【徳山湖】若丸山 ヤブで楽しむブナの新緑
- GPS
- 11:45
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 1,139m
- 下り
- 1,135m
コースタイム
- 山行
- 9:37
- 休憩
- 2:08
- 合計
- 11:45
今後、落葉樹のヤブが芽吹きだせば見通しも効かず、困難になると思われます。
天候 | はじめ曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
現在、駐車場の大部分がトンネル工事車両の回転場になっており、駐車スペースは狭くなっています。トイレの前に駐車しました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
公式な登山道ではありませんが、大部分において春の若丸山への登山者による目印と踏み跡がしっかりあります。 残雪を利用して歩かれているであろう・1072と若丸山直下がかなり手強いヤブで踏み跡も見当りませんでした。特に下りでは尾根芯が見えないほどなので、単独はなるべく避け、仲間同士で進路を注意しあう方がいいかと思いました。 若丸山へ向け、北東の尾根へ進むところ(当レコでは梨ヶ平分岐としています)の最初の下りは足元が切れ落ちているので慎重に進んでください。あとは基本的には広い尾根です。 |
その他周辺情報 | 「道の駅 星のふる里ふじはし」 http://www.ibikogen.com/michinoeki.html 道の駅敷地内に「いび川温泉・藤橋の湯」 http://ibigawafujihashisp.wixsite.com/987654321 |
写真
感想
一般的には尾根コースで行く場合、残雪期に登る山とされている徳山湖左岸の若丸山に敢えてヤブで登ってきました。
昨年にとあるお方のヤブでの登頂記録を拝見して以来、何とか自分も行ってみたいと思っていて、昨秋に梨ヶ平に出かけた際に同行の山友・山だよ姉さんに提案したものの、あえなく却下され(というかド叱られ)てしまいました。が、なんとその日、そのとあるお方がまたしてもヤブの若丸山に登られたのです。それでとうとう山だよ姉さんもその気になってくれたようで、ヤブの茂る前で日の長いGW頃ならということになり、この日を迎えたというわけです。なぜか世間より1日早く連休の始まったウチの会社に感謝(^^)v
【塚駐車場〜梨ヶ平分岐】
登山道のないヤブ山とされている若丸山ですが、残雪期には多くの登山者が訪れるためしっかりとした踏み跡と目印が付いており、十分に登山道レベルの道が続いています。
取付きから植林の急登を目印を追って登り、いったん平たんになります。獣捕獲用の檻を見て、再び今度はブナ林の急登。そこからはブナ林の広がる広くて緩やかな道を進みます。快晴予報に反しての曇り空で、せっかく芽吹きの季節を迎えたブナ林も精彩を欠いて残念。おかげで?道草もなく若丸山と梨ヶ平の分岐に到着。若丸山へはここから北東の尾根へ入ることになります。
ちなみに梨ヶ平とはこの分岐を南南東へ進んだ先にある、良いブナ林の楽しめる三角点のことです。若丸山にしか用はないよと言われる方には何の興味もないところでしょうが。
【梨ヶ平分岐〜・1072】
若丸山へ向けて足元の切れ落ちた尾根を慎重に下ります。高所恐怖症の私にはココが一番の注意箇所かと思いました。
その後は再び尾根幅も広くなり、新緑のブナ林の中を気持ちよく進んでいきます。青空も広がって、モチベーションも上がってきます。依然としてしっかりした道が続いており、順調に若丸山に近づいてきました。
事前情報でシャクナゲのヤブがあるという・1072への登りは初めはなんとか踏み跡もありましたが、最後は情報通りの灌木のバリケードが立ちふさがります。ここは弱点をさがして右に左にでなんとかクリア。最後はちょっと痩せたコブを降りて残雪の小広場のような鞍部に。ここからいよいよこれから取付く若丸山直下の切り立った斜面状の壁を見上げます。
【・1072〜若丸山】
いよいよかと覚悟を決めて登りにかかるものの、再びしっかりした踏み跡があり急ではありますが問題なく登っていけます。周囲の山々の展望も広がり始め、まさかこのまま行けちゃうんじゃないの?などと山だよ姉さんと話しながら快適な登りを続けていくうち、徐々に尾根芯ヤブとなり、斜面の獣道を灌木の枝をかわしながらの登りとなりました。
そしてとうとうそれも行き詰まり、ついに本格的なヤブコギが始まります。尾根芯を外さない範囲で弱点を探り右へ左へとはい上がります。大きな岩を巻き、シャクナゲと常緑の灌木の頑丈なバリケードに立ち向かいます。足は着地することができず灌木の枝を渡り歩くような感じ。足を上げるのにも一苦労です^^;
