大門山BC(不動滝谷滑走)
- GPS
- 09:44
- 距離
- 20.6km
- 登り
- 1,649m
- 下り
- 1,643m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ブナオ林道 前日の気温上昇と雨で谷や道路脇の急斜面が雪崩れ、デブリが至る所にあった。片斜面になっているところもある。当初ショートカット予定だった斜面は上がどうなっているか確認できなかったので変更した。 ブナオ峠〜大門山 夏道通り尾根を登っていく。1480m付近で赤間木古山への稜線から大門山方面へとトラバース。雪は柔らかかったのでトラバース出来たが固いと危険。目標物もなくなるのでホワイトアウト時注意。 大門山〜不動滝 前日までの気温上昇と雨で上部は縦溝がありその上に薄く新雪。滑り降りると細かいスラフが発生するが危険を感じるものではなかった。下部では急斜面の雪は雪崩てデブリとなっているところもある。不動滝付近になると谷割れしている箇所も見られる。林道の橋の前後は崖のような形なので雪崩て片斜面になっているのでシールを付けクトー装着しトラバース。雪は固いところと崩れやすいところがあり危険。高巻きするのもいいかもしれない。2回目のトラバースはシートラに換装しアイゼンで通過した。 ブナオ峠〜北東尾根滑走 ブナオ峠からP1103とその隣のポコのコルを目指し登り返し北東尾根を滑走。出だしでヤセ尾根通過もある。広い尾根もあるので進路確認しながら進む。疎林でツリーランを楽しめた。林道合流地点は急な斜面なので注意。 |
その他周辺情報 | 五箇山温泉 五箇山荘(500円) |
写真
感想
富山・石川県境の大門山は、無雪期にはブナオ峠からの手軽なハイキングの山だが、林道が閉ざされる冬は往復20kmを要する遠い山となる。しかしこの山にはBCスキーヤー垂涎の東斜面があり、不動滝、ブナオ峠東尾根の滑降とつなげると累積滑降高度差1400mの大変充実なルートとなる。
Nishidenは2013年に、一度の敗退の後3月始めに登頂したが、天候悪化のため東斜面には入れなかった。その後Sanchan33と計画したがやはり天候理由で行かれず、4年目の懸案を漸く今回果たすこととなった。2月に入って冬らしい日が多かったが、直前の木曜には北陸でも気温上昇して春一番、金曜気温が高いまま雨が降り、土日は再び低温になるとの推移で、さて山の雪はどうなっているだろうか。
林道ゲートに朝5時前、予定メンバーのChikauさん、koueiさんに、ヤマレコで計画見てやって来たと言うスノーボーダーのgomapal2さんが集結した。先ずは林道歩き、雪面はスキーで体重をかけるとザクッと僅か2,3cm沈む状態でラッセルの苦労はない。片流れ斜面になってもエッジは食い込むので怖くない。ブナオ東尾根への取りつきを過ぎたあたりでgomapal2さんのボードのビンディングにトラブル、この場では修復不能とリタイアとなった。残念でした、次のチャンスにはまたご一緒しましょう。
単調と思えた林道歩きだが、デブリ越えのプチ難所があった。数回のショートカットもアクセントになる。標高900mまで上がって来るとブナオ峠までほぼ一直線、西側の谷の向こうに見えて来たのが、聳え立つ真っ白い台形の大門山。これには胸が高鳴った。降雪の前回大門山登頂時も含めて、雪のブナオ峠までは何度か来ているが、間近にくっきりと大門山の姿を見たのはこれが初めてだった。そして静寂のブナオ峠に到着。朝日が斜めに当たる雰囲気が大変宜しく、今日ここにきて良かったと、しみじみ思う最初の一時だった。
峠からは尾根通しに大門山頂を目指す。峠の名前通りブナの植栽が美しく、標高を上げるごとに樹氷の白さが増す。斜度も適度で典型的にBCスキーに相応しいルートと言える。尾根を登り詰め、赤摩木古山からの稜線に合していよいよ大門山の肩、目の前の白い丘に登りあげるだけ。元気一杯のChikauさんが先行し、続いて僕とkoueiさんが山頂に立った。
