ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 1547576
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
朝日・出羽三山

83.大朝日岳「輝き出して登ってく」中ツル尾根往復

2018年08月04日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
12:46
距離
15.7km
登り
1,734m
下り
1,748m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
11:40
休憩
1:00
合計
12:40
距離 15.7km 登り 1,751m 下り 1,748m
4:00
125
朝日鉱泉ナチュラリストの家
6:05
6:15
85
出合
7:40
7:50
165
長命水
10:35
11:05
95
大朝日岳山頂
12:40
100
長命水
14:20
14:30
130
出合
16:40
朝日鉱泉ナチュラリストの家
通過したポイントの地名と通過時間は、メモしてなかったため、だいたいの時間で書いています。でも、登山開始時間と終了時間は本当です。
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2018年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
左沢駅から朝日鉱泉までは期間限定の登山バス(正確にはジャンボタクシー)を利用しました。料金は3000円。詳しくは朝日鉱泉ナチュラリストの家のHPをご覧下さい。
コース状況/
危険箇所等
〇朝日鉱泉〜出合
道中、吊橋3か所あり。急斜面のロープ、鎖場がある上に、道細く片側が切れ落ちてる場所があって案外厳しいです。特に帰路は登りが多いような感じがしました。

〇出合〜山頂
ここから「〇合目」と表記されて本番であることを実感します。概ね急登が連続して両太ももがケイレンを起こすほどに大苦戦を強いられました。

ナチュラリストの家のご主人が日帰りの場合は中ツル尾根を強く勧めるのが解ったような気がしました。

僕の場合、左踵が踵骨棘で痛めており登頂が不安だったため、一番確実な中ツル尾根往復を選択しました。
その他周辺情報 宿泊は朝日鉱泉ナチュラリストの家を利用。一泊二食付で8640円。清掃が行き届いて清潔感があって良かったです。朝食は早立ちのために弁当(おにぎり二個)に変更可能。

