オールバリルートでヤマレコ未踏の加古川源流域中央分水界踏査;烏帽子山、粟鹿山(39座目/関西100、42座目/兵庫100)、三国岳(兵庫100) 【源流域ロング周回34;加古川】【中央分水界踏査3榎峠から粟鹿山まで】


- GPS
- 15:35
- 距離
- 53.7km
- 登り
- 3,097m
- 下り
- 3,107m
コースタイム
- 山行
- 15:19
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 15:36
天候 | 晴れ。早朝13℃→日中25℃で半そでで日影でじっとしているとちょうどいい程度、歩くと汗をかく。昼過ぎまで風がほとんどなく、とても暑かった。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
明石自宅1:27→R175→氷上IC→北近畿豊岡自動車(無料区間)→青垣IC→2:50青垣中学校前の公園に自転車をデポ→3:05佐治の登山口駐車スペース 復路; 青垣中学校前の公園17:55→自転車(道間違い)→16:47駐車地点16:54→青垣IC→北近畿豊岡自動車(無料区間)→氷上IC→R175→20:36明石自宅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
▼道路以外は全ルートで登山道はありません。廃道、獣道、仕事道を探しながら歩き、これらがないときは地形を見ながら歩けるとことを適当に歩いています。 ▼危険個所;ちゃんとした道はないので、標識、目印(赤テープ等)もとても少なく、地形も複雑で2.5万地形図にはない微妙な起伏(小尾根、小谷)があって、自分が地図上のどの位置にいるかが分からないので、GPSがないと間違わずに進むのは困難な場所が有ります。(特に青垣峠の手前) ▼時々無名の小ピークを獣道を使って巻いていますが、靴幅程度しかない道幅で急斜面のトラバースでの滑落の危険、倒木・枝等の障害物があり、用意ではありません。(特に粟鹿山の手前、651mの鋭鋒を巻くところは乾いた砂土の45度以上ある急斜面のトラバースで足元が崩れて緊張を強いられました) ▼何度か道路を横切っていますが、尾根をまっすぐ行くと道路の法面の擁壁の上に出て、降りられないことが多いので、少し手前で下に見えている道路に向かって小谷上のところから降りていますが、とても急斜面で木につかまったり、木の根元を足場にしないと足元が崩れて落ちてしまい、立っていられません。木から木へ降りて(落ちて)行くことができないと滑落の危険があります。(特に遠阪峠の手前でいったん道路に降りる場所は尾根が崩壊地で断絶されていて、尾根をまっすぐ行くと崩れそうな崖の上に出てしまい危険、崖を右手に、左下に見えている道路の方へ降りますが、どこも急で足元も崩れ、落とした石が道路横のフェンスまで止まらずに落ちていく急斜面でした。) ▼最初の榎峠への登りは、沢沿いの古い林道がありますが、その入口が分からず、倒木だらけの谷底から登って、途中から左にあった林道跡に上がっています。 ▼最後の三国岳東尾根の558.3m三角点からはすぐ北側の沢を下っていますが、地形図にある破線は古い林道跡で沢による切断、手入れされていない植林で倒木だらけになっていて、これらをなんとかよけていく踏み跡(仕事道か)はありますが、難儀します。 ▼その他、稜線上にはとんでもない急なアップダウンがありますが、ステップがなく枯葉が積もっていたり、土が柔らかかったりするので、登りも下りも苦労します。 ▼岩場や痩せ尾根はありませんでした。 ▼水場;基本的に分水界の尾根歩きなので、ロングを歩く際、水がどこで得られるかは重要な情報です。今回は 々馥427号の旧道(遠阪峠の手前でいったん道路に降りる)の横を流れる沢。(沢音が聞こえてきた) 遠阪峠の道路を渡って何かの工場跡の建物の上にある水場のタンクからあふれ出ていた水(ここでがぶ飲みし、ペットボトル500cc補給) 9川ダム湖の上流の無名の峠の東側の小沢(流れが緩く、汲みにくい。多少ゴミが混ざったが飲んで特に問題なかった) だ蝶斉宿婉瓩鰐こ稜Г世ありそう。 セ姐餝拇貳根の558.3m三角点から北側の沢に下った、加古川最源流の水(上手かった) ▼登山中に会った人数;先々週に引き続き0人!完全貸し切りの山々でした。 |
写真
このペースでは三国岳までも難しい。でも分水界踏査を完了するには前に南から来た三国岳までは何とか行きたい。
装備
個人装備 |
グローブ
雨具
日よけ帽子
ザック
昼ご飯
非常食
飲料
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
ストック
カメラ
|
---|---|
備考 | 飲料;水500cc、コーラ1000cc、スポーツドリンク500ccを持参。その他に水場で合計1000cc程度補給。 |
感想
今回の第3回の中央分水界踏査で
先々週の記録(第2回)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1423465.html
と昨年の記録
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1042210.html
が繋がりました。
また、ちょうど1年前の大縦走(第1回)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1098566.html
と合わせて中央分水界の探索が進みました。今後は西へ氷ノ山、三室山等へと繋げていきたいと思います。
