頚城・大毛無山〜大毛無沢〜容雅山〜北桑沢〜岡沢
- GPS
- 32:00
- 距離
- 23.1km
- 登り
- 1,935m
- 下り
- 1,925m
コースタイム
- 山行
- 5:44
- 休憩
- 1:16
- 合計
- 7:00
- 山行
- 5:23
- 休憩
- 1:57
- 合計
- 7:20
天候 | 両日ともに晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
地元の方々に迷惑にならないように停めましょう。 自転車は岡沢の最終民家の先に停めました。除雪は先まで進んでおり、帰りに確認すると、道が大きくカーブした杉林の中まで進んでいました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
澄川の渡渉点がポイント。ブリッジがあったので渡れましたが、1週間持つかな? 水量はありませんが、川に降りるのに2m以上の雪壁となりますし、降りても上がれないかな… 大毛無沢は思いのほかきれこみが深いので左岸の尾根状をうまくつないだ方がいいか? 悪水沢から先の登りでブロックが落ちて、たまっているところありました。 |
その他周辺情報 | 西野谷・湯楽里館 鉱泉のため沸かし循環でした。 関温泉まで頑張ればよかったかな⁇ 千代の光酒造で日本酒にまつわるいろいろな話を聞かせていただきました。 |
写真
感想
かなり昔から知っていたコース、しかしアライスキー場が閉鎖され日帰りでは厳しくなっていた。大毛無沢・北桑沢どちらも憧れてていた斜面。今年は頚城が少雪とのこと、4月近いと澄川が渡れない可能性があるため、この時期に行ってみることにする。このところ週末が天気がいいこともあり、その点では不安が少ない。
11日、黒姫Pで仮眠、中郷で上信越自動車道を降りて自転車を置きに岡沢へ向かう。一昨年だったか、澄川を降りて来た時に、かなり林道上部まで除雪が入っていたので、せめて関山駐屯地の入口くらいに自転車が置ければ下り勾配のため楽できるかなと思っていた。迷いながら住宅地の端に着いてみれば、車一台幅の除雪がされていた。この先展開できる余地があるのか急に不安になり、コンクリート会社の分岐先付近に自転車をデポする。雪の量もここまでは滑ってこられそうだったし…
車を旧アライスキー場に向かわせると、その入り口に『許可車両以外立ち入り禁止』の大きな看板。ネットによれば来年、韓国資本で再営業開始らしいが、なんとも仰々しい看板である。嫌な予感がしたので、その入口にできていた除雪部分に停めさせてもらい出発した。散歩していた地元の方によれば、『買われるまでは自由だったんだけどねぇ』と言っていた。さらに出発直前、警備会社の車が来て『ここから先、スキー場の中を通りますか』『施設の社員からスキー場で遊んでいる人がいるから注意してくれと言われてきた』『猟をしているから注意してくださいという注意して』等、いろいろ言われた。スキー場は通らないことを地図で説明し、納得してもらっての出発となった。
林道?脇の雪堤を進み、踏み跡がついた林道に入る。スキー、かんじき、犬の足跡が続いていた。参考書は沢沿いを杉林直下をからんで登っているようであったが、早めに左側の尾根にトレースが分岐したので、気温も高くコース状態もわからないことから、尾根のトレースをたどる。尾根ルートは灌木の間を抜ける所が多く、泊り荷物ではやや面倒くさかった。要山直下で下からのトレースが合流してくる。下から来た方が歩きやすそうだった。要山頂上には無線か何かのアンテナが立っている。犬の足跡もここまで、とても眺めがよくスノーハイクでここまででもよさそうだ。雪少ないと聞いていたが、言っても頚城、雪について何ら問題なし。
ここから先は広く緩やかな尾根。大きな木が生えているわけではないので、ガス時は主稜線に取り付くまで目印的のものはなく、どこでも登れそうなだけに雪崩の危険を考えると注意した方がいいかも。参考書ではそのまま西に進み小尾根に乗る感じだが、林道への雪崩防止柵があることを考えればスキー場側の沢地形からコース境の灌木帯に逃げた方がよさそうだ。先行しているトレースをありがたく使わせてもらう。
誰も踏んでいないところを歩くと、あっという間に下駄になってしまう。1150mくらいのダンビロ地形のところで休憩し、シールワックスを塗り増す。