ただし、宿泊の場合でも自分で出したゴミは持ち帰りしなければならないので、ゴミを入れる袋(例えばスーパー袋)は必要。

詳しくは朝日鉱泉ナチュラリストの家のHPをご覧下さい。https://www.asahikosen.com/
大朝日岳山頂で精一杯のドヤ顔
2018年08月04日 10:47撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 10:47
大朝日岳山頂で精一杯のドヤ顔
大朝日岳山頂でひょっこりはん (C)ひょっこりはん
2018年08月07日 21:24撮影
1
8/7 21:24
大朝日岳山頂でひょっこりはん (C)ひょっこりはん
8月3日早朝の東京駅 はやぶさとこまちが連結してるのを見てワクワクした
2018年08月03日 06:26撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/3 6:26
8月3日早朝の東京駅 はやぶさとこまちが連結してるのを見てワクワクした
山形新幹線 つばさ
2018年08月03日 07:00撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/3 7:00
山形新幹線 つばさ
東北方面へ行く新幹線に描かれているシンボルマーク
2018年08月03日 07:00撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/3 7:00
東北方面へ行く新幹線に描かれているシンボルマーク
山形駅に到着
2018年08月03日 10:06撮影 by  SH-01H, SHARP
8/3 10:06
山形駅に到着
山形駅で早めの昼食〜
2018年08月03日 10:31撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/3 10:31
山形駅で早めの昼食〜
吟醸酒、頂きま〜す
2018年08月03日 10:39撮影 by  SH-01H, SHARP
8/3 10:39
吟醸酒、頂きま〜す
左沢駅に到着 ここでもやはり暑かった
2018年08月03日 12:43撮影 by  SH-01H, SHARP
8/3 12:43
左沢駅に到着 ここでもやはり暑かった
朝日鉱泉ナチュラリストの家からの大朝日岳 果たして明日登れるだろうか? 不安になって来た
2018年08月03日 14:21撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
1
8/3 14:21
朝日鉱泉ナチュラリストの家からの大朝日岳 果たして明日登れるだろうか? 不安になって来た
朝日鉱泉ナチュラリストの家 二泊お世話になります
2018年08月03日 15:11撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
1
8/3 15:11
朝日鉱泉ナチュラリストの家 二泊お世話になります
夕暮れ時の大朝日岳
2018年08月03日 17:59撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/3 17:59
夕暮れ時の大朝日岳
8月3日の夕食
2018年08月03日 18:04撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/3 18:04
8月3日の夕食
8月4日まだ暗い4時に出発 やっと明るくなった時に第二吊橋に到達
2018年08月04日 04:39撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 4:39
8月4日まだ暗い4時に出発 やっと明るくなった時に第二吊橋に到達
だいたいこのあたりで中間点 最初の一本を立てました
2018年08月04日 05:10撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 5:10
だいたいこのあたりで中間点 最初の一本を立てました
虫対策としてマスクをしていますが呼吸が苦しくなって外す場面が多かったです
2018年08月04日 05:19撮影 by  SH-01H, SHARP
1
8/4 5:19
虫対策としてマスクをしていますが呼吸が苦しくなって外す場面が多かったです
第三吊橋
2018年08月04日 05:25撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 5:25
第三吊橋
川沿いを歩きますが、帰りはアブ地獄で苦しみました
2018年08月04日 05:35撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 5:35
川沿いを歩きますが、帰りはアブ地獄で苦しみました
出合の手前にある「壊れた橋」中ツル尾根での貴重な水場でもあります
2018年08月04日 05:59撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 5:59
出合の手前にある「壊れた橋」中ツル尾根での貴重な水場でもあります
出合 中間点だけど、ここからが登山開始
2018年08月04日 06:05撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 6:05
出合 中間点だけど、ここからが登山開始
第四吊橋
2018年08月04日 06:20撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 6:20
第四吊橋
登り始めはこんな感じ
2018年08月04日 06:27撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 6:27
登り始めはこんな感じ
3合目
2018年08月04日 06:53撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 6:53
3合目
4合目と長命水 あてにしてはいけないと教えられました
2018年08月04日 07:28撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 7:28
4合目と長命水 あてにしてはいけないと教えられました
やっと山の稜線が見えた来た
2018年08月04日 07:50撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 7:50
やっと山の稜線が見えた来た
5合目
2018年08月04日 08:02撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 8:02
5合目
6合目
2018年08月04日 08:31撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 8:31
6合目
やっと目指すべき頂が見えて来たのだが・・・・
2018年08月04日 08:31撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 8:31
やっと目指すべき頂が見えて来たのだが・・・・
7合目
2018年08月04日 09:10撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 9:10
7合目
タカネマツムシソウ 解ったのはこれだけ
2018年08月04日 09:17撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 9:17
タカネマツムシソウ 解ったのはこれだけ
ヤマアジサイに見えたけど何でしょうね?
2018年08月04日 09:24撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 9:24
ヤマアジサイに見えたけど何でしょうね?
何のつぼみだろうか? 案外良く見るのだが
2018年08月04日 09:51撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 9:51
何のつぼみだろうか? 案外良く見るのだが
チングルマ
2018年08月04日 10:06撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 10:06
チングルマ
何でしょうね? この花
2018年08月04日 10:06撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 10:06
何でしょうね? この花
ニセピークで一本立てた
2018年08月04日 10:24撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 10:24
ニセピークで一本立てた
ニセピークからの山頂部 山頂部に人の姿が見えた もうすぐだ
2018年08月04日 10:25撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
1
8/4 10:25
ニセピークからの山頂部 山頂部に人の姿が見えた もうすぐだ
山頂到着! 三角点もあるぞ!
2018年08月04日 10:41撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 10:41
山頂到着! 三角点もあるぞ!
三角点タッチ
2018年08月04日 10:41撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
2
8/4 10:41
三角点タッチ
月山? 違うらしいです
2018年08月04日 10:45撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 10:45
月山? 違うらしいです
飯豊連峰
2018年08月04日 10:45撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 10:45
飯豊連峰
山頂石柱
2018年08月07日 21:23撮影
8/7 21:23
山頂石柱
頼んで撮ってもらいました
2018年08月04日 10:46撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
2
8/4 10:46
頼んで撮ってもらいました
下山の途中 山肌が美しくて
2018年08月04日 11:21撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 11:21
下山の途中 山肌が美しくて
鳥原山 素晴らしい山容だ!
2018年08月04日 11:31撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 11:31
鳥原山 素晴らしい山容だ!
行きは暗くて撮れなかった弘法水 ここも水場 
2018年08月04日 16:34撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 16:34
行きは暗くて撮れなかった弘法水 ここも水場 
ここを登るの? orz
2018年08月04日 16:40撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 16:40
ここを登るの? orz
行きは暗くて撮れなかった第一吊橋
2018年08月04日 16:41撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 16:41
行きは暗くて撮れなかった第一吊橋
ここまで何歩費やしただろうか? 残るはあと250歩
2018年08月04日 16:43撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 16:43
ここまで何歩費やしただろうか? 残るはあと250歩
やっと登山終了 お疲れ様でした
2018年08月04日 16:49撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 16:49
やっと登山終了 お疲れ様でした
夕暮れ時の大朝日岳 あそこまで登って帰って来たんだ!
2018年08月04日 18:11撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
8/4 18:11
夕暮れ時の大朝日岳 あそこまで登って帰って来たんだ!
夕食は生ビールで乾杯! 二杯も呑んじゃったよ(笑)!
2018年08月04日 18:18撮影 by  PENTAX Optio W80, PENTAX
1
8/4 18:18
夕食は生ビールで乾杯! 二杯も呑んじゃったよ(笑)!

