鳥倉林道-山伏峠-塩見岳日帰りピストン
- GPS
- 14:06
- 距離
- 29.6km
- 登り
- 2,720m
- 下り
- 2,736m
コースタイム
歩行時間12:43+休憩時間1:23=全行程14:07
標準コースタイム14:43、短縮率96%
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
積雪期ですので、雪の状況や天候により条件が大きく変わります。今回はかなりの好条件だったと思います。塩見小屋先天狗岩直下からの岩稜は、要注意です。鎖やハシゴはありません。ルートには、黄色のペンキマークがありますので、見失わないように!。ルートでない部分の岩は安定してません。 |
写真
感想
甲府の自宅から見える南アルプスも、冬が到来。雪景色となってしまいました。
標高3000mクラスの山も、しばらくはお預けかなと思っていましたが、なんとなく塩見岳に登ってみたくなり、天気図とにらめっこしながら日程を検討。仕事を入れないようにして26(土)にターゲットを絞りました。
この週は日中天気がよかったのですが、午後になると木枯らしが吹き荒れて、山の天気は一転して悪くなってました。
冬型が緩んだ26日は風が大して無く、最高の天気のもと雪山を堪能できました。
甲府を2:30に出発。5:30鳥倉林道ゲートに到着。満天の星空を見上げると、運良く流星も見られました。冬の星座が天頂付近に来ていて、冬の天の川がはっきりと見えました。
林道を歩いているうちに空は白みはじめ、周りの山々が見えてきました。
氷点下の中、豊口山コース登山口へ。ローカットのトレッキングシューズでは、ちょっと防寒が足りず指先がじわじわと冷えてきました。使い古しのフリース手袋も防寒がイマイチ。指を抜いて手のひらで指先を温めながらサムイサムイいいながら高度を稼いでいきました。
豊口山のコルに着いたころには、積雪も15cmくらいになり、スパッツを着用。ズルズル滑りながら山伏峠に向かいました。
塩川に下る分岐(豊口山分岐)に着くころ、やっと日の光が差し込んできました。足先と指先が冷たく凍傷になりそうと心配しつつ、山伏峠まで200歩の看板まで来ました。340歩かかり山伏峠に。
足先をモミモミしながらエネルギー補給。ここでアイゼンを装着。ほぼ標準コースタイムで来たので、ここからはペースアップです。
積雪は20cmくらい。数人の踏み跡があり。サラサラの新雪で気持ちが良いのですが、根っこや石を踏むと足首をグキったり、引っかかったりで、ガンガン進めません。
本谷山に向かう途中で、本日最初の登山者とすれ違い。23日から入山し、仙丈ヶ岳から3泊4日で縦走してきたそうです。23日は雪が無く、その後の降雪で、あっという間に真っ白だったそうです。
三伏山まで登ってくると360度のパノラマが。本日目指す塩見岳も遠くに見えます。とっても遠そうです。今日あそこまで歩いて行けるんだろうかという一抹の不安が。ここまでほぼ標準コースタイムです。この調子でいくと14時間、車に戻るのが20:00になってしまいます。17:00には暗くなるので、山伏峠に戻ってきたころには真っ暗です。
とりあえず、塩見小屋までいって決めようと、快晴の中、歩を進めます。
先ほどお会いした方が、本谷山からは自分のトレースだけといっていたように、反対向きの足跡だけでした。本谷山まで来て引き返した人が何人かいたようです。
登りは自ら坪足で踏んでアップダウンをくり返し権右衛門山を巻いていきます。今回天気も良さそうだったので、一眼レフを持参。あちこちで写真を撮っていたので、時間がかかってしまいました。
塩見小屋までもう少しという所で、急登が続きやっとのこと到着。稜線から少し下がった所にあるため、風もなくポカポカでした。目の前に塩見岳が迫っています。稜線にトレースが付いていて、あそこを登って行くのかぁ。時間あるかなぁ。もう12:00だなぁ。行っちゃったら、また暗い中物音にビビリながら下山だなぁ。などとネガティブおいらが考えます。ここまで来て帰ったらもったいないでしょ、同じ道帰るんだから、暗くても楽勝でしょ、あの岩稜面白そうだなぁ、山頂の景色みたいなぁとポジティブおいらがけしかけます。
