塩見岳〜蝙蝠岳(こうもりだけ) 初ソロ山行
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 33.3km
- 登り
- 3,037m
- 下り
- 3,036m
コースタイム
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
2日目:6:00塩見小屋〜9:15鳥倉駐車場
天候 | 1日目:快晴 2日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
塩見岳山頂直下は、案外急な岩場(予想外)。高度間がかなりあり面白いけど、高所恐怖症の人は大変かも。 蝙蝠との間は最初岩場があるが、たいがい巻けるので特に危険はない。ただし、一箇所個人的に怖い箇所が。ザレ地のリッジがあり、はじっこが軟弱。すべったら相当下まで落ちる事が出来るので要注意。 夜はかなり冷えます。風が吹いてるときは稜線、要注意です。 以下写真 Nikon D300 TAMRON SPAF 17-50mm F2.8 XR Di LD Aspherical[IF] |
写真
感想
■初のソロ登山
紅葉時期の3連休。先週いったばかりだが、これを逃す手はない!と思い、山にいくことにした。メンバはいろいろ考えたが、うまく折り合わずソロでいく事に。
なんと64回目の山にして、初のソロ山行である!
いろいろ抱えていたプランの中から塩見岳を選択する。鹿島槍も考えたのだが、キレットは危険だし、ソロでいきなりやるにはちょっと。。?という判断だ。ビビったのかといわれればそれまでだが、念には念を入れた。
■3000m峰
ではなぜ塩見岳を?といわれると、実は21座ある3000m峰制覇まで残すところ7座となっているのだ。残っているのは、乗鞍、聖、西農鳥、塩見、それに赤石、悪沢、荒川だ。最後の3座は一気に攻略予定(といいつつ2泊3日の晴れがなく2年も延びているが)なので、それ以外、単発で攻めるしかない山のうち、1泊あれば十分行ける塩見岳にしたわけだ。自分は100名山は今のところあまり興味ないが、3000m峰には興味がある。まあ、ジャンダルムとか入ってない(奥穂の属峰扱い)ので、この21座に意味あるのかという話もあるが、それはとっておきで行くつもりなので、とりあえずは一般的な21座を制覇しようと思っている。
さっそく行程を練る。土曜は疲れ気味だったので日月で行く事に。小屋泊は避けたいのだが、ソロ用テントもなく、3〜4人用なんてもちろん担げないので、ひさびさに山小屋利用にした。前日電話でなんとかOK。混んでいるとの事。やだな〜と思いつつも紅葉シーズンでしょうがないかな〜と無理やり納得。
■塩見登山口、、遠い。。
もちろん朝なんて起きられないので、土曜に出て現地車中泊。土曜の16時半に出発した。途中、ヘッドフォンわすれた!と、大事なことに気づき高速直前のコンビニで購入。iPhoneのiPodを聞くためだ。小屋はいびき対策+自分が眠れないときのヒマつぶしとして必携アイテムにしている。今回も小屋ではいびき大合唱で重宝する事になる。それにしても登山口は遠い遠い!
北アルプスいくのとほとんど変わらない距離だ。中央道の最長記録を樹立。駒ヶ根I.C.を越えて、松川I.C.まで行った。降りて上鹿村あたりから登山口にいく道は、いい道なのだが車がまったく走っていない!正直怖すぎる!! 真っ暗な中、突如シカが道路に! それも3度遭遇し2回目は2頭一緒だった。案外夜活動するのね。。と驚いた。暗闇の恐怖の中をひたすら走ると、23時過ぎに鳥倉登山口の駐車場に到着。ここにはたくさんの車が止まっていた。ちょっと安堵。。20台止められるところに入りきれず、道路にまで泊めてある。自分も仕方なく300mほど下ったところに駐車。
渋滞もあり計6時間もかかったので早速酒を飲む。飲みつつ地図とにらめっこ。塩見は当然いくが、ちょっとそれだけだと物足りないな〜。前に岳人かなにかで見た事ある蝙蝠岳にいけたら行きたいな〜などと考える。塩見に早めについて、空身なら行けるかな〜。蝙蝠岳、これは名前で行く価値がある山だな〜〜。などと考えているうちに酩酊。最後にウイスキーをあおってそのままひっくり返った。
翌日、4:50にアラームを掛けていたが、う〜〜ん、早すぎだろ?寝たの1時半だし。全然寝た気しね〜40分アラーム延期(笑)今考えると現地泊にした意味ないな〜〜 とは思うが。これが自分がソロに向いてない理由かも(笑)
お湯を沸かし、暖かいスープを飲むとようやく体に血が巡ってきたか、いよいよ登山モードに。朝食のサンドイッチを食べ6時丁度に出発。ところが数分歩くと、後ろから人が追ってくる。
「ルームライト付きっぱなしですよ〜〜」 しまった〜〜。まぁバッテリーが上がることは無くても寿命は縮めてしまうかも知れない。戻って消す。それにしてもわざわざ走って知らせてくれるなんて、なんていい人だ〜〜。お礼をいい出なおす。ちなみに彼とは塩見小屋で再開し、夕日を一緒に眺めた。
■出発〜三伏峠
