記録ID: 1262298
全員に公開
沢登り
大雪山
クワウンナイ川遡行 〜日本一長いナメを目指して〜
2017年09月01日(金) ~
2017年09月02日(土)
nao
その他1人
- GPS
- 32:00
- 距離
- 30.0km
- 登り
- 1,576m
- 下り
- 1,569m
コースタイム
1日目
- 山行
- 10:50
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 10:50
6:20
15分
駐車場
6:35
395分
ポンクワウンナイ川出合
13:10
80分
カウン沢出合(980m二俣)
14:30
40分
魚止の滝
15:10
14:30
85分
二俣(1170m)
15:55
35分
ハング滝
16:30
BP
2日目
- 山行
- 11:40
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 11:40
GWあたりに相方と夏休みに相方の故郷の北海道の名渓・クワウンナイ川を遡行くしようということになり、
6連休をゲットして、初めての北海道旅行をしながら遡行してきた。
当初は、遡行後、トムラウシを往復する予定だったが、台風が来ており、最終日は大荒れで雪予報だったため、
1泊2日に短縮しての山行となった。
■8月31日(木)
バニラエアで成田から新千歳空港へ。
そこからはレンタカーで占冠経由で富良野をちょっと観光しながら、天人峡温泉へ向かった。
ガス缶は、空港近くの千歳アウトレットモール・レラ内にある「NORTH RIDE PLUS」というところで調達。
富良野にはスーパーが結構あるので、そこで食糧を買い出しした。
占冠からの道の目の前には大きな大雪山がどーんとそびえて、これからの沢旅のワクワク度が上がる。
今晩は、お風呂に入ってご飯を食べてから入渓点そばの清流橋駐車場で前泊予定のため、
お風呂を探したところ、忠別湖近くにある「森のゆ ホテル花神楽」というところを発見。
富良野・美瑛周辺の日帰り温泉は結構いい値するのだが、ここは入力料も手頃。
きれいで露天風呂もなかなかよくて気に入った。
入浴後、清流橋駐車場に移動し、おやすみなさい。
隣には、入渓している沢屋の車が一台停まっていた。
■9月1日(金)
朝、6:20頃出発。右岸の林道を行く。
記録を見ると、結構ここで迷う人が多いようだが、
車を停める駐車場を清流橋の駐車場にしておけば、そんなにミスらないはず。
前夜のうちに林道を確認しておいたので、すんなり行けた。林道は手入れされておらず草が伸び、ぼさぼさ。
15分ほど歩くと、ポンクワウンナイ川の出合に出る。ここで入渓。
出合から見るクワウンナイ川と大雪の山々は森の植生が関東の山とは違うためか、どこか日本離れした雰囲気を漂わせている。
クワウンナイ川に入って最初のうちはずっと、川原歩き。右へ左へと徒渉を繰り返して進む。
しばらくするとゴルジュが出てくるが、右岸から巻く。
巻き道は高いところと水際のすぐを行くところと2ルートあるようだった。
ゴルジュを越えると、カウン沢出合まで再び平凡な河原歩き。
相方は竿を出して釣りを開始。カウン沢出合までの間で4匹ゲット。相方、満面の笑み。
大事な今晩のメインディッシュが調達できてよかった〜。
カウン沢出合は顕著な二俣でわかりやすい。
通常、ここで1泊するが、ここで1泊すると2日目が大変なので、ハング滝まで今日は行く。
カウン沢出合は結構広く、左岸にテントが張れる。
さて、カウン沢出合の先にかかる魚止ノ滝の滝を越えると、いよいよハイライトの「滝ノ瀬十三丁」の始まり。
巻き上がるとすぐにきれいなナメ床が広がっている。
すぐに立派な幅広の滝が出てきた。
相方は登る気満々で登るでしょと言われたが、冷たい水の中に手をつけるのが辛かったため、私は左から巻いた。
相方は中央よりやや右のラインから登った。滝上部はスタンスが細かそうだった。
登りきると、目の前にはさらさら流れるナメ滝が登場。
さらに、その上には川幅いっぱいにまっすぐとどこまで続くのかというくらい長いナメがあり、
気持ちよく水が緑の中を流れていく。
「滝ノ瀬十三丁」の十三丁は約1.5km!そんな長いナメ聞いたことも見たこともない!まさに日本一長いナメ!
