Rees Dart Track - Cascade Saddle - French Ridge Track / New Zealand
- GPS
- 40:35
- 距離
- 70.2km
- 登り
- 4,300m
- 下り
- 4,579m
コースタイム
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
- 山行
- 4:36
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:36
- 山行
- 11:18
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 11:18
- 山行
- 3:00
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 3:13
天候 | 1日目:快晴 2日目:曇り 3日目:小雨➡晴れ 4日目:快晴 5日目:快晴 6日目:快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
飛行機
今回、復路のシャトルバスの確保が一番難しかった。直前まで運行状況がわからないうえ(問い合わせても待ってくれと言われた)、復路便も当初は運行予定はなく後日増便されて1日日程をずらして確保できた。何度かメールで問い合わせていたので、増便時にもメール案内が来たので運良く予約できたけど、最悪は最寄りのワナカの街まで歩いて戻る覚悟もしていた。 <往路> Queenstown8.00(シャトルバス)10.00Muddy Creek Carpark(登山口) http://www.infotrack.co.nz ※空港から市街地までは路線バスを使って移動。 <復路> Raspberry Car Park(登山口)14.45(シャトルバス)15.45Wanaka http://alpineconnexions.co.nz/scheduled-service/aspiring-national-park-tramping-shuttle/ Wanaka ⇒ Queenstown http://alpineconnexions.co.nz/Connexions/scheduled-service/wanaka-queenstown-scheduled-service/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
<1日目> Muddy Creek Carpark - Shelter Rock Hut 前半に湿地帯や渡渉が何度もある。膝下まで浸かるのでサンダルがあると便利。 <2日目> Shelter Rock Hut - Dart Hut 渓谷の底をダラダラと登ってダラダラと降りる。Rees Saddle から先は、ちょっと高度感もあるトラバース道。 <3日目> Dart Hut - CascadeSaddle - Aspiring Hut 全行程10時間のロングコース。CascadeSaddleへの急坂にはポールが立っておらずケルンを目標に踏み跡を見分ける必要あり。 CascadeSaddleを通過後のAspiring Hut側への降りはかなりの高度感。垂壁を後ろ向きに降りる箇所も。足元を良く見て風や縦走装備で体がフラれない様に緊張感を持って降りた。 <4日目> Aspiring Hut - French Ridge Hut French Ridge の尾根取り付き付近で渡渉をしてコースのショートカットが可能。でも、その後に川沿いの間違った踏み跡に入り込まないように。また、尾根道は森林限界を越えるまで、かなりの悪路。 ※French Ridge Hutのトイレは今回の唯一紙なし。この日はFrench Ridge Hutにワーデンさんは常駐しておらず、小屋代は支払わないで良いらしい。 <5日目> French Ridge Hut - Aspiring Hut 4日目と同じ道を戻る。 ※Aspiring Hutは今回唯一、ガスコンロが使えるハット。着火装置が無いのでライターの持参が必要。 <6日目> AspiringHut - RaspberryCreek carpark のどかな牧場内を歩くコース。 |
