八ヶ岳 〜〜〜コマクサと絶景〜〜〜
- GPS
- 32:00
- 距離
- 21.5km
- 登り
- 2,077m
- 下り
- 2,076m
コースタイム
11:35 本沢温泉ー13:30東天狗岳ー14:30夏沢峠ー15:15本沢温泉
7/31 5:30本沢温泉ー7:25硫黄岳ー8:45横岳ー11:25本沢温泉
12:30本沢温泉ー14:00登山口着
天候 | 7/30:霧雨ー曇りときどき雨 7/31:晴れ後曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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コース状況/ 危険箇所等 |
コースは良く整備されていて、特に危険なところは無い |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ(1)
予備電池(1)
1/25
000地形図
ガイド地図(1)
コンパス(1)
笛(1)
筆記具(1)
保険証(1)
飲料
ティッシュ(1)
三角巾
バンドエイド(1)
タオル(1)
携帯電話(1)
計画書
雨具(2)
防寒着
ストック(1)
水筒(2)
時計(1)
非常食(1.5)
ランタン(1)
ラジオ(1)
ツェルト(1)
ファーストエイドキット(1)
医薬品
カメラ(1)
ビデオカメラ
車(1)
テント(1)
マット(1)
なべ(1.5)
ガスボンベ(1)
水筒2.5L(1)
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感想
高崎に泊りがけの用があったので、少し足を延ばしていままで全く訪れたことがなかった八ヶ岳に向かった。佐久市側からテン泊で楽しめる場所として、しらびそ小屋と本沢温泉があるが、後者のほうが硫黄岳・横岳に近いし、「本邦第2の高所温泉」が気に入って本沢温泉にした。
夏休み時期にもかかわらず、八ヶ岳林道の本沢入口の駐車場には1台の車が駐車しているだけでだった。
歩き出すとすぐに霧雨となり、傘をさして進む。今年初めてのテン泊装備なのでなかなかペースがつかめず、ゆったりとして歩みとなった。途中4駆と一人に越されだ。尾根上の道を進むとやがて峠状の地形になり、本沢に緩やかな傾斜で下る道となり、ピッチも軽快になる。
幸い本沢温泉が近づいてくると雨は上がった。テン場は温泉の少し下にあり、段々畑のようになっていた。なるべく水はけのよさそうな中段の縁を選んだ。他には2張だけで、自由にテン場を選べるのは気持ちいいもんだ。
軽く昼食して、天狗岳へ散歩に出た。途中からまた霧雨になり、レインウェアを着ける。それにしても今年は天候不順で山好きには困った年だ。天狗岳へは白砂新道を進んだので、徐々に勾配が急になり、森林限界を超えて傾斜の急な部分を登りきると根石岳とのコルに出る。ここまで誰にも会わず少し不安だった。霧雨はあがっていたがガスっていて、1組、2組と会うごとに八ヶ岳に来た実感が湧いてきた。少し風がありやや寒い。東天狗岳への途中で見事なウスユキソウに会った。こんな大振りでしかも均整の取れたのは初めてだ。山頂には2組3人が居て静かな山頂だった。
少し休んでから根石岳経由で夏沢峠に向かう。途中根石岳山荘の近くではコマクサの保護エリアの標識があったが、ガスの中なので峠を目指した。樹林帯に入り、風が弱くなって助かった。道はよく整備され傾斜の緩やかで歩きやすい。シャクナゲが多く見られたが、どこも盛りを過ぎたところだった。
峠には3組ほど居たがここも静かだった。
本沢温泉への下りは、これまた道がよく整備され緩やかな傾斜が続き歩きやすかった。温泉に近づくと本沢が見下ろせるルートが現れる。翌日気づいたのだが、本沢温泉露天風呂を見下ろすことができる。露天風呂にはそのすぐ下に分岐道があり、行ってみると2人入浴していた。空いているのは日曜の午後のためだろうか?