スタート直後は延々林道が続く。自分が登山で嫌いなものの一つに林道歩きがある。舗装してるんなら車で入れさせろよ。。と、いういいがかりが主な理由。あとは足に優しくないので疲れる。 結局山道に入ったのは、6:35。
最近自分は、どうもスタート直後ペースが上がらない。心肺がなじまないというべきか、、どうにもスロースターターな感じだ。そのかわり一度スイッチが入れば休みたくないくらいテンション上がってくるのだが。今回も最初から結構な登りなので、呼吸を整えつつの登りになる。
今回ソロで確かめたい事の一つに、どれくらいのペースでいけるか?というものがあった。今まではパーティー登山なので、自分のペースで攻めるという事はした事がない。ちょっと興味を持っていたので、実践する事に。。 ただ、加減がわからず負荷をかけすぎてしまったようだ。。なんだかマラソンでもしてるような気分。息も一定リズムで刻み昔の1500m走を思い出す。ノンストップでいったら、2時間で日本最高所の峠、三伏峠に。ルートタイムは3時間なのでちょっと飛ばしすぎたか? 軽くおにぎりを食べ小休止。気温は2度足らずで寒い。10分ほどの休憩の後スタート。ここからすぐに三伏山に出るのだが、ここの眺めはさえぎるものがないので最高だった。目指す塩見も見えるし、仙丈ケ岳、甲斐駒、白峰三山それに中央、北アルプスがよく見える。塩見岳は、カブトの形といわれるようだが、一目ぼれした(笑)剱岳や甲斐駒に通じるずぶとさを感じる。一気にテンションが上がり、またもや突進(笑)
■三伏峠〜塩見小屋
その後本谷岳というピークを過ぎると結構アップダウンがある。天気は快晴のまま。やっぱりきてよかった。。が、肝心の紅葉は?というと、どうもパっとしない。ここがそういう場所なのか、台風の影響なのかわからないが色はさえない感じだ。まだ早いのかな?と思いながら進むと塩見小屋に到着した。あまりにあっさりついたのでちょい拍子抜け。10時過ぎだが、とりあえずチェックイン。手続きの後、トイレ利用説明を受ける。ここのトイレは変わっているので、興味ある方は調べるといいでしょう。
■塩見岳〜蝙蝠岳ピストン
コースタイムだと、塩見小屋から蝙蝠岳のピストンは6時間。まあ、縮める自信はここまでの登りでついたので、夕飯までに戻れるかは微妙な感じではあるが出発。サブザックにアクエリアスと水のブレンド1.5リットル、レインウェア、ツエルト、行動食を入れて10:40に出発。どうでもいいが、山ではポカリを売ってほしい。アクエリアスはカロリー0タイプが多いので、山ではちょっと。。ただ、ここで一つ失敗した点が。。ソロなので、ひざとか痛めたときのために普段持たないストックをせっかく持ってきていたのに、小屋においてきてしまったのだ。(反省)
塩見岳は甘く見ていたわけではないが、岩場の角度が結構すごい。途中難しめのホールドに足を置いたり、遠めのホールドに手を伸ばしたり、ちょっとしたクライミングの練習のつもりで進んだ。ただ、、足を伸ばしたとき、腰の横っていってわかりますか?そこが一瞬つりかけて、びっくり。水分を補充した。11:20頃には山頂到着。ここも360度の大パノラマだ。富士山もよく見えるし、荒川三山方面、目指す蝙蝠岳がよく見える。テンションはますます上がる。写真を撮った後、迷わず蝙蝠岳を目指した。ここまで高度を上げておいて、稜線歩きをせずにはいられない! そんな気分であった。この日塩見岳から蝙蝠にいったのは自分がラスト。ピストンで戻る最中に新たな人には出会わなかった(すれ違いも3,4人)。それぐらい人が少ない尾根で、かなり自分好みだ。
北ノ俣岳付近は岩場の連続。ただしほぼ巻き道なので大して危なくは無い。近いうちに目指すべき3000m峰 荒川岳もどっしりと真正面から見ることが出来た。その後藪漕ぎ地帯を経て蝙蝠岳へ。突き上げるピークではないので、ニセピークがあるだろうと予想。案の定3〜4回目に真のピークにたどりついた。誰もいないピークは気持ちがいい。パートナーさえもいないというのは初めての経験だ。
ここから見る塩見もすばらしい。軽く腹ごしらえと記念セルフ撮影を済ますと、来た道を戻り始めた。
ただ、、このあたりから疲れが。。おそらく過去最高の累積標高差/日の影響でペースが落ちる。水も頻繁に摂るようになった。小休止も2度ほど。明らかに飛ばしすぎの影響だろう。最後の塩見の登り返しは正直「ホキた」(笑)。
途中、赤い小さな草が気分を癒してくれた。紅葉で赤いのかは不明だが。。また、光線具合がよくなった被写体として塩見岳方面を見ると、案外いろんな色がある。キレイだな〜〜とおもい写真を撮った。ただよく見ると枯れ木の茶色が彩りを添えていたのか。。まあ「枯れ木も山の賑わい」という言葉もなかなか的を得たものだな〜とすごく納得。
重たい足をあげつつ、無事に塩見小屋に下山。16時前には戻れたのでとりあえずOKとしよう。
■ひさびさの山小屋
とりあえずビールを飲み食事に。塩分を欲した体に味噌汁がおかわり自由なのは山小屋のうれしいところだ。あっという間に平らげ、楽しみの一つであるアーベントロート撮影会!
