北海道の山(1)雨と霧のトムラウシ
- GPS
- 10:50
- 距離
- 14.7km
- 登り
- 1,304m
- 下り
- 1,296m
コースタイム
-9:30前トム平-11:30-40トムラウシ山頂
-13:00前トム平-13:40コマドリ沢入口-15:30カムイ天上-16:30登山口着
天候 | 霧と小雨、時々本降り |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
飛行機
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・この1999年当時は、カムイ天上からコマドリ沢入口まで、カムイサンケナイ沢に沿って道がついていたが、ぬかるみの多い道だった。 (現在は、稜線づたいの新道ができている模様) ・コマドリ沢は、この時期は残雪に覆われていた。トレースあり。アイゼンは不要。 ・カムイ天上から上部は、通常の登山道だが、標識は少ないので、 霧の際は道が解りにくい個所もある。 |
写真
感想
【山行No 268】
※ 残った百名山の中でも、なかなか行きにくいのがトムラウシ山。
1990年に一度、大雪山からの縦走を狙ったが、その時は雨で途中敗退している。
そろそろ行っておくか、と思い、東京起点の3泊4日で計画してみた。
・一週間前に飛行機、レンタカー、宿をあたってみたが、海の日の連休でもあるので、
飛行機は、帯広便、旭川便は取れず、千歳便となった。
トムラウシ温泉の宿(東大雪荘)も、予想していたけれど満員で取れず、
結局、テントを麓に張って登ることにした。
7月17日(土)
・今日は移動日。出発が少し遅くなったので、羽田空港着があまり余裕がなく、
しかも、空港内も大混雑で、ちょっと焦った。
8:50羽田発-10:10千歳空港着
千歳に着いて、さっそく予約したレンタカーを借りるが、レンタカー受付も大混雑だった。
11:20千歳発
途中のコンビニで、水(4L)、食糧などを仕入れる。
コースは、日高町を通り、日勝峠を越えて、帯広平野へ出て、そこからトムラウシ温泉方面へと向かう。
・日高町で、休憩がてらに「日高山脈館」というのがあったので、ちょっと寄ってみたが、
日高山脈の成因、地質構造など、最新の知見にもとづいた展示でなかなか興味深かった。
16:50 トムラウシ温泉(キャンプ場)着
・キャンプ場は、トムラウシ温泉の宿のあるところより、さらに約1km林道を進んだところにあった。
ガランとした駐車場のような感じの場所だが、一応、水場、トイレ、街灯がある。(トイレはちょっと臭う)。
今日のテントは約15張。
夕方になって、上空は少し青空も見える。
明日は一応、トムラウシ山をピストン往復の予定だが、テントを担ぎあげて
山上で一泊でもいいかな?などと考える。
7月18日(日)
・夜半より、テントをたたく雨音が聞こえていた。いやな感じ。
4:10起床
・外をのぞくと、霧雨が音もなく降っていて、風景はすっかり灰色になっている。
今日は停滞でもいいか、とも思ったが、周りを見ると、雨にもかかわらず、続々と出発してゆく人が見えるので、
とりあえず行けるところまで行ってみることにした。
稜線も霧の中だろうからテントを担ぎあげるのは止めにして、軽装でのピストンにする。
5:10 キャンプ場 発
・トムラウシ温泉から登る道もあるが、上のほうまで林道が登っているので、
レンタカーで約7kmを登り、短縮登山口(新登山口)まで行く。
レンタカーを借りた甲斐があった。これでだいぶ時間短縮になる。
5:30-40 新登山口(標高=約1000m、気温=18℃)
・林道終点が登山口。思いのほか車が多い。百台はすでにいる。隙間に車を押し込んだ。
・深い霧の中、出発する。道が悪そうなので、最初からスパッツを着用。水は1.5Lを持ってゆく。
6:50 カムイ天上(標高=1320m)
