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Yamareco

記録ID: 1510017
全員に公開
沢登り
日光・那須・筑波

白水沢左俣一ノ沢遡行・吹上沢下降

2018年06月24日(日) [日帰り]
 - 拍手
tamoshima その他3人
体力度
2
日帰りが可能
GPS
10:28
距離
9.8km
登り
809m
下り
818m
歩くペース
ゆっくり
1.61.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
9:37
休憩
0:40
合計
10:17
6:56
22
7:18
7:37
307
12:44
12:45
240
16:45
17:05
6
17:11
2
17:13
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2018年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
・大黒屋周辺には駐車スペースがあり、前泊も可能だが、水場やトイレはない。親切なことに、頼めば大黒屋のトイレを借りることができるが、それをあてにするのは良くない。

・入渓してすぐの白水滝は、水流左を直登可能(-)。なお、地形図の滝記号の位置は間違っている。
・白水滝上の堰堤は右から巻く。左は悪い。
・次の7mナメ滝は、左岸を容易に小さく巻けるが、水線の直登も可能(-)。ただしスタンスが微妙。
・18m衣紋滝は、左から小さく巻く踏み跡があるが、これを無視して滝の左の岩場も登れる(+)。
・その先もいくつかの小滝(薫焚)を経て、二俣から奥の二俣までは平凡。
・奥ノ二俣で右にかかる4段20m滝は、いずれも-〜+程度で直登可能。
・その先にも慶度以下の小滝が複数あった後、伏流し、これで終わりかと思うが終わらず、また水が出て小滝が現れる。
・水が涸れた先の二又(1320m)を右に入ると1445mピークに詰め上がることになり、藪っぽく長いので、左へ入ったほうが良い。

・甲子峠の南にある1430m圏のピークは眺望が良い。
・甲子峠より東の甲子林道は車道としては廃道。歩くには問題ない。時折オフロードバイク乗りが通る。

・甲子林道から吹上沢への入渓は、笹薮が酷い。かつて堰堤工事のために開かれたと思われる作業道もほぼ完全に藪に覆われている。
・吹上沢上部(1320m-1200m)は、ナメとナメ滝と堰堤が連続する。ナメ滝はクライムダウン可能だが、やや難しいものもある。
・吹上沢中部(1200m-1100m)は、ほぼ凡流。
・その下では小滝やナメがあり、1060m附近には14m滝がある。これは左岸を容易に下れる。
・1040m附近の5m滝はのっぺりしているので懸垂下降。
・これ以降も小滝は複数あるが、いずれも容易。
・吹上沢下降後の下山は、白水沢の堰堤から右岸を約30m登って登山道に出ることもできるが、そこそこ面倒なので、素直に堰堤と白水滝を下った方が楽と思われる。なお、地形図の登山道の位置は間違っている。
2018年06月24日 09:51撮影 by  TG-3 , OLYMPUS IMAGING CORP.
6/24 9:51
白水沢左俣一ノ沢(右沢)遡行図
2018年06月28日 01:14撮影 by  Canon MG6500 series, Canon
6/28 1:14
白水沢左俣一ノ沢(右沢)遡行図
吹上沢下降図(通常の遡行図と上下が逆)
2018年06月28日 10:32撮影 by  Canon MG6500 series, Canon
6/28 10:32
吹上沢下降図(通常の遡行図と上下が逆)

