憧憬の鋸岳（戸台から↑熊ノ穴沢↓角兵衛沢）

2018年06月25日(月) [日帰り]

• GPS: 11:54
• 距離: 20.0km
• 登り: 1,967m
• 下り: 1,966m

コースタイム

日帰り

• 山行: 8:40
• 休憩: 3:05
• 合計: 11:45

距離 20.0km 登り 1,971m 下り 1,967m

3:39 戸台登山口
5:15 角兵衛沢渡渉点
5:25 5:46 熊穴沢渡渉点
8:21 8:35 中ノ川乗越
8:54 9:33 第2高点
10:00 10:34 鹿窓
10:46 11:47 鋸岳
12:00 12:01 角兵衛沢ノ頭
13:48 14:03 角兵衛沢渡渉点
15:22 戸台登山口
15:24 ゴール地点

天候

快晴

アクセス

利用交通機関：

自家用車

【戸台河原駐車場】
無料。駐車台数は80台以上。南アルプス林道の戸台大橋の脇を通過して500mくらいで脇道へ入る。登山届を記入する小屋の脇に簡易トイレが設置されています。水道などは有りません。駐車場内でauは通信可能でした。

コース状況／危険箇所等

【戸台登山口〜熊ノ穴沢出合】登山口から第3堰堤までは未舗装の林道歩き。第3堰堤を右岸側から越えると川原に下りて右岸側に沿って歩く。但し水流が右岸ギリギリまで迫っているので数回の渡渉が必要。（ここは飛び石でクリア可能）三峰発電所の堰堤と第2堰堤は右岸側の林道でパスする。第2堰堤を越えると再び川原に下り、左岸側へ横断して遡行する。一部樹林帯歩きあり。角兵衛沢と熊ノ穴沢への取付きは右岸側なので膝下から股下程度の渡渉が必要。渡渉点は流れも速いので注意。
【熊ノ穴沢〜中ノ川乗越】樹林帯の急登を突破するとガレ沢を延々と登る。角兵衛沢よりも岩の大きさは大きいが不安定な浮石も多く、落石、転倒にはご注意。樹林帯はマーカー十分だが、ガレ場ではルートが判りづらい。
【中ノ川乗越〜第2高点】中ノ川乗越の北側に見えるガレ場の右手側の縁を登り、草付きめがけて左側へトラバースする。トラバース箇所にはマーカー有。その後は草付きの中のトレイルを登る。
【第2高点〜鹿窓〜小ギャップ〜第1高点】今回の核心部。第二高点からは西側のガレ場から草付のトレイルを下り、大ギャップ起点のガレ沢を横断する。その後バンドの基部を巻きながら鹿窓下部のルンゼへ。ルンゼは垂れている鎖を使って登高し鹿窓をくぐる。ナイフリッジから小ギャップへは設置されているクサリを使用して8m程度の懸垂下降。その後8mの垂直に近い登攀。転滑落、落石には細心の注意を。
【第1高点〜角兵衛沢の頭〜角兵衛沢】第1高点から角兵衛沢の頭までは15分程度草付きを下る。角兵衛沢上部は粒の小さいガレ場下り。中腹は比較的大きな岩のガレ場と樹林帯を交互に下る。浮石に注意。下部は樹林帯に入りなだらかに。

その他周辺情報

【温泉】仙流荘、高遠さくらの湯、伊那みはらしの湯など。おすすめは断トツでみはらしの湯です。
【コンビニ】セブンイレブン高遠小原店が最寄り。
【道の駅】道の駅南アルプスむら長谷が最寄り。

写真

6/25 3:30

夜明け前の3:30。月曜日とあって戸台駐車場には私の車だけでした。

6/25 3:31

他の人のレコで死ぬほど見てきた警告看板。
この小屋の前に登山届の用紙と筆記用具、ポストがありました。コンパスでも出してきましたが、念のために紙の登山届も出しました。