・標識があるだけでなんということもない場所。立ち休み少々。
・ここからカムイサンケナイ沢へ向かって緩やかに下るような道。
ヌカルミがひどく、どろどろの道になっていて思ったようにペースは上がらない。
7:40 第一渡渉点
・ここから先、沢を6〜7回渡渉しながら、川沿いを絡んでゆく道となった。
今日は水は大したことはないが、増水したら厄介そうな道だ。
雨もこのあたりから本降りとなり、暗然とした感じ。
8:30 コマドリ沢入口(標高=1460m)
・カムイサンケナイ沢の本流から別れ、道は雪渓となっているコマドリ沢に入る。
急な道だけど、雪をガンガンと登るのは、ぬかるみを歩くよりはよほど爽快だ。
・標高=1550m付近で道は雪渓から離れ、山腹を斜上する道となった。
この付近よりようやく花がぽつぽつで出して、花の山らしくなってきた。
雨もまた小降りとなり、一安心。
9:30-40 前トム平
・急登が終わり、一休み。ここも霧で展望はないが、付近の花は結構きれい。
・これから先、また道がやや解りにくくなってきた。
岩と草原の間を縫うように道が続いている。いわゆる「トムラウシ公園」と称する場所。
花は結構咲いていて、なかなかいい感じの場所だが、晴れていればもっとよかったろうに、と思う。
キバナシャクナゲ、ハクサンイチゲ、チングルマ、コマクサなどが目に付いた。名前がよく解らない花も多い。
10:50-11:00 トムラウシの肩(標高=約2000m)
・結構疲れが出てきたが、なんとかここまで来た。
テントは1張のみあった。
・頂上はすぐそこに、雲の間より見え隠れしているが、足も疲れてきており、ペースはあがらず、最後の急登はなかなかきつかった。
11:30-40 トムラウシ山 山頂(標高=2141m)
・岩が累々と重なり合っている山頂。
展望もなく、雨と風があるばかり。
二度目の挑戦でようやくたどり着いた頂きだが、感激も少ない。長く休む気にもならず、早々に下る。
・下りは、霧雨のなか、ちょっと疲れた気分で、来た道を戻る。
13:00 前トム平
・コマドリ沢の雪渓は、シリセードで約10分で下った。
・こんな時間なのに、まだこれから登るグループもいる。
ヒサゴ沼泊まりだろうが、結構疲れている様子で、大丈夫か?と他人事ながら気になるグループもあった。
13:40 コマドリ沢入口
14:10 第一渡渉点
・ここから先、カムイ天上までの道は、朝来た時よりもさらにヌカルミがひどくなっている。
もう泥んこのグッチョグチョ状態。ところによっては足首まで泥につかるような場所もあり、生理的に嫌な気分。
靴は一応、ゴアの防水加工された軽登山靴だが、雨とぬかるみの攻撃で、しだいに中まで水が浸入してきて、
歩くたびにぐちょぐちょいうほどになってきた。
15:30 カムイ天上
・この先もあいかわらずヌカルミが多い。雨の中の登山だったこともあり、
足も疲れてきて、かなりよたりながら下る。
16:30-50 新登山口 着
・ようやく登山終了で、心よりほっとした。合計11時間の苦行だった。
充実感はなく、ただただ疲れた。
中まで泥水がしみ込んでドロドロの登山靴をポリ袋に突っ込み、
はだしで車を運転し、麓に戻る。足の裏は白くふやけていた。
17:10 トムラウシ温泉 着
・テント場に戻る前に、ここの温泉(東大雪荘)により、温泉に入ることにした。
風呂にはいってようやく一息ついた感じで、やっと終わったな、という感じ。
帰りは古新聞が玄関口にたくさんあったので、少しもらって帰る。
18:20 キャンプ場 着
・こんな天気の日は、乾いて清潔な温泉宿がうらやましい。
テント場は今日も約10張と淋しい感じ。
まだ降っている雨の中、苦労しながら夕食を作り、夕食後はさっさと寝た。
・・・・「北海道の山(2)十勝岳」に続く...
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