結果、、惨敗です。西方面にうす雲がデーンと居座り、全く染まらず! ショック。。だったが、そのおかげか?夕焼け空の染まり方はすごかった。氷点下の中撮影し、体が冷えたので7時には就寝。ウイスキーを結構持ってきていたが、トイレに何度もいくには部屋が混みすぎていたので断念。いつも通り、2時間くらいしか寝られない夜をすごした。
■下山
モルゲンロートこそ!と期待したが、これもダメでした。。直接は見えないが、塩見岳の向こう、低い位置におそらく雲があるようで、染まるはずの白峰三山や仙丈ケ岳はまったく。。もういいや、という事で即下山しました。中央低速道の渋滞に巻き込まれないよう、早めに下りる。9:40には車を出発したが、小仏トンネルは早い時間から混み、帰宅はなんと4時。。ただ、相模湖I.C.から降りると、海老名にはわりと早く帰れることがわかったのが大きな発見。
■ソロ登山について
今回、初のソロをやっていろいろ得るものがあった。やはり人数が増えるほど予期せぬ事態、ちょっとした出来事にも時間がかかり行動範囲が狭められる。ソロは行動範囲を広げるにはよい選択だ。ただ、小屋は勘弁かな。ソロテント必須な気がします。ただ、これ以降寒い季節〜ハイキングではない冬山でのソロは、正直リスクが大きすぎて自分的には回避かな。
それぞれいいところはあると思います。山で仲間といろいろな喜びを分かち合うにはパーティー登山が一番。たまにやるソロはいいかな、というのが今のとりあえずの結論です。
stkさん、こんにちは。
初ソロ、お疲れ様でした。
自由度とリスク管理、なかなか難しいバランスですよ
ね。私は、ソロの時はかなり慎重(弱気)です
3000m峰ですが、私も意識しています。あと御嶽山だけ
なのですが、遠くてなかなか足を伸ばせません。
と同時に、積雪期での登頂も狙っています。10座登った
ので、あと11座だったりします。
64回目にして初のソロだったので、なんか、こう、なんでも自分のペースなんだな〜と思いました
そこはすごく楽なところですね。ただ、危険なところはいけないな〜とは思いましたね。
蝙蝠尾根とか、すごく危ないというわけではないのですが、なにしろ周りにだれもいないので、滑ってへたなところで落ちたら何日も遺体が見つからないとか、普通にありえると思いましたね。(まぁ山仲間にはルートは伝えてはいますが)
3000m峰制覇はいい目標ですよね
積雪期の21座は夢のまた夢です。まだ1峰もやってませんよ!難易度全然違いますものね〜
チャレンジも富士山と立山の2回しかないですし^
この冬1峰くらいはやりたいです。
stkさん、こんにちわ。
stkさんが初ソロなんて、タイトル見てびっくりしました
確かにソロだと危険度もそうですし、
私の場合は初めての山ばっかりの縦走は山域の雰囲気も分からなくて心細くなってくるので、大体一座位知ってる山を絡めるようにしてます。
塩見と蝙蝠岳、静かで良さそうな山ですね〜。甲斐駒や北岳、富士山の雄姿も素晴らしいですね
初ソロだったんですね〜
たくさん登っているstkさんですから、ソロもあるのかと思っていました。意外でしたね〜
stkさんも自分と同様スロースターターのようですね。
自分もエンジンかかるまでは時間かかりますよ。
あと、テンションが上がると突進したくなる気持ちも分かります
stkさんの日記で、小屋泊まりは自分もなるべく避けようかとおもいました。
ソロ用のテントを購入するか検討しています。
塩見は南アルプスの中で1番登ってみたい山でした。
登る時は、stkさんのレコを参考にさせてもらいますね〜
実はそうなんですよ〜
tamaoさんの記録見て、ソロ多くてすごいな〜〜とずっと思ってましたよ
ただ、tamaoさんも心細いなんて事があるんですねぇ
ソロのよさも分かったので、今後すこしずつ増えるかもしれません^
塩見は蝙蝠行って二軒小屋いくとか、長大な千塩尾根やるとかよさそうですよ〜
まあ、そこそこいってはいますが何しろ休みの朝起きるのが苦手なものですから(笑)
車中泊という手段がなければ、いまだにやってないでしょうね
ソロが多いならソロ用テントいいかもしれませんね。最近は軽いのも多いですし。
下山口を自由に選べるなら、二軒小屋の方とつなげるといいかもです。ただ、東海フォレストの縄張りになってしまいますが(笑)
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