そしてついに若丸山の肩に登り上げました。本当の激ヤブ区間は時間にしたら30分と少しくらいですが、とてつもなく長く感じました。
しかしこれでヤブからの解放…とはいきませんでした。予定ではここからはさすがに雪が残っていて、快適にビクトリーロードをたどって山頂へという目論見での日どり決めだったんですが、見事にそれは外れてしまいました(^^ゞヤブ丸出し。
でもここまできたら撤退の2文字はあるはずはなく、気合で山頂を目指します。周囲に広がる大展望に励まされヤブを掻い潜り、踏み倒し、転がされ、ビンタをくらい、脛にコブを作り、ほんのなけなしの残雪も踏みながらの前進。そしていよいよ若丸山頂上が近づくとふいにヤブの背丈が低くなって踏み跡さえも現れて一気にスピードアップ。ついにヤブ期の若丸山に到着しました!当然の貸切。
うれしさのあまり、私にしては珍しく山頂での記念写真を山だよ姉さんに撮ってもらい、雲が多いながらも周囲に広がる大展望を楽しみながらの大休止となりました。
それにしても女性の中でも小柄な山だよ姉さん、積極的に何度も先頭でヤブをこいでの若丸山登頂。あなた凄いと思います。
【ピストンで下山】
満足感いっぱいでの下山ですが、油断は禁物。残雪期ならトレースをたどるだけですが、斜面状のヤブ尾根はむしろ下りの方が難しい。常緑のヤブで見通しが効かず尾根芯がつかめない。お互いに進路が外れていくのを注意しあいながら慎重にクリア。
そしてやっと安心できるところからは日差しに若葉を眩しく光らせるブナ林を存分に楽しみながらのんびりと下りました。
結局、本当にひどいヤブは全行程の中ではわずかな区間、時間にすれば20%くらいといったところでしょうか。これを残雪期限定と決めつけてしまうのはもったいないような気もした素晴らしいブナ新緑の若丸山でした。
コメント
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こんばんは
若丸の新緑いいですね、自分は2年前の5月3日に行きましたが新緑のブナ林に斜光があたっていい感じだったのが印象に残っています。
そしてシャクナゲのやぶこぎが山行を思い出深いものにしてくれました。
木製の「若丸山」の標識を持って自分も山頂写真を撮りました(自撮りですけど)。
hanamaruteさん、コメントありがとうございます。
その伝説のレコはもちろん拝見しています。しかも繰り返し
2年前の春はどこもブナの芽吹きから若葉への展開が早くて、hanamaruteさんのレコの新緑はきれいですね。今回もこれを期待していましたがすこし早かった感じです。
シャクナゲのヤブこぎは確かに忘れられないものとなりそうで、うっかり忘れて再訪してしまうような心配はありませんね
改めてこれを単独で冠山まで周回してしまうhanamaruteさんの凄さを思い知りました
これからも活躍を期待しています
hermit-crabさん こんにちは〜
あぁ憧れの若丸・・・
残雪期に今季集大成で予定していた若丸・・・(寝坊してオジャンとなるw)
もう藪も見え始めてるこの時期に登頂とはーーーー
スゴイ スゴすぐる
登頂写真 にも喜びがあふれてますね
青空に赤パンがカッコイイですぞ〜 おめでとうございます
新緑のブナもとっても素晴らしいんですが・・・
36〜37枚目のお写真のような藪見るともう・・・
枝がこっち向いて刺さってくるし太いわ固いわってめっちゃキツそうな藪漕ぎ
本当にお疲れさまでした
若丸から能郷白山や冠山が見られるなんて・・・ 雲の影が映ってとってもキレイ あぁ更に憧れが増しますw
blackさん ありがとうございます
平和大好き自然派ハイカーのhermit-crabもやるときはやるんです〜
blackさんは痛すぎる大寝坊でしたね。でもね、blackさんが考えてるほどメチャクチャなヤブでもなかったですよ。これまでのblackさんのヤブこぎ経験を考えたら、まだ今のうちなら十分可能だと思います。
きついのは36〜37枚目よりもやっぱり壁状急斜面のシャクナゲと常緑のヤブこぎでした。肩まで上がれば平たんですから。この時期ならではの美しさもありますよ。だだ単独はちょっとですけどね
あの赤パンは、激ヤブと一戦交えるときの戦闘服なんです 気持ちの問題だけですが
いずれにしても考えられないようなスピードで経験値を上げている勉強熱心なblackさんなら、若丸も近いうちにあっさりとやっちゃうでしょう
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