装備

個人装備
長袖シャツ ズボン 靴下 グローブ 雨具 日よけ帽子 ザック 行動食 飲料 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット スマートフォン 時計 タオル 手ぬぐい ツェルト ストック カメラ 三脚 自撮棒 充電器 使い捨てカメラ
備考 虫対策として顔を覆うタイプのマスクを使ったのですが、息苦しくなってNGでした。防虫ネットだと視界が悪くなるけど、こちらの方が良かったのかも知れないかな?

感想

第83座 「輝き出して登ってく」

7月1日に甲武信岳を登頂した直後にまとまった雨が東海地方に降り注いだ。しかし、それが「7月豪雨」となって中国四国t地方を中心に広範囲で被害をもたらした。9日に東海地方も梅雨明けが発表されて、それからは連日35〜39度の猛暑日が続いて、外での仕事が辛く感じるようになった。

甲武信岳の稿で登っている最中に左踵が痛くなったということを既に書いた。それについて整形外科へ診察に行ったら、昨年の10月に作ったインソールを調整することと、湿布を患部に貼って様子見することとなった。7月に入ってからは、仕事中でも左踵が痛くなり、今度の大朝日岳登頂は大丈夫だろうかと不安になった。

少しでも登頂出来る確率を高めようと思って、登山靴に整形外科で調整が終わったインソールを敷いてみようと思った。しかし、このインソールはマラソンシューズに合わせて作ってもらっているので、登山靴にも合うのかが不安だった。物が試しに約1キロの遊歩道を歩いてみたら違和感が殆どなかったので、ぶっつけ本番にはなるが、これで行こうと腹をくくった。

8月3日、定時で仕事を終えて一旦帰宅。風呂食事を済ませて旅装の人となって名古屋まで来た。名古屋から東京までは夜行バスで、翌8月4日の早朝に東京に着いて、東京から山形までは山形新幹線つばさで向かった。山形から左沢までは普通電車に乗って12時37分、予定通りに左沢駅に着いたがここでも暑かった。

左沢駅前に一台のジャンボタクシーが停まっていた。これが13時発の登山バスなのだと言う。これに乗ったのは僕を含めて3人、全て男性であった。13時になって登山バスは出発した。一時間ほどで着きますからね〜と初老の男性の運転手は言った。

やがて道は未舗装でクルマ一台分がやっと通れるほどの道幅の道を絶妙なハンドル捌きで走っていた。こんな道、僕のプリウスでは走りたくないなと思った。そうこうしているうちに登山バスは朝日鉱泉ナチュラリストの家に到着した。3人の乗客のうちひとりは早速登山を開始して、僕ともう一人はこの宿にチェックインとなって、宿泊費と登山バス乗車料金を支払った。部屋を案内して、登山ルートの説明を受けた。道中の危険な個所や水場の位置を教えて頂き、僕の心にもようやく登ってやるぞーという気持ちになった。

その上に、ひと部屋に僕ひとりだけに充てられて、相部屋だったらどうしようかと思っていたのだが杞憂に終わって良かった。

前置きが長くなった(いつものことながら)。


8月4日。2時30分に僕は自然に起きた。あまり眠れたという感じではないが、コンディションは悪くなさそうだと感じた。着替えと前日のうちに貰った朝食のおにぎりを食べたりして準備をした。まだ暗いが4時に出発した。最初はヘッドライトと点灯して最初の第一吊橋を通過。道標を確認しながら進んで行った。4時30分頃にようやく空が明るくなって第二吊橋を通過。途中、ロープ、鎖場みたいなところや、道幅狭くて片側が切れ落ちているような道を通過して、約2時間で出合の手前にある「壊れた橋」にある水場まで来た。少し歩いたところに出合の道標があった。朝日鉱泉から4キロ、ここから山頂まで4キロ、すなわちここが中間点。ここからだと気を引き締めた。

出合から登り始めて早々に「2合目」の道標を通過した。ここからは急な登りが続いて苦しく感じた。「3合目」を通過して「4合目」「長命水」の道標まで来た。ここまで登ってインソールに違和感はなくて、これなら行けるかも! と思ったのだが・・・・。