さすが北海道、スケールが違います。
緑色の苔がとてもふわふわで沢靴とのフリクションもgood。
ナメの上をゆっくり歩き、楽しむ。
ナメは普通に歩いていれば滑ることはないが、水量がもう少し多い状態だと、足がすくわれやすい上に、
万が一滑るとそのままずっと下まで滑っていってしまいそうな感じだった。
カウン沢出合までの渡渉も水量のわりには流れが強いところもあったので、
クワウンナイ川は増水すると危険と言われていることに納得。
途中1170mで支沢を右に分け、幅広のナメ滝を越えると滝ノ瀬十三丁は終わり。
普通の河原になるとやがてハング滝。やっとここまで来ました。
ハング滝下で幕営してもよかったが、稜線はまだまだずっと先。
明日のことを考え、今日中にできるだけ登っておきたいため、ハング滝を越えることにする。
ハング滝の左側に明瞭な巻道があり、岩場にはフィックスロープもある。
相方が先にフリーで抜け、念のため上からお助け紐を出してもらい登った。
二俣手前にテントが張れそうなところがあったので、今夜の幕営地に決定。
岩が出ていてそのままテント張るには・・・という感じだったので、
砂で整地して、かなりフラットになり快適になった。
とりあえずテントを設営して、焚き火のために薪集め。
しかし、いざ火をつけてみると全然ついてくれない。2日前に雨が降ったため、多少湿っているからだろうか・・・。
暗くなってきたため、焚き火は諦め、夕食に。
ビリー缶でご飯を炊き、オショロコマは塩・こしょうでソテーに。
このソテーがなかなか美味しく、感動。塩焼きよりもソテーの方が美味しいんじゃないか。
満腹になったところで、眠気が襲ってきたので就寝。
■9月2日(土)
6:20頃、出発。
段々と沢登りっぽくなってきたが、岩がごろごろで歩きづらい。
二俣は、中間尾根から簡単に負ける。
二俣の滝上にはビバークポイントあり。1張だけ。
途中、サンヨウカがあり、ブルーベリーみたいな紫の実を実らせていた。
味も甘酸っぱく、ブルーベリーみたい。
このあたりまで来ると、稜線がようやく見え、沢も水量が減り、源流の雰囲気となる。
ところどころ小滝があり、日本庭園風の風景が広がる。
忠実に沢を詰めるとやがて水は絶え、カール状の地形とロックガーデンみたいな斜面が現れた。
草も少し紅葉しはじめており、ワタスゲも風に揺らいでいる。しばし、休憩し、少し早い秋を堪能。
草原状の中にきれいに一本の踏み跡が延びており、辿って行くとやがて踏み跡も薄くなり、岩場を登る。
これが地味に長く疲れさせられる。
時々、ナキウサギが鳴いているのかピーピー声がする。
岩場を登りきると登山道に合流。
稜線上の眺めの良さそうなところに出て、沢装備を解除。
いざ、下山開始!下山は6時間コース!頑張るっぺ!
一旦下り、登り返すと化雲岳。
化雲岳の山頂には岩峰があり、相方はよじよじ登る。
化雲岳からは、トムラウシ山や旭岳などの山々が眺められた。
八ヶ岳の硫黄岳の爆砕口みたいな景色の中にこれから歩く道が続いているが、
雄大な景色に2人とも日暮れまでに天人峡まで下れるか不安になった。
噂通りどろどろの道に靴を泥んこにしながら、ぐんぐん下る。
どこが第一公園、第二公園なのかいまいちわからなかったが、尾瀬の木道みたいな湿原の中を歩いていると、
途中、十勝岳なども見えた。
滝見台では、羽衣の滝が見れるが、これがまぁ凄い。一見の価値あり。
小滝含めて見えているだけでも13段。
上は雲がかかっていて見えないが、全部で何段あるのだろうか。
ん〜まるで桃源郷。
