谷川岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 6.5km
- 登り
- 807m
- 下り
- 790m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
毛帽子
靴
ザック
アイゼン
昼ご飯
行動食
水筒(保温性)
地図(地形図)
GPS
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
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感想
子供の頃から長期休暇に入ると気が抜けるのか、急に寝込むという不思議な習性がある。
今年のGW前も少し変だなと思いつつ金曜日の仕事を終え、翌日土曜から起きれなくなった。連休前半が明けた火曜日、ようやく夜明け前に起き出してご飯を炊いた。
今シーズン、もう一度、最後に一度雪が見たいと思っていた。靴の裏の踏みしめる感触、火照った指で小さな穴を明けて冷たさを楽しむ感触、滑り落ちてかかとでブレーキする感触ー。それでGWの隙間のこの日に、谷川岳を目指そうと思った。
谷川岳は天気と風さえよければ初心者でも楽々登れると聞いていた。またそれだけに雪が溶けて登山シーズンになると、ロープウェイに行列ができるほどの大混雑になるとも。登るなら今なんじゃない?
平日のため土合からのロープウェイの開始時間は朝8時。天神平の駅につくと一面雪だった。通常の登山道は滑りやすい雪の斜面に覆われて立ち入ることが困難で、広い雪原の直登を行くことになった。登り切ったとこがひらけて二つのピークの谷川岳が美しく見える。気温が上がったせいで全体的に靄がかかっていた。15人ほどの登山者が同じロープウェイに同乗していたけれど、みな雪の平原のなかあっという間にちりぢりになっていった。
しばらく雪の道を歩いて、地面の出たところを歩いて、また雪の道に戻る。その繰り返し。日当たりのいいところでは小さな野草が咲き始めている。丹念に写真を撮った。名前はわからない。今度野草の本を買おうと思う。あと、コウゾの木が多かった。これも咲き始めていた。最後の「天狗の留まり場」は長い雪の直登で、見上げると気が遠くなりそうになる。登り始める前におやつを食べた。今日はバームクーヘンとマサラチャイ。
こういう道はとにかく足元だけ見て登る。先のことは考えないようにして登っていると、ふと気づいたら着いている。
登った先に肩の小屋という赤い屋根の可愛い山小屋、ここから一つ目のピーク、トマの耳までは10分ほど、もう一つのオキの耳はさらに10分ほど、標高は1977Mである。私の生まれ年と同じ数字だと気づいて、急に谷川岳が好きになった。積もった雪の大きな雪庇、淡く青く見えた。陽に透けてきれい。これももうすぐなくなる。
やはり靄のせいで、眺望はそれほどでもなかった。うっすらと見える遠い山の気配のような陰影、近い山の尾根に筋のように雪が残っているのが、模様のように見えた。
肩の小屋まで戻ってお弁当をつかう。(朝10時から何度も「お腹空いたー」と言い続けていた。)今日はフリーズドライの御岳汁(澤乃井の粕汁)、しそわかめとレンコンふりかけのおむすび、中身は梅干しと山口のお漬物(名前を忘れた。)、それから味付けたまご。ここにバーナーで温めたキーマカレーをかけるのは屋久島でガイドさんに習ったやり方。塩もみ胡瓜がなんとも美味しいのは、きっと水とはまた違う渇きが満たされているから。
帰りに湯テルメ谷川で立ち寄り湯した。町外の人でも570円で、渓流沿いに素晴らしい露天風呂があった。内湯よりも露天の方が熱く熱く、それがとても嬉しかった。露天風呂の真ん中に立って渓流に向かい、集中してヨガの弓を引くポーズ、立ち木のポーズをとる。谷川岳、もっと好きになった。
途中で見かけた町の酒屋では、山菜取りからちょうど降りてきましたと言った風情のおじいさんが丁寧にお酒を説明してくださった。お酒の「谷川岳」を買おうと思っていたのだけれど、「特約店だけ、限定の、」と言われて同じ酒蔵の「水芭蕉」の生酒を買うことにした。辛口らしい。これは実家の父に。それから「これはね、政治家の先生方によく使っていただいてるんですよ」とおじいさんが悪そうな(?)顔で説明してくださった水芭蕉のシャンパンを、5月の大相撲用に購入。満足。谷川岳、もっと好きになった。
さらに帰り道、いくつかの田んぼに水が入っている横を通った。田植えはまだ。カエルの鳴き声がすごくて、夕暮れの田に、谷川岳の二つに別れた山頂が、そのまま逆さに映っている。その上の空だけが少し赤い。しばらくシャッターを押しながら空がその明かりを失うのを見ていた。谷川岳がほんとに大好きになった。
目黒郵便局から電話がかかってきていて、頼んでいたピッケル(雪山に登るときに使う。ブレーキに使ったり杖にしたり。)の配達が遅れて申し訳ないとのことだった。はなから今回の谷川岳には間に合わないと思っていたから、むしろ恐縮されて申し訳なかった。でももう1回くらい、今年、新しいピッケルを持って山に行ってもいいかもしれない。まだ雪の残っているところはあるのだ。
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