その他周辺情報 | <山小屋> 今回のルートは一括して小屋の事前予約が可能なグレートウォークとは勝手が異なる。前半の2箇所( Shelter Rock Hut / Dart Hut )はDOCが運営管理する山小屋なので、DOCや有名アウトドアショップでチケットを購入し現地でチケットを渡す方式(1枚15ドル)。 水は濾過なし。ガスも無いので持参が必要。寝室にはマットのみ利用可能なので、寝袋の持参が必要。事前の予約は出来ないので、先着順で寝床を確保するスタイル。近くにはテント場もあったので、テント泊も可能(5ドル)。 後半の2箇所( Aspiring Hut / French Ridge Hut )は、ニュージーランドアルパインクラブが所有してDOCが管理する山小屋。チケットの入手はワナカにあるMount Aspiring National Park Visitor Centreで事前購入が可能だが山小屋での現金支払いも可能(事前に他のDOCで問い合わせた時はクレジットカード番号を伝えることでもOKと言われた)。Aspiring Hutは1泊30ドルと高価だけど、ガスコンロも設置されて自由に使える。テント場は5ドル。French Ridge Hutはガスコンロやトイレの紙は無い山小屋(ここ以外のトイレは水洗で紙あり)。水場は天水っぽい。宿泊時にワーデンさんが不在で小屋代を支払わなかったけど25ドルのはず。 <携帯電話> 携帯電話は最寄りのグレノーキー、ワナカ以降は圏外。 <消耗品> Rees側のグレノーキーは小さな街なのでクイーンズタウンで調達が確実。ワナカにはアウトドアショップやスーパーマーケットがありガス缶などの消耗品や食品の現地調達も可能。 <サンドフライ> 強力な蚊みたいな奴。場所によっては、立ち止まると物凄い数が襲ってきた。現地の虫除けも使ったが効いたか怪しい。休憩は生息していない場所を見つけてとった。大抵川沿いに多く、Aspiring Hut周辺は特に厳しかった。日没後はいなくなるので、そこまで我慢。 |
装備
個人装備 |
山と道U.L.FramePack ONE (1)
GPS・地図(1)
ファーストエイド・リペア類(1)
着替え・グローブ(1)
ダウン(1)
保存食・行動食・水(1)
サングラス(1)
ヘッデン(1)
グローブ(1)
テントマット(1)
シュラフ(1)
火器・食器(1)
ガス・燃料(1)
ビニール袋(1)
ストック(1)
テント(1)
シェルター(1)
ポール・マット
|
---|---|
備考 | サンダルは非常に役に立つ。 山小屋の水は濾過されてないので、気になる場合は濾過器を持っていくといい。 |
感想
いくつかのトラックを繋いだ縦走を計画した。Rees - Dart Track の一部分とCascade Saddle を越えてMatukituki valley のトラックを歩く。基本は渓谷歩きだけど、峠や越えや尾根歩きも想像以上にキツくて楽しい、とても濃い6日間となった。
<1日目>
Muddy Creek Carpark 〜 Shelter Rock Hut
晴れ予報通りの快晴の初日。
クイーンズタウンからシャトルバスに乗車。グレノーキーで乗り換えたが登山口のMuddy Creek Carpark で降りたのは自分だけだった。このルートの前半は展望は良いのだけど湿地帯に悩まされた。整備されてないというか自然むき出しというか…当然木道だよねという所を歩く。場合によっては膝下まで浸かる。これが雪解け水のようにとても冷たく辛い。ズブズブとストックが潜って底に付かず沢だと気付くことも。仕方なくサンダルに履き替えながら進む。
後半は徐々に高度を上げていく。アップダウンが多くなり展望は悪くなるが、景色の変化が乏しい前半よりも楽しかったかもしれない。
7時間歩いて山小屋(Shelter Rock Hut)に到着。この小屋は2段4人部屋が2部屋とキッチン兼談話室にも2段ベットが2つある。事前の予約は出来ないので、これらを先着順に確保するが、この日の小屋泊は4パーティ6人だけでゆったり使えた。水は豊富でトイレは水洗(紙あり)。ガス提供は無いので持ち込みが必要。
<2日目>
Shelter Rock Hut 〜 Dart Hut
予報では小雨予報だったけど、幸い雨はなく曇り空でスタート。この日のルート前半は谷底を歩き。Rees Saddle まで登りきると今度は、トラバースしながら降っていく。
