北アルプス裏銀座縦走(野口五郎岳〜水晶岳〜三俣蓮華岳〜双六岳〜槍ヶ岳)
- GPS
- 104:00
- 距離
- 49.6km
- 登り
- 3,980m
- 下り
- 3,738m
コースタイム
高瀬館にて入浴→七倉駐車場(20:45)
07月30日(月)
七倉駐車場(06:30)→(特定タクシー)→高瀬ダム(06:40〜07:00)→烏帽子小屋(11:25〜11:50)→三ッ岳(13:00〜13:20)→野口五郎小屋(15:20)
07月31日(火)
野口五郎小屋(05:00)→野口五郎岳(05:15〜05:25)→水晶小屋(07:50〜08:05)→水晶岳(08:35〜08:50)→水晶小屋(09:20〜09:40)→鷲羽岳(11:10〜11:45)→三俣山荘(12:35〜12:55)→三俣蓮華岳(13:50
〜14:00)→双六岳(15:15〜15:35)→双六小屋(16:30)
08月01日(水)
双六小屋(05:15)→樅沢岳(05:50)→千丈沢乗越(08:30)→槍ヶ岳山荘(10:15〜10:35)→槍ヶ岳(11:00
〜11:05)→槍ヶ岳山荘(11:25〜11:50)→槍沢ロッヂ(15:40〜15:55)→横尾山荘(17:40)
08月02日 (木)
横尾山荘(04:50)→徳沢(05:45〜05:50)→明神(06:35〜06:40)→上高地(07:25〜08:40)→(バス)→
新島々バスターミナル(09:05〜09:22)→(松本電鉄)→松本駅(09:52〜10:10)→(JR)→信濃大町駅(11:22)
→(タクシー)→七倉山荘にて入浴
天候 | 07月29日(日):曇 07月30日(月):雨のち曇 07月31日(火):晴 08月01日(水):晴 08月02日 (木) :晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2007年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー 自家用車
帰り:上高地〜新島々はバス、新島々〜松本は松本電鉄、松本〜信濃大町はJR、信濃大町〜七倉駐車場はタクシー |
写真
感想
参議院議員選挙の投票を済ませてから自宅を出発。大町で食料を買い込んで葛温泉に向かう。高瀬館に向かう途中で道路をふさいでいる物体を発見。何かと思ったら10匹くらいの猿の群れだった。真っ暗い山道で会うとチョット怖い。パッシングで蹴散らした。高瀬館のかけ流しの気持ちいい風呂に入浴後、七倉の駐車場にて夕食をとり、自民党大敗のニュースを子守歌にして車内で眠りについた。
翌朝は雨の音で目が覚めた。一気に意欲が無くなる。雨の中を歩くのはいやなので、スキーでいつも泊まる白馬の民宿に行って選挙のニュースでも見ながら天候が回復するのを待とうかとも思ったが、とりあえず登山相談所がオ-プンしていたので行ってみる事にする。相談員のおじさんに「今日は雨が降っても樹林帯だから問題ないし、明日からは良い天気だよ」と説得されて行動を開始する事にした。
ゲートのオープンが今年から5時半になったとの事で、6時半で予定を組んでいた私は慌てて支度をしてタクシー乗り場に行ったが結局相乗りの登山者は現れず片道2100円のところを2000円に値切り(これじゃ値切ったうちに入らないかな)一人で乗り込んだ。ほとんどの人がもうスタート済みのようだった。
登りだしてすぐに雨は上がりカッパの上着をすぐに脱いだ。ブナ立て尾根は北アルプス3大急登らしいが、それほど大変ではなかった。いつも行ってる毛無山の事を思えばよっぽど登りやすいし、ガスのおかげで幻想的なブナ林が心地よい。途中で名古屋在住のアメリカ人に会った。アメリカには毎年帰らないが北アルプスには毎年来ているという事で、今回は休みが2週間あるのでゆっくり楽しめるよと嬉しそうだった。この人に大キレットに行く事を勧められて急遽予定を変更。1泊目を烏帽子小屋から野口五郎小屋に、2泊目を水晶小屋から双六小屋に変更すれば1日増えるから行けるよと。何か納得してしまって変更を決定。しかし、この人は日程に余裕があるためかペースがやたら遅く、結局この後会う事は無かった。
烏帽子小屋にての昼食後に烏帽子岳に行く事を予定していたが、パノラマ命の私としてはガスって何も見えないのでは行く価値なしという事でパスすることにした。1泊目を野口五郎小屋に変更もした事だし先を急ぐ事にした。ガスった稜線歩きはあまり面白くない。そこには素晴らしい景色があるはずだと思うとよけいに腹が立つ。コマクサになぐさめられながら、ひたすらアップダウンをこなした。
