未踏山から三頭山へ(払沢の滝・浅間嶺・松生山・三頭山・槙寄山)
- GPS
- 09:00
- 距離
- 27.2km
- 登り
- 2,015m
- 下り
- 1,647m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
道の状況:浅間尾根の西半分から鞘口峠まではまだ雪が深いので要注意。鞘口峠からは急登といっても長距離ではないので何とかなる。 下山後の温泉:数馬の湯 |
写真
感想
三頭山は私にとって長らく未踏山だった。奥多摩三山で初めて頂に足跡を残したのは御前山である。最も多く(と言っても数回だが)歩いたのは大岳山である。しかし、三頭山はなかなか行くことができなかった(詳細は過去の「第二次雲取山攻略戦」、「甲武東上戦」参照)。
この度、1000m〜1000m超級の所でも歩くかとフト思い立ち、夜の帳の中へ自転車を走らせた。2月〜4月は梅・桜観賞を優先して本格的な山歩きは4月後半からと考えていたわりには結構山を歩いているが、体を休めるときは休めないとと思いつつ、また、山を歩くのだった。
武蔵五日市駅でバスに乗り換えて、まずは払沢の滝を目指す。滝見行で時間の余裕がなくなるのではないかと危惧されたが、滝の豊富な檜原村の代表的な滝を見ねばと予定に押し込んだのだ。バスを降りて谷あいに入っていくと寒さが増す。せいぜい犬が吠える程度で人の活動がまだ生じていない中を奥まで行くと、かなり立派で大きな滝が現れた。季節的に水量が少なくてショボかったらどうしようと思っていたが、堂々たる滝に不安は打ち消された。落差も結構ある。この出会いを一人で独占できたことに大いに満足した。
カウンタがあり、私は今年に入って9078番目だったが、私の後に来た3人組みはカウンタを押していなかったようだ。目立たないのでやむを得ないか。
道を戻って関東ふれあいの道を歩く。暫くは殆ど民家沿いの九十九折になった道をジグザグ。時坂峠から尾根に乗り、峠の茶屋辺りから本格的な山道になる。峠の茶屋前からは大岳山や御前山が眼の前近く悠然と聳えている。
落ち葉の大量に積もった尾根伝いの道を歩いていくと間もなく雪が所々に現れるが、まだ笑止といったレベルである。
そのうち休憩所のある開けた場所がに到達するが、どうみても頂という感じではないので、浅間嶺への道を探してウロウロする。浅間神社方面の先まで行ってしまったが、一旦休憩所に戻って食事休憩。その後、道を見つけて浅間嶺に至る。下の方の休憩所からの眺めもよいのだが嶺からは南の山々から富士山までも見ることができ、なお素晴らしい。
よくよく見ると先に道が続いており、その先に小高い頂があったので進んでみるとこの先松生山と書いてある。ちょっと行ってすぐ戻ってくるつもりが、松生山だと思ったのは入沢山でさらに先に頂があり、そこかと思えどまた違い、4〜5のピークを越えて「もう面倒だからこの辺りのピークを松生山ということにしよう」と思い始めたところで急に笹山になり、そこを登ると松生山だった。
苦労してきただけあって、ここからの眺めもまた格別だ。松生山まで足を伸ばす物好きも他に無く、静かな木立の前で遠く気高き富士の山を眺める。
浅間尾根休憩所にとってかえして浅間尾根に復帰。
気温も上がってきて清々しい尾根歩き。雪が融けると、こういう所は泥濘と化してしまうものだが、そういうこともなく、いつものごとくスタスタと歩く。
浅間尾根登山口からの道と合流する地点までは、いつものごとくスタスタと歩く。
その先からが雪が増えて少々大変な山行になる。と言っても、まだ5〜10cm程の積雪、御林山周辺を除き、まだ大丈夫。御林山は、殆どの人がパスするらしく、踏み跡は僅かで道はほぼ雪に隠れている。この辺りから積雪がくるぶしあたりまでになる。
奥多摩周遊道路に出て風張峠方面に向かおうとしたところで本日の一番の難所と言ってもよい急な登り。画像でもわかるように歩いて登るというより、よじ登る感じである。もしかしたら他にも道があったのかもしれないが、道標が「ここを登れ」と指し示すのでやむを得ない。こんな所を他に誰か通っているのかと思いつつ登ったが、案の定、尾根に出てみると、足跡が2、3しかなかった。道は見えず、真っ白な雪の上を足跡を辿りながらズボズボ歩く。
歩きにくく時間もかかる。またしても三頭山直前で断念ということになるのかという思いが頭を掠める。未踏山は深冬山だったというわけだ。時間的にも微妙だ。とりあえず鞘口峠まで進むことにする。
風張峠から三頭山へ至る稜線に出て、なお雪深く道白し。日の光にも陰りがみえてきたか。
それでも遊び心が無くなるほど余裕が無くなっていたわけではない。途中、細い杉並木に雪が積もっているのを見て、雪が木立から舞い落ちるところをカメラに収めようと木を叩いたり揺すったりしたら粉雪ではなく、固くなった雪の塊が私の顔面に落下。悪いことはできないものだ。
これに懲りて鞘口峠へ下る。さて、いざ峠に降り来てみると、今まで歩いてきた道の数十倍はあろうかという足跡で、その先が歩きやすくなっていた。これを見て三頭山登頂を即断。そして三頭山に登るということは十中八九当初予定どおり槇寄山経由で数馬へ降りることを意味した。
山頂から降りてくる人を見送って最後のひと踏ん張りとガシガシ登る。そして展望小屋を経て、遂に三頭山の三つの頂に到達。感慨も深し。曇がちだったのが難点だが、それでも灰色の空の下、ある程度は平地を見渡すことができた。晴れた時にはもっと素晴らしい光景を得られるだろうと期待も高まる。
山頂を辞して暫くは人もまだいる。笹尾根方面へ下ると避難小屋前で十名程度の小学生を中心とする集団と遭遇。
それ以降は人影も耐えてただひたすら歩くことに専念。左足が痛くなるも何とか当初予定通り数馬の湯へ到達した。数馬の湯は食事処は既に閉まっていたが温泉には約一時間入ることができた。案の定通常より早い時間で受付終了となっているため当面の間は要注意だろう。
〜おしまい〜
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