七沢-日向林道-大山(迷子になって8時間歩行)
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 08:20
- 距離
- 20.6km
- 登り
- 1,664m
- 下り
- 1,420m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
大山ケーブルバス停1522発 伊勢原駅北口下車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
日向薬師バス停から日向山荘に向かう自動車道の途中、左の橋の分岐に「日陰道 1km20分」の標識がある。橋を渡り、杉の植林の森の中に入っていく。鹿避けの扉を抜けて、沢沿いを歩くが、途中で踏み跡がなくなっていく。 結局、もとの道に戻ることができなかった。 鹿避けの扉を抜けずに、川岸左側を進むべきだったのかもしれない。 地図にない道ですので、進む際には要注意です。 |
写真
感想
大山へは、子供を背負って、ヤビツ峠から登ったり、表参道を登ったりしてたので、東側からのアプローチは初めてでした。
関東ふれあいの道の歩きが目的っだたので、
くだりは、蓑毛か、あわよくば秦野駅まで歩こうと目論んでいました。
ところが、日向薬師を過ぎて、日向山荘方面へ、早朝とはいえ炎天下の自動車道を歩いていると、「日陰道」の標識。日向の地名に引っ掛けて、涼しい林道の中の道を案内してもらっているのかと、どうせ川沿いの車道を歩いているだけなので、
地図には出ていないけど、迷いはしないだろうとタカをくくってしまったのです。
杉の植林の中は、確かに日陰で、沢を左右に渡りながら湿った杉の落ち葉を踏みながら歩いていくのですが、ふと、蛭対策で持ってきたスパッツを装着するのを忘れていたことに気づいてしてしまった。
しかし、ゆっくり腰を下ろしているのも不安なので、ガシガシ足を踏みながら歩いていくことに。
沢を3,4回渡っているうちに、だんだん踏み跡が分からなくなってきて、車道の左側を流れている川が渡れるかどうかは分からないけど、とりあえず川まで出てみようと、右にある傾斜を登れば、その下に川が見えるだろうと、直登することにしたのです。
これがもう大変で、道でないところを歩くのが、こんなに大変とは。ストックを使ってよじ登るのですが、ふかふかの杉の落ち葉に足は沈むは、滑るはで、やっとの思いで尾根筋に出たときに、川が見えなかったけど、とても戻る気になりませんでした。
尾根はいくらか踏まれていたので、歩きやすく、左に折れて歩いていけば、方向としては、そのうち本来の道に合流するだろう。
で、あった、あった舗装道。とげとげの草に引っかかれながら、林の中から林道へ飛び降りた。
さてと、地図を広げて、どの辺で合流したものかと調べてみるが、どうもおかしい。しっかりした道だけど、もしや地図に載っていない?
晴れていて、コンパスを出すまでもなく、お日様で方角が分かるから、北に伸びている方に進んだ。帰ってきてgoogleの地図で確認したら、方向は確かに間違っていなかった。
のだけれど、その道は行き止まりでした。
がけ崩れで道がなくなっているのかと思ったが、近くまで行ってみると、どうもそうではなく、ここまでしか道を作っていないようだった。
ただ、右下を見下ろすと、もう一本林道があり、道路作業をしている人たちがいた。
そこに行くには、川を渡らなくてはいけないが、それほど水量もなく、川まで降りれば渡ることは難しくなさそうだった。
しかし、めがねを掛けてよく見ると、その林道は同じように、その地点で終わっているので、目指す登山ルートではない。急傾斜を下るリスクを考えるなら、今来た道を引き返して、どこに出るか分からないけど、どこかより大きな道か、もしくは登山道に出くわすだろう、ことに期待したほうが賢明だと、判断した。
それで、林の中から脱出してきた地点も過ぎ、どんどんとひたすらコンクリートの道を歩いていると、1台のオフロードバイクがやってきた。軽く会釈をして通り過ぎて行ってから、行き止まりだと教えてあげればよかった、と思った。
でも、バイクだからすぐに引き返してくるだろう。それにしても、僕が歩いてきたから、どこかに道が通じていると不思議に思って探すんじゃないかな。
バイクはなかなか戻ってこなかったが、狸らしい下半身が左の藪の中に消えていくのを見た。まさか小熊じゃないよね。
歩けど、歩けど他の道にぶつからないし、標識も出てこない。バイクのお兄さんも戻ってこない。行き止まりなんだから、いつかは戻ってくるだろうから、そうしたら、どこからこの道に入ってきたか聞いてみよう。
ずいぶん経ってから、バイクのエンジン音が聞こえてきた。僕は道の左に避けて、彼が来るのを待った。道を聞こうと思って手を上げた。彼もそれに応えて、手を上げて、そのまま行ってしまった。止まって欲しいというアクションには見えなかったのだろう。もっとはっきりと制止すべきだった。
山道では、迷ったらもと来た道を戻り、確かなところまで戻るのが鉄則。でも舗装されている道だから、どこにも通じないということはないよね、と思いながら歩いた。特に不安でもなかったし、時間にも余裕があるからあせってもいなかったし。
で、ようやく大きな道が見えた。合流地点に看板があるので、これで現在地も分かるだろうと近寄ってみると、猟犬の訓練の人への注意の看板、場所に関する情報はなかった。
合流した大きな道は、バスでも通るのかと思うほどで、しばらく待っていたが、車は1台も通らない。もちろん、人も通らない。
さて、どちらに進むかを決めるためにも、現在地を把握したい。
7月の剣岳でデビューしたGPS付のデジカメの登場です。
GPSの受信に時間がかかるので、ちょっとかったるくて、普段は待って入れられないが、こんなときはゆっくり腰を据えて、待つ。
受信。
あれ、どうやってGPS情報取り出すんだっけ?