ここから緩くゲレンデサイドの灌木帯を進むが、先行トレースは主稜線の雪庇直下をトラバースして、雪庇のなくなったところから主稜線に上がっている。汗がとめどなく出てくるようなこの気温でこの下をトラバる勇気はなく、ここだけスキー場を横断しゲレンデトップの半分以上埋まったリフト小屋から主稜線に上がる。下駄状態は続いており疲労困憊だ。初めて見る大毛無山まではあと30分らしいが、本当につくのか?主稜線上はもう潜ることなく、緩やかに登って行く。左側の斜面は最高斜面でシュプールが残っている。スキー場との境は全く分からず、どこまでが私有地なのか。例えば大毛無直下にベースを決めてあの斜面を滑ったら、ヘリコプターで立入禁止だからやめるように言いに来るのだろうか?そんなことを考えながら頂上南斜面に続くトレースを使わせてもらい、頂上に到着した。火打、焼山等名だたる頚城の山々が見え、すぐ北には日本海が見えている。このエリアに何度も足を運んでいるが、本当に最高の山々である。
結構長く休憩し滑降にかかる。沢の左岸の尾根状というか沢というか、なんとも言えない斜面を滑る。いずれにしても斜度は緩く、楽しい。が、もう16時のため雪面はクラスとしてきておりやや滑りにくい感じがする。一旦平坦地に出るが、先行者は沢の中を進んでいる。初見なのでたどってしまったが、沢は割と深く、左岸沿いで進んだ方が後半が楽しいかもしれない。調子に乗っていると所々滝ものぞいているところもあるので注意。ただ言ってもも頚城、十分な雪の量だ。悪水沢と容雅山からの沢は右岸からダブルで出合ってくる。地形図はつなぎ目のため見づらい。出合に来てから解説を見るとなるほどと思う地形だ。出合右岸は亀裂が大きくなった斜面、この先1220m台地まで上がって幕と思っていたが、あと1時間以上かかるのは目に見えているので、大毛無沢側の雪崩の影響のなさそうなところで泊まることにした。
/13 参考書は登る沢は右俣の方が緩いと記載されていたが、コース取りの線は左俣だった。これは楽そうな右を選択、先行者のトレースは左というよりも尾根に取り付いているようだった。右俣に入ってすぐに滝つぼの出ている8mくらいの滝があり右岸を巻く。その先はブロックで一杯、デブリーランドと化していた。時間で気を付けなくてはならない。沢形は左に曲がっているが、正面には緩やかな斜面が広がっている。ただ、主稜線には雪庇が発達していて、上がることはできなさそうだ。沢形通りに進み、緩そうに見える斜面から1220台地に上がる。ここまでのブナ林は最高だった。台地は無立木で正面に北桑沢斜面が広がっている。これまた素晴らしい斜面だ。昨日ここまで頑張ることはできなかったと思うが、一度泊まってみたい場所だ。先行者のトレースは台地の下を通過し、北桑沢を横断して容雅山の東尾根から取り付いていた。台地から主稜線までもいい雰囲気、ここの樹間を滑るのも気分いいだろう。主稜線から容雅山Pまでは急斜面をジグ切って登る。風が強そうな雪面をしており、硬いと苦労しそうだ。登り切るとすぐ目の前に火打山からの山スキー名コースが飛び込んでくる。素晴らしい展望台だ。風もなくしばし見入ってしまう。
今山行のメイン滑降に移る。下から見ていて頂上から直で滑り込めそうだ。目印の灌木脇からドロップインする。もう少し緩い雪なら申し分なかったが、最高の斜面だ。台地と同高度になり、底から先で沢状に入る。大毛無沢より幅が広く、穴の開いた場所もあるが気にならない。右岸の沢からシュプールが合流してくるが、どこを滑ったんだろう。雪が少なかった場合に上がる右岸の800m台地はわかりやすい。澄川出合では火打からのシュプールがたくさん合流していた。ブリッジを利用して対岸に渡る。水量はなんでもないが、河床に降りると登ってこられない高さだ。
ここまでくると春の山度が一気に増す。たるみたいところだが、この先あの林道滑降が待っている。燕尾根に上がり、平坦になり東へ進むトレースをたどると導水管に出る。下を見て導水管左を滑る方が快適だ。間違って右を滑ってしまったためにキックターンの鬼になってしまった。発電所に着くと職員3人が除雪していた。吊り橋を渡ると、大した距離ではないもののあの登りが…気持ちが切れかかっているところでこの登りはきつく感じる。
林道終点で大休止、どこまで除雪されているかわからない林道滑降に向かう。駐屯地脇までおおむね滑ることができたが、ここからは歩きが多くなる。気温は高く汗だくだ。道幅が広くなった辺りからは快適に滑ることができると思っていたが、あの杉林まで除雪車が入って作業していた。杉林を抜けると雪堤が続いていたが、グサグサ雪で潜るだけで滑らない。すい進滑降というよりも歩きで自転車デポ地に到着した。
担がないだけましだった。
自転車で車に戻るまでは15分くらい、湯楽里までの登りがネックと思っていたけれど、ブーツのままでこいでも何の抵抗もなかった。天気に恵まれて最高の山行でした。
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