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Yamareco

記録ID: 1090663
全員に公開
雪山ハイキング
東海

【荘川】オサンババ〜W烏帽子岳【一色から】

2017年03月19日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
10:45
距離
19.3km
登り
1,292m
下り
1,286m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
9:16
休憩
1:29
合計
10:45
距離 19.3km 登り 1,294m 下り 1,297m
6:13
78
駐車地(一色の森キャンプ場)
7:31
120
北西尾根取付き
9:31
9:53
102
オサンババ
11:35
11:38
14
11:52
11:57
17
12:14
13:05
85
14:30
14:38
22
オサンババ
15:00
118
尾根下降点
16:58
駐車地(一色の森キャンプ場)
最初の林道歩き以外は全行程スノーシュー。植林内ではスネ〜時に腿くらいの新雪ラッセル、稜線上では5cm〜20cm程度の沈み込みという条件でのCTです。けっこう一生懸命歩きました(^^ゞ
天候 曇りのち晴れるも霞強し
過去天気図(気象庁) 2017年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
東海北陸自動車道・荘川IC→国道158号を高山方面へ→県道452号で飛騨荘川 一色の森キャンプ場(一色国際スキー場跡地)
当日は県道のその先はまだ冬季通行止めでした。キャンプ場内に駐車するのは遠慮して、県道からの入り口の空きスペース(橋のたもと)に駐車しました。
コース状況/
危険箇所等
登山道ではありません。出かけられる際は自己責任でお願いします。
コース全体で危険個所はなかったと思います。雪はなかなか締まらず緩んでいるので踏み抜き注意です。当日はスノーシューが最適、最低でもワカンがないと歩ける状況ではありませんでした。
その他周辺情報 道の駅桜の郷荘川
http://kankou.city.takayama.lg.jp/2000002/2000509/2000512.html
桜香の湯(道の駅隣接)
http://www.hida-ouka.jp/shisetsu01.html
一色の森キャンプ場(一色国際スキー場跡)入口に駐車。もう一台の主は鷲ヶ岳を登るそうな。
2017年03月19日 06:12撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 6:12
一色の森キャンプ場(一色国際スキー場跡)入口に駐車。もう一台の主は鷲ヶ岳を登るそうな。
キャンプ場から林道へ。雪は締まっているのでツボ足で。
2017年03月19日 06:15撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 6:15
キャンプ場から林道へ。雪は締まっているのでツボ足で。
この尾根からスノーシュー履いて取付きます。
2017年03月19日 06:51撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 6:51
この尾根からスノーシュー履いて取付きます。
朝日が弱弱しい。快晴予報はどうなった?
2017年03月19日 07:11撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 7:11
朝日が弱弱しい。快晴予報はどうなった?
林道に出合いこれを行く。
2017年03月19日 07:19撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 7:19
林道に出合いこれを行く。
右に分岐する林道へ。
2017年03月19日 07:29撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 7:29
右に分岐する林道へ。
林道で谷を渡りこの尾根に乗り換えます。
2017年03月19日 07:32撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 7:32
林道で谷を渡りこの尾根に乗り換えます。
急斜面に新雪で苦労します。
2017年03月19日 07:35撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 7:35
急斜面に新雪で苦労します。
これがなかなか上がれない^^;
2017年03月19日 07:36撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 7:36
これがなかなか上がれない^^;
・1284
2017年03月19日 07:52撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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・1284
鷲ヶ岳を望む。霞が酷い。
2017年03月19日 07:55撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 7:55
鷲ヶ岳を望む。霞が酷い。
そこから暗い植林尾根に。雪がかなり深くなる。
2017年03月19日 07:57撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 7:57
そこから暗い植林尾根に。雪がかなり深くなる。
新雪の壁の波状攻撃にもがき苦しみました。
2017年03月19日 08:02撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 8:02
新雪の壁の波状攻撃にもがき苦しみました。
頑張ってどうにか登り上げました。
2017年03月19日 08:29撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 8:29
頑張ってどうにか登り上げました。
ここからは快適に歩けます。たぶん道がありますね。
2017年03月19日 08:37撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
1
3/19 8:37
ここからは快適に歩けます。たぶん道がありますね。
オサンババか。
2017年03月19日 08:48撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
1
3/19 8:48
オサンババか。
旧一色国際スキー場から続く尾根がよさげ。
2017年03月19日 08:57撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 8:57
旧一色国際スキー場から続く尾根がよさげ。
セッピも安定してきました。
2017年03月19日 08:59撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 8:59
セッピも安定してきました。
ブナ林帯に突入。尾根が広がりを見せます。
2017年03月19日 09:05撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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ブナ林帯に突入。尾根が広がりを見せます。
サルノコシカケ?
2017年03月19日 09:06撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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サルノコシカケ?
晴れてくるのかなあ^^;
2017年03月19日 09:06撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
2
3/19 9:06
晴れてくるのかなあ^^;
森は素晴らしいです。
2017年03月19日 09:12撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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森は素晴らしいです。
雪原状尾根。
2017年03月19日 09:16撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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雪原状尾根。
烏帽子まで行きたいんですが…。
2017年03月19日 09:24撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 9:24
烏帽子まで行きたいんですが…。
オサンババ頂上台地に入場します。ノートレース。
2017年03月19日 09:29撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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オサンババ頂上台地に入場します。ノートレース。
山中山のプレート。
2017年03月19日 09:31撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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山中山のプレート。
晴れるんなら行きますけど、どうなの?烏帽子くん。
2017年03月19日 09:45撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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晴れるんなら行きますけど、どうなの?烏帽子くん。
しばし考え中。
2017年03月19日 09:46撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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しばし考え中。
行ってみたら?とダケカンバのささやき。
2017年03月19日 09:55撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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行ってみたら?とダケカンバのささやき。
よし、行ってみるか〜、ここでのんびりも魅力ありますが。