感想

白水沢左俣一ノ沢遡行・吹上沢下降記録
作成者:丸山
■日程 2018/6/24(日)
■山域 那須
■天候 晴れ
■メンバー・オーダー(計4人、敬称略)
SL吉田(38)、梶原(40)、橋本(40)、CL丸山(35)
■総評
不安定な天気予報を嫌って転進として行った沢ではあったが、美しさと楽しさ、そ
れに適度な大変さも兼ね備えた佳渓であった。沢山行3回目であった梶原と橋本に
とっては、初めての標準的な沢山行となったはずだし、吉田も初SLとして得るもの
は多かったと思われ、成長に繋がったという点でも非常に充実した山行であった。
■ヤマレコ記録
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1510017.html
■時間(括弧内は予定時間)
0:10頃 駐車スペース着
0:30頃 就寝
5:30頃 起床
6:44(6:30) 出発
6:57 入山
7:02 入渓
9:55 (8:30) 二俣
10:08 (9:30) 奥ノ二俣(一ノ沢出合)
12:20 (12:00) 登山道
12:45 (12:20) 甲子峠
13:20 (13:00) 吹上沢下降開始
16:43 (16:30) 吹上沢出合
17:13 (16:45) 帰着
■ルート・周辺概況
※遡行図は作成した。ヤマレコとGoogle Photoにアップ済。
・大黒屋周辺には駐車スペースがあり、前泊も可能だが、水場やトイレはない。親
切なことに、頼めば大黒屋のトイレを借りることができるが、それをあてにするの
は良くない。

・入渓してすぐの白水滝は、水流左を直登可能(-)。なお、地形図の滝記号の位
置は間違っている。
・白水滝上の堰堤は右から巻く。左は悪い。
・次の7mナメ滝は、左岸を容易に小さく巻けるが、水線の直登も可能(-)。ただ
しスタンスが微妙。
・18m衣紋滝は、左から小さく巻く踏み跡があるが、これを無視して滝の左の岩場
も登れる(+)。
・その先もいくつかの小滝(薫焚)を経て、二俣から奥の二俣までは平凡。
・奥ノ二俣で右にかかる4段20m滝は、いずれも-〜+程度で直登可能。
・その先にも慶度以下の小滝が複数あった後、伏流し、これで終わりかと思うが
終わらず、また水が出て小滝が現れる。
・水が涸れた先の二又(1320m)を右に入ると1445mピークに詰め上がることになり、
藪っぽく長いので、左へ入ったほうが良い。