本沢温泉に着いてみると、テントが2張増えていたが相変わらず閑散としていた。少し休んだ後内湯に入った。洗い場はなくお湯に浸かるのみである。色は茶色で温泉の流れる通路は固化した成分が段々畑のように堆積していた。
本日最初だったらしく、湯船の木製の蓋(幅1尺、長さ6尺位)は10枚くらいあるうち3枚だけ外されていた。狭いと気分がよくないのでもう3枚ほど外し、お湯は痛いほど熱いのでその木の蓋で湯揉みをして漸く入ることができた。
上がって出ようとすると外は雨だった。これも予想できたので傘を持ってきていた。テン場まで3分以上かかるので、雨具がなければせっかくの温泉が台無しになるところだった。
呑みながら明日横岳までにするか赤岳まで行くか考えていたが、遅くならないうちに家に着きたかったので横岳で引き返すことにした。
翌日は朝日が指すいい天気。夏沢峠では5分ほど小休止して、硫黄岳へ向かった。尾根の右側は日陰で、樹林帯を抜けると結構寒かった。左手の硫黄岳の爆裂跡を見ながら進む。背後には昨日歩いた天狗岳がよく見える。程なく硫黄岳山頂に。だだっ広く、ガスったときに迷わないよう要所要所にケルンや標識、柵などがある。山頂でも登山者は多くはなかったが、なぜか女性が多かった。
前方には横岳や赤岳がよく見える。また右手には南アルプスや中央アルプスが見えている。硫黄岳山荘で水を購入した。(1ℓ100円)というのは1ℓのプラティバスにスポーツドリンクを作っていたのだが、一昨日の水が悪かったのかひどくまずかったのだ。
歩き出すとすぐにコマクサがそこここに現れた。今朝まで断続的に降った雨がコマクサの葉に水玉となって残り、これに朝日が当たり光り、ひと際輝いていてた。そして台座の頭の手前では延々と続くコマクサの群生が見られ、見事な景色に暫く見入っていた。なぜか他の植物が全く無いザレ場にある程度の間隔を空けてコマクサが延々と咲いているのだった。
横岳への登りの途中で、富士山が見えてきた。自分としては山で見る富士山はここが最も近くで、さすがに富士山は大きかった。また右手は絶壁が続き、いよいよ緊張感のある山道となってきた。横岳山頂はすぐだった。山頂には1人、後でまた一人。相変わらず晴天で気持ちがいい。西側には眼下には赤岳鉱泉や行者小屋が見える。
赤岳はすぐそこのような気もするが、急いで往復するのでは楽しめないし、危険でもある。やっぱりここで引き返そう。のんびり帰り道には、またコマクサの群生でまた暫く見とれて・・・
硫黄岳に着くとガスっていたが、赤岳はまだ見えていた。山頂付近には40〜50人の登山者がいた。高校生などの学生も結構多かった。漸くここが関東に近くて人気のある山であることが実感できた。
夏沢峠の下で一人の女性が登ってきた。いままで誰にも会わなかったので、とても不安だったそう。そういえば自分も、昨日は峠から本沢温泉まで誰にも会わず、今日もその後会わなかった。
テン場に着いて、雑炊を作った。行動食になるかと朝、アルファ米の五目御飯を作って(お湯入れて)いたが、ボロボロでとても食べられない。それで雑炊にしたのだ。やや薄味はやむを得ない。調味料はコショーしか持ってこなかったのでガマンだ。今度は塩も持ってこよう。そう言えば中南米に数回出張したときは味噌・醤油・塩・コショウをウェストポーチに入れて地元民用レストランや民宿で食事したものだった。
テントはすっかり乾いていて撤収には困らなかった。周りを見渡すと、残る1張も撤収が始まった。登山口までは概ね曇り一時晴れで、それほど熱くなくて良かった。それに斜度が緩いので膝にも優しい。
登山口に着いて改めて看板を見ると「通年営業温泉宿日本最高所」とある。通年営業でないところでは立山室堂だ。あと白馬鑓温泉は100mくらい低いようだ。
今回一番印象に残ったのはやはり一面に広がるコマクサの群生だ。可憐な花と他の植物が生えていない劣悪な環境に広がる力強さ。
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