真冬の西岳 編笠山周回
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- GPS
- 08:02
- 距離
- 12.5km
- 登り
- 1,309m
- 下り
- 1,291m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り、強風 |
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過去天気図(気象庁) | 2018年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
(無料 登山者用駐車場の看板あり) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・登山口〜西岳…標高2,000前後から雪道になるがよく踏まれておりアイゼンは必要無い ・西岳〜青年小屋…北側斜面の為か積雪が深くなる(道を外れると60センチ程か)。雪質も柔らかいパウダーに変わり踏み跡に硬さは無い為アイゼンがあった方が良い ・編笠山山頂へ…青年小屋からの登りは強風。岩場だが雪も多く爪有りでも普通に歩ける。岩場を抜けた後の登りは急で、アイゼンが必要。 ・編笠山〜登山口…山頂からの下りの岩場は雪が少なく前爪付きのアイゼンだと歩きにくいが、雪もあり爪無しでは滑る為厄介。岩場を抜けた後は暫く雪が深いが、標高2,000より下から1,800位まではミックスになり爪は邪魔だが滑り易い面倒な下りに |
その他周辺情報 | 道の駅こぶちさわの温泉を利用(大人820円 21:30まで受付) |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
毛帽子
靴
ザック
アイゼン
昼ご飯
行動食
飲料
水筒(保温性)
レジャーシート
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
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感想
山相棒maruta27に誘われて冬の編笠山に行ってきた。
昨シーズンは黒班山、入笠山、北横岳、蓼科山といった雪山初心者入門編の山を登ったが、それ以上の難易度になると当然高額な冬山装備一式が必要になるし経験や技術も要るわけで自分たちには当分縁の無い世界だと考えていた。
しかし冬のボーナスで雪山装備を7割くらい揃えたmaruta27。まさかヤル気なのか…
全て揃える前に資金が尽きた為今季の雪山高峰は無いようで一安心。
自分は装備も無いし家族の理解を得られそうに無い。何よりガチの雪山は怖い…雪山ハイキング位が丁度いい。
という訳で自分の装備や技術でも行ける編笠山へ。
それでも真冬の八ヶ岳、入門編よりは少し難易度の高い山である。スケジュールもタイトになる。不安を抱えながら集合場所の小淵沢駅へ向かった。
◼️富士見高原登山口〜西岳
朝8時、富士見高原リゾートに到着時はまだ快晴。しかし予報は下り坂の為油断は出来ない。
西岳までは天気は持つかもしれないが、編笠山山頂は雲かな。
駐車場から少し歩くと林道冬期閉鎖のゲート。
登山届のポストと登山口標識。
いくつか分岐が有るが只管真っ直ぐ進むと不動清水に着く。
駐車場は標高1,350程、そこからここまでほとんど雪無しの平坦な道だ。
不動清水は冬だが水量豊富そう。
これ以降やっと山道らしい登りが始まるが、まだこの先1時間位は雪は殆ど気にならない程度の道が続く。
標高2,000m辺りから登山道に土が見えなくなるが、雪は固く締まり歩き易く西岳山頂までアイゼンはつけずポールだけでいけた。
ここまで下りはゼロ、登りでは二人の登山者を見かけている。
山頂手前で視界が開けると編笠山、南アルプス、富士山など良い景色が眺められるが、それまでの樹林下の道はハッキリ言って地味だ。
◼️西岳〜青年小屋
西岳山頂は流石に良い眺めだ。
残念ながら権現岳は雲の中だが南側の景色はよく見えた。
撮影などしていると更に2組登山者が。
ここでお互いアイゼンを装着。
maruta27はエッジガード付スパッツと雨具を修理に出している関係で今回は6本爪で参戦、自分は買ったばかりの12本爪だ。
ここからは北側斜面を行く為雪が深いと彼の読みは見事的中し、フカフカの雪道を気持ち良いアイゼン歩行。
斜度はそれほど無い為軽アイゼンで充分だったが。
西岳を過ぎると曇りがちになったが、風が強く雲が流れ行く為太陽もよく顔を出す。
肌が出ている部分の冷えが酷いのでなるべく露出を抑える。
登山者は多くはないが時々すれ違った。
深めの雪、しかしラッセルは必要ない位には踏まれている道は気持ちよく、タイトなスケジュールを忘れてのんびりハイキングしてしまった。
◼️青年小屋〜編笠山
西岳山頂の景色とここ迄の雪道である程度満足してしまったのだが、メインイベントはここからだ。
青年小屋は冬期閉鎖中だが冬季小屋があり登山者も結構いた。
(テントは一つも無かったが、のちにすれ違った登山者にはテン泊装備の人が少なくとも10人以上いた)
時間も無いので昼飯は山頂まで我慢しようという事になり、すぐに編笠山山頂へと進んだ。
(時間は既に12:40だった)
編笠山への登りは無雪期なら30分かからない位で長くはない。
ゴーロ帯もそれ程登りにくくは無かった。しかしとにかく風が強い。登る前にバラクラバをつけてくれば良かった。
山頂から降りてくる登山者3人とすれ違いながら上を目指す。
登るにつれて視界が広がり、蓼科山や霧ヶ峰、美ヶ原、阿弥陀岳と見えてきて気持ちが良い景色だ。
八ヶ岳周辺以外はかなり天気が良さそう。
岩場を抜け急な斜面を抜けると編笠山山頂だ。
◼️編笠山山頂〜富士山高原登山口
滞在時間は15分程だったが山頂は自分たち以外誰も居らず、独り占めだった。
遮るものがない山頂では強風吹き荒れ大声出さないと会話も出来ない。
気温はおそらく- 10℃より寒く、ペットボトルは凍りつき、デジカメは直ぐに電源が落ち、カメラを操作する為グローブを外すと途端に指先の感覚が消えて行く。
とても飯など食える場所ではなかった。
腹は減ったが、下山時間も考えると昼飯は我慢するしかない。
13:40頃に下山開始。
しかし下りもゴーロ帯を抜けなければならない。
しかもこちら側は今までで一番の強風、薄い雪の為12本爪だと歩きにくくてしょうがない。
アイゼンを外し滑りそうになりながら何とか樹林まで降りた。
樹林下の下りは雪が薄くなってからの方が厄介で、ミックスな斜面の下りは足がズルズル滑る。
道が雪から土に変わるまでは神経を使った。
今回の山行は今までの雪山で一番長いコースタイムだったが、雪がない区間が長く、雪山修行としては微妙な感じになったかも知れない。
しかし新しい装備や厳しい環境での行動などでかなり勉強になった。
あと下山中無理矢理アイゼンをザックに仕舞い込んだせいで水袋に穴が開き、ザックの中及び雨具のパンツ、スパッツや靴の表面がびしょ濡れになったのは痛恨の事態。
森林限界の上でこうなっていたらと思うとゾッとする。
道の駅の日帰り温泉で汗を流し帰路に着いたが、なかなかの満足度な山行。
この経験を生かして次はどの雪山に行こうか楽しみだ。
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