記録ID: 133864
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沢登り
谷川・武尊
湯檜曽川/抱返り沢から朝日岳「日帰り」(2011.9)
2011年09月11日(日) [日帰り]
moko
その他1人
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,520m
- 下り
- 1,521m
コースタイム
白毛門登山口4:55―武能沢6:30―十字峡・抱返り沢出合7:35―出合大滝上8:55―最後の大滝上9:50―抱返り沢源頭の草原11:10―12:45朝日岳13:15―白毛門14:45―白毛門登山口16:40
天候 | くもり時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・湯檜曽川本谷の魚止ノ滝上のゴルジュは1カ所泳ぎとなる。4年前に大倉沢を登ったときには泳いだが、今回は気乗りせず高巻に入る。直ぐに本流に下りたが、少し悪かった。泳げば良かったかなと思った。 ・広々とした河原歩きからうなぎ淵?ヒョングリの滝と飽きさせない湯檜曽川の景観を堪能していると、行く手に抱返り沢の大滝が見えてくる。本谷は左に直角に折れ、右に大倉沢、そして正面が抱返り沢の大滝で湯檜曽川のハイライトともいうべき景観だ。 ・出合大滝1段目は、安全第一時間重視?で右側の草付きから取り付く。念のためロープを引いていったが、その必要は無かったようだ。そのまま緩傾斜帯をコンテで登って、1段目落ち口の釜までたどり着く。 ・大滝2段目は右端から取り付き、左に斜状バンドを辿り瀑水を横切る。出だしの部分がぬめっていて、一歩だが良いスタンスがない。やむを得ずハーケンを打ってA0で越える。上部は水流の左側を登った。4級A0という感じか? ・大滝3段目は出だしの垂直部分はロープ無しで左壁から絡むように上がり、上部はロープを引いて水流左側を登った。出だしは垂直だがホールドは大きく、上部は傾斜も緩くランニングをとる必要性は感じなかった。3級くらい?これで出合の大滝は終了。ロープをしまう。 ・直ぐに15mほどの滝、これは水流左を快適に登る ・少し行くと今度はナメ状の大滝。これは適当にどこでも登っていける。最後に少し傾斜の立っているところは水流右から瀑水を横切り水流左へと飽きることなく滝登りを満喫できる ・そして抱返り沢最後の大滝も大まかな岩をぐいぐいと登り最後は水流右側から落ち口に出た。爽快な滝登りだ ・一転して源流の風情となった。いくつか小滝を越えると、明らかに登れない10mほどの滝。これは右から高巻く ・心和む美しいナメ滝を越え、少し分かりづらい小さな二俣を右に入ると広い草原が広がった。心地よい風が吹き抜け、熊笹の斜面が風になびいてさざ波のよう。天空の楽園とでも言いたいところだ。webの記録で学習したとおり、抱返り沢と大倉沢を分ける低い尾根を乗り越えて大倉沢の源頭にルートをスイッチする。この尾根の1673mピークより先の鞍部付近は灌木帯の幅が広く、少し登ったなるべく灌木帯の幅の狭いところを選んで藪に分け入る。20mほど灌木を漕ぎ、尾根の反対側の急斜面を藪につかまりながら下ると大倉沢源頭の草原に降り立つ。少し草原を下って、窪状に草原が詰め上げている所を目指して登っていく。この辺りの草原と草原を隔てる灌木帯は密生していて結構厄介なので、少し遠回りしてでも草原状を繋いで歩いた方が楽だ。 ・窪状を詰めていくと、所々低い熊笹が混ざる程度で最後は朝日岳から西に延びる尾根に乗り上がった。1820mの辺りだろうか。草原と草原を繋ぐ熊笹のベルト地帯はいくつかあったが、覚悟していた藪こぎはほとんど無かった。最後、朝日岳を目前に100mほどハイマツ混じりの藪こぎとなったが、せいぜい腰上程度の藪で、この程度で済めば許容範囲だろう。4年前に大倉沢を登った時は朝日岳のピーク下の鞍部付近に出た。その時の藪こぎの方が大変だったように思う。 ちなみに大倉沢を登った場合、上部で左からの大きなナメ滝を登ると今回のラインに合流すると思う |
写真
感想
はじめて湯檜曽川本谷を遡行した者なら、十字峡を前にして見上げる抱返り沢の大滝に息をのむに違いない。一瞬、えーっあれを登るの?と驚くかもしれない。本谷は直角に左折して、驚きは安堵に変るのだ。
湯檜曽川本谷を遡行したのはもう何年前のことだろう。正確には思い出せないが20年以上前のことだろう。その時の自分が果たしてそう思ったかどうかも思い出せないが、天から降り注ぐような滝の眺めに暫し見とれていたことは確かだろう。この滝を遡ると一体何処に出るのだろう?とは思ったはずだ。
数年前に抱返り沢の記録をwebで見た時にあの滝を登る人がいるのだと、ある種の衝撃と興奮を感じたことは覚えている。そして4年前に大倉沢を登ったときに、十字峡から大滝を見上げながら、次に湯檜曽川に来るときは抱返り沢を登ろうと決めたのだ。
見た目の迫力に圧倒される抱返り沢だが、案ずるより産むが易しで、一連の大滝はどれも自然なライン取りで大滝登りを満喫できるものばかりだった。一カ所A0になってしまったのが残念だが…
それにしても、これだけスケールの大きな滝が続く沢というのも珍しいと思う。
そして一転して源流部の楽園とも言うべき光景。ほとんど足を踏み入れる者のない草原を右に左にと野生の勘を頼りに辿るのもまた沢登りの多様な楽しみのひとつだと思う。
想像の中の風景が、またひとつしっかりと記憶に焼き付けられた。
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