空に雲は多いが、周りの山は一通り見えている。koueiさんと登ったのがすぐ隣に堂々と猿ヶ山、少し遠くに三ヶ辻山が人形山と並んでいる。Chikauさんとはついこの間に登った大滝山は山頂の反射板で直ぐ分かる。景色を愛でながら、おやつの交換もし、シールを剥がして滑降準備。まだ時間は10時台だが、今日はこれからが長いのだ。
斜面の雪は、ごく表面に新雪があるが、中は雨の影響を受けた重めの雪、縦溝も出来始めていて要注意。でもカリカリ、ガリガリでないだけ大分ましだ。滑って来た大斜面を見上げて一同ご満悦。さらに斜面を下りて、次第に谷筋へ、両側の斜面が狭まってくる。そして現れたデブリ帯、最初は横の斜面から容易に逃げられたが、遂には凸凹面の通過を強いられる。標高1000m辺りで尾根に逃げられるかと健闘したが、沢床は埋まっているのでそのまま進む。
不動滝の上に掛る林道の橋まで残り100m足らず、その橋も見えているが、ここに本日最大の難所が控えていた。沢底は流れが出ていて、両側とも45度以上の急斜面、橋の先の右岸に林道が伸びているがそこまでも雪崩斜面が続いている。そこを強行突破するか、それとも手前から尾根へと登り返すか、いずれにしてもここから歩行モードだと、シールとクトーをスキーに装着する。斜面トラバースを僕が偵察として見に行って、そのまま進むことを選択した。スキーのエッジが食い込むように力いっぱい踏み込み、凸凹の面でクトーが刺さる様に足場を選び、ウィペットのピックを突き刺して慎重に一歩ずつ進む。落ちれば流れにボチャンだ。特に雪の硬いところ、凸凹の激しく崩れやすいところでは肝を冷やす。こうしてどうにか難所を通過、後続も続いてもらった。その先林道がカーブを曲がった先にも雪崩斜面、ここでは遂にシートラ・アイゼン歩行で通過。その前もそうすればもう少し安心だったな。
この100mを通過するのに、都合3回のモードチェンジの時間も含めてだが、1時間を費やした。この後は地形もなだらかになって、普通にシールで林道歩き、標高差100mを登り返してブナオ峠に戻った。一休みの後さらに標高差100mで1103mピークの少し南の浅い鞍部。これで今日の登りは終了だ。
滑降モードになって東尾根へと進んでいく。ピークの丘を下りて痩せ尾根通過、しばらく緩斜面を歩き、標高989m辺りから快調に滑る斜面になっていく。このツリーランもなかなか楽しかった。若干重雪だが慣れればそんなに難しくない。多少若木が混んでいるところもあるが、苦しむ薮ではない。順調に尾根を辿り、標高640mから尾根が痩せるのて右の斜面に逃げ、ひと滑りで林道に到達。
林道部分はかなり歩くと予想していたが、案外よく滑ってほとんど頑張ることなく、快走でゲートまで戻って来た。登りも下りも、アドベンチャーも含めてBCのあらゆる要素が詰まった充実した行程で二人にも楽しんでもらえたものと思う。僕も非常に良い形で念願を果たすことが出来て満足この上ない。
タカンボースキー場から見える冬の大門山。いつかはチャレンジしたいと思っていたが、念願かなって今回Nishidenさんのツアーに参加させてもらった。
暗闇の林道、いくつかのデブリを越えて進んだ。ブナオ峠手前では大門山がくっきりと見えて、気持ちも高まる。峠からは尾根沿いに登るが、ブナの疎林が素晴らしい。青空も見えてきて、最高のロケーションだ。Nishidenさんと行動すると良い思いをすることが多い。今日もあまりにも素晴らし過ぎてシール登行も全く苦にならず、ガンガン進んだ。手前のボコを北側に巻いて、山頂に到着した。
360度の視界を楽しみ、少し休憩して、山頂から滑走開始。ダイナミックな斜面を慎重に滑り、不動滝近くまで来た。ここが核心部。いろいろ話をしたが、リーダーのNishidenさんがルートを作り、それに従ってゆっくりと通過。すぐにまたデブリがあり、シートラ&アイゼンで問題なく通過(先日購入したcamp race290のデビューと相成った)。
1103ピークの横までシールで登り、さあ、お待ちかねの尾根滑走だ。重めの雪だが、ツリーランを充分に楽しむことができた。林道まで降りて来て、あとはボブスレーでゲートに到着。