6/25 3:38

時刻は3:40。ここからスタートです。

6/25 3:50

第3堰堤（白岩堰堤）を越える。

6/25 3:53

第3堰堤を越えたら川原へ降りる。

6/25 4:19

これは三峰発電所の堰堤らしいです。右岸側から通過。

6/25 4:23

そして第2堰堤。これも右岸側から越えます。

6/25 4:25

堰堤の右岸側にはこんな階段がありました。

6/25 4:27

第2堰堤の上から下流側を望む。

6/25 4:27

第2堰堤を越えたらまた川原へ下りて今度は左岸側に沿って歩きます。

6/25 4:36

川原だけではなく樹林帯も歩きます。こっちのほうが歩きやすい。

6/25 4:41

第1堰堤が見えました。これは左岸から越えます。

6/25 4:47

唐沢出合

6/25 5:01

崩落箇所の縁を歩く。

6/25 5:02

派手に崩落しています。

6/25 5:10

歌宿沢出合。

6/25 5:21

稜線が明るくなってきました。

6/25 5:25

足下の岩にクマの字が。ここらで渡渉するんですね。登山口からここまで1時間45分でした。

6/25 5:30

こりゃ飛び石じゃ渡れない水量。流れも速い！

6/25 5:36

ジャーン、秘密兵器登場。
膝下までカバーできます。

6/25 5:36

浅そうな所を探して手探りで渡渉。

6/25 5:45

対岸にもクマ↑のマーキング。
5:45。ここから先はヘルメットを装着して登ります。

6/25 5:56

ガレ場の取り付きをクリアすると歩きやすい樹林帯をしばらく登ります。

6/25 6:32

視界が開けたと思ったら、ガレ沢を横断。ここは上に行かずに対岸へ水平移動。

6/25 7:20

キバナノコマノツメ。スミレの仲間なんですね。

6/25 8:01

中ノ川乗越が見えてきました。でもここからのガレ場登りがハードです。

6/25 8:21

中ノ川乗越に登りきって下を見下ろす。

6/25 8:21

このトンガリ岩が中ノ川乗越のランドマークかな。

6/25 8:23

甲州方面。

6/25 8:23

甲斐駒へ至る縦走路はこちら。

6/25 8:31

第2高点へはこのガレ場の右側を登っていきます。

6/25 8:32

見たことない花！と思ったらコイワカガミの花が開いたもののようです。

6/25 8:33

鮮やかなミヤマキンバイ。稜線付近で沢山咲いていました。

6/25 8:35

これも稜線に出て初めて見たハクサンイチゲ。

6/25 8:35

真っ白な花が綺麗です。

6/25 8:44

第2高点へのガレ場を登って振り返った所。

6/25 8:44

甲斐駒のピークがひょっこりはん。

6/25 8:44

この辺りまで登ったら…

6/25 8:51

ガレ場をトラバースして左手の草付きへ渡ります。

6/25 8:53

ミヤマキンバイが沢山咲いています。

6/25 8:53

草付きの中を登る。

6/25 8:54

ハクサンイチゲが群生しています。

6/25 8:54

日が当たって輝いています。

6/25 8:55

ツガザクラ？

6/25 8:55

こ、これは…クロユリ！

6/25 8:57

周りを見渡すと沢山咲いています。

6/25 8:57

お花達に癒されて第2高点へ。

6/25 9:03

10分も掛からずに到着！

6/25 9:03

向こうに見えるのが第1高点です。

6/25 9:03

後ろには雄大な仙丈ヶ岳。

6/25 9:03

そして甲斐駒ヶ岳。

6/25 9:04

北岳と間ノ岳もくっきり。右奥は塩見岳方面。

6/25 9:04

憧れの剣！

6/25 9:04

手前が第3高点ですね。

6/25 9:05

お向かいには八ヶ岳の稜線が浮かんでいます。

6/25 9:05

甲斐駒の手前は去年歩いた八丁尾根ですね。

6/25 9:06

仙丈の山裾に南アルプス林道が見えます。

6/25 9:06

少し霞んでいますが中央アルプスの稜線とその右には御嶽山が見えます。

6/25 9:20

鋸のピークをバックに自撮り。ヘルメット外して撮りました。

6/25 9:07

9:20 さあ第1高点を目指して核心部へ踏み込みます。

6/25 9:05

少し甲斐駒側へ戻ったところから西側のガレ場を下ります。

6/25 9:16

これだ！これをトップ写真にしよう。

6/25 9:29

草付きに入って急坂を下ります。慎重に。

6/25 9:31

この辺りは踏み跡しっかりついています。

6/25 9:38

この斜度ですよ（汗

6/25 9:41

大ギャップが見えました。

6/25 9:43

ガレ沢をトラバースします。

6/25 9:51

手前は大ギャップからのガレ沢。ここは横断して下側に見えるバンドの基部を巻いて登り返します。
この辺りのルートは極めて判りづらいので予習していて良かったです。

6/25 9:55

バンド基部を巻きながら振り返った所。

6/25 9:55

鹿窓下部のルンゼに到達。ここから急傾斜の登攀。緊張感のある核心部が続きます。

6/25 9:59

鹿窓が見えた！

6/25 10:06

このクサリを掴んでぐいぐい登ります。

6/25 10:10

岩肌に癒しのお花。
クモマナズナでした。

6/25 10:12

鹿窓まで登りました！

6/25 10:13

中をくぐって下を見下ろす。
やっと来れたよー！！

6/25 10:14

第1高点がこんなに近づきました。あと一息！

6/25 10:16

小ギャップ南側のナイフリッジに登ります。

6/25 10:16

ツマトリソウですね。

6/25 10:31

ナイフリッジから小ギャップの底へクサリを使って8mの懸垂下降。ここが最後の難関。落石に注意。