とりあえず写してみる。再生してみる。
イセハラシ、カナガワケン、ニッポン。
確かに神奈川県だよな。伊勢原市かもしれないけど、東経何度?北緯何度?
家のPCで出てた135°XX’Eとか出てこないの???
二回目のデジカメのお出ましに、まさかGPS頼ることになるとも思いもせず、
まだ取扱説明書もちゃんと読んでなく、メニューや設定やらいじってみたけど、分からない。断念。
まあ、こうなったら読図でしょ。
辺りをうろうろすると、大山の山頂らしきものが見える。北西。ずいぶん南まで来てしまったものだ。
その方角に2本候補の林道が地図にある。
しかし、2本とも山頂方向、つまり北西方向に進んでいくと途中で切れてなくなっている。相当くねくねしていて、距離もありそう。行ってみて、地図にはない道で登山道につながっていればいいものの、やはり怖い。山頂とは逆に伸びている道に行こう。伊勢原駅から大山ケーブルに向かうバス通りに出るか、日向ふれあい学習センターに出るか、どちらかだろう。右に向かうと決めたので、左のほうに何がしかの標識がないか、しばらく歩いてみることにする。勾配10%とか、急カーブとか、待避所までの距離だとかの標識のみ、遠くにゴルフ場が見えるが、現在地を特定することはできず。そして、折り返して歩いていく。
先ほどの林道よりずいぶんと広い。だけど誰も通らない。人も車も。場所を示す案内板もない。暑かったけど、歩きやすい道なので、日陰を選びながらずんずん歩く。
そして、50分歩いたところで、右手の草むらの中に、看板が現れた。
保安林区域図。現在地の印を探すと、仁ヶ久保林道。この先で日向林道にぶつかる。日向林道は日向ふれあい学習センターの方から雷神社に通じている林道。つまり、この先の日向林道を右に曲がれば、九十九曲の下に出る。現在地がわかって、これで迷子終了。
これは、あとで振り返って気がついたことだけれど、この仁ヶ久保林道、大山坂戸線の子易から472.5m峰の南を巻いたところで、地図上では途切れいる。
つまり、途切れないほうに進んでいるつもりが逆に歩いていた。結果的には日向林道につながっていて良かったんだけれど、読図の力もこの程度かと、トホホな気持ちです。
山頂では飲み物も買えるからと、2Lしか持ってこなかったのに、こんなに歩いて、水不足気味なところ、日向林道の、関東ふれあいの道にぶつかる少し手前に水を汲めるところがあって、ここで空のボトルに1L補給できたので、なんとか3Lで持ちこたえました。ラッキーです。
8:25に日陰道から迷いこんで、関東ふれあいの道に復帰したのが九十九曲の下で、11:11。
これもめったにできない経験でした。
九十九曲からはやっと山道になって、待ってましたとばかりに勇んで、ガツガツと登っていったのですが、7掛けくらいのスピードかなと思いきや、なかなか見晴台に着かない。結局コースタイムと変わらないほどの時間でした。
丁度、お昼の時間なので、食事にしようとおにぎりを1個食べたが、九十九曲が堪えたようで、1個しかのどを通らない。汗もたくさんかいて、ニオイに耐えられなくなっていたので、予定より早いけど着替えもして、そそくさと山頂に向かうことにする。
見晴台から下社に降りる人が多いようで、ここからは家族連れなど大勢の人とすれ違う。もう、お昼も過ぎたし、当然、下山の時間だよね。
日向薬師で、昨日も雷なったけど、今日もあるから気をつけな、と言われていたので、帰りは表参道下るにしても、早く山頂までは行っておきたい、と焦る。
炎天下の回り道が祟ったのか、見晴台までのガツガツ登りが祟ったのか、おにぎり1個しか食べられなかったからなのか、持病(?)の熱中症のせいなのか、全然、足が上がらなくなってきた。
休み休み、ぜいぜい言いながら登って、ふらふらになって、山頂。
今日の関東ふれあいの道歩きは、ここまで、帰りは、楽しよう。
と、ゴルフでもスキーでも昼飯には飲まないビールを今日は口にして、おにぎりをあと2つ食べ、サラミも食べ、しばらくゆっくりしました。ちなみに、山頂は雲の中で、まったく眺望はありませんでした。
休んだら、なんだか体力は回復してきたみたいで、くだりは、タッタカ、タッタカ降りていきました。
ビール1本飲んじゃったので、気をつけてましたよ。下社から男坂を下るときに、一回だけ段差を踏み外して、危なかったですけど。
山頂でゆっくりはしたものの、6:55に歩き始めて、バス停に15:15。
地図にない道にチャレンジして、迷子になって8時間歩行。
「ちょと、大山」、のつもりがとんでもない山行になってしまいました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する