結局行ってしまいました。
天狗岩直下までは、稜線を登って行きトラバースして巻いていきます。そこから一気に塩見岳山頂へのルートを登ります。岩と新雪のミックスは新鮮でアドレナリンが効いてくれました。おかげで苦しさもあまり感じず山頂へ。吹きだまり部分は太ももまで潜ったりしましたので、体力的には夏の倍くらい必要だと思います。靴も冬用を履いているとさらに重くなるのでつらいと思います。その点ローカットシューズは軽いし足首が自由なので岩場は登りやすいと感じました。
とはいえ心拍数はイエローゾーンのあたりをウロウロしてました。意識して深呼吸しないとペースが落ちてきてしまいます。
西峰に13:32到着。やっぱり山は山頂からの景色が気持ちいいです。ちょっと標高の高い東峰へも足を伸ばしました。
北の方は、最近登った山があちこちにあり分かりましたが、南はちんぷんかんぷん。来年チャレンジしたいです。
写真撮影を済ませてさっさと下山して塩見小屋まで戻ってきました。新雪のおかげで膝のダメージは少なかったのですが、まだ距離もありますので、両足にサポータを巻いて帰路へ。
本谷山までの戻り道は長かった。微妙に登ったり下ったりがあるため、体の切換が遅れて、つらかったです。本谷山から山伏峠までもアップダウンに泣かされ暗い中、山伏峠に到着。避難小屋に宿泊の若者とお話しさせていただきました。明日塩見岳にアタック予定とのことですが、この積雪の多さは、予想外だったそうです。装備不足を心配されていました。塩見小屋まで行ってきて判断してみては?とアドバイスさせてもらいました。あそこまで行くと登りたくなっちゃうんですよね。
念のためアイゼンは付けたまま下山しましたが、下りはアイゼンが引っかかることが多く、歩きにくかったです。付けないと滑るしで難しい選択です。一度、左足が引っかかって勢いよくつんのめって、左足で右足の脹ら脛を刺してしまいました。サポータしてなかったら、致命傷になってたかもしれません。丸一日経過しましたが今でもくっきりと2本爪のあとが残っています。
豊口山のコルでアイゼンを外しました。歩きやすいです。足が軽いし、まっすぐ足を前に出せるから早い。靴底のグリップが弱い分前に前に進みます。倍ぐらいスピードが違います。林道に出て満天の星空を見上げながら駐車場に到着。19:47、約14時間かかりました。標準コースタイム14時間43分(2001年版山と高原地図)ですので、短縮率96%。雪山ですので、こんなもんだと思います。計画では短縮率80%、11時間46分の予定だったんですが・・・。
水は、途中の沢が凍っていることを想定して、2リットルをハイドレーションパックに持参。凍結予防のためグリコCCDドリンクの粉末3袋を入れておきました。豊口山のコルから豊口山分岐の間数カ所沢からの水がちょろちょろ流れていました。気温が低いためチューブの中で凍結しないよう定期的に飲んでいましたが、それでも凍ることがあり、難儀しました。チューブをショルダーパットと体の間に挟んで体温で溶かすなどしました。下山後中身は0.5リットル弱残っていました。約1.5リットルの消費です。
行動食は、ゼリー状カロリー食5個とSoyJoy2個、ブドウ糖入りチョコ一袋。SoyJoy1個余りました。チョコは、2個のみ消費。CCDドリンクを飲んでいたのでそれほど空腹感はなかったのですが、後半バテ気味でした。体力的問題のほうが高かったと思います。
帰り道温泉に寄りたっかのですが時間が遅かったため、開いてないだろうと思いパス。夕食は、駒ヶ根SAのレストランで、ソースカツ定食をいただきました。
眠気と戦いつつ、23:30甲府の自宅に到着。お風呂につかって、ベッドイン。長い一日が終わりました。
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