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Yamareco

記録ID: 106477
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
富士・御坂

八丁山・大沢山・ボッコノ頭・大洞山

2009年06月20日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
05:45
距離
16.0km
登り
870m
下り
1,552m

コースタイム

天下茶屋バス停 09:40
(八丁山付近)  10:35
女坂峠     11:20
大沢山     11:35-11:45
ボッコノ頭   12:10-12:20
摺針峠     12:50-12:55
大洞山     13:10-13:20
笹子峠     14:05
矢立の杉    14:25-14:30
下新田バス停  14:55
笹子駅     15:25
天候 晴れのち時々曇り
過去天気図(気象庁) 2009年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
(行き)
河口湖駅 09:00-(富士急バス)-09:35 天下茶屋バス停
(帰り)
JR中央線 笹子駅
コース状況/
危険箇所等
今回のルートの大部分、八丁山から先、大沢山・大洞山を経て笹子峠に至るまでの区間は、従来からの「山と高原地図」では破線ルートで示されていました。
ところが最近になって整備が進んだらしく、2009年版の同地図を見ると、いつの間にか実線記入による一般登山道に格上となっています。
一般ルートとして浸透してしまうと歩く人も増えてしまいそうなので、静かに歩けるうちにと、この日に出掛けることにしました。
しかし、結果的には夏に歩くルートではありませんでした。「ヤブが繁茂している」という注記の通り、ヤブとの格闘を長い区間で迫られたのです。
また樹林帯に終始するこのルートは、今の時期はほとんど展望もなかったので、ヤブが消えて展望も開ける冬に歩くべきルートだったのかもしれません。

※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。

感想

河口湖駅からのバスを終点の天下茶屋で降りて、稜線に上ったところで清八山を示す道標に従って右折します。、
小刻みなアップダウンを繰り返した後、ハッキリ左折したと分かる地点から、さらに1つコブを越えて下ると、送電線鉄塔のある開けた箇所に出ました。
登山地図が八丁峠としている地点に当たります。西側に大きな展望がありましたが、霞み気味で遠くはあまり見渡せませんでした。

さらに小さなアップダウンを続けながら、八丁山へと向かいますが、そろそろ八丁山かと思われる一帯に差し掛かっても、特別なものを何も見ないうち、緩やかに下り始めてしまいます。
おかしいなと思っているうち、行く手に標識が見えてきて、そこはもう女坂峠と清八山との分岐点でした。
八丁山は、今日のルート中の最高点です。恐らくはあまりピークらしい地点ではなく、標識もなかったと思われるのですが、なんとその最高点を気付かずに通り過ぎてしまいました。

分岐点から女坂峠への道に入ると、急に道幅が狭くなったので、ここから先のルートは歩く人も格段に少ないのでしょう。
はじめは明瞭で普通に歩ける道のままでしたが、やがて道の上にまで草藪が張り出してきて、さらに低木の枝なども加わるようになり、手で掻き分けながら歩くようになります。
ただしここの草藪は、柔らかい草葉が主体で、足元の道も良く見えるため、少々煩わしいというだけで問題なく歩けるのですが、それがかなり長く続きました。

草藪は、1445mピークの付近で送電線巡視路が合流すると一旦は解消されます。その後巡視路が離れても、しばらくは細いながらも明瞭な道でした。
そして足場の不安定な急斜面を立ち木に頼って下っていくと、そのすぐ先が女坂峠。峠の標高を1372mとする標識がポツンと立つばかりの、うら寂しい雰囲気の峠でした。

女坂峠からは急登で大沢山への登りが始まります。しばらくして笹子駅へ下る道を分けると、すぐ先がもう大沢山の頂上でした。
周囲を樹林に囲まれて、展望は全くなく、ベンチが2つ置かれているだけの、ひっそりとした山頂でした。

大沢山の先で一旦大きく下ってから、少々のアップダウンを絡めつつ登り返していくと、ボッコノ頭に到着です。
標識が立つだけの展望のないピークで、ここには腰掛けられる物すらありません。標識は左に藤野木への道があることを示していますが、不明瞭でほとんど歩かれていない様子でした。

ボッコノ頭から再び大きく下っていくと、下り切る付近でみるみるヤブが深くなっていきます。
今度のヤブは足元が見づらい上に、道には段差があったり石車があったりするので、地面の様子を注意深く見定めつつでないと進めません。
しかも進むにつれてヤブは深まる一方で、次第に太めの枝なども混ざるようになって、掻き分けるのが困難になっていきます。