「5合目」「6合目」と通過して、ようやく大朝日岳山頂部とご対面となったあたりから、足が動かず辛く感じるようになった。「7合目」あたりだろうか? 左太ももがケイレンを起こしてしまった。しばらく歩いて今度は右太ももがケイレンを起こした。勿論、左踵も痛いのだが、太もものケイレンの方が深刻だった。僕は太ももを叩いたり揉んだりして少しでも登ったのだが、森林限界を抜けて見えている山頂が遠く感じた。

「そういえば、連日の暑さに負けて筋トレや体幹トレとかサボっていたよなー」
「そういえば、左踵の痛みが心配だと言い訳してジョギングを休みがちだったよなー」

筋トレ、体幹トレ、ジョギングをやっておけば良かったという後悔だけが、僕の頭の中をグルグル駆け巡っていた。

もう引き返そうか・・・・。そんなことを何度想っただろうか・・・・。

休憩を小刻みに取りつつ、確実に山頂へと近付いていた。そして「9合目」を過ぎて、ニセピークまで登り切った。

山頂部を見ると、山頂に立つひとりの登山者の姿が肉眼で見ることが出来た。

時間は充分にある! さぁ、行こうと思って起き上がって山頂へと向かった。

10時40分。大朝日岳山頂に到着した。ここには別の登山道を通って来たのだろう、20人ほどの登山者が景色を眺めたりしていた。

これで僕にとっての百名山は83座目、東北エリアの百名山は全て登頂したこととなった。

景色を眺めると、飯豊連峰や磐梯山は解ったが、山の名前が特定出来なかったけど、遠くの山まで見渡すことが出来た。

11時、長居は無用とばかりに下山を開始した。最悪、明るいうちに朝日鉱泉まで着かなくてはならない。山頂から見たナチュラリストの家は米粒ほどしか見えなくて、明るいうちにたどり着けるのか? 不安だけど全力を尽くすしかない。あれだけ苦労して登った「9合目」「8合目」を一気に駆け下りて、12時ごろには「5合目」の手前まで来ていたので、ここで一本を立てた。

ここから出合までの降りは長く感じた、坂が急だったりつづら折りが連続したりと、登る時は苦労したけど、降りもそれなりに苦労した。出合まで着けば、水場で水を飲んだり顔を洗ったりしようと思いながら、ただひたすらに降って行った。14時20分頃に出合の水場「壊れた橋」に着いた。ここまで来ればあと2時間。推定到着時間は16時頃か、充分に日没までには間に合うなと思いながら水を飲んだり顔を洗ったりした。

でも出合から朝日鉱泉までの道のりはそんなに甘くはなかった。行きの時よりも登っている方が多い感じがしたし、疲れている時に三か所の吊橋、ロープ、鎖場の通過、細くて片側が切れ落ちている道の通過と最後の最後まで俺を苦しめやがるぜと思った。第三吊橋を通過して、その次の第二吊橋を目指すのだが、そこまでの道のりが長く感じた。歩いている最中に、向こうに吊橋か? と見えたのだが、進んでみるとそれは単なる木であった。本物の第二吊橋に着くまで何回吊橋の幻を見たのだろうか? それだけ疲労度がMaxということなのだろうか? 川沿いを歩いている時にアブの大群に襲われたり、登山道の真ん中に蛇が横たわっていたりと、まさに「半端ない」目に遭っていた。

御影森山分岐を通過して、鳥原山分岐も通過した。あとは第一吊橋を目指すのみとなった。吊橋手前でナチュラリストの家が見えたのだが、かなり僕がいる位置よりも上の方に建っていて、そこまで登るんかーい! とガッカリした。

第一吊橋を慎重かつ集中して通過して、「ナチュラリストの家 この上250歩」の道標まで来た。このフレーズ、南アルプスの某所で見たことあるなーと感じながら、登り坂を登って行った。そして16時40分に無事にナチュラリストの家に到着した。時間は12時間40分の想像していた以上のロングトレイルとなった。

その後は、部屋に戻って着替えて風呂に入って、夕食と共に祝杯とばかりに生ビール、ジョッキ二杯を呑み干した。夕食後、外に出たら夕暮れ時で、大朝日岳はまだ見えていた。

あぁ、俺はあの山に登って戻って来たのだなと思った。昨日見た時と比べて、今日、ここから見る大朝日岳は、言葉では言い表すことが難しいのだが、何か違って見えた。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:828人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら