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Yamareco

記録ID: 105057
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無雪期ピークハント/縦走
奥秩父

御座山

2009年09月09日(水) [日帰り]
 - 拍手
GPS
04:05
距離
10.6km
登り
1,046m
下り
1,121m

コースタイム

栗生バス停  10:25
栗生登山口  10:50
不動の滝   11:20-11:25
御座山    12:20-12:40
前衛峰    13:00
見晴台    13:20-13:25
長者の森分岐 13:45
白岩登山口  14:00
三寸木バス停 14:30
天候 晴れのち曇り
過去天気図(気象庁) 2009年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
(行き)
小海駅 09:40-(南相木村営バス)-10:00 中島バス停-(徒歩)-車庫前バス停 10:15-(南相木村営バス)-10:25 栗生バス停
(帰り)
三寸木バス停 14:30-(北相木村営バス)-14:56 小海駅
コース状況/
危険箇所等
御座山に公共交通で登る場合には、小海線の小海駅を起点として、北相木村と南相木村でそれぞれ運行されている村営バスを利用することになります。
ところがこの村営バスは、ともに住民の足としての役割が専らのようで、運行はどちらも平日が主体。特に休日には日帰り登山に適した時間帯の便がないに等しいため、バス利用での登山はほぼ平日に限られている状況です。

そんなわけで平日のこの日、夏季休暇の残りを利用しての平日山行となりました。なお帰りのバス停は、ガイドブックで案内されている「白岩」バス停ではなく、さらに近くにあるのが地形図から明らかだった「三寸木」バス停に向かっています。

登山道は、栗生からの道も、白岩からの道も、どちらも歩きにくい箇所や迷いやすい箇所はありませんでした。白岩からの道は歩く人が少ないのか、道が細くて歩いていると不安になりますが、変な脇道はないので道を外す心配はありません。

ただし栗生からの道には、比較的急な登りが多かったです。途中にはクサリ場も出てきますが、クサリ場としてはかなり易しいほうだと思います。

※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。

感想

まずは小海駅から南相木村のバスに乗って、栗生へ向かいます。駅を出た時点の乗客は3人だけでしたが、その後は次々とおばあさん達の乗り降りがあって、終始車内は活気に満ちていました。
この路線、南相木村ホームページの時刻表を見ててっきり中島行きかと思っていたら、実態はそのまま三川までの直通運行になっていました。
中島で降りたのは筆者1人だけだったので、降車ボタンを押し損ねていたら、もっと先まで連れて行かれてしまったかもしれません。

さらに、降車時に運転手に「栗生へ乗り継ぐのですが」と告げると、栗生行きのバスの発着所への行き方を教えてくれました。つまり、栗生行きはこの中島からの発着ではなかっのです。
少し先へと歩いた所に村営バスの車庫があって、そこにはズバリ「車庫前」という名前のバス停があり、栗生行きはここから乗ることになっていました。
もしも中島で黙って降りて、そこで動かずに待っていたのでは、そこに栗生行きが来ることはないわけで、このことは南相木村ホームページでも全く触れられていないだけに要注意でしょう(中島バス停に栗生行きの乗り方の案内でもあれば別ですが、その有無は確認しませんでした)。

車庫前から発車する栗生行きは、乗客は案の定1人だけ。運転手が話好きの人のようで、こうなるとお喋りに花が咲きます。終点が近くなると、林道から登山道までの入り方を丁寧に説明して頂いて、何の不安も無く歩き始めることとなりました。
が、歩き始めると、すぐにある2度の分岐点にはそれぞれ案内標識が立っていて、何の説明も受けずに来たとしても、迷いようのないくらいになっています。
林道の終点には登山道の案内図があって、何台か分の駐車スペースには、車が1台だけ停められていました。

登山道は時々沢の近くを絡めたりしながら続いていく、歩きやすい道でした。
岩に付けられた赤ペンキは消てしまいそうな程に薄くなっていましたが、そのマークがなくても迷う心配のないくらい、道筋は分かりやすかったです。
良く整備もされている様子で、登山道から外れる踏み跡などは、入口が枝などできっちり塞がれていました。

不動の滝は、いく筋もの細い流れがチョロチョロ落ちている程度の滝でしたが、近づくとそれがシャワーのようになって涼しく、ここで少し息を整えていきます。

不動の滝を過ぎると、傾斜が急になっていきます。それでも道の歩きやすさは相変わらずで、これならば下りでも比較的快適に歩けそうです。
しかし、やがてちょっとした岩場に差し掛かると、その先は何連ものクサリが続く長いクサリ場になっていました。
ただしその斜面にさほどの傾斜はなく、また岩角や木の根など手や足を掛けられる物もとにかく豊富で、結局クサリは全く使わずに登れてしまいます。