2017年03月19日 09:55撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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よし、行ってみるか〜、ここでのんびりも魅力ありますが。
オオカメノキでしたかね?
2017年03月19日 10:00撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
1
3/19 10:00
オオカメノキでしたかね?
でも雪は決して軽くありませんよ。
2017年03月19日 10:24撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 10:24
でも雪は決して軽くありませんよ。
烏帽子岳に向かう前日のトレースにガッカリ感が。これは仕方ない。
2017年03月19日 10:31撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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烏帽子岳に向かう前日のトレースにガッカリ感が。これは仕方ない。
途中のピーク、床辺山でトレースが終了。おおっ、やったね。
2017年03月19日 10:44撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 10:44
途中のピーク、床辺山でトレースが終了。おおっ、やったね。
ここからはノートレース。モチベーションは急上昇。
2017年03月19日 10:52撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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3/19 10:52
ここからはノートレース。モチベーションは急上昇。
アップダウンを繰り返す。どうしても帰りが心配で振り返ってしまいます(^^ゞ
2017年03月19日 11:00撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 11:00
アップダウンを繰り返す。どうしても帰りが心配で振り返ってしまいます(^^ゞ
なかなか着かない烏帽子岳。でも雰囲気最高です。
2017年03月19日 11:10撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 11:10
なかなか着かない烏帽子岳。でも雰囲気最高です。
いい、実にいい。
2017年03月19日 11:12撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 11:12
いい、実にいい。
左奥がオサンババ。遠くなりました。あそこまで戻るんですけどね。
2017年03月19日 11:17撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 11:17
左奥がオサンババ。遠くなりました。あそこまで戻るんですけどね。
ブナワールド。ここには平和しかありません。
2017年03月19日 11:18撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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3/19 11:18
ブナワールド。ここには平和しかありません。
しかし着かないなあ。
2017年03月19日 11:25撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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しかし着かないなあ。
延々と続くブナ林。
2017年03月19日 11:32撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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延々と続くブナ林。
ついに烏帽子岳に到着です。
2017年03月19日 11:36撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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ついに烏帽子岳に到着です。
烏帽子岳から先にワカンのトレースがありました。これを追うように…
2017年03月19日 11:47撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 11:47
烏帽子岳から先にワカンのトレースがありました。これを追うように…
気良烏帽子岳に足を延ばしましたが、展望はやはり残念。
2017年03月19日 11:53撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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気良烏帽子岳に足を延ばしましたが、展望はやはり残念。
少し戻って振り返る気良烏帽子岳。雪が少ないですかね。
2017年03月19日 11:56撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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3/19 11:56
少し戻って振り返る気良烏帽子岳。雪が少ないですかね。
烏帽子岳に戻り昼飯休憩。
2017年03月19日 12:24撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 12:24
烏帽子岳に戻り昼飯休憩。
再び素晴らしい雪原尾根をオサンババ目指して戻ります。
2017年03月19日 13:11撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 13:11
再び素晴らしい雪原尾根をオサンババ目指して戻ります。
ブナ満喫。
2017年03月19日 13:13撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 13:13
ブナ満喫。
信頼の?マイトレースをたどります。
2017年03月19日 13:19撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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信頼の?マイトレースをたどります。
床辺山へ登りかえす。
2017年03月19日 13:24撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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床辺山へ登りかえす。
オサンババのブナ林だって負けてません。
2017年03月19日 14:11撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 14:11
オサンババのブナ林だって負けてません。
ここはホントはのんびり過ごすのが似合うと思う。
2017年03月19日 14:14撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
1
3/19 14:14
ここはホントはのんびり過ごすのが似合うと思う。
オサンババに帰還。新しいトレースは無し。
2017年03月19日 14:28撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 14:28
オサンババに帰還。新しいトレースは無し。
帰路は少し稜線を歩きます。
2017年03月19日 14:44撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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帰路は少し稜線を歩きます。
ここもなかなかいいですよ。
2017年03月19日 14:49撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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ここもなかなかいいですよ。
ブナたちも見納め。
2017年03月19日 14:54撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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ブナたちも見納め。
この尾根を下ります。
2017年03月19日 14:58撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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3/19 14:58
この尾根を下ります。
振り返る。
2017年03月19日 15:04撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
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3/19 15:04
振り返る。
地形図で見るよりずっと快適な尾根が続きました。
2017年03月19日 15:08撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
1
3/19 15:08
地形図で見るよりずっと快適な尾根が続きました。
やはり来た、深雪植林帯。でも傾斜が緩いのでなんとかOK
2017年03月19日 15:32撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 15:32
やはり来た、深雪植林帯。でも傾斜が緩いのでなんとかOK
たびたび自然林復活。
2017年03月19日 15:49撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 15:49
たびたび自然林復活。
だんだん細くなる尾根。
2017年03月19日 16:09撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 16:09
だんだん細くなる尾根。
最後は適当に林道に着地。タップリ一日歩きました。
2017年03月19日 16:40撮影 by  Canon PowerShot S120, Canon
3/19 16:40
最後は適当に林道に着地。タップリ一日歩きました。
撮影機器:

感想

オサンババといえば、めいほうスキー場からリフトを乗り継いで超簡単に登れてしまうお手軽な雪山のイメージでしょうか。でも、かつてはスキーを履いてないとリフトに乗せてもらえず、スキーをやらない私にとっては縁遠い山となっていました。いつしか登山者でもリフトに乗れるようになってヤマレコでもよく記録を目にするようになりましたが、やっぱりスキー場からの入山は避けたいという意地(←ひがみ)もあり、あれこれとルートを考えてはみるものの、なかなか実行する機会はありませんでした。
ひと頃、限定的な狭い範囲でですが、オッサンと○○ァの聖地とか言われてプチブームになったこともあるオサンババ、今ではすっかり自分も適齢期(笑) では今シーズンこそ出かけてやろうかとその気になりました。

【駐車地〜北西尾根取付き〜オサンババ】
スタートは荘川の一色国際スキー場跡のキャンプ施設から。施設には人の気配があり、場内に車を置くのは気が引けたので、川を挟んだ県道の空きスペースに車を置きます。準備をしていると一台の車がやってきてすぐ近くに車を止めました。様子を見ていると明らかに登山者のようです。若い単独の男性で、まさかオサンババに向かうつもりじゃあるまいなと気になって準備が手に着かないので、あいさつしがてら尋ねてみると、オサンババのお向かいある鷲ヶ岳を目指すとのこと。安心して準備を進め、一足お先にキャンプ場内から林道へ向かいます。林道にはしっかり雪がありましたが、スノーモービルが走ったあとなのか?ギュッと締まっており、しばらくはスノーシューを手に持ってツボ足で歩いていきます。
40分ほどで取付き予定の尾根末端に到着。ここでスノーシューを履き、ヒールリフターを上げて尾根に取付きます。この時点では雪はよく締まっており、これが続けば楽勝だな〜などと思っておりました。やがて林道に出合い、予定通りその尾根直下の林道を進みます。林道はやがて2つに分かれ、谷をトラバースするほうの道をたどります。この道を利用して尾根を乗り換えようという目論見です。その尾根は取付きが急登で、しかもなぜか新雪でふかふか。フーフー言いながら登り上げるとすぐに幅広の穏やかな尾根になりました。
そこから少し下った鞍部からは鷲ヶ岳がよく見えますが、空は灰色なうえに酷い霞でスッキリしません。そしてそこから先の今日のコースの中では一番の急登となりますが、これが薄暗い植林一色^^; 日が当たらないので新雪がそのままの状態で、スノーシューでも沈みまくります。幹の部分がすっかり埋まるほどの雪の深さで、見通しが効かずもがくばかりでなかなか登っていけません。これには本当に心が折れそうでした。
それでも休まず登っていればいつかは、という感じで植林を脱出。ブナも混じる明るい尾根にとびだしたところで、ザックを放り投げて上半身裸となり、首元から入り込んだ大量の杉の枯葉や小枝を払い落とします。
さあ、ここからは快適な緩くて広い明るい尾根道となるわけですが、気がかりなのは空模様。快晴予報に反して雲が多く、強い霞もあって、もう見るからにどんより。目指すオサンババや、旧一色国際スキー場からの尾根も見えてきて、晴れていたらかなり気持ちも盛り上がるところだと思うんですが。
なんとなくモチベーションも上がらないまま、安定したセッピの尾根を歩き、大ブナやダケカンバ、ミズナラの混成する広いオサンババ山頂台地に到着すると、意外にもトレースはありませんでした。こちらが正式名称なんでしょうか、山中山と書かれたプレートがあり、そこからすぐ先のブナ林にザックを下して烏帽子岳を眺めて小休止。調子がよければ当然、烏帽子岳まで足を延ばすつもりの早出をしているわけですが、これから晴れてくるのかこないのか?どうなんだよ烏帽子君。駄賃が出ないなら行かないぞ。