6/25 10:34

そして8mの登り返し。垂直に近い。

6/25 10:35

小ギャップを越えるとあとは歩きやすいトレイルで山頂へ。

6/25 10:41

コイワカガミの群生。

6/25 10:50

10:47 第1高点へ到着！やりましたー！

6/25 10:47

角兵衛沢から登られたという愛知の男性がお見えでしたので一枚お願いしました。ありがとうございました。

6/25 10:48

しばらく鋸岳山頂からの眺めをご覧ください。

6/25 10:48

北岳、間ノ岳、仙丈。

6/25 10:48

ピラミダルな甲斐駒。そういえば富士山は甲斐駒の向こうなんで見えませんね。

6/25 10:48

北岳と間ノ岳。

6/25 10:48

仙丈ヶ岳。

6/25 10:49

戸台方面へ林道が続いています。

6/25 10:50

八ヶ岳。

6/25 10:54

第2高点を眺める。

6/25 10:54

第2高点からの稜線。

6/25 10:55

八丁尾根。

6/25 10:55

中央アルプスが浮かんでいます。

6/25 11:03

仙丈を見ながら息子に貰ったお父さんブレンドを淹れます。

6/25 11:08

カンパーイ♪

6/25 11:30

こないだ好日で安売りしていたのでアルファ米の牛飯買ってみました。温泉玉子トッピングで美味！

6/25 11:46

ゆっくりしてるうちに甲斐駒にガスが上がってきました。

6/25 11:47

仙丈もそろそろ見納め。

6/25 11:48

11:48 角兵衛沢の頭へ向けて下ります。

6/25 11:53

おおー、これが悪名高い角兵衛沢のガレ沢ですね。

6/25 11:56

ユキワリソウ発見！
→クモイコザクラかな？葉っぱを写してなかったので判別が難しいです...

6/25 11:58

角兵衛沢の頭まで下りてきました。

6/25 11:58

この辺りはお花が沢山。

6/25 11:58

元気なミヤマキンバイ

6/25 12:00

ハクサンイチゲがびっしり。

6/25 12:00

さて下るよ！

6/25 12:12

ガラガラのガラ沢を下る。暑い！

6/25 12:21

木陰へ逃げ込む。

6/25 13:11

下の方は割と歩きやすい樹林帯です。

6/25 13:15

巨岩！

6/25 13:47

13:47 およそ1時間半くらいで川原へ下ってきました。

6/25 13:47

やった！あとは川原歩き。

6/25 13:48

その前に難関の渡渉。秘密兵器使って何とか突破。

6/25 14:03

この木が角兵衛沢渡渉点の目印だったんですね。行きは見落としたみたい。

6/25 14:07

稜線を振り返る。

6/25 14:13

ガレ場通過。

6/25 14:30

第1堰堤通過。甲斐駒が見えます。

6/25 14:35

樹林帯は涼しいー。

6/25 14:44

第二堰堤通過。

6/25 14:48

三峰発電所。

6/25 14:49

対岸に道があるんですね。向こうを歩いている方が見えました。

6/25 15:11

最後の堰堤。

6/25 15:12

さあウイニングロード！

6/25 15:22

帰還！！

6/25 15:22

戸台河原駐車場。広々。

6/25 15:23

暗い中でみると恐ろしさ倍増の警告看板。

6/25 15:23

暗い時は気づかなかったけど、簡易トイレがありました。

6/25 15:23

終了！無事帰って来れて良かった！

6/25 16:01

道の駅南アルプスむら長谷にて御褒美のブルーベリーソフト。

6/25 16:10

こちらが本日の戦利品。
このバッジはクオリティー高くてお気に入りです。

撮影機器：

TG-3 OLYMPUS IMAGING CORP.

装備

個人装備

Tシャツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 日よけ帽子 靴 ザック ザックカバー 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 コンロ コッヘル ライター 地図（地形図） 計画書 ヘッドランプ 予備電池 携帯 時計 タオル ツェルト ナイフ カメラ GPS ヘルメット

感想

tonzablow

昨年甲斐駒ヶ岳や仙丈ケ岳に登ってからずっと気になっていた鋸岳に挑戦してきました。林道から見上げた鋸岳の荒々しい山姿に圧倒されながらも、遠く小さく見えた鹿窓にいつか登ってみたいと憧れていたのを叶えることが出来ました。
しかしながら鋸岳の第2高点〜鹿窓〜第1高点の区間は滑落や落石の危険だらけで噂に違わぬ難路でした。特に大ギャップ下部のトラバースや鹿窓ルンゼの登高、小ギャップの降下登攀においては十分なルート知識と安全に移動できる技術を必要としますのでご注意下さい。

コメント

kawaii-angel

半端ない絶景ですね!(^^)!
tonzablowさんのヤマレコはいつも拝見しておりますが、写真で見ても恐ろしい所へ行かれましたね。
山頂からの絶景は勿論、特に印象的な写真は、甲斐駒ヶ岳や仙丈ヶ岳へ向かう林道バスから見た鹿窓まで登られた写真です。
剣の道標も印象的ですね。
ジャンダルムの次に登ってみたい山となりました…(汗)！

tonzablow

kawaii-angelさん、こんにちは
コメントありがとうございます。私もいつもkawaii-angelさんのレコを楽しませていただいております。
そうですね、林道バスで運転手さんがアナウンスしてくれますね。私も去年仙丈から下って仰ぎ見た鋸岳に魅了され、いつか登りたいと思っていたのが辛抱たまらず意外に早く実現しました。
リスクもあるので気軽に人におすすめできる山では有りませんが、ジャンと共にいつかあの景色を味わっていただきたいものです。