森吉山
- GPS
- --:--
- 距離
- 16.1km
- 登り
- 1,212m
- 下り
- 1,212m
コースタイム
天候 | 曇り 山頂付近の視界約200m |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
還り;登山口P-(車)‐県道・打当内登山口 |
コース状況/ 危険箇所等 |
1;県道の『阿仁中村』の登山口(案内標識あり)から林道を2.5kmで第1標識『森吉山登山口』(駐車スペースあり)に至るが、左折してさらに300m程先まで車が入り、そこにも1台分のスペースがある。 2;林道がそのまま細くなって山道になり、打当内からのコースを合わせる地点(第2標識)までは殆ど高度を上げず山際を行くが、草深くて歩きにくい。(夏までは草が刈られていた様子) 3;第3標識の先から山腹を登って登山道となり、ブナ林の中を1本調子の登りがしばらく続く。 4;第4標識から道が左に折れてトラバースし並走する尾根と合する。この付近からの道は草がかぶって足元が見えず非常に歩きにくい。 |
写真
感想
9月17日(土)
4:10起床。前夜つくり置きの鮫の煮つけと味噌汁を温め、パックご飯を湯煎。お茶をつくって冷やしボトルに詰める。手早く朝食をすませて5:40発登山口に移動。 阿仁のコースは2つあるが入り口が違うだけで、駐車地点から2kmほど歩いた所でもう1つの打当内のコースを合する。
中村の入り口から2kmほど走ると『森吉山頂まで8k』」と書かれた標識があるが車は更に300mほど入れ、1台分のスペースがある。そこに車を置いて6:10出発。
林道をそのまま直進するとやがて草深い細道となる。足元が見えないほど草が被った道を2km近く歩き、この間に小さな沢を3つ越えると杉の林に達すると『山頂まで6.2km』の標識のある地点で打当内からの道を合わせて左折となる。
道は高度を上げずに山際を進み、6つの小沢を越えて『山頂へ4.7km』の標識を通過(6:48)した先でようやく山腹の登りにかかり、ジグザグを数回繰り返して5分ほどで登山道らしい道に出る。
足元にマイヅルソウやユキザサの実を見ながらゆっくり高度を上げるうちにいつしかブナの大木に囲まれた森に入り込んでいるのに気づかされ、その辺りからしっとり落ち着いた樹林の道が続く。
見通しの効かない樹間の道は次第に勾配を強め、やがて左手により高い山が並走するのを見る。自分が歩いている道とその山かどう言う関係にあるのか分からないまま更に進んで『山頂へ2.5km』の標識に着いた時(7:43)、先刻見た山の稜線より高い所に到達したことを知り、そこから道が左に折れるに至って山頂は並走する稜線と合したその奥に位置するらしいことを察する。
それまで歩いてきた尾根が終わって道が左に折れると右手が開けて遮るものがなくなり、眼下の沢の広がりや遠方に幾重にも重なる山並みを見渡すことが出来るようになるが、哀しいかな地理不案内で何も分からない。
目指す山頂は行く手の前方にある筈と見上げた時、一瞬ガスが切れて姿を現したそれはあまりに大きくあまりに遠い山塊だった。
前夜の雨を吸った丈余の草の中を歩くのは海草の中を泳ぐに等しく、たちまち全身ぬれネズミとなりながら足元も見えない中をただ先行するjun1氏が泳いだ痕跡を頼って追いかけるのみ。それまで順調だった登高がそこから難渋することとなる。
道が一旦下ってトラバースしながらその大きな山塊へと進むと前方から沢音が聞こえ、右手に高さ8m程の滝が現れる。なぜかこのときは目も眩むほどの高い壁に見えたその岩肌を伝って、滝とは言えないほどの細い流れと飛沫が滴り落ち、滝の下で小さな沢となっているのが音の源。
滝に突き当たって直角に曲がり沢を越えると先ほどの滝とほぼ同じ高さの、表面が萌黄色の草に覆われた岩壁が現れる。その基部に溜まった土砂の上にウメバチソウやミヤマダイモンジソウ、ノウゴウイチゴ等を見る。
2つの岩壁の下を大きく廻って右に曲がりながら高度を上げる道を、なおまとわりつく深い草に足を取られながら進むこと30分,一向に先が見えない登りに辟易し
かつ焦りを覚え始めた頃、立ち止まって休む相方に追いつく。『どこまで続くんだ,この薮は・・』と相方の口からもボヤキが漏れる。一息入れてさらに進むこと10分でようやく樹林帯を抜けると足元が笹原に変わる。
相変わらずの五里霧中の笹原を、どこに向かっているのか分からぬまま歩いてようやく大きく右に切り返し、進むべき目標を見いだす。その道が再び左に折れて小さなピークを乗り越えた先にうっすらと山の輪郭が浮かび上がり、頂上が近いことを感じてまもなく『足元注意』の標柱が現れる。更に地名や進路を示すいくつかの標識群を経て9:18,三角点と『森吉山 標高1454m』の標識のある山頂に着く。
殆ど休まず歩いてなお目標の3時間をオーバーしたのは、後半の道の悪さに苦戦したと言うこともあるが、森吉山の大きさ深さを物語るものと考えるべきであろう。
森吉山に登るのは二十数年ぶり2度目で前回も阿仁中村からだった。どのようなコースでどんな道だったかまったく覚えていないが、気持ちのいいブナ林の道をゆったり歩いたことと、山頂から下り始めて目にした丸裸にされたスキー場の開発の凄まじさ、醜さに息を呑み絶句したこと、あまりにも異なる登りと下りの対比に驚いたことの記憶が今も鮮明で、スキー場に下るのでなくビストンすればよかったと悔やんだのを覚えているが、いつかまた来る山になるだろうと言う予感のある山でもあり、事実こうして再訪の機会を得た。
コースは思い出せない部分が殆どだったが、ブナ林の素晴らしさは昔のままだったと思う。
展望もなく寒いので早々に下山開始(9:30)。ナナカマドやゴゼンタチバナの実,ユキザサの青い実と赤い実,エンレイソウの黒い実,ツタウルシの黄葉,真っ白なキノコ等々,登りの際に見落としたり撮れなかった花や草の実を撮りながら下る。 草つきの岩壁の下ではウメバチソウを発見。登山口付近ではアケボノソウの他,白い花のツリフネソウを見る。
11:40,下山してズボンを見るとヌスビトハギの実がいっぱいついていた。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する