西穂高岳
- GPS
- 64:00
- 距離
- 22.2km
- 登り
- 1,538m
- 下り
- 1,473m
コースタイム
天候 | 28日:雨 29日:晴れのちくもり |
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過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
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写真
装備
個人装備 |
ソフトシェル
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
サブザック
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ヘルメット
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感想
前回の撤退山行からあれこれ反省してみての新計画。
槍ヶ岳を目的に無理しないプランを立てて動いてみた。
出発前日までの晴れ続き、当日の雨は前回のリプレイのように同じ展開。
ただ今回は初日の雨は織り込み済み。
槍ヶ岳山荘にたどり着けば、翌日は青空の下でピークハントを想定していた。
雨の強さも前回とほぼ同じコンディションではあったが、こちらの準備も万端整えたつもりでいるから心が折れる心配はなし。
林道を行き過ぎて工事現場に突き当たるなんて失敗もありながら、なんとか順調(?)に進んでいた。
昨日までの好天に安心して、この雨でも沢の増水なんて心配もしていなかったのが甘かった。
白出沢を過ぎて次の渡渉地点、チビ沢を見下ろした時にこのルートは終わってしまった。
岩伝いに対岸にわたるはずが、その岩を濁流が隠してしまって踏み出すところがない。
上流、下流を見渡しても対処のめどは立たず、このルートはここまでと判断せざるを得なかった。
ここで撤退も前回の繰り返しかと思いかけたが、一縷の望みはこの雨は回復が早そうな予報が出ていたこと。
なんとか山で朝を迎えようと思い直し、頭の中で地図を広げてみる。
白出沢から奥穂・・・沢道は増水の影響を受けてしまいそうで却下。
新道から笠ヶ岳・・・時間的に無理があるのでこれも却下。
西穂・・・2月の独標までの経験しかないし、これは楽しみに歩けそう!
時間的に間に合えばとロープウェーを使わずに登るルートを見てみると、そこは入山できないような様子。
(穂高平小屋から道標があったが、ゲートが締まっていて通れなかった。)
落ち着いて地図を広げれば白樺平からのルートが見つかったのだが、降りしきる雨の中では頭も回らずロープウェー駅まで戻ってしまった。
レインウェアの内側、全身がびっしょり濡れて寒くて仕方がない。
これが雨ではなく汗の濡れだとは後で気づいたが、意外に低い気温のなか、体温が奪われるのを実感しながら建物の中で身体を休める。
登山届を出し直そうと用紙を前にしても手が震えてうまく書けない。
さいわい身体はまだ動くので、ここで時間をつぶすよりもロープウェーでさっさと上がり、山荘までの歩行ペースを上げて体温を上げようと決めた。
西穂高口からは、トレーニングのつもりで早足で山荘に向かい、ようやく寒さを感じなくなったころに到着。
受付で名前を告げたあと、まず乾燥室がどこかと聞いたほど、早く乾いたウェアに着かえたかった。
平日とは思えない大勢の宿泊客に混じって、翌朝を山で迎えられることにとりあえず感謝・・・
夜中に外に出てみると、空には雲一つなく、本当に降ってきそうな満天の星。
氷点下の空気の冷たさも忘れて数分立ち尽くす。
知っている星座を探してみるが、見慣れた形が隠れてしまうほどの星の数に言葉も出ない。
西穂を越えて奥穂までの「あの!」ルートに向かう人たちが暗い山道に歩き出すのを見送る。
昨夜に聞いたその人たちの体験やプランを、来年こそは自分のものにしたいと思う。
朝食後、今日こそ間違いない好天の山道をスタートする。
丸山のピークを過ぎればこれから歩く稜線が姿を現す。
振り返れば朝日を浴びる笠ヶ岳、焼岳、乗鞍。
一歩一歩を踏み出すことが嬉しい、登りの傾斜も岩の段差も、何もかもが嬉しい今日の山歩き。
独標から一人の道連れができた。
愛知県からの男性。
どちらも山頂までは未経験。
急がず行きましょうと、慎重に歩を進める。
何度も立ち止っては四方の景色に見とれてしまいながら、11もあるという小ピークを辿る。
登り下りを繰り返すこのルート、テンションの高さで気づく間もなかったが、疲れは足に来ていたようで、なんでもないところで踏ん張りがきかなかったりしりもちをついたりし始める。
たぶんこの山頂の向こうはそれも許されない難度。
西穂の山頂に立って、ガスに隠れ始めたこの先のルートを歩く自分を想像していた。
無事に山荘に戻り、お疲れ様の握手を交わす。
時間的には目いっぱいの行動量ではなかったが、山のいいものがギュッとつまった二日間を過ごせた。
甘いプランでは追い返されてしまうこの山域で、次回は何を学べるだろう。
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