・甲子峠の南にある1430m圏のピークは眺望が良い。
・甲子峠より東の甲子林道は車道としては廃道。歩くには問題ない。時折オフロー
ドバイク乗りが通る。

・甲子林道から吹上沢への入渓は、笹薮が酷い。かつて堰堤工事のために開かれた
と思われる作業道もほぼ完全に藪に覆われている。
・吹上沢上部(1320m-1200m)は、ナメとナメ滝と堰堤が連続する。ナメ滝はクライ
ムダウン可能だが、やや難しいものもある。
・吹上沢中部(1200m-1100m)は、ほぼ凡流。
・その下では小滝やナメがあり、1060m附近には14m滝がある。これは左岸を容易に
下れる。
・1040m附近の5m滝はのっぺりしているので懸垂下降。
・これ以降も小滝は複数あるが、いずれも容易。
・吹上沢下降後の下山は、白水沢の堰堤から右岸を約30m登って登山道に出ること
もできるが、そこそこ面倒なので、素直に堰堤と白水滝を下った方が楽と思われ
る。なお、地形図の登山道の位置は間違っている。
■行動記録(敬称略)
・前夜
南浦和駅で集合後、朝食・昼食の買い出しのためマルヤ岩槻店に寄る。例のごとく
半額品GET。しかし吉田はどうしてもおにぎりが欲しいらしく、ここで買い出しを
終わらせずにメガドンキホーテ春日部店に寄る。メガドンキは、夜なのに駐車場が
かなり混雑していて、流石は夜の店という感じである。僅か9円の冷感タオル的な
ものに惹かれたりして面白がるが、ここでも吉田の納得のいくおにぎりは売ってお
らず、結局ローソンに寄って買い出しを済ませる。結局買い出しに30分近くかけて
しまった。そこからは、高速を使うか迷ったが、相変わらず高速による短縮効果が
大きくないので、前日と同じく国道4号線をひた走った。昨日は宇都宮までだった
のでずっと片側2車線の高規格だったが、那須まで行くとなると、矢板から先は片
側1車線になる。日付が変わった頃に、甲子温泉附近に着いて、トイレも水道もな
いところだがテント泊。
・入渓まで
今日は雨の心配もないので起床・出発をやや遅らせ、5時半起床。1時間で出発しよ
うとしたが、旅館にトイレを借りに行ったりして予定より遅れてしまった。大黒屋
旅館は登山者にもトイレを貸してくれるのでありがたい。旅館の敷地内を通り抜け
て、橋を渡り、登山道をほんの少しだけ歩いて堰堤の上から入渓。
・7mナメ滝まで
入渓するとすぐにゴルジュとなって、好ましい渓相。早速白水滝が現れ、吉田に初
めてのリードをしてもらう。難なく登ったが、終了点のインクノットに苦労してい
た。結局インクノットではない結び方であったが、ロープ固定は何とかなってい
て、丸山、橋本、梶原の順で問題なく登る。続く堰堤は、東京起点120の記載に
従って右から巻く。堰堤に階段が付けてあり親切設計。その先の釜を持つ7mナメ滝
は、右岸を小さく巻けば簡単そうだが、水線にこだわって、吉田がフリーで登って
から橋本と梶原にお助け紐を出した。-程度ある感じだが、全員問題なく登って
おり頼もしい。
・二俣まで
美しい渓相の中を進んでいくと、この沢で最大の18m衣紋滝。そこそこの迫力。直
登は厳しいが、巻道を歩くのも面白くないので、丸山がリードして滝の左側の岩場
を登攀(+)。ところどころ越えにくいところもあったが、皆問題なく登ってき
た。綺麗な形相が続く中現れる2段8mは易しく、全員フリー登攀。すぐ上の5m(水流
左)は吉田がフリーで登ってからお助け紐。その後は易しい小滝ばかりだが、白
い岩のナメと小滝が続き、木漏れ陽に映えて癒やし度の高い景観。二俣は、前情報
通り右俣のほうが水量が多い。
・水涸れまで
二俣を左に入ると急に平凡な沢になり、どんどん進んですぐに奥ノ二俣。右には
8m,4m,4m,4mの4段20m滝がかかり、まずは丸山がリードして下の2段を登る(掘法
セカンドで登ってきた吉田にロープを託し、サードの橋本が登っている間に丸山は
3段目を登って、吉田がラストの梶原を上げている間に、丸山が橋本をお助け紐で3
段目を上げる。続いて梶原と吉田もお助けで上げ、ロープを片付けてから4段目に
取り組む。苔の綺麗な滝で、水流の右を吉田がフリーで登り(掘法梶原にお助け
紐を出した。水量は少ないものの、その先も苔が美しく登れる小滝が多く、上部ま
でなかなか良い沢。1300m附近で水涸れとなる。
・甲子峠まで
1320m附近に二又があり、ここを1330m附近の二又と勘違いして右へ入ったが、この
せいでピークに詰め上げる羽目になり、詰める距離がだいぶ長くなってしまった。
丹沢や奥多摩とは異なる本格的な藪の詰めであり、大変だったが、皆休憩すること
もなくやりきった。登山道に出たピークで10分ほど休憩してから甲子峠へ向かう
と、その手前のピークの眺望がとても良い。甲子山や旭岳を山座同定し、さらに遠