そんなこんなでどうにか日暮れ前に下山。
と、駐車場でこれまたHGさんがやってくれた。
「ストック返して」と相方に貸していたストックを返してもらおうとしたら、
「あれ、どこに置いたっけ?」
「(んんんっ!?)」
やってくれるよね〜。
幸い、登山口に置いてきちゃったかもということだったので、車で回収しに行き、無事、山行終了。
6連休をゲットして、初めての北海道旅行をしながら遡行してきた。
当初は、遡行後、トムラウシを往復する予定だったが、台風が来ており、最終日は大荒れで雪予報だったため、
1泊2日に短縮しての山行となった。
■8月31日(木)
バニラエアで成田から新千歳空港へ。
そこからはレンタカーで占冠経由で富良野をちょっと観光しながら、天人峡温泉へ向かった。
ガス缶は、空港近くの千歳アウトレットモール・レラ内にある「NORTH RIDE PLUS」というところで調達。
富良野にはスーパーが結構あるので、そこで食糧を買い出しした。
占冠からの道の目の前には大きな大雪山がどーんとそびえて、これからの沢旅のワクワク度が上がる。
今晩は、お風呂に入ってご飯を食べてから入渓点そばの清流橋駐車場で前泊予定のため、
お風呂を探したところ、忠別湖近くにある「森のゆ ホテル花神楽」というところを発見。
富良野・美瑛周辺の日帰り温泉は結構いい値するのだが、ここは入力料も手頃。
きれいで露天風呂もなかなかよくて気に入った。
入浴後、清流橋駐車場に移動し、おやすみなさい。
隣には、入渓している沢屋の車が一台停まっていた。
■9月1日(金)
朝、6:20頃出発。右岸の林道を行く。
記録を見ると、結構ここで迷う人が多いようだが、
車を停める駐車場を清流橋の駐車場にしておけば、そんなにミスらないはず。
前夜のうちに林道を確認しておいたので、すんなり行けた。林道は手入れされておらず草が伸び、ぼさぼさ。
15分ほど歩くと、ポンクワウンナイ川の出合に出る。ここで入渓。
出合から見るクワウンナイ川と大雪の山々は森の植生が関東の山とは違うためか、どこか日本離れした雰囲気を漂わせている。
クワウンナイ川に入って最初のうちはずっと、川原歩き。右へ左へと徒渉を繰り返して進む。
しばらくするとゴルジュが出てくるが、右岸から巻く。
巻き道は高いところと水際のすぐを行くところと2ルートあるようだった。
ゴルジュを越えると、カウン沢出合まで再び平凡な河原歩き。
相方は竿を出して釣りを開始。カウン沢出合までの間で4匹ゲット。相方、満面の笑み。
大事な今晩のメインディッシュが調達できてよかった〜。
カウン沢出合は顕著な二俣でわかりやすい。
通常、ここで1泊するが、ここで1泊すると2日目が大変なので、ハング滝まで今日は行く。
カウン沢出合は結構広く、左岸にテントが張れる。
さて、カウン沢出合の先にかかる魚止ノ滝の滝を越えると、いよいよハイライトの「滝ノ瀬十三丁」の始まり。
巻き上がるとすぐにきれいなナメ床が広がっている。
すぐに立派な幅広の滝が出てきた。
相方は登る気満々で登るでしょと言われたが、冷たい水の中に手をつけるのが辛かったため、私は左から巻いた。
相方は中央よりやや右のラインから登った。滝上部はスタンスが細かそうだった。
登りきると、目の前にはさらさら流れるナメ滝が登場。
さらに、その上には川幅いっぱいにまっすぐとどこまで続くのかというくらい長いナメがあり、
気持ちよく水が緑の中を流れていく。
「滝ノ瀬十三丁」の十三丁は約1.5km!そんな長いナメ聞いたことも見たこともない!まさに日本一長いナメ!