この降りは良かった。黒部の源頭部のような雰囲気だった(鷲羽岳と雲ノ平に挟まれたあたり)。正面が黒部五郎ではなく青く輝く氷河(Hesse氷河)で迫力がある。
途中ですれ違ったのは1人だけで最奥感も素晴らしい。黒部源流域が大好きな自分のマイ・ベスト・トラック(in ニュージーランド)を更新。
ただ終盤にミス。山小屋が見えたあたりで一気に高度を下げるが、気が抜けてしまい足を捻ってしまう。足首を少しでも曲げると痛むが、フラットに下ろせば痛みは無い。大事にはならなかったけど、注意力散漫だった。反省。この日泊まったDart Hutも綺麗な山小屋。バンクルームは4部屋あって、自分は1部屋を貸し切りだった。
<3日目>
Dart Hut 〜 Cascade Saddle 〜 Aspiring Hut
コースタイムで10時間のロングな1日。
この時期は日の出が7時30分、日没が20時30分なので明るくなり始めた朝7時に行動開始。が、行動直後から小雨が降り出す。予報では昨夜で雨が上がる予定だったので、回復が遅れている感じ。でも雲はよく流れて風も無いので早めに回復しそう。ひとまず峠の急登までは進むことを決める。最初は氷河に削られた谷底の砂利道を進む。途中、靴を脱いだ渡渉も1回あったが、前日の最後に痛めた足首も慎重に歩く分には痛みは無い。谷の最奥にあるDart氷河が豪快に谷を埋め尽くす所で、Cascade Saddleへのガレ急登が始まる。ここはポールなどの道標が無くなり、ケルンだけが頼り。雨で濡れているせいもあるが、道はわかりにくい。幸いこの頃には雨もあがり、視界も良好なので気持ち良くハイクアップできた。
昼にCascade Saddleに到着する。背後のDart氷河上部にある氷河棚も見事だが、なにより更に今まで見えなかった峠の向こう側の景色が(Matukituki valley)一気に広がる! Cascade Saddleからの1000m以上の落差がある深い谷と対岸には氷河を抱いた険しい峰が連なり大迫力の展望だ。ここまではDart Hutからの日帰りサイドウォークを楽しむ2パーティと一緒だったが、ここから峠越えをするのは自分だけとなる。峠近くのピークで昼食の大休止。この時間は本当に素晴らしかった。雲は雨雲ではなくなり小さな白い雲が、青空に映えた。この一帯をMount Aspiring National Park と言うけどその由来となるMount Aspiring (3033m)の美しいピークが特に印象に残った。こんな場所で山メシできたら何でも旨いって。Cascade Saddleからは直ぐに谷を降るのではなく、しばらくは稜線歩きが始まる。。というか稜線の両端が山に囲まれ両側の谷は見えない高原台地になっていて、湿原や小川が横切る。遠望する峰々は氷河を抱いて、近くの岩場からいくつもの滝が流れて落ちている。という景色。これは本当にヤバイ。1日にしてマイベスト更新(^^)。というか無雪期ルートで、ここまで感動したのは黒部源流域を歩いて以来かも。どこか高天ヶ原のような雰囲気。高原台地なのかわからなくなるほどの川幅がある渡渉をした先は仮設トイレが1基ありキャンプサイトのようだ。事前に入手した地図には載って無い、存在自体知らなかったし現地もトイレがあるだけで看板は通過したCascadeSaddle で見た標柱の行き先表示だけ(キャンプサイト現地にも標識は無い)。まさに秘境?今後の山行予定をキャンセルして、ここに幕営したい衝動に駆られたが、ソロで一夜を過ごすのは怖くなるほどの最奥感で、事前の山小屋でも次の宿泊先を伝えていたし、キャンプサイトに設置されているトイレが若干満タン気味だし、、、先に進むことにした(言い訳、一生懸命考えた)。もし再訪する幸運に恵まれたら、ここだけを目的地にしても良いと思う。
Cascade Saddleを降りるためはキャンプサイトから更に200mほど登り、そこから標高差1400mの降下となるのだけど。。。正直、舐めてました。特に降下開始直後の不帰キレットみたいな垂壁100m。テン泊縦走装備(食料も3日分残っている)で8時間歩いたふらふらの足で、後ろ向きに三点確保の降下をさせられるとは思わなかった(当然、鎖なんてない)。上からは風が煽ってくるし、高度感もある場所。重い荷物で身体がフラれて恐ろしい目にあった。。この崖では、この日初めてすれ違ったハイカーにもここは登りじゃないと厳しいと言われたけど、ここの降りは覚悟が必要。コンディションは重要。登攀としての難易度は高くは無いけど、間違っても雨天で通過する場所じゃない(すれ違った彼はキャンプサイトを目指していた。やるなぁ)。
