【O2登山塾】北アルプス・表銀座縦走


- GPS
- 00:46
- 距離
- 38.4km
- 登り
- 3,019m
- 下り
- 2,963m
コースタイム
【16日】0400ジャンボタクシーにて出発〜0520中房温泉到着〜0545出発〜0620第一ベンチ〜0655第二ベンチ〜0730第三ベンチ〜0820富士見ベンチ〜0905合戦小屋到着〜0930発〜1035燕山荘到着〜1115発〜1145燕岳山頂〜1211燕山荘着〜1230発〜1600大天荘着 大天井岳に登頂
【17日】0445発〜0800西岳ヒュッテ到着〜0830発〜1225ヒュッテ大槍到着〜1400発〜1500槍の肩到着〜(本隊は槍ヶ岳登頂。伝令はヒュッテに引き返す)〜1730本隊ヒュッテに到着
【18日】0600発〜0830槍沢ロッヂ着〜0955横尾山荘着〜1300上高地ビジターセンター着
天候 | 15日=晴れ 16日=快晴 17日=快晴 18日=薄曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
復路=上高地から新島々駅へは路線バス、ローカル線とあずさ号の乗り継ぎ |
コース状況/ 危険箇所等 |
▽中房温泉〜燕岳 道はよく整備されています。「急登」といわれていますが、ベンチが小一時間ごとにあるのでリズムがつかみやすく登りやすいと思います。燕山荘は、宿泊客以外にも室内のトイレを気持ちよく貸してくれます。ありがたいことです。山荘〜燕岳山頂も危険な場所はありません。 ▽燕山荘〜大天井岳 ここも危険なところはありません。遠くに槍ヶ岳を望みながら気持ちのよい歩行が続きます。大下りはざれているので足下注意です。喜作のレリーフのある切通岩には、10数メートルの鎖とはしごがありますので慎重に。大天荘直下の登りは疲れているので足に応えますが、ゆっくり登りましょう。 ▽大天井岳〜ヒュッテ大槍 西岳ヒュッテからは、さらに息が抜けない東鎌尾根の縦走になります。ヒュッテから下降を始めると、すぐにはしごと鎖が出てきます。はしごの終わりの部分に着地するステップがなく、右手の岩に足を伸ばして降りることになります。鎖やはしご、ざれた道、切り立った崖が続きます。慎重にも慎重を重ねて進みます。三つの鉄製はしごを連続して降りる箇所がありますが、50メートルはあるでしょうか。「ヒュッテ大槍まで30分」の看板が見えると、緊張もちょっとほぐれます。 ▽ヒュッテ大槍〜槍ヶ岳 ヒュッテから槍ヶ岳はすぐです。二つのはしごを慎重に上り下りする必要がありますが、目の前に迫る槍ヶ岳に足取りも軽くなります。 ▽ヒュッテ大槍〜上高地 危険なところはありません。雪渓が数カ所ありますので要注意です。 |
写真
感想
▽秩父宮山岳賞を受賞した大蔵喜福さんが主宰する登山塾の山行です。参加者にまったくの素人は一人もおらず、それぞれが目的をもって参加しています。旅行会社のツアー登山とは一線を画す山行です。
▽北アルプスの山並みは美しく、すばらしいものがありました。が、三連休とあってどこも人、人、人の大渋滞でした。中房温泉の登山口も人をかき分けるようにして進みました。東鎌尾根も大渋滞で、鎖、はしごも順番待ち。槍ヶ岳に至っては山頂から槍ヶ岳山荘手前までの大行列。降りてきた人に聞きましたら、「2時間待ちでした」とか「3時間かかった」と言う人までいました。50回以上槍ヶ岳に登った経験のある大蔵隊長も「こんな槍ヶ岳は初めて」と驚いていました。
私自身は、順番待ちの長さに「ボキッ」と心が折れてしまい、登頂を断念しました。並ぶという行為が大嫌いなのです。ディズニーランドにも一回しか行ったことがないですし、行列の店にも絶対行きません。そんな私には、渋滞と行列の表銀座は耐えきれないものがありました。槍ヶ岳のディズニーランド化ですね。
実際の問題として3時間待ちですと、夕食に間に合いません。「どうしても登りたい」というメンバーもいたたため、本隊はそのまま行列に並び、私は「夕食に間に合わない」と伝えるための伝令としてヒュッテ大槍に引き返しました。槍ヶ岳には、毎日新聞山の会の仲間とともに再挑戦します。
▽話は前後しますが、合戦小屋のスイカは本当においしかった。疲れていたせいもあるのでしょうが、甘くて甘くていくつでも食べられるような気がしました。一切れ500円でした。
▽燕山荘直下で、shu725くんと出会いました。若いってすばらしい。大蔵隊長も「若い人が山に登るのはいいな。応援したい」と目を細めてました。
▽燕岳は神々しい姿をしていました。さすがに女王です。山頂からの山並みも息をのむ美しさでした。
▽燕山荘からの縦走路は、まさに天空の回廊です。北鎌尾根、槍ヶ岳、遠くに穂高を眺めながら、涼しい風に吹かれて、下界の疲れが吹っ飛びました。
▽大天荘の朝焼けも美しかった。暗黒の天地に一条の光が放たれ、真昼の世界に再生する世界。「やうやうあけゆく やまぎわ」なんて歌ってしまいました。
▽東鎌尾根は、高所恐怖症の私には、緊張の連続でした。「ここで足をすべらせたら即死」という場所の連続で、疲れました。大蔵隊長は「落ちたらどこで止まるか、考えながら歩いている」と言ってました。落ちたらなんて、私は絶対に考えられない。
▽ヒュッテ大槍は食事に白ワインが出ます。また、お酒が充実していて、ボウモアまであります。ロックを頼むと、なんと!丸い氷が出てくるではありませんか。「ここは本当に山小屋か」と思いました。値段も一杯600円と安めの設定です。今度きたら、また泊まります。
▽雪渓を歩くのは初めて。軽アイゼンを持ってきましたが、誰もつけないので、私もつけませんでした。慎重に歩いても滑りますね。尻もちを一回つきました。
▽下山途中の横尾山荘で、なでしこジャパンの優勝を知りました。おめでとう、なでしこ。なんだか、足取りも軽くなりました。
▽中房温泉〜上高地の行程で、他のパーティーがいない瞬間はまったくありませんでした。いつも前後に人がいます。縦走路は、追いつ追われつみたいな感じですし、狭い登山道は数珠つなぎ。なんとなく落ち着かず、山全体にイライラ感が漂っていたように感じました。でも、東日本大震災後、大勢の人が山に戻ってきたということでもあります。お金も使うわけですし、いいことなのかもしれません。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する