野口五郎小屋は**新聞のツアー客がいて混雑していた。当初ふとん1枚に二人という事だったが、何故か私の部屋はふとん1枚に一人だった。食事の時に埼玉労山の人達と一緒になったが彼女たちはふとん1枚に二人らしく憤慨していた。ふとんも清潔ではないし、トイレの異臭が部屋に充満しているのにはマイッタ。それに加えてスーパードライの350cc缶が700円という高さ。500ccのペットボトルはすべて500円だった。どっちにしろこの小屋はお奨めできない。夜も遅くまで小屋のオヤジが**新聞の引率者と大声で話していて眠れなかった。煙草は小屋の外で吸う事と張り紙がしてあるのに小屋のオヤジ達はくわえ煙草で仕事をこなしていた。何だコイツラ!もう絶対泊まらないぞ!とみんなが怒っておりました。
二日目の朝は早めに食事をして野口五郎岳で御来光を見る。気持ちがいいが寒い。小屋の温度計では-1℃だったらしい。頂上はダウンを着ている人もいれば半袖短パンの人もいるという変な状況だった。ここから東沢乗越まで150mほど下り水晶岳まで200mほど登る事になる。昨日から一緒に登っている高校2年生の男の子と一緒だ。よく親子と間違われた。この子のパパはいつも息子の後ろ10分くらいの所にいた。
この日の歩行時間がコースタイムで11時間ほどあるので、当初水晶岳はパスしようかと思った。しかし、みんなが奨めるので行ってみたが最高のところだった。今まで登った中で最高のパノラマを提供してくれた。ちょうど北アルプスのド真ん中という感じで白馬、鹿島槍、大天井、常念、槍、穂高、乗鞍、双六、笠、黒部五郎、雲ノ平、高天原、薬師、立山、黒部ダムと360°の大パノラマだ。その見事さに高校生と一緒に歓声をあげた。パノラマ命の私としては大満足。途中寄った水晶小屋はヘリの墜落事故の後に建て直して綺麗になっていた。小屋の奥さんが感じのいい人で、しかもビールが野口五郎小屋より100円安い。こちらはお奨め出来そうな小屋だ。
その後ワリモ乗越まで200mほど下り、鷲羽岳まで150mほど登る。結構疲れる。鷲羽岳からは鷲羽池がきれいに見えたが、そこまで下りていく元気はなかった。雲ノ平に行くという高校生親子と別れ三俣蓮華岳に向かう。ここから三俣山荘まで300mほど下り、三俣蓮華岳まで250mほど登る。双六小屋に泊まるのを止めて三俣山荘に変更したくなってきた。
三俣蓮華岳の登りはきつかった。いっそ巻道を行こうかとも思ったが辛抱して登っていった。三俣蓮華岳山頂では記念撮影だけして、すぐに双六岳に向かう。100mほど下り100mほど登る。最後の力をふりしぼって登った。かなりバテてきた。しかし、双六岳山頂からの槍ヶ岳の姿は絶品であった。よく雑誌に載っているのっぺりした双六岳の頂上付近の向こう側に槍ヶ岳が見えるシーンである。もう最高。これで今回の山行の目的は達したかなと思える景色であった。
ここから300mほど下り双六小屋に着いた。ここでやっと生ビールにありつけた。800円だった。夜のニュースによると台風の影響で明後日は雨になるかもしれないとの事。大キレットは諦めて槍ヶ岳からそのまま下る事にした。これで大キレットはまたオアズケになったが、体もだいぶ疲れていたのでの断念したのは賢明な選択だったと思う。
翌日は体調が悪く、槍ヶ岳の西鎌尾根をふらふらしながら登った。風が強くてかなり寒かった。双六小屋から新穂高温泉に下ればよかったと悔やんだ。槍ヶ岳に登頂したが一昨年ほどの感激は無かった。槍ヶ岳山荘でクロワッサンとコーヒーで昼食をとった後に槍沢を下った。何が悪かったのか、槍沢ではとうとう下痢状態となり悲惨な下りになった。槍沢ロッヂで泊まろうかとも思ったが最悪の事態を考えて横尾山荘まで下った。横尾なら車で病院に運んでもらう事も可能だからだ。こういう時に単独行だと心細くなり、いろんな事を考えてしまう。
横尾山荘はいい小屋だった。いつも通過するだけだったが、こんなに良かったんだと感心した。風呂はきれいだし、洗濯したてのシーツは気持ちが良いし、トイレは何回も掃除に来るし、病人にはやさしいしで大推薦です。
最終日は朝食の開始時刻に出発した。下痢しっぱなしなので横尾山荘では素泊まりとして食事はとらなかった。上高地までは平坦なので食事抜きでも問題無かった。口に入れる事ができたのは横尾で汲んできた水だけ。これが結構おいしかった。自宅までこの水のみで帰った。
今回の山行は最後がまずかったが、縦走時は大パノラマの連続でなかなか良かった。来年は薬師〜黒部五郎〜雲ノ平〜高天原のコースを楽しみたいと思う。
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