くの那須岳を見て、最近計画書が流れた夏合宿に思いを馳せる。ここから下ること
少しで、甲子峠。
・吹上沢下降開始まで
甲子峠からは林道を東へ向かうが、これはどう見ても廃道であって、シングルト
ラックと化している。妙に綺麗な落石注意の標識が、場違いな感じを醸し出す。
所々には土砂崩れもあり、もはや車道としては終わっているかと思われたが、バイ
クの走行音がしてきたかと思うと、オフロードバイク出現。お互い様ではあるが、
変な趣味を持った人がいるものである。その後も1台とすれ違った。読図をしなが
ら歩いて吹上沢下降点を見過ごさないように歩くが、それらしい場所に辿り着いて
も藪がひどく、入る気が起きない。そこで吹上沢の堰堤工事に使われた作業道から
の入渓をめざして作業道跡に入るが、ここも笹藪が酷い。結局この作業道を逸れ、
猛烈な藪漕ぎをしながら適当に下って吹上沢に入渓した。
・堰堤群の下降
最初から水のある吹上沢を下降していくと、堰堤出現。巻けそうなところは藪が酷
いので、懸垂下降を選択。その先すぐにもう1つあり、同様に対処。ここからはナ
メとナメ滝が続くが、結構滑りやすい。吉田は4mナメ滝で落ちて、跳んで着地し
た。丸山はそれをスポットしようとしたが、うまく行かずに単に危なかっただけか
もしれない。8m滝は立木を利用して左岸をクライムダウン。その次の堰堤はまた懸
垂下降。またナメを経て、4つ目の堰堤は左岸を巻いて枝沢から下降した。
・吹上沢出合まで
4つの堰堤を下きると急に沢は平凡になり、さくさく下れて時間を稼げる。途中、
カツラの巨木があり印象的だった。暫くするとまたナメが出てきて、途中の14m滝
は左岸を容易に巻き下る。ゴルジュになってくると現れる5m滝は、巻きもクライム
ダウンも厳しいので懸垂下降。この滝は登攀も厳しそう。その後は容易に下れる小
滝ばかりで、綺麗になってきた渓相も楽しみつつ、快適に出合まで下る。
・下山まで
吹上沢出合から入渓点に戻るには堰堤と白水滝を下降しなければならないが、これ
を面倒がり、堰堤から登山道を目指すことにする。しかし、登山道へは思ったより
登らされ、斜面もあまり良くないので、堰堤と滝を普通に下った方が良かったかも
しれない。登山道に出ると、温泉神社なる社を経て、すぐに大黒屋に戻ってきた。
・下山後
お腹が空いて何か食べたいという要望に応えるため、イオン系のディスカウントス
トアであるザ・ビッグエクストラ那須塩原店に寄る。生鮮品から加工食品、家具ま
で非常に安く、4人で「安っ!」を連発しながら歩き回って、各々食べたいものを
買い、店が広すぎて遠いフードコートまで持って行ってからのんびりと食べた。だ
らだらしていたら、1時間近くもこの店で過ごしてしまった。今更高速で早く帰る
でもないので、帰りは吉田の運転で下道を走らせ、帰路の便宜を図って和光市、練
馬高野台、二子玉川の駅近くでメンバーを降ろし、帰宅。
■備考・感想
・白水沢は、わざわざ遠出した甲斐のある佳渓だった。登れる小滝が多くて渓相も
美しく、コンパクトに纏まっていて飽きも来ない。お薦めである。梶原と橋本に
とっては、3回目にして漸く美しさと登り応えとを兼ね備えた沢だったと思う。
・吹上沢の遡行価値はそれほど高くないが、凡流部も楽々下れるので、下降する沢
としてはちょうど良い。
・ヤマビルなし。雪渓なし。
・今回歩いた登山道の一部はかつて国道だったらしく、甲子トンネルが開通するま
では国道標識(おにぎり)まであったらしい。迷所として有名だったらしいが、驚
きである。
・前泊すれば、結構遠くの沢へも行けるし、高速を使わなければ交通費もあまりか
からない(今回1人1000円)ことが分かったので、もっと積極的に行きたいと思う。
■コメント
・梶原と橋本は3回目の沢であり、だいぶ慣れてきているように感じた。あの大変
な詰めや藪こぎを、休憩も挟まずにやりきったのはなかなかだと思う。橋本は、
「大菩薩の新歓合宿より楽だった」とまで言い放った。さすがにそんな訳はなかろ
う。
・吉田は、滝登攀やロープワーク、読図にも慣れてきて、そろそろCLができそうだ
と感じた。とはいえインクノットはちゃんと慣れましょう。
・全体的にメンバーの成長を感じられる山行だった。
・地図を落とさないように。
■反省
・詰める枝沢を間違えて、詰めが大変であった。もっとしっかりと読図をするべき
である。
・藪漕ぎで笹薮を蹴りながら進んだら脛に痣ができた人がいたらしいので、蹴らな
い藪漕ぎの仕方を教えた方が良かった。
■沢の評価
随時更新中。
https://drive.google.com/open?id=0B7TlBNjdUv9kRnExcGNnbERhdk0

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