【九頭竜湖】赤樽山 植林に耐え忍ぶ
- GPS
- 07:43
- 距離
- 9.3km
- 登り
- 701m
- 下り
- 708m
コースタイム
- 山行
- 5:14
- 休憩
- 2:29
- 合計
- 7:43
この日は締まった雪の上に新雪がほとんどなかったり、30cm程度積もっていたりといった状況で、全行程スノーシューで歩いてのタイムです。
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道ではありませんので、行かれる場合は自己責任でお願いします。 この日は締まった雪の上に新雪が乗り、スノーシューで平均で15cmほどの沈み込み。ヤブは上部では埋まっていましたが、下部ではかなりうるさい箇所もありました。ノートレースで、全行程スノーシューで歩きました。 |
その他周辺情報 | 東海北陸道・白鳥ICから駐車地までの間にコンビニ・トイレ・温泉はありません。 |
写真
感想
昨年ブンゲンに登った時にもう一つの候補だった九頭竜湖の赤樽山。先週ブンゲンに再訪(というか両年とも山頂に届いてませんが)してふと思い出し、今年こそはと出かけてみました。先週の雪の具合から厳しいラッセルになると予想されたので、距離の短いこの山ならそれでも登頂できるだろうとの思惑でのことでもありました。ところが思いがけず雪の状態がよく、短時間であっけなく山頂へ。登りの尾根が想像以上に植林率が高かったことと合わせて、ちょっと不完全燃焼な山行となってしまいましたが、青空のもと、誰もいない山頂でたっぷり憩いの時間を過ごせたのでよしとしましょう。
【駐車地〜尾根出合〜876m】
油坂峠道路のトンネルを抜けたところで見覚えのある車を見つけます。間違いなく山友のものです。根尾の山へ行きたいようなこと言ってましたが結局九頭竜にきてたんだな。おそらくあの山に向かってるんだろうなと思いつつ、追っかけはせず予定通りオートキャンパーズくずりゅう先の除雪された駐車スペースへ。ほんの少し国道を歩いて雪のタップリ積もったキャンプ場内へ侵入、すぐにスノーシューを装着して九頭竜湖沿いの道を行きます。するとなんということか、そこには真新しいスノーシューのトレースが続いているではありませんか!おのれ、許せん!と思ったら、トレースはすぐ先でUターンしていました。ふう〜、脅かすなよ〜(^_^;)
予定通りノートレースとなった道を進み、適当なところで斜面に取付きますが、これがとんでもない壁状で体力の無駄遣いとなってしまいました。はい上がると地形図どおりの林道に出合います。素直にこれをたどってこればよかった。
そこから植林の中、尾根芯を登っていきます。雪は思いのほか締まっていて、先週の状況とはかなり違います。ただまだ雪の量自体は少なく、ヤブがうるさいところもありました。登るにつれ昨夜の新雪がかさをましてきて、雪面が波を打つようなところではスノーシューでもスネくらい潜るところもありました。これを期待して北向きの尾根を選んだので、してやったりといった感じです。
しばらくはブナ交じりの雑木林が続きましたが、じきに右手から植林が上がってきたなと思ったら、あっというまに辺り一面見渡す限りの植林帯に包囲されてしまいました。下調べの段階から植林が多めな印象は受けていましたが、これほどまでとは…。完全なダメ尾根に気落ちしながらたどり着いた地形図にある876mでザックを下し小休止。手入れされたこぎれいな植林は昨夜の雪で幹まで雪化粧。白い雪は七難隠すと言われる方もいらっしゃいますが、そういわれれば思えないこともないかも?
【876m〜赤樽山】
だだっ広い植林地を進んでいくと、何度も地形図にない林道に出合います。そのたびにはい上がるのに難儀しながら登っていくと、心なしか前方が明るくなってきました。東から自然林の尾根が上がってきているのが見えて少し先、ようやく植林帯を抜けだしました。とたんに空が広がり、ブナやミズナラの明るい自然林が展開します。
ふかふかの新雪をスノーシューを沈ませながら真北からの尾根と合流するところ、セッピがこちらに向かって張出していて、その上に真っ白い山々がのぞいています。セッピを踏み崩してその尾根に乗ると一気に展望が開けました。奥越の山々を背に、赤樽山頂上までのセッピの道にスノーシューのトレースを刻んで進みます。
少なくとも先週なみのラッセルを想定していたのに、序盤の締まった雪のおかげで予定より早く登頂してしまいました。とはいえ、この先まで進んでもピストンになってしまうのでそれも大変だ。よし、時間は早いけどランチタイムの大休止にその余った時間をおごることにしましょう。
赤樽山山頂の展望はというと、白山は目の前の岩ヶ谷山にかなりの部分を隠されていますが、荒島岳は結構いい感じ。きっと山友が登っているであろう野田ヶ大和も良さげです。でもここからの展望の主役は越美国境にそびえる滝波山〜美濃&本家のW平家。これが一番きれいに見えるところでシートを広げ大店開きしての昼ごはん。今日ももちろん貸切です。ほとんど風もなく穏やかなひと時を満喫できました。
【赤樽山〜下山尾根下降点】
さて、下山はどこを下ったものか。登りの尾根がイマイチだったので悩みます。ただまあ北側の尾根は中腹から下はどこも植林に覆われているから似たり寄ったりですが。ならば少しでもこの開放的な稜線を楽しもうということで、いい感じにセッピの発達した西の稜線へと向かいます。無雪期に林道終点からちょこっとヤブをこいで登頂するという記録を見かけますが、その林道終点からの尾根がこれで、ここはなかなか素晴らしかった。緩くて広い(たぶん出だしだけでしょうが)支尾根がいくつも派生して尾根を広く見せています。
猪のものと思われるトレースがセッピのかなり端に続いています。それだけ安定しているということでしょうか。振り返ると徳平山へと続く稜線が見渡せ、その奥に三角の頭をのぞかせているのが徳平山なのかな。さらに遠く御嶽山。前方には滝波山〜W平家はずっと見えています。今日の雪だったらあのあたりでも行けたかもなあ。
あちこちに突き出した支尾根の付け根がドーム状になり、ブナ林が美しい。そこから除く白山や奥越の山々。立ち去りがたく、じっくり時間をかけてこのブナ林と雪原状の尾根を堪能した後、林道終点までは向かわず、北へ落ちる尾根で下山します。
【下山尾根下降点〜林道着地点〜駐車地】
この支尾根にはかなり新雪があり、下りでよかったと感じながらスノーシューでバフバフ降りていきます。上部ではすっきりと展望が開け、悪くないです。
ただそれも下りなのであっという間に終わり、たちまち植林帯へと突入です。途中突然尾根が切れ、地形図にない林道を横断して再び植林の尾根へ。しかも下りるにつれヤブが立ってきて、かなりうるさい部分もります。植林でヤブなんて最低だとぼやきながら、もうやっつけ仕事的になっていて注意力が散漫になり、何度か尾根を外しながら地形図にある林道へずり落ちるように降り立ちました。ここからは林道をたどらず再び尾根を行くこともできましたが、所詮つまらない全面植林の中。いくら頑張ったって駄賃は出ません。ヤブや着地で難儀したりするのも割に合わないので林道を行くことにしました。気温が上がり雪の緩んだ林道をラッセルして、九頭竜湖に群れるカモや名もない山々を望みながら駐車地へと向かいました。
この赤樽山、使う尾根を間違わなければいい山になると思われ、必ずや再訪しなければいけない山になりました。
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