下から登る霧ヶ峰―クリンソウの観音沢からレンゲツツジの霧ヶ峰へ



- GPS
- 22:55
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 1,086m
- 下り
- 400m
コースタイム
天候 | 晴ときどき曇/曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
高尾 07:06(JR中央本線・甲府行) 甲府 08:38/08:53(JR中央本線・松本行) 下諏訪 10:25 下諏訪駅BS 10:50(下諏訪コミュニティバスあざみ号萩倉・町屋敷方面)¥150 斧立(よきたて)〜所沢間下車(フリー乗降区間)11:20 復路: 八島湿原BS10:37(アルピコ交通)¥940 上諏訪駅BS11:30 上諏訪11:38(JR中央本線) 高尾14:22 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※霧ヶ峰の観音沢からのコースは以下のサイトを参考にさせていただきました http://cellist.blog.so-net.ne.jp/2017-09-30 大変参考になるサイトなのでもっときちんと読んでおけば、観音沢コースを登りきることができたのに… |
写真
感想
YcにNHKの「にっぽん百名山」の霧ヶ峰を見せられ、その沢を遡るコースで霧ヶ峰を歩こうと誘われたのは冬のことだった。
それが登山地図に載っていない下諏訪方面から観音沢を経て御射山に至るコースだと突き止め、ネットで検索してやっとそのコースを歩いたというサイトを見つけることができた。↓
http://cellist.blog.so-net.ne.jp/2017-09-30
NHKを見た感じでは登山口となる棚木場の奥の大平まではタクシーを使う必要があると思っていたのだが、そのサイトによると棚木場の手前の斧立(よきたて)まではコミュニティーバスが走っているようなので、それを利用することにする。
当日は特急利用の友人たちとは下諏訪駅で待ち合わせ。
青柳駅で友人たちの乗った新型353系のスーパーあずさに追い抜かれ、上諏訪駅で降りた友人たちと普通列車の車内で合流。
下諏訪駅からのコミュニティーバス「あざみ号」のバス停は駅前にあったものの、念のためYcが観光案内所で尋ねたところ、霧ヶ峰に観音沢を遡って歩く人はめったにいないようで最初は怪訝な顔をされた。
ただ、観音沢は諏訪大社の御柱祭の際に御柱を切り出してくる場所の近くで、とても気持ちの良い沢だとのことだ。
棚木場あたりもこの御柱祭の時は賑わうようだが、そこから観音沢を遡り霧ヶ峰へ登ることができるともっとアピールすればよいのにと思った。
参考にしたサイトではコミュニティーバスを斧立で降りていたが、現在ではコミュニティーバスの終点折り返し地点は所沢集落になっており、そこまで入ってしまうと行き止まりになってしまう。
そのため運転手さんに尋ねるとその付近ではフリー乗降区間になっているとのことで、所沢集落に入る分岐点地点で降ろしてもらうことができた。
東股川に沿って大平に向かっていく道も思っていたよりも緑濃くエゾハルゼミの聲が降り注ぎ気持ちが良かった。
大平付近は御柱祭の時に使われるであろう建物が散在していたが、今は静かだ。
そして「火の用心」の石碑のところからいよいよ観音沢コースがスタートする。
先ほど大平に至る前の東股川沿いでもクリンソウが咲いているのを見たが、この観音沢沿いでも所々に咲いていた。
と、右手斜面を見るとクリンソウの大群落があるではないか。
最初は誰かが栽培しているのかと思い近づいたのだが、近寄ってみると自然に増えたもののようだ。
クリンソウの名所はあちこちにあるが、この霧ヶ峰の観音沢にこんな大群落があるという話は聞いたことがない。
廃れてしまった道だからこそこんなにもクリンソウが大群落を作ったのかもしれない。
その後も踏み跡はしっかりしていたが、道が北に大きくカーブするところで標識に「八島高原」とある。
「八島高原」が八島湿原のことだとすると目指す御射山よりもかなり北側に行ってしまいそうだったので、地形図に道を表わす破線もあることだし、そこからそのカーブをそれてまっすぐに登って行くことにした。
が、この地形図の破線の道はもう廃れてしまっているようで、どんどん踏み跡がなくなっていく。
途中まではシカの食害の調査かなにかのコドラートなどもあったが、それを過ぎるとまったく踏み跡のないただの沢になった。
でもこの沢がクリンソウ咲くとてもきれいな沢で、ここが諏訪大社のご神体そのものではないかと思われる場所だった。
その沢を登りきると一度林道に出て、後から思えばここで地形図と方向を確認するべきだったのだが、目の前の沢沿いに登れそうな道があったため迷わずそこを登ってしまった。
この沢沿いの道がかなり観音沢の本流からそれた南東に向かう沢だったようだ。
気付いた時にはかなり南東に進んでいたため小さな尾根を越えて北東方向へ軌道修正を試み、地形図上の何本もある破線ルートに戻ったが、果たしてその破線ルートも廃れてしまっているようで結局踏み跡のないルートを行くことになる。
運良くカラマツの造林地の伐採場所にぶつかり、ブルドーザー道があったためこれでビーナスラインに合流することができたが、これがなかったら登山ルートでない場所を歩き続けることになりかなり危なかっただろう。
結局あの北に向かって大きくカーブする「八島高原」の標識に従って登ればよかったようだ。
登山地図にないルートをたどる時はもっと慎重に地形図を見ながら歩かなければならないと反省。
計画していた御射山よりもかなり南側の強清水あたりに出てしまったが、今夜の宿泊地は車山肩にあるころぼっくるヒュッテにとっていたので、結果的には良かったのだが。
これも諏訪大明神の御加護かもしれない。
ビーナスラインに合流する直前からちらほらとレンゲツツジが咲いていたが、目の前に霧ヶ峰の高原が開けると、そこは一面のレンゲツツジの橙色に染まっていた。
湯の丸山がレンゲツツジで有名なのは知っていたが、霧ヶ峰にもこれほどレンゲツツジが群生しているとは知らなかった。
もっと早く到着できると思っていたのだが、道をそれてしまったためころぼっくるヒュッテに着いたのは16時過ぎになってしまった。
そこで宿のスタッフの方の許可を得て夕食前までに車山山頂を往復してくることにする。
明日は天気が悪くなる予報だったからだ。
急いで20分ほどで登ったのだが、10年ぶりの車山山頂での大展望で、友人たちと写真を撮りあいすぎて帰りは走って下ることになった。
ころぼっくるヒュッテに着くと、先ほどは警戒心むき出しだった宿のボーダーコリーのベリーちゃんが、もう知っている奴らということなのか今度は尻尾を振って歓迎してくれる。
そして宿のスタッフの方に帰ってきたよということでワンワン吠えて教えてくれた。
翌日は梅雨前線が北上し天気が崩れる予報だったが、霧は出ているものの雨は降っていなかったので、最短コースの沢渡経由で八島湿原まで歩くことにした。
名前のとおりの霧の霧ヶ峰も陽射しがないので歩きやすい。
時折霧が流れ、天気が良かったら歩くつもりだった蝶々深山などの稜線も見え、友人たちと話をしながら気持ちの良い散策をすることができた。
今回の目的は観音沢コースを歩くことと、霧ヶ峰でゆっくり散策することだったので、ちょっと危険なところもあったが、両方とも実現することができた。
しかも思いもよらず、クリンソウとレンゲツツジの大群落が文字どおり花を添えてくれ、大満足の山行となった。
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