このルートは天候とメンバー、谷の雪の状態などいくつかの条件をすべてクリアする必要があると思うが、強いメンバー二人に支えられて周回できてラッキーであった。同行の二人に大感謝である。アドベンチャー要素満載の極上の山スキールートを良い仲間と大満喫し、本当に楽しかった。
Nishidenさんの大門山BCの計画に同行させていただいた。この計画は昨年も実行したが2月中旬なのに気温が高く、雨だったので縮小版で大門山は中止していたので大門山には登ってみたかった。
前日、前々日と気温が高く雨が降り前日の午後から寒気が入り雪に変わったようだ。当日は思いのほか晴れ渡り雪質と天気が悪いということを想定して覚悟していたので気持ちは上がる。急遽gomapal2さんも加わり予定通りの時間に出発。
最初は林道をずっと歩きブナオ峠まで進む。この時期の林道というと片斜面を想像してしまうが道の幅は広いので道全体に雪が覆いかぶさるということはないので歩きやすかったがたまに急な斜面につけられた道は落ちてくる雪が多いのか片斜面になるところも数か所あって緊張したが雪はガチガチではないので問題なく通過。デブリはガチガチにかたまり乗り越えていくのが難儀した。gomapal2さんはビンディングトラブルで序盤で引き返すこととなり残念だったが山頂や危険個所でなくてよかったとも思った。
ブナオ峠からは霧氷が最高で斜度も適度で気持ちのいいハイクアップだった。昨年、今年とIMPで登った山が見えてくると感慨深かった。よく考えるとこの界隈は厳冬期に訪れることが多く大概天気は悪いので眺望がない。今日は予定外に眺望を楽しめたのでハイクアップも全く苦にならない。山頂からの展望も最高だった。(白山は見えなかったけど…)
さていよいよ今日のメインの谷滑降。単独では行かないので楽しみだった。雪の状態は危険はないと判断し滑り込む。最初のカール状の斜面が最高に気持ちよかった。それ以降も状態を観察しながら慎重に進んだが無事不動滝まで降りてくることができたがここからしばらくが今回の核心部でかなりヒヤヒヤした。前回の白山でのトラウマも若干あったが最後まで集中し無事通過できた。Nishidenさん、先頭ありがとうございます。チカさんサポートありがとうございます。
あとは少し重くなった雪だけど尾根の滑降を楽しみ無事林道に合流しトレースをなぞりゲートまで到着。五箇山荘で汗を流した。PT山行の素晴らしさを実感した山旅だった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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ニシデンさん、チカさん、コウエイさん♪
お疲れさまでしたーーーー
暗いうちから出発ってホントすごいし
モチベーション高くないとできないですよね
ご褒美の素晴らしい景色
ため息が出ますね
・・・えーっと
今回はごちそう画像がありませんが(笑)
はははっ、かずみさん
今回 10時間近くかかりましたけど、ラッセルがなかったのでこのコースとしては短時間で帰って来られたと思います。
沢の難所ももっと早くから出てきたら、尾根に登り返して時間がかかったかも知れません。
だから余計なお遊びなしの真剣勝負なのです。
ていうか、究極の遊びなんですけどね。
で、今もらいもののお菓子が多くて、それを配りました。
kazumiさん、コメどうもです。今回最高でした。
ごちそうはお菓子の交換ぐらいでしたが、相変わらずニシデンさんのお菓子はうまかったです。報告遅れました。
ところで白木峰すいませんでした。いずれ、スキーより速いkazumiさんのスノーシューラン御披露も兼ねて、ご一緒させてくださいね。
kazumiさん こんにちは
久しぶりに暗い時間からの行動ですが、皆さんとなら心強いですね。山頂からの景色や谷滑走の景色は本当に最高でした。
ごちそう入れるスペース確保するのにザック新調したのですが何故か別のものでパンパンですf(^_^; ニシデンさんからは帰りの車でも困らないくらい頂きました。
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