これ以上ヤブが深くなると道が分からなくなると思い始めた頃、何が起こったのか、一気にヤブが消えて前方の視界が開けました。
足元を見ると、刈られた枝などが散乱しています。さすがにこの区間は藪が深すぎたからか、誰かが刈り払いしてくれたようです。
ヤブを掻き分ける必要がなくなって、有り難いことには違いないのですが、今度は地面が見えないほどに敷き詰められた刈り枝のおかげで、どこが道だか分かりにくくなっています(実際に道の続きを一旦見失いかけました)。
しばらく進んで刈り払い区間が終わり、掻き分けて進む普通のヤブに戻ったとき、そのほうが道が分かりやすくてホッとしたほどでした。

長い長いヤブの区間をなんとか抜けると、ほどなく摺針峠に到着です。
普段、鞍部ではあまり休むということをしないのですが、ヤブとの格闘が続いて気疲れしており、ベンチがあるのを見て思わずひと息ついていきます。
摺針峠では、十字路状に道が交差していて、分岐標識によれば、左の道は三ツ星に、右の道は新田に、それぞれ下って行けるようでした。

摺針峠を後にすると、少しの間は急登が続き、尾根に乗って一旦は傾斜が緩んだ先でも再び急な登りとなって、ここが今日のコースでは最後の頑張りどころでした。
大洞山も、これまでのいくつかのピークと同様、木立の中の落ち着いたピークです。ベンチはありませんが、いくつか丸太が置かれていて、その1つに腰掛けて休んでいきます。

大洞山を過ぎると、あとは概ね歩きやすい道が続いて、アップダウンも穏やかなものばかりとなりました。
次に通過するピークがカヤノキビラノ頭で、ここは京戸山・達沢山への分岐点となっており、分岐標識のほかに付近の案内図も立っていました。
カヤノキビラノ頭から右に折れて下ると、以降は下りが主体で、登り返しは僅かになっていきます。

しばらく東へ向いていた進路が北に変わると、ほどなく中尾根ノ頭に到着です。「山と高原地図」では、中尾根ノ頭はその脇をかすめるかのように描かれていますが、実際の登山道はしっかりピークを越えていました。
またこの付近では西側に展望が開けてきますが、遠くが霞み気味のために見られるのは近くの山々にとどまりました。

さらに下って、途中で軽い登り返しをこなした後は、笹子峠へ向けての最後の下りです。丹念にジグザグを繰り返す道で一気に下っていき、来るのを楽しみにしていた笹子峠に到着しました。
しかしいざ来てみると、特別な雰囲気はあまり感じられなくて少々がっかり。細い道が単に十字状に交差しているだけで、どこにでもありそうな峠の、それ以上でも以下でもないという印象にとどまりました。

笹子峠からの下りも、かつての甲州街道の面影など全く感じられない、やや荒れた感じもある細い道で、ものの5分もすれば舗装道路に降り立ってしまいます。
そこからは道路を歩くしかないと思っていたのですが、何回目かの左カーブのところで、道路右側に「←矢立の杉 甲州街道」という標識を発見したので、そこを入ってみます。
しかしその道も普通の登山道のようでしかなく、ちょっと期待外れに終わります。

矢立の杉は、極太の杉の幹が、根本からかなり上部までにわたって、中央が空洞になっているという珍しいものでした。
ただし現在は、その貴重な杉を保護するために、周囲にロープを張って近付けないようになっています。幹の内部の様子は、休憩舎にあるパネル写真でのみ見ることができました。

矢立の杉から先では、良く歩かれたらしい幅広の道が続いて、そこが唯一、かつての街道の様子が偲べる区間だったように思われます。
ところが、せっかくのその道も、10分も歩いていると舗装道路で断ち切られてしまうのでした。
その後も旧甲州街道とされる道は断片的に残っていて、目立たない控えめの標識が入口を示してくれていたりします。
できる限りそれらを追ってみましたが、昔を思わせるものは何もなかったので、恐らくは、昔はこのあたりを通っていたらしい、という程度で再現された道なのではないかと思っています。
そんな道は最後は沢の近くを下るだけとなり、その先でガードレール付きの林道に変わると、やがて新田集落に入ってバス道路に出ました。

近くには下新田バス停があって、35分後にはバスが来るのですが、笹子駅まで歩いても30分程度で着いてしまいます。
このバス路線の存続のためにも、乗っておいてみたいという気持ちはありましたが、バスを待った場合に帰宅時間が30分も遅くなることが分かったので、バスは諦めて笹子駅まで歩き続けることにしました。

詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2009_04_06/mt2009_04_06.html#20090620

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