂への分岐点(迂回ルートとの分岐点)に着きました。ベンチがたくさんあります。小休止を取りながら、この後のコースの確認をしました。宇連山頂にはあづまやがあって、鳳来寺で会ったおじさんたちが言っていた通り野宿も可能だと思います。この先には、どこまで行けばテントが張れる所に出るかは不明です。でも、少しでも先に進んでおいたほうがいいだろうと思い、先に進むことにしました。
道は険しいということはないのですが、時間との戦いです。なんとか日が暮れるまでにはテン場を確保したい。30分で小休止を入れて、17:00に海老峠に着きました。その後、5,6個のピークを越えぐんぐんと高度を下げます。遠くに集落が見えるようになりました。17:45に仏坂峠を通過しました。ここまで来れば、もう少しで車道に出ます。しかし、陽も今にも沈みそうです。急いで下りて、18:00に仏坂トンネルに着きました。広くなっていて、ベンチもあります。今夜のテン場はここにすることにしました。 北山橋
八曽キャンプ場
夕暮れの入鹿池
●9月23日(火曜日)
本長篠駅の待合室で目が覚めました。本当なら、昨日のうちに三河大野駅に着いておいて、今日は早朝出発したかったのですが、ダイヤの乱れのおかげで予定の飯田線に乗れず、本長篠駅止まりとなってしまったのです。旅の始まりからして、何か嫌な予感がしました。
地元の高校生たちが通学で駅に集まって来る中、始発電車を待って一つ先の駅、三河大野駅を目指しました。駅を降りると、数人のおじさんがリュックを背負っていました。自然歩道ウォーカーでしょうか? 川を渡り、大通りを歩き、コンビニで朝食と昼食用の弁当を購入。そのままコンビニの駐車場で朝食を摂りました。大野の町外れのガソリンスタンドでコースに戻りました。7:30、いよいよ今回の‘旅’のスタートです。
しかし、スタートと同時に道がよくわかりません。吊り橋を使って川を渡るはずなのですが、「桐谷の不動・渡し跡」という道標はあるのですが吊り橋の気配がありません。坂を下りて行って、コースと違っていたらかないません。どうしたものかと思っていると、家の中からおばさんが出てきて、「渡し跡」に吊り橋がかかっていると教えてくださいました。不動明王を祭った社の横にある吊り橋を渡り、飯田線の踏切を渡ります。そこから、山に入っていきました。なだらかな道で、横には清流が流れ、とても気持ちのいい道です。時々「●丁」と刻まれた石柱がありました。頂上が「三十六丁」ということなので、数えながら行こうと思いました。
8:15に、ベンチがたくさんある所に出たので、小休止にしました。石柱は「十六丁」となっています。自然歩道の略絵図があり、このあと水場の無いこと、大まかなコースタイムが書かれていました。ここから先、急な登り道になります。息を切らしながら湯谷峠を越えて、少し歩くとパークウェイに出たので、8:40小休止にしました。
鞍馬協会の狛虎 パークウェイは自動車専用道となっていて、横断歩道はありません。歩道橋を使って反対側へ渡ります。少し歩くと車のエンジン音が聞こえました。再びパークウェイに出ました。歩道橋を渡った所に「行者越え」のいわれを記した案内板があり、そのそばに腕章をしたおじさんが二人いました。どうやら自然歩道の整備員の方のようです。さっきのエンジン音もおじさんたちの乗ってきた車のものだったのでしょう。挨拶をして歩いていきました。そういえば、この辺りから「●丁」の石柱を見なくなりました。頂上まであるという話はどうなってしまったのでしょう。少し歩くと、見晴らしの良いベンチがありました。荷物を下ろして岩場から写真を撮っていると、先ほどの整備員さんたちがやって来て、(見回ったという証拠のためなのか)道標の写真を撮って下りて行ってしまいました。
9:15に、ベンチで小休止。そういえば、この辺りのベンチにはナンバーが振られていることに気がつきました。ここのナンバーは11でした。(さっきの見晴らしの良いベンチは10だったと思います。)12のベンチを過ぎると、ここがピークらしく道は下りになります。下の方には、宿坊の赤い屋根が見えます。宿坊の横を通ると、ほどなく東照宮の参道に出ました。しかし、東照宮は改築中とのこと。社殿には工事用の目隠しがされていました。
丸山池 9:45に鳳来寺に着きました。休憩にします。大野の駅で会ったおじさんたち4人連れもいました。彼らも自然歩道ウォーカーで、今日は宇連山で泊まり、明日は田口まで行くという話でした。鳳来寺の境内には沿革の説明があり、「徳川家康の父・松平広忠が鳳来寺の本尊薬師如来に祈願して家康が生まれたことから東照宮を建立した」ことなどが書かれていました。傍には自販機があります。売店のような所もありましたが、シーズンオフなのか商品は何もありませんでした。(おじさんたちは、その売店のおばさんにお湯を沸かしてもらっていました。)左手から山道に入ります。裏手に寂れた本堂がありました。ここから、ずっと登りの階段が続きました。階段というのは、一気に高度を上げます。見る見るうちに鳳来寺が眼下になりました。階段が終わり、不動明王の社を通過する辺りでさっきの整備員のおじさんたちが前を歩いていました。車で先回りしていたのでしょう。
