天狗堂〜サンヤリ〜鈴ヶ岳〜御池岳 (君ヶ畑より周回)
- GPS
- 09:58
- 距離
- 19.3km
- 登り
- 1,647m
- 下り
- 1,627m
コースタイム
- 山行
- 9:21
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 9:56
天候 | 晴れときどき曇り。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
最初,君ヶ畑登山者用駐車場まで乗り入れようとしましたが, その手前1キロほどのあたりから路面が凍った雪におおわれてきたので, あきらめて戻って,そこに駐車。 (208km) |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆岩尾谷登山口〜天狗堂 けっこう序盤から雪におおわれました。トレースはありませんでした。 谷筋から尾根に乗るまでが,とくに雪の急登。 ◆天狗堂〜サンヤリ〜ミノガ峠 これでもかというくらい小ピークのつづく尾根道。 サンヤリから先は目印も少なく,支尾根に迷い込む可能性大だったので, ピークに登るたびに,下降する方角をGPSで確認しながら歩きました。 雪は吹きだまりで30センチぐらい。ノートレースでした。 ところどころやせた尾根もあって,ちょっと緊張。 ◆ミノガ峠〜鈴北岳 「鈴鹿十座」の黄色いテープがたくさんありますが, 積雪30センチほどで,ノートレース。 鈴ヶ岳への登りと鈴北岳への登りが堪えました。 ◆鈴北岳〜御池岳〜T字尾根〜登山口 さすがにここにはトレースがありました。 テーブルランドからT字尾根への下降が激下り。 シリセードしたくなりましたが,するにはちょっと雪が足りない感じ。 |
写真
装備
MYアイテム |
ひさやま
重量:-kg
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感想
御池岳のボタンブチから南西方面に目をやると,目だつ鋭鋒が天狗堂。
天狗堂に登ろうとして,「ただピストンではなく,周回できないか」と考えて,
計画したのが今回のコースです。
1年でもっとも日の短い今の時期,
この周回コースを歩き通せるかは,積雪にどれほど手こずるかによると思いました。
御池岳テーブルランドには,すでにけっこうな積雪があるようですが,
「天狗堂〜サンヤリ〜ミノガ峠の稜線はどうだろう。
大したことないんじゃないか」と高をくくって出かけました。
ところが当日朝,君ヶ畑への道の両側には,除雪されたけっこうな雪。
そのうちに凍った路面にスタッドレスタイヤでも滑り出して,怖くなって,
T字尾根の登り下りに使う君ヶ畑の登山者用駐車場まで入れませんでした。
そこで,岩尾谷登山口前に車を駐めて歩き出しました。
歩き始めて数分で,登山道は雪におおわれて,
天狗堂に向かう急斜面の登りにまず手こずりました。
天狗堂の展望岩に登ると,目の前に御池岳。
「よ〜し,これからあそこまで歩くぞ〜」と気合いが入りますが,
サンヤリに向かって下りだした途端に,その気合いは一気に不安に変わりました。
トレースのない稜線の雪は,思っていた以上に深かったのです。
吹きだまりではヒザぐらいまで埋まって,ここでラッセルなんて想定外!