さすが北海道、スケールが違います。
緑色の苔がとてもふわふわで沢靴とのフリクションもgood。
ナメの上をゆっくり歩き、楽しむ。
ナメは普通に歩いていれば滑ることはないが、水量がもう少し多い状態だと、足がすくわれやすい上に、
万が一滑るとそのままずっと下まで滑っていってしまいそうな感じだった。
カウン沢出合までの渡渉も水量のわりには流れが強いところもあったので、
クワウンナイ川は増水すると危険と言われていることに納得。
途中1170mで支沢を右に分け、幅広のナメ滝を越えると滝ノ瀬十三丁は終わり。
普通の河原になるとやがてハング滝。やっとここまで来ました。
ハング滝下で幕営してもよかったが、稜線はまだまだずっと先。
明日のことを考え、今日中にできるだけ登っておきたいため、ハング滝を越えることにする。
ハング滝の左側に明瞭な巻道があり、岩場にはフィックスロープもある。
相方が先にフリーで抜け、念のため上からお助け紐を出してもらい登った。
二俣手前にテントが張れそうなところがあったので、今夜の幕営地に決定。
岩が出ていてそのままテント張るには・・・という感じだったので、
砂で整地して、かなりフラットになり快適になった。
とりあえずテントを設営して、焚き火のために薪集め。
しかし、いざ火をつけてみると全然ついてくれない。2日前に雨が降ったため、多少湿っているからだろうか・・・。
暗くなってきたため、焚き火は諦め、夕食に。
ビリー缶でご飯を炊き、オショロコマは塩・こしょうでソテーに。
このソテーがなかなか美味しく、感動。塩焼きよりもソテーの方が美味しいんじゃないか。
満腹になったところで、眠気が襲ってきたので就寝。
■9月2日(土)
6:20頃、出発。
段々と沢登りっぽくなってきたが、岩がごろごろで歩きづらい。
二俣は、中間尾根から簡単に負ける。
二俣の滝上にはビバークポイントあり。1張だけ。
途中、サンヨウカがあり、ブルーベリーみたいな紫の実を実らせていた。
味も甘酸っぱく、ブルーベリーみたい。
このあたりまで来ると、稜線がようやく見え、沢も水量が減り、源流の雰囲気となる。
ところどころ小滝があり、日本庭園風の風景が広がる。
忠実に沢を詰めるとやがて水は絶え、カール状の地形とロックガーデンみたいな斜面が現れた。
草も少し紅葉しはじめており、ワタスゲも風に揺らいでいる。しばし、休憩し、少し早い秋を堪能。
草原状の中にきれいに一本の踏み跡が延びており、辿って行くとやがて踏み跡も薄くなり、岩場を登る。
これが地味に長く疲れさせられる。
時々、ナキウサギが鳴いているのかピーピー声がする。
岩場を登りきると登山道に合流。
稜線上の眺めの良さそうなところに出て、沢装備を解除。
いざ、下山開始!下山は6時間コース!頑張るっぺ!
一旦下り、登り返すと化雲岳。
化雲岳の山頂には岩峰があり、相方はよじよじ登る。
化雲岳からは、トムラウシ山や旭岳などの山々が眺められた。
八ヶ岳の硫黄岳の爆砕口みたいな景色の中にこれから歩く道が続いているが、
雄大な景色に2人とも日暮れまでに天人峡まで下れるか不安になった。
噂通りどろどろの道に靴を泥んこにしながら、ぐんぐん下る。
どこが第一公園、第二公園なのかいまいちわからなかったが、尾瀬の木道みたいな湿原の中を歩いていると、
途中、十勝岳なども見えた。
滝見台では、羽衣の滝が見れるが、これがまぁ凄い。一見の価値あり。
小滝含めて見えているだけでも13段。
上は雲がかかっていて見えないが、全部で何段あるのだろうか。
ん〜まるで桃源郷。
そんなこんなでどうにか日暮れ前に下山。
と、駐車場でこれまたHGさんがやってくれた。
「ストック返して」と相方に貸していたストックを返してもらおうとしたら、
「あれ、どこに置いたっけ?」
「(んんんっ!?)」
やってくれるよね〜。
幸い、登山口に置いてきちゃったかもということだったので、車で回収しに行き、無事、山行終了。
天候 | 9/1:晴れ→曇り 9/2:曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
天人峡温泉公共駐車場が数か所ある 天人峡トンネル先の駐車場には、トイレあり。 天人峡トンネル手前、清流橋横にある駐車場を利用。トイレなし。 |
その他周辺情報 | ■日帰り温泉 森のゆ ホテル花神楽 営業時間:10:00〜22:00 ¥650 http://www.hanakagura.co.jp/ 天人峡温泉のホテルの日帰り温泉は、受付終了が早いので2回こちらを利用。 目の前に森林公園があり、キャンプもできる。 |
写真
装備
共同装備 |
補助ロープ(8mm×30m)
ハーケン数枚
ハンマー
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感想
2日間で30km歩くということでちょっと不安で、山行中、下山後も色々あったが、無事、山行を終わらせることができてよかった。
天気がいまいちでトムラウシに行けなかったのが心残りだが、素敵なナメを見ることができて、忘れられない思い出になった。
また、来年の夏も相方と北海道の山を訪ねたい。
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