今回はほとんどがヤマレコ未踏の区間で、山道部分はすべてバリルートとあって、距離が伸びず、苦戦しました。計画では播州峠から岩屋山経由で青垣へ下山予定でしたが時間的に無理で、幡手峠から道路歩き9キロで戻りました。
ヤマレコの地図検索画面で、烏帽子山の西から粟鹿山の手前の道路まで、長大な赤線が新たに引かれました。踏破した甲斐があったというものです。感無量です。(今まで枝尾根等での新規ルート開拓は何度もありましたが、これだけ長大な未踏ルート開拓は初めてです)
さて、中央分水界について先々週の記録に書いたことのおさらい
【中央分水界】
「日本の太平洋側と日本海側とを分かつ分水界である。
末端以外の中央分水界で最も高度が低いところは、本州では兵庫県丹波市氷上町石生(いそう)「石生新町」交差点付近の標高95m[1]である。この最低点の東800m付近に「水分れ(みわかれ)公園」があり、公園内で水路が加古川(瀬戸内海/太平洋)側と由良川(日本海)側とに分かれている。一方、最高点は乗鞍岳の 3026m である。」ウィキペディアより
分水嶺倶楽部では踏査されているが、ヤマレコではほとんど山としては認識されていないようで、未踏部分が多い。(関西の西部ではっ関東近郊に比べると圧倒的に登山人口も少ない)
http://www.jac.or.jp/info/doukoukai/chiri/bunsui.htm
http://www.jac.or.jp/info/doukoukai/chiri/img-bunsui/bunsuirei-map151016.pdf
https://www.esrij.com/cgi-bin/wp/wp-content/uploads/2014/04/map2015-3rd1500.jpg
この日は私が所属するヤマレコのグループ「丹沢24」が、私のホームグランドである奥多摩で「勝手にハセツネ」のイベントをやっており、前夜からグループの仲間たちが徹夜で歩いてることもあり、その関西別動隊(一人ですが)として、私も早朝からのロングルートにトライし、孤軍奮闘することにしました。
夜中に誰もいない初見の超マイナーバリルートを歩くのは精神的に結構タフでなければ厳しいのですが、仲間も頑張っている、と思うと励みになりました。
今回のルートの特徴は、山道部分に一切整備された一般道がないこと、その距離が30km以上もあることでしたが、中央分水界の中でも標高が低くいので道路がたくさん横切っていて、気温が高く残雪もないこと、日本海側に近いので、冬季はそれなりに積雪があり、標高の割には植生が中級山岳に近いこと、でも人里に近く、植林が発達していて下草が少なく仕事道は多く、登山者はいなくても人の気配は濃いこと等が挙げられます。また、登山の対象になっていないので、顕著なピークや峠でも名前がないのも特徴的でした(粟鹿山と三国岳の間にあるこれらと同等の大きさの山に名前がない!地図に山名がなくても、きっと何らかの標識があるだろうと期待して登ったのですが、苦労して300mも登った山頂に名前がなく何もないと、なんだか無駄な労力だったようで思っていた以上にがっかりでした。)地元での呼び名はあるのかもしれませんので、機会があったら確認してみたいと思います。
そしてこの日は季節外れの真夏に暑さになる、との天気予報でした。前日は近くの豊岡で30℃超えだったので、暑さ対策で半袖シャツ+薄手長そでシャツと薄手ズボン⁺半タイツで臨みましたが、日中は25℃以上で風もなく、大汗をかいてスピードが上がりませんでした。飲料は合計2Lもっていきましたが全く足りず、途中で見つけた水場で補給できて助かりました。
登山の様子は写真のコメントに詳しく書いたのでそちらを参照ですが、
今回計画タイムが一般道をロングで歩く時の時間設定にしていたので、計画よりも大きく遅れました。いつもはバリルートの時は最大1.5倍くらいの所要時間を見積もるのですが、やっぱりそれは必要でした。でも、粟鹿山以降は少し後半は道が良くなって、何とか2時間遅れをキープしながら歩くことができました。
せっかく遅れを最小限に留めて下山したのに、最後の最後、自転車で車に戻る時に道を間違えてしまいました。行けども行けども車に着かずおかしいと気付くのが遅く、山では迷わないけど街では迷う、しかも無事下山して安心、油断がありました。(ルートマップには後から自転車部分も追加しています。人力部分は載せることにしているので)
計画していたカヤマチ山と岩屋山を超得ることはできず、加古川源流域の完全周回は達成できず、代わりの苦手な道路歩き9キロが堪えましたが(ルートの形もいびつになった)第一目標だった中央分水界の踏査をつなぐことはでき、十分満足できる登山でした。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
shigetoshiさん、お久ぶりです。
完全貸切の道のない山々に54kmの周回、さすがです。
様々な水場の発見もうれしさが伝わってきます。
標高の低い山々にも未知の登山の楽しさがあるのですね!
kurosukeさん、おはようございます
今回のルートには藪や危険ヵ所がほとんどなかったので、長距離を無事歩き通すことが出来ました😉
こっちのバリには、笹や羊歯の手強い藪も場所によってはありますので、ヤマレコに記録がなく情報が全くないロングルートはたくさんありますが、今までは躊躇していました。でも、これでちょっと吹っ切れました。
これからもこんな感じで過去の記録がなくても気にせずにどんどん赤線を伸ばして行きたいですね😁
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する