10:20に奥の院を通過して、すぐ近くの休憩所で小休止をしました。鳳来寺山の山頂には10:40に着きました。ここでも小休止を取りました。山頂は東照宮から回ってくる別の道(自然観察路)との分岐点になっていました。山頂を過ぎると岩山の上を通るような道が出てきました。両サイドに縄が張ってあるのでそんなには怖さを感じませんが、でもそれが無かったらちょっとした綱渡りをするような恐怖を感じたことと思います。クロ岩の横を過ぎると急な下り坂になりました。犬戻しの急な下り坂を過ぎ、11:30にベンチで小休止をしました。
この辺りからクモの巣にひっかかるようになりました。きっと、あまり人が通ってはいないのでしょう。適当な長さの枝を見つけて、クモの巣を払いながら進むことにしました。玖老勢峠に12:05に着いたので、ベンチ(20)で昼食にしました。コンビニで仕入れたお弁当です。12:40に再出発。今度はきつい登りが続きます。ゆっくりと登っていきました。後ろの鳳来寺山とだんだん同じ高さに近づいています。13:10には22のベンチ跡で、13:30には23のベンチで小休止を取りました。きつい登りが続きます。13:50にようやくピークにたどり着きました。棚山への尾根道との分岐点になっています。ここは、コース通りに左方向の下り坂を進みます。途中、瀬戸岩への分岐がありますがコースからは外れます。道標をよく見ると、瀬戸岩への矢印は白色で、愛知県の統一カラーである緑色をしていません。
14:00に棚山高原の休憩所に着き、小休止にしました。裏手が広い平地になっていてテントを張れそうですが、この辺りはヘリコプターの離着陸の練習場になっているということなので、注意が必要だと思います。キャンプ場はバンガローの廃墟が残っているだけでした。キャンプ場の中の道を進んでいくと、少し広い道になりました。少し進むと非舗装の林道にでました。歩いていくと、コースは右側の山道を指しています。林道にも、コースの方にも「大島の滝」という表示があり、どちらをいっても同じ所につくような感じです。コースを行くと、ほどなく大島の滝が見えました。そのそばに「棚山−宇連山一帯での伐採作業中につき、迂回路を通ること」という看板が出ていました。概念図を見ると、迂回路はここから尾根道に出て宇連山の山頂を通るコース設定で、距離として200m程長くなっているそうです。伐採作業の期間は「2002年12月まで」と書かれていて、作業の音も聞こえてはきません。ちょっと考えて、無謀かなとも思いましたが、本コースの方を行くことにしました。
本ルートは再び林道に出ました。この後、右側の山道に入るはずなので、注意しながら進んで行きました。木材を満杯に積んだ4台のトラックとすれ違いました。進んでいくと、作業場がありました。しかし人の気配はしません。すると、上の林の方から声をかけられました。「この道は行き止まりになっていたはずだ」と言われたのですが、「林道をずっと登ってきたので気づかなかった」ととぼけてしまいました。右側に山道がありました。よく見ると自然歩道の標識が裏返されています。その上、少し行った所には通行禁止のためのロープが張られていました。「これはちょっと危ないかな」とは思いましたが、ここまで来て戻るのも一苦労です。伐採作業をしている音は聞こえてきません。ということは、少なくとも倒れてくる木の下敷きになるということはないということです。なんとかなるだろうと前進しました。しかし、危険なのは倒れてくる木だけではないということをその後思い知ることになったのです。
善師野付近の踏み切り しばらく進むと、伐採された杉の木が何本も川のように横たわっている所に出ました。幅は10mぐらいなのですが、山の上の方から下の方までずっと一直線に伐採されていて、迂回するというのもできなさそうです。木は何本も重なっていて、枝もついたままなので足の踏み場も見えません。そんな所を3ヶ所も、どうにかこうにか渡りました。もう半べそものです。人にはとてもお勧めできません。これが、旅の初めに感じた‘嫌な予感’の元だったのでしょうか。しかし、人の歩かない所を歩いたからなのでしょうか、途中でカモシカと遭遇しました。こちらがもの珍しいのか、目を合わせたまま動こうとしませんでした。<<私>>も珍しさの余り、しばらくその姿に見入っていました。
途中、1回小休止を取って、15:50に宇連山の山頂への分岐点(迂回ルートとの分岐点)に着きました。ベンチがたくさんあります。小休止を取りながら、この後のコースの確認をしました。宇連山頂にはあづまやがあって、鳳来寺で会ったおじさんたちが言っていた通り野宿も可能だと思います。この先には、どこまで行けばテントが張れる所に出るかは不明です。でも、少しでも先に進んでおいたほうがいいだろうと思い、先に進むことにしました。
道は険しいということはないのですが、時間との戦いです。なんとか日が暮れるまでにはテン場を確保したい。30分で小休止を入れて、17:00に海老峠に着きました。その後、5,6個のピークを越えぐんぐんと高度を下げます。遠くに集落が見えるようになりました。17:45に仏坂峠を通過しました。ここまで来れば、もう少しで車道に出ます。しかし、陽も今にも沈みそうです。急いで下りて、18:00に仏坂トンネルに着きました。広くなっていて、ベンチもあります。今夜のテン場はここにすることにしました。 大洞池
継鹿尾山から岐阜方面を望む
犬山城
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