【オサンババ〜烏帽子岳〜気良烏帽子〜烏帽子岳】
悩んではみたものの、時間はまだたっぷりとあるし、こころなしか空も青くなってきた?気もしないでもありません。意を決してザックを担ぎ、烏帽子へ続く尾根へと踏み込みます。するとその先、突然トレースがあらわれたではありませんか。おそらく昨日のものでしょう、その上に昨夜の新雪が乗っています。オサンババまで来てないということは烏帽子岳に向かったということなんでしょうか。ここならトレースがあっても決しておかしくないとはいえ、やっぱりちょっと残念です。救いは新雪がその大部分を隠してくれていることです。
それよりもこの尾根の快適さといったらありません。素晴らしいブナ林がどこまでも続き、広くて緩い平和しかない雪タップリの道。ただしアップダウンは大きく、かなり緩んだ雪にスノーシューは沈みます。でもそれを打ち消してくれる行く先への期待が大きく、ワクワク感があります。
そしてちょうどオサンババと烏帽子岳の中間にある床辺山に到着すると、いよいよ烏帽子岳への大きな登りが立ちはだかります。すると、なんとトレースはここで終わっています。パーティーが休憩した跡があり、ここで引返していることがわかります。目の前に続くノートレースの尾根に、だんだん青くなってきた空。モチベーションは急上昇。日焼け止めを塗り直し、喜び勇んで烏帽子岳への登りに向かいました。
登りつめてみれば、烏帽子岳はまだかなり先だと知ることになります。でもここから続く広大な雪原にひろがるブナ林が素晴らしいの一言でした。これは絶対ここまでは来なくちゃいけない。これを知らずに帰るなんて残念すぎます。素晴らしい光景に酔いしれながら、ようやくたどり着いた烏帽子岳には…、なんとワカンのトレースが残されています。私とは反対側から登ってきたものでした。山友から進められていたこともあり、そのトレースを追うようにさらに先にある、気良烏帽子岳を目指します。すでにワカンのトレースはめいほう側の尾根を下山しており、気良烏帽子岳から登ってきていたことがわかります。
今年はこの山域は雪は少なかったのか?ドーム状になっているはずだった気良烏帽子岳の頂上は傾斜しており、そこへ続く尾根はナイフリッジもどきとなっていました。山頂プレートは消失して杭棒だけが立つ山頂からの展望は、強い霞のため目の前の鷲ヶ岳あたりが精いっぱい。何の未練もなくそこをあとにして烏帽子岳へと引き返し、いつもよりかなり短めの昼飯タイムとなりました。

【烏帽子岳〜オサンババ〜尾根下降点〜駐車地】
さて下山と言っても、オサンババまではアップダウンの道のりで往路と変わらない時間を要します。さらに緩んだ雪と日差しに大汗をかいて登ったり下りたり登ったり下りたり。
ようやくオサンババに帰還しますが、新しいトレースはなし。結局、トレースには出合っても、まったく人には出会うことはありませんでした。
下山は登りの尾根よりひとつ北を降ります。オサンババから雪原状の尾根を緩く下り、最後の稜線歩きを楽しみますが、ここもなかなか爽快な風景がひろがっていました。
旧一色国際スキー場へ続く尾根と別れ、左手植林の尾根を下っていきましょう。この尾根は登りの尾根と比べて傾斜が一定で、やはり植林の新雪地帯はありましたが、下りということを差し引いてもずいぶん楽でした。
植林一色になったと思ったらまた自然林になったりで、なかなか高度の下がらないダラダラと長い尾根ではありますが、やがて沢が近づき尾根形状は消え、適当なところから林道へと着地。雪はしっかりとあるので、スノーシューをはいたまま駐車地へと戻りました。
そこには鷲ヶ岳へ向かった男性の車はもうありませんでした。時間は17時直前。久しぶりに丸一日がかりの山歩きとなり、翌日に予定していた揖斐のお山はこの時点で来年へと持ち越しとなったのでした。

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