「テーブルランドで使うかも」と思って持ってきたスノーシューが,
こんな序盤から活躍することになりました。
でもスノーシューは,中途半場に出た藪ややせた尾根では使い勝手が悪い。
サンヤリに到着したときに,
「これではとうてい計画した周回コースを歩き通すことは無理。ここから戻ろうか」
と迷って,あれこれ考えたあげく,
「なんとかミノガ峠までは行ってみよう。そこからは御池林道を戻ってくればいい」
と思い直して,
スノーシューをはずしてつぼ足で,ノートレースの稜線を歩くことにしました。
サンヤリからたくさんの小ピークを越えましたが,
幸いに雪はくるぶしから,深くてもスネぐらいで,
ラッセルというほどでもありませんでした。
ただ,ずっと樹林の中で目印は少なく,
小ピークからの下りでは,毎回のようにGPSで下る方向を確認してました。
そしてやっと,12時にミノガ峠に到着。
登り始めて5時間で,中間地点のミノガ峠です。
ここから林道を歩けば,2時間ぐらいで車まで戻れるでしょう。
もし御池岳へ登り返せば,たぶん5時間はかかる。午後5時はギリギリだなぁ。
でも結局,雪の御池岳の誘惑に負けて,鈴ヶ岳への登山道に入ってしまいました。
そこからはひたすら時間との戦いです。
鈴ヶ岳への登りで再び雪が深くなってきて,スノーシューを着けた以外は,
ほとんど休まず,歩きに歩き続けました。
鈴ヶ岳と鈴北岳の登りが,スノーシューでもけっこうもぐってつらかった〜。
テーブルランドにはさすがにトレースはありましたが,
先を急ぐ今日は,せっかくのスノーシュー天国を楽しむ余裕はありませんでした。
そしてなんとか,暗くなる前にT字尾根登山口に下り立って,
「暗くなる前に間に合った〜。よかった〜」と安堵感で,一気に力が抜けました。
それにしても,なんとかギリギリで予定の周回コースを回れましたが,
体力もほぼほぼ限界でした。
やり過ぎた感とやり切った感のせめぎ合いといった感じでしょうか。
でも,今年を締めくくるにふさわしい山行だったかもしれません。
コメント
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hushiyamaさん、こんばんは。
何とも凄いレコですね
ハラハラドキドキしながらレコを拝見し、見終わった後には、私までぐったりしてしまうとともにホッとしました
実際に歩かれたhushiyamaさんは、さぞや大変だったことでしょう。
そんな山歩きを成し遂げる強靭な肉体と高い技術力には、いつもながら感動です
冬至、積雪、ノートレースの中での周回、とても達成感のある山歩きだったのではないでしょうか
totokさん,こんばんは。
コメント,ありがとうございます。
いつもけっこうがんばって歩いてることが多いですが,
今回の山行はとくにがんばりました。ちょっとがんばりすぎました。
ボクは貧乏性なもんで,どうしても一回の山行を
無理くり山盛りにしてしまうんですよ。
でも,我がことながら無事に帰って来られてよかったです。
天狗堂,サンヤリの稜線側からみた御池岳がきれいでした。
hushiyamaさん メリクリです
「この雪の中、この距離を、このルートで...」
体力や技術ももちろんですが、
そのチャレンジ精神と忍耐力が凄いですね
私などは無雪期でも躊躇してしまいそうなコース
hushiyamaさんのレコはワンデイロングハイクの参考にとてもなります
でもちょっと難易度高いものが多いので
真似などしていたらいつか痛い目にあいそうな予感も...
少しづつスキルアップしてhushiyamaさんの後を追わせていただきます
goldengateさん,こんばんは。
コメント,ありがとうございます。
やり過ぎ感満載のレコだったですね,すみません
分岐点はミノガ峠で,御池林道を素直に下るか,
鈴ヶ岳・御池岳へ登り返すかの選択を迫られたときでした。
暗くなるギリギリでの下山は予想できましたが,
お天気もよかったし,林道歩いて下るのもイヤだったので,
つい鈴ヶ岳方面へ行ってしまったんですね。
行ったらもうT字尾根を下るしかないので,
本当に日が暮れていくのと競争になってしまいました。
ボクもいい気になってたら,いつか痛い目に遭うことになるかも…。
山登りに無理は禁物ですよね,自戒の念をこめて。
hushiyamaさん、こんにちは
相変わらず、夏でも冬でもロングハイクですね。
この周回私もやろうと考えてましたが日の長い時期の設定でした
君ケ畑Pまで入れなかったようですね。
この時期天候と積雪量によっては遭難しかねないループをそつなく
こなしてお見事でした。
わたしはこの時期は流石にできませんね
higurasiさん,こんばんは。
コメント,ありがとうございます。
天狗堂〜サンヤリ〜ミノガ峠はもっと雪が少ないと考えての出動でしたが,
思ったよりも雪があって,結果的には予定通りに歩いたものの,
とくに後半は鈴ヶ岳から御池岳へ,ただただ必死に歩いただけでした。
「そつなくこなした」なんてとんでもないです。
これまでもhigurasiさんのループのレコをいろいろと読ませてもらってきました。
そういえば,その最初は青川峡からの竜〜静〜銚子〜藤原ループでしたね。
そのループを歩ききったときに,初めてhigurasiさんからコメントもらったと思います。
これからもいろいろなループのレコを読ませてください。
よろしくお願いします。
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