クサリ場を過ぎて土の道に戻ってからも急登は続き、やがて小さな祠のあるピークに登り詰めました。
ここで初めて、行く手に御座山の頂上が現れて、よく写真などで見る、天空に岩場を突き出しているインパクトある印象的な構図が、そんな写真の通りに眺められて圧巻でした。

祠のピークの先では、やや不安定になる道で一旦下ることになります。クサリの下がる短い岩場もあって、ここはクサリを使って下りました。
鞍部を過ぎると岩がちな箇所もある中の急登に変わり、段差の大きな箇所では身体を持ち上げるのがつらくなってきます。
それに耐えて登っていき、避難小屋の前まで来れば、もう頂上は細い岩尾根を伝ったすぐ先でした。

御座山の頂上には2人の男性が先着していて、栗生の登山口に停められていた車で来たとのこと。
「今日初めて人と会った」とも仰っていましたが、それは私も同じでした。それどころか、この後白岩側に下っても、再び人と会うこともなく終わってしまうのでした。

頂上に立つと、残念ながら周囲を囲んでいるはずの豪華な山々はあらかた雲の中に入っていて、見えているのは近い範囲にある低い山や、山麓に広がる集落などにとどまっていました。
それでも周囲には頂上まで雲に覆われている山が多い中で、この頂上では時折の日差しがあるほどで、いくらかでも眺められる景色があったのには満足すべきかもしれません。
着いてから10分ほどして、先着の男性2人が休憩を終えて去っていくと、この頂上はもう私だけの世界です。静けさの中で周囲にはガスが風に舞い、もう少し時間が経てば雲の中に入りそうな気配を感じつつ、限られた展望を心に焼き付けました。

避難小屋の前まで戻って、下りは白岩へと向かいます。しばらくは少々細い道が続いて不安になりますが、変な脇道はなく、道形を素直に追っていくことで問題ないルートでした。
途中で軽く登り返すようになると、間もなく「前衛峰」という標識が立つ地点に出ました。でもそこはあまりピークらしくない地点です。実際に少し先に進むと今度はハッキリとした小ピークがあって、そこには三角点もあったりしました。

前衛峰の一帯を過ぎれば、あとはほぼ下り一辺倒です。次第に道の周囲にはシャクナゲが増えてきて、トンネル状になっている箇所もあったので、花の季節には見事な道になるのに違いありません。
しばらく下ると、今度は「見晴台」という標識の立つ地点に出ました。ただしすでに雲が周囲をかなり支配するまでになっていて、さほどの眺めのないのが残念でした。

その後も快調な下りが続いた後、やや傾斜が収まってくると、ほどなく長者の森への分岐点に出ました。ここを直進して、白岩方面へと進んでいきます。
この分岐点を過ぎると、いよいよ傾斜は穏やかになって、しばらく進んだ先で尾根を外すと、右手側の斜面を下り始めます。
この頃には、もう木々の間から下界の構造物などが見られるようになっていて、残り少なくなった山道に後ろ髪を引かれつつ下っていくと、割とあっさりと登山口に降り立ちました。

ところで白岩登山口へのアクセスは、これまでに見た全てのガイドブックが例外なく、「白岩」バス停からの道を案内していました。
しかし地形図で見る限り、村営バス終点の「三寸木」バス停のほうが、かなり近い距離にあるのです(バスの運賃はどちらでも変わりません)。そこで、今回は「三寸木」バス停への最短距離を歩くことにしました。
時間を見ると、選択肢に入れていた14:30発と15:45発の2本のうち、早いほうの便にギリギリ間に合うかどうか、というところでした。

あとは高原野菜畑が広がる中、舗装された農道を通って下り続けていきます。まだ下るべき標高差は300m以上も残していて、車道としては結構な傾斜の箇所も少なくありません。
かなり下った先で、白岩への道を分けて三寸木へ向かう道に入ると、さらに急な下り坂に変わります。最後はその傾斜を利用して駆け下りるようにして、どうにかバスの時刻に間に合わせます。
肩で息をしながら三寸木までたどり着くと、すぐ先に見えるのがバス道路です。バス待合所の建物が目立っていて、バス停がすぐに見つかったのは、時間がない中では幸いでした。

北相木村のバスは、始点の三寸木から乗ったのは私だけでしたが、すぐ次の白岩で地元の若い人の乗車があったほか、その後も1人また1人と、高齢の方の利用が続きました。
朝に乗った南相木村のバスほどの賑わいではないにせよ、こちらも住民の足として頼りにされているようです(昼でこの人数ですから、朝夕の利用者はもっと多いのかもしれません)。
このような地域住民のための路線は、休日だと乗客が全くいないことも珍しくないのですが、こうして平日に乗ってみると生活に密着している様子が窺えたり、車内の会話からほのぼのとした雰囲気が感じられたりもして、ひと味違った乗り心地があったのでした。

詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2009_07_09/mt2009_07_09.html#20090909

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