最初の垂壁の後も1300m降りが続く。降りるのに苦痛を感じた頃にAspiring Hutに到着。寄り道や休憩しまくりで19時になっていた。ちょっと遅くて、小屋だとベットの確保もめんどくさそうだったのと、すれ違ったハイカーからAspiring Hutはテン泊も小屋泊(高いけど!)もどちらも良いよと言われたので、ここで今回初のテン泊とした。テン場代5ドルをワーデンさんに支払う。ワーデンさんによると明日の天気は良いようだ。明日は稜線泊で全行程で一番好天を期待していた日。期待しよう。
Aspiring Hutのテン場は芝生の気持ち良いふかふかの良サイト。。。なけど、幕営するとサンドフライ(咬まれるとすごく痛くて痒い羽虫)が大量に寄ってくる。普通ならテントの入り口を閉めればいいのだけど、前回のTongariro 縦走の大雨で入口のファスナーが閉まらなくなっているのを忘れていた。。クリップを使って入口の応急処置をするものの、隙間はガラ空き。サンドフライは夜間は活動しないので、1時間ほどで日没になり居なくなったけど、テント内はゴマを撒いたかのような惨状になっていた。。。
<4日目>
Aspiring Hut 〜 French Ridge Hut
快晴の一日。ゆっくり10時スタート。
さすが疲れが溜まってきていたがFrench Ridge Hutまでコースタイムで5時間。昨日の半分の時間を歩けば森林限界を越えた素晴らしい景色が待っている。。。と気楽に思っていたが甘かった。尾根への取り付き場所がわからず悩み、ようやく見つかったと思ったら胸まである段差を延々登らされる。全くペースが維持出来ない。高低差も1000mあり自分としては結構キッツイのだけど、途中、50mロープやスノーシャベルを担いだアルパイン装備のパーティに追い越される。French Ridge Hutまでは無雪のお手軽コースだけど、そこから上は氷河のリッジ。彼らは上部を目指すようだ。ハイキングに来たように談笑しながらもハイペースで凄い。また、この真夏にアルパインっていうのは、さすがNZ。自分は16時にようやくハットに到着。途中で昼飯も取ったし道にも迷ったのでコースタイムプラス1時間は良かった方なのかもしれない。Cascade Saddleからの日中の展望もよかったけど、ここでは夜中に何度か小屋を抜け出して夜間の展望を楽しむ。この日は半月で、星は少ないけど峰々の氷河もよく見えるので、コレはコレで良い。
<5日目>
French Ridge Hut 〜 Aspiring Hut
ど快晴の1日。
明日(6日目)14時30分に復路のシャトルバスを予約しているので、そこまでに登山口まで降りる必要がある。French Ridge Hutからでもコースタイムで7時間30分ほどなので頑張れば連泊も可能だけど、前日の行程が厳しかったので、素直にAspiring Hutまで戻ることにする。10時過ぎに小屋を出て2時間30分程でAspiring Hutに到着。連泊と思われる荷物はあったが寝床は余裕。今度は小屋泊にする。小屋泊だとストーブや水が自由に使えるので、ざる蕎麦&ひやむぎを楽しむ。夕方になると次々とハイカーがやってきて寝床の空きは無くなった。隣のおじさんのいびきに悩まされつつも、テント泊より寝れた気がする。
<6日目>
Aspiring Hut 〜 Raspberrycreek car park
今日も快晴の1日。
最終日はコースタイムで2時間30分なので、ゆっくりスタート。小屋を出て早々にマンパスを越えて放牧地の真ん中を通過する。牛の数は少ないけど、トラックのトレース上で草を喰む奴も多く、親子連れが結構多い。親牛がガン見されると緊張してしまう。巻きっぽい道のアップダウンを何度か繰り返して13時に無事ゴールした。スタートは10時過ぎでペースもゆっくりだったので、まっすぐゴールの駐車場まで歩いたけど、駐車場近くのサイドウォークに向かうハイカーも多かった。このMatukituki valley にはまだ、行けなかった山小屋もありルートは色々と作れそう。最寄りのwanakaの街は、アウトドアショップも点在していて、ここを拠点にじっくりとハイキングを楽しむことも出来そう。
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